アントニオ猪木をさがしてのレビュー・感想・評価
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新日ファンより
ドラマパートが余計だ、とっ散らかってる、猪木の人物像が伝わってこない、色々語ることは語るべき人が語ってると思うので、現在の新日を見ているオジサン新日ファンの視点から。
この映画の文脈は2018年の「パパはわるものチャンピオン」に遡る。新日本プロレス×アミューズ、その人脈を活かして、失礼ながら役者としては大根もいいところの棚橋弘至を中心とした、原作の絵本はあるけれども新日の選手が架空のプロレス団体の選手役を行ういわばファンアイテムのような映画に寺田心、大泉洋、木村佳乃、仲里依紗、マジかよってレベルの豪華共演陣がなんと「助演」としてサポートする、違和感だらけの摩訶不思議な作品。
(誤解のないようにいうけど私は長年の棚橋ファンです)
その違和感の文脈に、何だか今回の映画もハマっていたような気がするなぁ。つまるところ、今の新日のキャパにアントニオ猪木が合っていないんだ。
アントニオ猪木は、令和の専門化が進んだ世の中における「プロレス」ではなく、ボクシング以外のプロ格闘技がほぼ存在しなかった時代(相撲の解釈は分かれると思いますが)、人々の「戦う男の姿が見たい」需要を一手に引き受けていた、まさしく昭和のスーパースターだ。彼を考察しようとするのはある種現代史に似て、テレビ局、新聞社、週刊誌、メガメディアを動かしての一大プロジェクトになる。そんな座標の出来事だと自分は認識している。
しかし今回の映画の座標は、出発点がサブカルたるところの現在の新日本プロレス。繰り返すけど私はその現代新日本プロレスを存分に楽しんでいるんだが、そこからしても明らかに「猪木」という存在は次元が違いすぎる。その座標のずれが今回の映画の違和感の根源だと思う。その上で、主題歌福山雅治という強烈なアミューズ感。神田伯山、有田、安田顕はしっかり令和の現代でもプロレスを愛してくれていて本当にありがたいと思うが、アントニオ猪木はそこを出発点に語る存在ではない。
現代新日本プロレスを猪木と無理矢理繋げようとしすぎて、アントニオ猪木の存在を不必要に矮小化してない?と気になったのだ。棚橋弘至は本当に偉大だし、今回のパネル云々のくだりも、新日の歴史からするとものすごく大きなことだと思う。ただ、猪木の存在のレベルはそれとはまるで違うところにあるんだと思う。
だって、「昭和のスーパースター スポーツ」で検索すると、王、長嶋、千代の富士、アントニオ猪木、くらいの次元で出てくる存在なんだから笑 そのレベルの資料、視点、考証は、正直なかったと言うのが本音。
別に猪木に傾倒してるわけじゃなく、今の新日を見ているからこそそう思うんだ。申し訳ないけど、海野翔太の出演は流石にバーターが過ぎるでしょう笑 怒りだ何だ言わせるのはかわいそうだよ。
ただ、その無理難題に対して、自分なりの答えを出そうとする棚橋弘至の言葉の繊細さも、今の新日好きな私にとっては尊い見どころの一つではあるんですよね。「マイノリティ」と言う言葉が彼から出てくるとドキッとするし、猪木の問いかけとは?という命題に対し、やはり一番本質的な理解があるのは棚橋弘至だと思っています。だから、個人的にはこの映画の軸は、アントニオ猪木と、令和に唯一残された猪木の対立概念である棚橋弘至という価値観だったんだと思います。
今の新日ファンとしては複雑。あまりに今の新日と猪木とのスケールの差が明らかすぎるのが一つ。でも、猪木と棚橋という軸を一つの映画で浮き彫りにしてくれたことへの驚き、感謝が一つです。
色々考えるんですけど、今の新日と全く切り離したところで、昭和のスーパースター猪木の伝記映画は別で作った方がいいと思いますよ笑 今のプロレスファン以外に向けた作品を作るのが、アントニオ猪木にとっての最適解だと思います。現新日勢は、黙ってみていましょう。そして、本来の自分たちの仕事をするのが適切だと思います。
211 ハンセンもシンもドリーも出てこないって
前田も長州も出ないのはアリ?と思ったが
観終わると何故か納得した。
いろいろな分析本が出るにしたがって
当時の高校生には全く理解できなかった
全盛期の猪木が今見えてきているが
この作品はクリエイター的に猪木の本質を探そうとしたのだと思う。
現役時代常に一歩先を行く猪木。
ファンは追いつくのが精一杯。
そしてとうとう誰も追いつけない世界に行ってしまった猪木。
それでも先を見据えて
どうやったら猪木に追いつけるか?
