「衝撃的な作品でした!彼は神になった?」DOGMAN ドッグマン 三輪さんの映画レビュー(感想・評価)
衝撃的な作品でした!彼は神になった?
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本作品は、ダークヒーローのイメージのまま、緊張感あふれるストーリー展開に運ばれて、あっという間に見終わってしまいました。主人公は、闘犬業を営む父親の家に生まれましたが、人間や動物に対する愛情のない父親に虐待を受け育ちました。「犬が好き」と言っただけで、犬小屋に長い年月の間監禁されてしまう人生は、一体なんなのでしょうか。そして父親の撃った弾丸で下半身付随になるのです。それでも、彼は施設に移り、勉強をし、シェイクスピアを教えてくれた若い女教師サルマに恋をします。やがて恋に敗れてしまいますが、犬を保護する仕事をして生計を立てたり、キャバレーで歌姫として活躍するのです。そして、犬たちを養うために盗賊のようなことをしたり、最後には町のゴロツキとの真っ向勝負となり勝利するのです(バイオレンスアクション)。最後のシーンでは、宗教は果たして人を救うのか、ということを考えさせられ、衝撃が走りました。もちろん、彼は警察に捕まり贖罪の人生を歩まなくてはなりません。とはいえ犯罪者である彼が、最後には宗教的生き方に決別することを選んだ時の笑みは?心に深く残りました。結局キリスト教は、彼を本質的に救うことができなかったのかもしれません。キリスト教よりも、犬の忠実な愛の方が救いであったということを、暗に示している衝撃的作品なのでしょうか。この作品をどう捉えるかは皆さん違うと思います。ただ、どんな捉え方も正解だと言えるでしょう。そして、宇宙の中で幸不幸を考える場合、犬を愛した彼の人生は幸せだったかどうかは、彼が決めることなのでしょう。
追記 犬たちの演技が宝物でした。天才的な行動に涙が出ました。
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