米WHVが、未発売DVD5000タイトル超をオンデマンドで販売開始
2009年3月25日 12:00
[映画.com ニュース] 米ワーナー・ブラザースがこれまでに製作した映画作品は6800タイトル以上あるという。だが、そのうちの1200タイトルは今現在DVDで入手不可能らしい。
米ワーナー・ブラザースが3月22日、WarnerArchive.comを開設。これまでワーナーが製作した映画とTV番組のほぼ全作品(1986年以前のMGM映画やRKO映画のタイトルも含まれる)を、「ワーナー・アーカイブ・コレクション」としてオンデマンドでDVD販売するサービスを開始した。
ユーザーは、アーカイブ・コレクションの中から思い思いに作品を注文すると、カバーアート(表紙)の付いたトールサイズ仕様のDVDがオンデマンドでパッケージ化され、注文したユーザーのもとに5日以内に届けられるというシステムだ。価格は1本19ドル95セント(約2000円)。また、PC環境で視聴したいファンに向けて、1本14ドル95セント(約1500円)でデジタルダウンロードも可能だ。
米ワーナー・ホーム・エンターテインメントは全5000タイトル以上の提供を予定しているが、まず手始めに、ケイリー・グラント&ジンジャー・ロジャース主演の「恋の情報網」(1942)、ウォーレン・ベイティ&エバ・マリー・セイント主演の「All Fall Down」(1962)などのクラシック映画、往年のTVシリーズなど150タイトルを提供。今後毎月20タイトルずつ追加され、年末までに300タイトル以上が提供される。米バラエティ誌によると、西部劇「マーベリック」や探偵ドラマ「サンセット77」「ハワイアン・アイ」といった1950年代の人気TVシリーズ(全エピソード)も加えられるという。
日本のワーナーに問い合わせると、「日本語字幕を付ける作業が難関でしょうね」(ワーナー・ホーム・ビデオ広報部・生駒行雄氏)との返答。
日本の映画ファンがすぐさまこのシステムで、日本語字幕のDVDを堪能できるのは夢の世界かもしれないが、これまで入手不可能だったソフトをオンデマンドで販売するというシステムは、日本の映画会社やビデオメーカー各社にもぜひ一考してもらいたいもの。それが実現化すれば、“幻”とされたきた日本の映画、TVドラマ、アニメをわれわれは自由に手に入れることができるのだから。