DOGMAN ドッグマンのレビュー・感想・評価
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いい意味で裏切られた
2024年劇場鑑賞54本目。
ポスターでは完全に女性で、あらすじをちらっと見て初めて男性だと知りました。うまいこと予告を全く見ずに済んだのでどうやらアンチヒーローものらしいということ。
処刑人みたいなのを想像していたのですが、ほとんどは主人公の生い立ちの話なのですが、これが全然退屈しないんですよね。主人公を演じているケイレブ・ランドリー・ジョーンズの終始穏やかな微笑みが引き込むのかもしれません。
減点したのはリュック・ベッソンらしい、善人も容赦なく殺される時は殺されるのがやはり嫌で、あの人もあんな目にあうほどひどいことしたようには思えなかったので。あとまさかあの警官死んでないよね・・・?
復活!
ベッソン、ついでに復活! エリックセラ。正直凄く不安でしたが・・やっぱりこの位の小さな話をやった方が良い。主要人物は二人だけ、後はみんなイヌに喰われた! イヌたちもみんなかわいいし、最期もキリスト教徒らしくて悪くなかった。
ちょっとケチつけるなら、音楽の選択がベタ、“So what”が流れたのはびっくりでしたが使い方はベタ。あとエブリンの元夫はイヌに喰われてほしかった。
(追記)今日、2回目を観て来ました。こっちでは21時過ぎからのレイト1回上映になってしまい、悲しい。イヌのクレジットに注視してましたが、マッドマックスって確かに有った! ボス格のビーグルはそれではなくて、ミッキーでした。シェパード? はモリー、ドーベルマンはドーベルマン(笑)でした。
IN THE NAME OF GOD
警察に拘留された少年時代に犬小屋で暮らしたことのある「DOGMAN」の過去とその夜の話。
ピンクのドレスを着て女装した「DOGMAN」をどっちにいれるべきか、と呼び出された精神科医に、過去を語って行く体でその回想をみせていく。
DQNでDVなヤバい親父と、そんな父親に何も言えず逃げ出すことになる母親、そして親父に媚び売る足りなそうな兄貴、そして沢山の犬と犬が好きな自分、という家族構成の中、親父に、逆らい犬小屋に入れられ…。
唐突に顔役?からのその曲は!!!というところから、恋とシェイクスピアと失恋と女装、そして犬と信仰、そんな主人公の抱える悲しさと狂気と生真面目さと…いくら何でも犬が出来過ぎじゃない?と思うところはあったけれど、なかなか面白かった。
ビミョー。65~70点ぐらい。
気の毒な女装男
ある夜、1台のトラックが警察の検問のため止められ、怪我を負った女装男が運転し、荷台には十数匹の犬が乗せられていた。その男は警察で精神科医エヴリンの事情聴取を受け、自らの半生について語り始めた。彼によると、幼い頃から闘犬の飼育をしていた父親により暴力を受け、犬小屋に監禁され、母も逃げ出し、犬に救われて育った。ある日、犬に子どもが生まれた事を知った兄が父に告げ口し、父は銃を持ち出し、檻に向け撃ったため、その少年は小指を失い、脊髄を損傷し動けなくなったが、失った小指を犬に託し、警察に助けを求め、父と兄は逮捕された、彼は脊髄を損傷したため車椅子生活となり、親不在のため施設に入れられたが、そこでも人に裏切られ傷ついていた。犬たちに何度も助けられてきた彼は、生きていくために犬たちを使い金持ちから宝石を盗み生活していた。ある日、ギャングへの上納金に悲鳴をあげた店主を助けるため、ギャングのボスを犬を使い脅し、上納金をやめさせたのだが、そのためギャングから命を狙われる事になってしまった。さてどうなる、という話。
ストーリーはドッグマンが精神科医のエヴリンに過去を語る形のストーリーで、その中で父親が壮絶な狂気を見せている。
あんなに無茶苦茶な父のもと、卑怯な兄とともに悲惨すぎる。可哀想で気の毒だった。
あの父親、元メジャーリーガーのランディ・ジョンソンに似てて、個人的にツボだった。
ドッグマン役のケイレブ・ランドリー・ジョーンズの快演と存在感が凄かった。
精神科医のエヴリンも優しそうで知的な語り口が素敵だった。
観る価値あり!
観てきたばかりで、全く考えはまとまっていないが、ヨブ記、旧約聖書、新約聖書それぞれをモチーフに作られている作品かなと。『何者でもなくなる』と主人公がいうメイクをバッチリ決めた主人公が週一金曜日のライブは週一日曜日の集会に見立てているのかな?とか。
テンポ良く、観ている人をスピード感とホームアローン的な雰囲気の面白さもパートによってはありつつ、場面が変わり登場する精神科医との話となると、また違う雰囲気が出てくる。最後ははこれまで一番重要なポジションを主人公に任されていたワンちゃん(今までのGODの弟子のDOG)が新しい主人(新しいGOD)の自宅に行くという、イエスの復活か??ともとれたり、、、
ストーリーに沿って素直に感じるもよし、いろんな楽しみ方があるかな。
これ以上書くとネタバレになりそうなのであとは劇場でお楽しみください。良き作品だと思いました。
とにかく犬たちが健気で可愛くカッコいい。マフィアを皆殺し!ほとんど...
