マックィーンの息子も参加!小泉堯史監督15年間の夢の企画完成
2007年10月29日 12:00

[映画.com ニュース] 「雨あがる」「博士の愛した数式」の小泉堯史監督が15年間温め続けた企画で、大岡昇平の実話戦争小説「ながい旅」を映画化。第2次大戦後のB級戦犯裁判をたった1人で戦い抜いた岡田資(たすく)海軍中将の誇り高き人生を描く「明日への遺言」がこのほど完成。第20回東京国際映画祭の特別招待作品として、10月27日、東京・渋谷のオーチャードホールにてワールドプレミアが行われた。上映後に行われた舞台挨拶には、岡田中将を演じた藤田まこと、妻の温子役の富司純子、小泉堯史監督のほか、ロバート・レッサー、フレッド・マックィーン、リチャード・ニールの外国人キャストも登壇した。
藤田はレッドカーペットの感想を「今まで色んな監督から出されてきた何百枚というレッドカードを集めると、きっとあれくらいになるんでしょうね」とジョーク混じりに述べて場内を爆笑に包みつつ、「今の世の中は少し急ぎすぎている。もう一度周りを見渡してみて、少し元に戻ってもいいんじゃないか」と同作が訴える本質について語った。また、特別ゲストとして、岡田中将の実際のご子息である岡田陽・純子夫妻も登場し、舞台挨拶に華を添えた。
その後、黒澤明監督の「乱」などの製作総指揮を務めた原正人プロデューサーも加わって、記者会見も開催された。小泉監督は「自分が(観客に何を伝えるか)どうこうしようという気持ちは全くなかった。ただ虚心になって、僕自身が岡田中将がどういう人物なのか近づいていこうと。そうした中で立ち上がってきた人物を通して、観客が何かを感じてもらえれば嬉しい」と、作品について語った。
黒澤明組の伝統を受け継ぐ小泉組スタッフワークについて、富司が「カメラ3台が同時に長回しされて、いい緊張感がありました」と語れば、名優スティーブ・マックィーンの息子で、徐々に岡田中将に好意を持ち始めるバーネット検事を演じたフレッド・マックィーンは、「これは戦争映画だが、その中には信じられないくらいのラブストーリーがある。役の上では(岡田中将を)絞首刑に持ち込みたいのに、富司さんを見ると心が崩れてしまいそうだった」と、富司の演技を絶賛する言葉が印象的だった。
「明日への遺言」は、08年3月1日より全国ロードショー。
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