「ネバーランド」の監督が手掛けるコメディ「主人公は僕だった」
2007年3月27日 12:00
国税庁に務めるハロルド・クリックは、あるとき自分の行動を正確に描写する女性のナレーションを聞く。声の主は、悲劇作家のカレン・アイフル。彼女は10年ぶりの新作小説の完成を目の前にして、主人公をいかにして死なせるか悩んでいるが、その“主人公”こそハロルドのことだった! 「ずっとコメディを撮りたいと思ってたんだけど、なかなか自分に合った脚本に出会えなかったんだ。特に僕はヨーロッパの人間(ドイツ生まれのスイス育ち)だから、アメリカンコメディの感性と合わないことが多いからね」と話す監督。その監督の目に留まった本作の脚本の魅力を聞くと、「“運命は定められているのか、それとも作り直せるものなのか”というテーマを、重くなりすぎずにユーモアを用いて描いているところに惹かれたんだ」と答える。
主演のウィル・フェレルはコメディ映画の常連だが、今回はアドリブはまったく入れてないそうだ。「彼にはできる限り抑えた演技を注文したんだ。それが絶妙なニュアンスを作り出したよ」。また、ハロルドに助言する教授役のダスティン・ホフマンは「ネバーランド」に続く出演だが、「脚本を初めて読んだ時点でダスティンを思い浮かべたよ。彼とは撮影の2週間前に演技中の細かい動作まで決めたんだ」とのこと。ハロルドの生死の鍵を握る英国人作家役はエマ・トンプソンが演じているが、「あの役は米国人作家の予定だったんだけど、エマ自身も脚本を手掛けているし、作家の気持ちが分かると思ってね。それで彼女をキャスティングして、設定を英国人作家に変えた」と、ハロルドと彼を取り巻くキーパーソン2人のキャスティングについて話してくれた。
「主人公は僕だった」は5月19日よりロードショー。