黒澤明の「椿三十郎」を、織田裕二&森田芳光でリメイク
2006年7月14日 12:00
黒澤明監督の傑作「椿三十郎」(62)が、「踊る大捜査線」シリーズの織田裕二主演で45年ぶりにリメイクされることが、7月12日、配給の東宝から発表された。なお、メガホンを「間宮兄弟」の森田芳光監督が取り、製作総指揮を「男たちの大和」で復活を遂げた角川春樹が務める。
「椿三十郎」は、素浪人の椿三十郎が、藩の上役の汚職を暴かんと立ち上がった9人の若侍たちに助太刀し、黒幕と対決する痛快アクション時代劇。オリジナル版では“世界のミフネ”こと三船敏郎が三十郎に扮し、強烈な印象を残したが、今回は森田監督たっての希望で織田が指名されたという。監督のラブコールに応え、初の本格的な時代劇に挑むことになった織田は、「これ以上ないプレッシャーですが、森田監督からの指名に応えられるよう、共に闘って良い作品にしたいと思います」とのコメントを発表した。
また、製作総指揮を務める角川氏は、「時代・歴史小説文庫というジャンルは、以前私が作ったわけで、現代も人気があるのは周知の事実。『椿三十郎』は原作があるので、オリジナルのシナリオ通りにやる。ただ、映画は作られた時代の中で成立する部分が大きく、黒澤作品も例外ではない。監督も主演も代わるわけだから、現代風に練り直して作れば、若い世代も興味を持ってくれるはず。このリメイクで黒澤作品の偉大さを再び世界に問い直したい」とコメントを寄せた。