巨大伊勢エビのフライに堺雅人が舌鼓。「南極料理人」撮影現場を直撃
2009年3月9日 12:00
[映画.com ニュース] 昨年の「クライマーズ・ハイ」の熱演が高く評価された堺雅人の主演3作目「南極料理人」(8月公開)が3月6日にクランクアップを迎えた。それに先立つ2月14日、東宝スタジオ(東京世田谷区砧)での撮影がマスコミに公開され、主演の堺をはじめ、沖田修一監督、共演の生瀬勝久、きたろう、高良健吾、そして豊原功補が取材に応じた。
本作は、第38次南極地域観測隊の料理人として南極に派遣された西村淳のエッセイを原作とし、地の果てにある南極ドームふじ基地で仕事をする8人の男たちを描くハートウォーミングコメディ。堺扮する料理人による高級食材を使った料理の数々も見どころの一つで、この日の撮影では“消え物”(演技で食べられてしまう小道具)として巨大な伊勢エビのフライが登場し、堺は「美味しかった」と満面の笑み。
1月下旬に北海道の網走でクランクイン。厳寒の地でのロケのエピソードを聞かれると、「毎晩、キャストの方々とお酒を飲んで仲良くなれました」(堺)、「おばあちゃんの知恵袋のようなネタから構造主義まで(笑)、いろんな話をしました」(豊原)、「みんなで食べたご飯は、どこに行っても美味しかった」(高良)などと、越冬隊員さながらに結束を深めた様子。また、「1年間南極に行くとしたら?」との質問には、生瀬が「そういう経験ができることに価値を見いだしたい。で、帰ってからどれだけしゃべれるかが大事。僕は1年間(南極ネタを)拾い続けます!」と熱弁をふるった。
堺は役作りにあたり、中華鍋の使い方や盛りつけの手順、手打ちラーメンの作り方に至るまでひと通りの料理指導を受けたほか、実際に南極に派遣された料理人たちに会ったという。「誰かの記念日や誕生日を楽しそうにお話ししてくださる方がいて。料理はもちろんですが“おもてなし好き”なんでしょうね。だから僕も僕なりに『隊員たちに何ができるだろう?』と考えながら現場に居続けると思います。『ご飯まだ?』って聞く人のキラキラした目を見ると、頑張って料理作ろう!って気になります」
だが本作は、料理の描写だけがメインの映画ではなく、堺は「料理を媒介にして結びつく人たちの人間模様を見てほしい」と熱くPRした。