巨匠の訃報続く。ミケランジェロ・アントニオーニ監督死去
2007年8月2日 12:00

[映画.com ニュース] イタリアの巨匠、ミケランジェロ・アントニオーニ監督が7月30日、ローマの自宅で94歳の生涯を閉じた。死因は明かされていない。奇しくも、共に“最後の巨匠”と呼ばれたスウェーデンのイングマール・ベルイマン監督の死を追う形となった。
アントニオーニ監督は、60年にわたる監督活動において人間の疎外感や絶望感を、長くスローなショットを特長とする演出スタイルで表現し、彼を敬愛するマーティン・スコセッシ監督に“カメラを持つ詩人”と言わしめた。
1912年9月29日、伊北部フェッラーラ生まれ。ボローニャ大学卒業後、地方紙での映画批評や映画雑誌「チネマ」の編集を経て、ロベルト・ロッセリーニ監督「ギリシャからの帰還」(41)のシナリオを執筆。「愛と殺意」(50)で監督デビューを果たした。
彼の才能が知れ渡ったのはべネチア国際映画祭銀獅子賞を受賞した「女ともだち」(56)で、以後の「情事」(60)、「夜」(61)、「太陽はひとりぼっち」(62)、「赤い砂漠」(64)で世界にその名を轟かす。イギリスで撮った「欲望」(66)では、カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞するなどキャリアの頂点を極めた。その60年代には、カンヌ、ベネチア、ベルリンのヨーロッパ3大映画祭の全てで最高賞を受賞する偉業を成し遂げた。
85年に脳卒中で倒れるが、ビム・ベンダース監督と共同監督した「愛のめぐりあい」(95)で復活し、アカデミー名誉賞を受賞している。遺作はオムニバス作品「愛の神、エロス」(04)。かのジャン=リュック・ゴダール監督は「JLG/自画像」(95)の中で、“映画”の代名詞としてアントニオーニの名を挙げている。
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