押井守監督、映画祭に選ばれ「ざまあ見ろ」。「真・女立喰師列伝」舞台挨拶
2007年10月22日 12:00
[映画.com ニュース] 第20回東京国際映画祭「日本映画・ある視点」部門に出品された、押井守原作・総監修による実写映画「真・女立喰師列伝」が10月21日に上映され、押井監督をはじめとするスタッフ・キャストの舞台挨拶が行われた。
本作は、立ち食いによる無銭飲食を生業とした架空の仕事人“立喰師(たちぐいし)”を描いた押井監督作品「立喰師列伝」(06)からのスピンオフ作品で、6人の女立喰師の活躍を描く6本の短編から成るオムニバス。押井監督も自ら2本を監督し、残り4本は押井監督が抜擢した4人の若手監督が手掛ける。主演は水野美紀、小倉優子ら。
押井監督と言えば、代表作の「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」や「イノセンス」といった深遠な哲学的なテーマを含むアニメーションで広く知られるが、「立喰師」シリーズはかなりコメディ色の強い異色作。
押井監督は「この映画で東京国際映画祭に来るとは思ってなかった。そういう映画じゃないと思ってた。でも、『立喰師列伝』ではベネチアに行ってるから、考えてみれば当たり前のこと(笑)」と、前作「立喰師列伝」がベネチア国際映画祭オリゾンティ部門(実験的作品)に出品されたことに続き、本作で国際映画祭の舞台に立った感想を述べ、「こういう映画でこういう舞台に立てるというのは、まさに“ざまあ見ろ”といった気分(笑)。なおかつ映画が成功して、さらに続編が作れれば、もっと“ざまあ見ろ”だ。映画というのはそういう気分で作るもの」と独特の押井節を展開し、場内を沸かせた。
「真・女立喰師列伝」は同映画祭での21・23日の上映終了後、11月10日~30日まで渋谷シネクイントでレイトショー公開される。