猪木の本質を見つけられるか?
その世界観に生きている人だけがクローズアップされたのだと思う。
だから前田、長州、ハンセンなどは過去しか話題がでてこないので
お呼びでない、と。
記録映画ではない。
未来を映し出すドキュメンタリーなのだ、と。
途中ドラマ部分もなんだかな、と感じたが
最後安田顕が務めるにあたって
子供の頃夢中になった猪木
思春期で言葉だけが走り出す猪木
酸いも甘いも知る大人だけが想いを実感できる猪木
を感じとってなかなか上手い構成だと思った。
お別れの会と本作鑑賞でいよいよ猪木ともお別れかな。
書籍が相変わらずガンガン出版されるのは困るんだけどね。
INOKI BOM BA IE
80点
イオンシネマ近江八幡 20231012
パンフ購入
アントニオ猪木の人生の本質が描かれていない
「神田伯山」
誰向けの映画?
猪木さんの映画?
燃える闘魂が不完全燃焼気味
きのう観てきたけど平日とはいえちょっと寂しい客数。ブラジルの導入部は期待を持たせたが、肝心の試合のシーンが大いに物足りない。特にストロング小林戦はフィニッシュホールドのジャーマンスープレックスホールドの場面がなくガッカリ。決まった瞬間のあまりの衝撃に猪木の足が浮いてしまう伝説の場面なのになぜ入れないか理解出来ない。ドラマパートは必要ない、強いて入れるなら子供がホーガンとの再戦に熱狂するエピソードで十分、しかも肝心のホーガン戦の映像が出ない。あの試合は長州の乱入で観客が怒り蔵前国技館で暴動が起きたような試合なのに一切試合に触れず。アクラム・ペールワン戦を取り上げたのは良かったがウィリー・ウィリアムス戦やローラン・ボック戦も入れて猪木の真剣勝負に懸ける情熱を描いて欲しかった。個人的にファンの神田伯山の巌流島決戦の講談や原カメラマンと安田顕との対談は良かった。でも全体的に、これでは燃える闘魂アントニオ猪木の生き様、魅力が不完全燃焼で残念だった。
プロレスファンでなくても有名なアントニオ猪木
アントニオ猪木と言ったらプロレスだが、
人を元気にさせるプロフェッショナルだと思う
現代のプロレスは技も多彩で面白いが、猪木さんのプロレスは技の説得力があった
ドラマ部門で否定的な意見が多いがプロレスファンの私はあのような気持ちでテレビにかじりついていたので共感。
ネットのない時代にテレビで観れなかったときの喪失感と、どうしても観たい時に友人にお願いした日々。
追い込まれても諦めない姿は、プロレスからも教わったと思う。
アントニオ猪木というテーマで色んな方が話をする姿こそが、アントニオ猪木を物語っているので、私は観て良かったと思う。
福山さんもその一人なのは知らなかったエピソードなのでビックリ。
プロレスファンなので点数は甘めです。
ちゃんとさがそうよ。
物足りなさに卍固めしたい
昨年他界したアントニオ猪木の伝記的ドキュメンタリー映画でした。往年の猪木ファンとして結構期待していたのですが、正直残念な結果でした。というのも、ドキュメンタリーとしての芯がなく、時系列も前後していたし、猪木を語る人もバラバラで収拾が付いていない感じだったからです。
まず気になったのが、架空の猪木ファンの半生記みたいな寸劇の存在。作中この寸劇が何回も出て来ましたが、内容的にも構成的にも不要だったんじゃないかと思います。
また、くりーむしちゅーの有田と講談師の伯山先生を起用したのも疑問。勿論お二人とも猪木ファンでらっしゃるのは分かるけど、同じ芸人系から2人も出しては、ファン層が偏っているみたいじゃないですか。猪木ファンは各界にいるんだから、ファン代表を出すんなら、もっと幅広い人選をした方が良かったのではないかと思います。
