「ツッコミを入れつつ大騒ぎして見て」深作健太監督の新作「エクスクロス」
2007年12月6日 12:00

[映画.com ニュース] 第1回「このミステリーがすごい」大賞受賞作「そのケータイはXXで」(原作・上甲宣之/宝島社刊)を映画化した話題作「エクスクロス 魔境伝説」が12月1日に公開を迎えた。本作の公開目前に、メガホンを取った深作健太監督に話を聞いた。
「エクスクロス 魔境伝説」は、人里離れた温泉地“阿鹿里(あしかり)村”を訪れた2人の女子大生が、突如襲ってくる村民たちから逃れて、村からの脱出をはかるアクションスリラー。深作監督は、本作をいわゆるJホラーとは違う映画にしたかったという。「Jホラーというよりは、よりフィジカルなアクションに引き寄せたかったし、怖さを求めるよりは滑稽な映画にしたかったですね。『リング』の貞子や『呪怨』の伽耶子というよりはフレディ(『エルム街の悪夢』)やジェイソン(『13日の金曜日』)といったアクションのあるバケモノの映画が作りたかったんです(笑)」
亡くなるまで10代の観客にこだわった父親の故・深作欣二監督同様、健太監督も10代の人にこそ、本作を見て欲しいと語る。「今はワイワイ騒ぎながら見られる映画を作りたいんですよね。親父は“映画はお祭り。お祭りにはなるべく大勢人が来て、出来ることなら若い人が多く来て、さらに欲を言えば過激な方がいい(笑)”と言ってました。家でDVDを見るのもいいですが、若い子たち大勢で映画館に来てもらって、こういったお行儀の悪いB級ゲテモノ映画に大騒ぎしながらツッコミを入れて欲しいんです。今は“上映中はお静かに”とナレーションが流れますが、余計なお世話。他人とコミュニケートしながら見るところが映画館なんです」
03年に監督デビューしてから4年、すでに4本の作品を手がけた健太監督だが、まだまだこれからという思いが強いようだ。「親父は40歳のときに『軍旗はためく下に』、42歳のときに笠原和夫さん(脚本家)と出会って『仁義なき戦い』を撮りました。僕が40歳になるまでは5年、42歳になるまでは7年ありますが、これから7年過ぎたときに、誰と出会って、どういう映画を作り、どこに立っているかということは常に考えてしまいますね。今は親父の頃の量産体制とは違って、次があるか分からない状況の中で一本一本大事に作らなければいけませんが、これからも自分なりにゲリラ戦を続けていくつもりです」
「エクスクロス 魔境伝説」は絶賛上映中。
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