新たなるダークヒーロー
荒唐無稽。リュックベッソンということで公開前から楽しみにしていた!レオンのようなイメージで行くと肩透かしかもしれないが、本作も記憶に残る作品。
主演の演技は鬼気迫るものがあった。主演のかた、どこかでみたけど誰やろうと思ったら、ニトラムの主演もやってた。ニトラムでも狂ってたけど、本作もかなり狂ってる。わんちゃんたちも負けじと名演!音楽も心地よい。舞台のシーンは一気に引き込まれた。
ストーリーはかなり振り切ったサスペンスみたいなものを想像していたので、思ったよりもこじんまりしている印象。最後のシーンは、観る人によって解釈が分かれそう。
グロいシーンや犬が死ぬシーンはないので、そういうのが苦手な人は安心してみられます。(人は死ぬけど)
ファンタジーとリアリティーのバランスが悪い
少年期に、父親によって犬小屋に閉じ込められた末に、体に障害を負った主人公には、確かに同情すべきところが多い。
ただ、彼が成長してからは、想いを寄せていた女性に振られたり、職を失ったりはするものの、それは誰もが経験し得ることであり、特に、差別されたり、迫害を受けたり、裏切られたりした訳ではない。
だから、人間不信に陥り、犬だけを愛する彼の心情には今一つ説得力が感じられないし、犬を使って窃盗を繰り返す彼の行動も、社会に対する復讐というよりは、私利私欲のためとしか思えない。
肝心の犬に関する描写にしても、主人公と犬は、まるでテレパシーで交信しているようだし、犬が自分で判断して、自らの意思で行動しているように見えるところもあり、随分とファンタジー色が強くなっている。
いくらトラップを仕掛けていたからといっても、足の不自由な主人公と犬達とで重武装のギャングを壊滅させてしまうという展開は、見せ場としては面白いものの、劇画的過ぎるようにも感じてしまう。
「虐待」とか「貧困」のリアリティーと、犬にまつわるファンタジーとのバランスが、どうにも悪いように思えるのである。
主人公は、警察に捕まってから、2回に分けて精神科医から尋問されるが、その割には、別れた夫に悩まされている精神科医のエピソードが活かされていないし、これだったら、尋問は、一晩の出来事として描いた方が良かったのではないかとも思う。
至るところで映し出されるキリスト教のイメージも、日本人としては分かりにくかった。
刺激的でカッコ良くてしっかりと感動
GODとDOG
犬が苦手な方には要注意な描写があるので注意
今年91本目(合計1,183本目/今月(2024年3月度)9本目)。
(前の作品 「クオリア」、次の作品「恐竜超伝説2 劇場版ダーウィンが来た!」)
タイトル通り、犬をテーマにした映画です。また、フランス映画あるあるの「CANAL+」などが出るようにフランス映画っぽく見えますが、大半は英語です(この点後述)。
多くの方がストーリー紹介で書かれていますが、犬に関して虐待経験を受けた主人公の「反逆劇」にテーマがあたっています。また、いわゆる「取り調べ」のシーンと実際に動くシーンがほぼ半々に登場しますが、逆に言えばそれだけなので時間軸は2軸あってもわかりやすいほうです。
たしかにPG12扱いであるという事情もあるので、やや厳しいかなといったところがあります。主人公への虐待は結局犬の虐待に繋がる部分があり、そうしたシーンでどうしても出てくるからです。こうした事情があるので「犬は見るのも嫌い」という方にはちょっとおすすめできない(趣旨的にどうしてもそうしたシーンを避けることができない)といったところです。
主人公のとった「復讐行為」については理解できる点もあるしできない点もあるし、一方で動物愛護の考え方を日本で一般的に取る場合は、「ちょっとやりすぎ」という点も多々あります。
こうした事情で、映画のタイトルにも出てくるくらいですから、犬が苦手(観るのも嫌い)という方にはおすすめできませんが、それ以外の方はこうした事情があることを了知した上で見に行くのは構わないのではと思えます。
採点に関しては以下まで考慮しています。
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(減点0.3/字幕が読みづらい部分がある)
主人公の「取り調べ」のシーンは、主人公が白いカッターシャツを着ている事情から、字幕が読めない部分がいくつか出てきます(確認済み)。ただ、字幕がまるまる読めないというところは数か所程度で、文字が切れて見える程度で(座る位置にも依存しそう?)、ある程度の語彙力で補うこともできるので、採点幅で調整済みです。
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(減点なし/参考/「土地を売っておくからな」)
この映画はフランス映画の扱いですが、一方でアメリカ映画と思わせるように英語を多くはなすシーンが出てきますが、この映画は実は実話をもとにしている映画で、原作(日本に来る前に海外で公開されていたもの)もフランス作品の扱いです。
この場合、フランス基準で見ることになりますが、不動産の得喪(日本では民法177条)は日本とフランスは同じで、「当事者では合意だけでよいが、第三者に対抗するには登記しろ」で(反対は「当事者であっても登記しろ」で、ドイツと韓国)、そうそう明日のあさってに登記手続きができるか?というと微妙なところはあります。
ホームアローン プラス ドッグス。
もう一声ほしい
切なめバイオレンス&おしゃれカラフル。リュックベッソン節は相変わらず健在である。今回は強い女ではなく、車いすのドラアグクィーン。
犬とともに暮らす謎のドラアグクィーンと要素は大変魅力的で面白かったのだけれど、観終わってもう一声欲しいように感じた。
とはいえ私があと20も若ければラストに号泣して観たような気もする。今はある程度本数を見てきたせいで、途中からきっとラストはこうなるんだろうなとの予測が立ち、それが裏切られることはなかった。
なにか足りないように感じたのは人間同士の心のやり取り、愛情、エモみが物足りなかったせいであるように思う。他人との交流が困難だからこその犬との絆なのはわかるんだけれど、やはり気持ちの揺れ動きが欲しかった。
留置場での精神科医とのやりとりも、羊たちの沈黙のようにスリルと高次元の交流のようなとこまでもいってない。ちょっとずつ中途半端で、でも一つ一つはいいものだからこそ、なんか惜しいなあーと感じてしまった。
70-80-70 痛み
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