「自然界からのGIFT」悪は存在しない アベちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
自然界からのGIFT
何の知見もない輩が、胡散臭いコンサルに唆され作ろうとするグランピング施設なんか成功する訳はない。そもそも事業とは経営者の熱き思いと顧客への高い提供価値と関係する人々(ここでは住民の皆さん)の共感がシンクロすることで初めて生み出されるものである。そんなことも分からないバカ経営者は多い。
スクリーンに投影された自然が醸し出す清々しい情景や湧水の瑞々さ、共生している動物(ここでは鹿)だけをみれば、確かに「悪は存在しない」のだろう。
しかし、人間界にはいくつもの沢山の「悪が存在する」する。
謎のラストシーンで高橋に手をかけ殺した巧の行動は、自然界の化身となった巧が人間界の「悪」に対しての鉄槌だったのではないかと解釈したい。高橋そのものはどう見ても「悪人」ではないので可哀想だが、。バカ経営者の身代わりってことで、。
映画監督としてこれからも日本をリードしていく濱口竜介のこの壮大な「実験作品」は、
時を経て彼の代表作になるのかもしれない。
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