“普通じゃない人たちのショーケース”「男たちの詩」中野裕之監督に聞く
2008年9月5日 12:00

[映画.com ニュース] ヤクザ、オカマ、人生に疲れた男、痔に悩むゴルフ狂など、さまざまな男たちの生きざまを映し出した5本の短編からなるオムニバス映画「男たちの詩」。そのうちの3本のメガホンを取り、作品全体のプロデュースも手がけた中野裕之監督(「SF サムライ・フィクション」「RED SHADOW 赤影」)に話を聞いた。
喜劇あり、ドラマあり、任侠ものありと、バラエティに富んだ内容はオムニバスならではだが、当初は中野監督が手がけた「アイロン」のみの企画だったという。
「昔から知っているコピーライターの東本三郎さんに呼び出されて、彼の書いた小説『人生市場/闇市編』の中の1編を撮って、カンヌで賞を取ってこいって言われたんです。そしたら『アイロン』が本当にカンヌ国際映画祭のヤング批評家賞を受賞したので、みんなにも見てもらおうってことになったんですが、正味15分の作品で上映するには短すぎる。そこから何本か撮ろうということなったんです」
これまで独自のセンスに裏打ちされた作家性の強い作品を放ってきた中野監督だが、今回はあくまでプロの監督に徹して作品に臨んだという。
「ここ何年かでCMを多く手がけてみて、人の望んだものを作るのがプロという考えを持つようになって。それに東本さんの非常に強い想いが詰まった作品なので、自分がどうこうしたいというのは挟むべきじゃないというのもあった。そういう意味でも、発注されたものを仕上げる職業監督として携わった、と言い切れるんじゃないかな」
あくまで原作者である東本氏の“色の強さ”を強調する中野監督だが、本作を通じて伝えたいメッセージはちゃんとある。
「ドツボにはまって落ち込んだり、死にたくなったりする時期が、男にはあると思うんです。そんな状態にある人に見てもらいたい。この映画って、普通じゃない人たちのショーケースみたいな短編集なんですよね。実在する、しないは別として、こんな人じゃなくて自分はまだマシだって感じて、元気になってもらえればうれしいかな」
「男たちの詩」は9月6日公開。
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