長瀬智也主演で初の実写に挑んだ「ヘブンズ・ドア」監督の意図とは?
2009年2月6日 12:00

[映画.com ニュース] 97年のドイツ映画「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」を原案に、長瀬智也、福田麻由子を主演に迎えた「ヘブンズ・ドア」は、死期が迫る青年と少女が人生の最期に海を目指すロードムービー。アニメ「鉄コン筋クリート」が高評価されたマイケル・アリアス監督が、初の実写映画に挑戦した監督第2作だ。本作についてアリアス監督が語ってくれた。
オリジナルは青年2人が主人公だが、本作では青年と10代の少女の2人に。これについては、「企画段階では大人の男女という話もあったのですが、そういう設定だといずれ恋愛に発展するのが見えてしまって面白くない。僕はなるべく恋愛のない話がいいと思いました」と監督。
インタビューにはオリジナル作のプロデューサー、トム・ツィックラー氏もドイツから来日して同席したが、監督のこの判断に納得している。「オリジナル版もバディムービーに特化するため女性をはずし、男2人にした経緯がありました。今回も、最初は恋愛映画になることを危惧していましたが、青年と少女という設定になり、面白いカップリングだと思いました。そして実際に作品を見て、2人が出会うシーンに鳥肌が立ち、胸を打たれました」

また、アリアス監督が本作に惹かれたのは、物語の持つ普遍性だという。「現実には、ドイツで海を見たことがない人なんてほとんどいないと思うし、島国の日本ならなおさらです。でも、これはある種のおとぎ話みたいなもの。ドイツであろうが日本であろうが、大昔でも現代でも、ファンタジーにしてもSFにしても成立する話」。ツィックラー氏も「これは海に行くまでにどのくらいかかるかという話ではなく、余命数日間だとしたら自分は何をするのかというストーリーだからね」と同意する。
「自分が主人公だったらどういう終わりがいいのか、少しでも考えておくきっかけになれば」とアリアス監督は続ける。「若い人はあまり自分が死ぬということを考えず、後回しにしがちだと思いますが、自分の人生を映画にたとえると、やっぱり良いエンディングを考えたいじゃないですか。そういう意味で、長瀬さんが演じる勝人というキャラクターは非常に共感しやすいと思います。もちろん、最後に大恋愛をして終わりたいという人もいると思いますけど(笑)」
「ヘブンズ・ドア」は2月7日公開。
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
てっぺんの向こうにあなたがいる
【世界が絶賛の日本映画、ついに公開】“人生の物語”に賞賛続々…きっとあなたの“大切な1本”になる
提供:キノフィルムズ
むちゃくちゃすぎておもろい
【この“刺激作”、超オススメ!】“中毒者”爆増中! 世界記録樹立の爆裂ヒット作!!
提供:JCOM株式会社
エグい怖い、そしてむちゃ楽しい――
【ホラー映画史上歴代No.1】まずは映像をごらんください――超人気シリーズ、極限の完結編!!
提供:ワーナー・ブラザース映画
たまらなく好きで、狂いそうになる珠玉の一作
3人の青春と絆が、愛おしくて――北村匠海×林裕太×綾野剛に感情移入が止まらない
提供:THE SEVEN、ショウゲート