上映中止の声も。小学生の妊娠描く「コドモのコドモ」に教育関係者の反応は?
2008年9月16日 12:00

[映画.com ニュース] 萩生田宏治監督が「神童」(06)に続き、さそうあきらの同名コミックを映画化した「コドモのコドモ」。9月13日、東京・京橋の映画美学校第一試写室にて、教育現場の実情を知る教育関係者を対象とした試写会が開催され、上映後のティーチインに萩生田宏治監督と根岸洋之プロデューサー(「天然コケッコー」)が登場した。
小学生が妊娠するという題材から、インターネット上や配給会社(ビターズ・エンド)には批判や上映中止を求める声が多数寄せられているが、萩生田監督は「現実では考えられない話ですが、普段の生活では見失いがちな、子供たちが持っている力強さを描きたいと思った」と本作の前向きなテーマを強調。実際の撮影現場でも「撮影が進むうちに子供たち自身がどんどん演技を作っていくようになり感動しました」と自身が求めたテーマを目の当たりにしたことを明かした。根岸プロデューサーも「過激な題材ですが、萩生田監督が撮ったことによって"人生"が浮き上がる善良な映画になった」と作品の内容に胸を張った。
また、試写会に参加した元教師の男性から「日本の教育現場では性教育に対するバッシングがあり、現場の教師が萎縮してしまっているが、この映画を見たら力が湧くと思う」という感想が上がり、「映画に映っていることが現場の先生たちからどう見えるのか、怒られるのではないかと覚悟していた」という萩生田監督がホッと胸をなでおろす場面も。デリケートな内容であるため出演する子供たちに対しても撮影前から気を配っていたようで、「学校で性についてどれだけ教わっているか聞いたら、学年や地域、男女によって全然違ったんです。映画を撮る上での共通認識が必要だったので、性教育を実践している方に来ていただいて、子供たちとその親、スタッフに性教育の授業を行いました」と説明した。
「コドモのコドモ」は、9月27日より渋谷シネ・アミューズ、新宿武蔵野館ほか全国順次公開。
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