オダギリジョー、多国籍なブラジルロケを満喫。「プラスティック・シティ」初日
2009年3月16日 12:00
[映画.com ニュース] オダギリジョー主演の4カ国合作の話題作「PLASTIC CITY プラスティック・シティ」の初日舞台挨拶が3月14日に東京・新宿バルト9にて行われ、主演のオダギリが挨拶に立った。
本作は、ジャ・ジャンクー監督(本作ではプロデューサー)作品の撮影監督を長年務めてきた中国人映画作家ユー・リクウァイがメガホンを取ったクライムムービー。昨年の第65回ベネチア国際映画祭コンペティション部門に正式出品されて話題を呼んだ、中国・香港・ブラジル・日本合作作品だ。
ブラジルの裏社会を舞台に、日系ブラジル人のキリン(オダギリ)と、彼をジャングルで拾って息子のように育て上げた義理の父親ユダ(「インファナル・アフェア」のアンソニー・ウォン)が新興勢力の仕掛ける抗争に巻き込まれるというストーリーで、全編ブラジルロケが敢行された。オダギリも約3カ月間にわたって現地で単身撮影に挑んだ意欲作で、全身タトゥを入れたキリン役を熱演し、俳優としての新境地を開拓している。
オダギリは、日本語、中国語、広東語、英語が飛び交った、多国籍なブラジルロケの現場を振り返りながら、「すっごく楽しかったですよ。行く前は『シティ・オブ・ゴッド』みたいな危険なイメージしかなかったんですが、すごく楽しかった。みんな人当たりが良くて、オープン・マインド。うっとうしいですけど(笑)、すぐに現地の人たちとは仲良くなれました」とコメント。しかしタトゥを入れる際、現地の彫り師がボールペンを使おうとしたそうで、「日本では絶対にありえないこと。本当、テキトーだなと思いました」と愚痴もこぼしていた。
最近では本作をはじめ、キム・ギドク監督の韓国映画「悲夢」(公開中)、ティエン・チュアンチュアン監督の中国映画「狼災記」など海外での撮影が続くオダギリだが、「あまりに日本映画の現場から離れているので、『あいつ、調子に乗ってんな』と思われたらイヤだなあ」と苦笑い。4月19日スタートで長澤まさみと共演するTBS系ドラマ「ぼくの妹」の収録に入っているオダギリは、「日本で仕事があればやるんで、マスコミの皆さんもぜひココを強調してください」と、軸足はあくまで日本にあることを強調していた。