逆にプロレスラーの人選は、明らかに物足りない感じ。現役世代の棚橋やオカダカズチカらは勿論いいし、最も猪木の近くにいた藤原や藤波が出て来たのも良かったけど、猪木を突き上げた前田や長州、猪木が生み出した不世出の天才タイガーマスク(佐山)、さらには盟友・坂口征二あたりは最低限押さえて欲しかった。出来れば裏方として新日本プロレスの全盛時代を支えた新間寿あたりも見たかった(ってお元気なのかな?)。さらにはプロレスマスコミの記者とか、引退試合の実況を担当した古舘伊知郎とか、素人が考えたって外せない人はいくらでもいたように思ったんですが、実に残念でした。まあ予算の都合もあったのかも知れませんが。。。
まあ文句ばっかり言ってもあれなので、良かった点を挙げれば、猪木の延髄切りはやはり打点も高く美しかったということを再確認。また、猪木と闘ったアンドレやベイダーって、身体がデカいだけでなく、動きも含めて天才的だったことをこれまた再確認。ベイダーがムーンサルトプレスって、凄すぎ!
こうやって往年の名勝負のシーンを観るにつけ、結局ファンの半生記とか、巌流島の講談とかの替わりに、猪木が闘うシーンをつなぎ合わせるだけで良かったんじゃないかという結論に至りました。
そんな訳で評価は★2とします。
ドラマパートの破壊力よ…
ご本人と近くにいらした方々の証言や思い出話、間接的ですがむしろ興味...
なんで?こんな評価が低いの?
鑑賞前にレヴューを見て、評価の低さにどんな酷い作品なんだろう?とあまり期待しないで鑑賞しましたが、非常に見入ってしまうシーンや興味深いシーンや感動的なシーンが多かったです。棚橋選手と有田さんの新日道場での猪木さんのパネルを巡ってのやり取りや、東京ドームでオカダ選手が、もし猪木vsオカダがあったら?という質問にちょっと感極まった表情で答えるシーンなんかは、こちらもグッと来ました。
カメラマンの原さんと安田さんの会話も非常に内容があって良かったし、神田伯山さんの巌流島決戦の講談も聴き入ってしまいました。
また、過去の映像で、徹子の部屋に出演された際に、黒柳さんから八百長うんぬんという質問に対する猪木さんの受け答えが実に素晴らしかったし、札幌の猪木問答は何度見ても笑ってしまいます。
それに酷評されているドラマシーンもいうほど悪くないし、猪木信者歴45年の私にとっては改めて猪木さんの偉大さと素晴らしさを体感出来た映画でした。
残念
猪木に詳しくない人向け?
世界一強いアントニオ猪木!
1時間かけて一所懸命書いたレビューが消えた、ショック。書き直し。
レビューやXのコメントを見ると批判的意見が多い。
ドラマパートは私には感情移入できて良かったし終わってみれば心が洗われ明日への活力を貰った。
新日本プロレス設立以前からアントニオ猪木を追ってきた私には見応え充分で文句はない。
終盤、ワールドプロレスリング中継でお馴染み「世界一強いアントニオ猪木」の幟を見た時思わず指を指した。
なんと言っても実況:舟橋慶一アナウンサー、解説:櫻井康夫の名コンビが最高。
同じレスラーを何度も分けて出すより新日黄金期を支えたスタン・ハンセン、ハルク・ホーガン、タイガー・ジェット・シンの出演があれば。
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