佐藤浩市、共演者と微妙な距離をキープ。「誰も守ってくれない」初日
2009年1月26日 12:00
[映画.com ニュース] 容疑者家族の保護をテーマにした社会派ドラマ「誰も守ってくれない」の初日舞台挨拶が1月24日、東京・有楽町の有楽座で行われ、主演の佐藤浩市、志田未来、松田龍平、石田ゆり子、佐々木蔵之介、佐野史郎、木村佳乃、柳葉敏郎、君塚良一監督が登壇した。
本作は「踊る大捜査線」シリーズの脚本家・君塚良一が、“容疑者家族の保護”に着目し、約10年間にわたり構想を温めてきた意欲作。ある日突然殺人者の妹になってしまった15歳の少女(志田)と彼女を守ることを命じられた刑事(佐藤)の息をのむ逃避行を描き、メガホンも取った君塚監督は、昨年9月にモントリオール世界映画祭最優秀脚本賞を受賞している(グランプリは「おくりびと」)。
今回の出演をきっかけに改めて“人を守ることの意味”について考え直したという佐藤は、「僕にも家族がいて守る立場ですけど、それがいつの間にか“守ってやる”になると怖いなと感じた」とコメント。仕事に生きる同世代の男を演じたことに関しては「同じ40代後半として、地べたに近いところで演じたかった」と役作りを振り返った。
一方、守られる側の少女を演じた志田は「撮影中、佐藤さんとはあまり話す機会がなかった」と語り、理由を聞かれると、「役柄を考えた上で、あまり近づきすぎない距離感をキープしようと思い、あえて話をしなかった」と説明。同僚の刑事役を演じた松田との共演についても「彼ともあまり話していないですね。打ち合わせもしないで、スッーと芝居に入ることができたんで」と、刑事役の両者と距離感を保って演技に臨んだと語った。
なお先日、モデルの太田莉菜との入籍が発覚した松田は、その日結婚に関してもボソボソと言葉が少なめ。木村から「クールな印象とまったく違って、癒し系タイプだと思う」と評されると、照れた表情を浮かべた。
映画「誰も守ってくれない」は公開中。公開日の夜には、映画と同じキャストで“被害者家族の保護”をテーマにしたTVドラマ「誰も守れない」(フジテレビ系)が放送された。