ダンサー イン Parisのレビュー・感想・評価
全76件中、61~76件目を表示
優美に舞う白鳥 水面下での苛烈な努力を思うに連れ、観ているワタシも踊りだす
プリマを目指す主人公が不慮のケガや事故でその夢を絶たれ再生するドラマ、今年は「裸足になって」も観ましたから、ストーリーとしては特別なものではありません。
しかし、ケガをして療法士のヤンの施術を受けるエリーズのアップになった足の指に盛り上がるタコ・タコ・タコ!
そして冒頭のバレエシーンでの上腕のたくましさや細身なのにプリッとしたヒップを見るにつけ「こりゃホンモノだわ!」と感嘆させられました。
そこからコンテンポラリーダンスに打ち込み始めてのレッスンや公演に至るまで、スクリーンの中の友達やオーナーと一緒にワタシの身体も揺れ動きっぱなしでした!いやぁ~楽しかった🎵
そんな物語の脇を固める父親や、療法士のヤン、キッチンカーを引いてきたワーゲンのバンがギシギシ揺れるところとか笑える部分を交えながらラストまで飽きることなく観終えることができました。
ダンス、いいもんだなぁ。
ブラーヴァ
ほぼ予想通りに展開するストーリーの鉄板ぶりはご愛嬌、観るべきは多数ご指摘の通りダンスシーンだろう。冒頭の腕のアップから早くも漂うホンモノ感は、ジゼルや白鳥を踊る実力を秘めての賜物だろう。惜しむらくはラストのダンスシーンがちょっと短か目だったかな。
合宿所でバロック室内楽と古楽合唱を舞踊団の前後に登場させたのは、舞踊は近代化してるけど音楽はどうなの?という問題提起なのか、伝統を知らずして真の改革はない、という警告なのか?
歓喜のダンス!身も心も踊りだす躍動感が 伝わる作品
見て良かった映画です。
フランス人の表情の豊かさと共に、ダンスに
表現されていました。
舞台に立ち、背筋を伸ばしてバレエを踊る
バレリーナの姿はしなやかさが溢れるシーンでした。
幼き日、バレエ教室に通いながら
母親と歩いた道のり、少女だったエリーズは
自分も祖母と母親のようになれる夢を
描いていたように見えました。
父親だけになった家庭は、支えを失ったようになったけれど、バレリーナへの憧れ
生きる喜びをダンスに見い出していく
姿に魅了されました。
フランスの麗しい街並みのなか
恋い焦がれるようなダンスを踊る男女たち!
怪我をした傷みを乗り越えて
第二の人生を歩んでいく姿は洗練された
美しさにキラキラして見えました。
クラシックバレエをしていた女性が
コンテンポラリーダンスに出会い、新たな道
を見付ける、2つの踊りがあることを初めて
知った作品でした。
クラピッシュ監督作品の代表作になる予感‼️見逃すと損します❣️
バレエやダンスが好きなら200%楽しんで感動すると思うこの映画。
でも誰にでも人生これしかない、と打ち込んでいたことに挫折したら、どうする?と、問われているような気がする。
この主人公エリーズは、心と身体を解放して、新しい人生を見つけに行く、その過程がナチュラルで美しいマリオンが演じて説得力ある。
クラピッシュ監督は、ロマンデュリスや、フランソワシビルをスターにしたように、新人発掘に長けていると思う。彼女の美しい筋肉美の肉体に惚れ惚れした。ナチュラルな美しさと演技でこの映画を大成功に導いたと思う。
観たら誰かに勧めたくなります。踊るような足取りで映画館から出て走って帰りたくなった、エリーズのラストのように。
新しいBunkamuraルシネマ渋谷宮下は、座席の前が広くてスクリーンも大きいから大快適でした!
2つのバレエの比較が美しい
今年315本目(合計965本目/今月(2023年9月度)25本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))
※ 以下「バレエ」といった場合、ダンスのほうを指すものとします(同音で発音されうる球技を指さないものとします)。
バレエで活躍していた女性の方が不慮のトラブルで、別のバレエ(種別的にはダンスに分類されるようですが、描き方としてはバレエに近い)に転向して活躍する、というお話。もちろん架空の物語ですが、日本以上に(日本でバレエを本格的にみられるのって宝塚くらい?)一般的に見られる環境が多いのであろうフランスでは、趣旨的に似たような事項はあってもおかしくない事項です。また、「2つの種別のバレエ」について詳しい説明があり、バレエをやったことがない方、見たことがない方(見たことがない方は少ないと思いますが、個別のルールが何とかということまで精通している方は少ない?)にも推せます。
ただこのことは裏返しとして、エンディングロールまで見ると「字幕監修だれそれ」と出ることからもわかる通り、ある程度の(少なくともバレエを知っている、レベル)知識では字幕の理解がまるで追いつかず理解が止まってしまうという特異な部分も持っています(中には本当に何を言いたいか、カタカナ語ばかり出てきて前後から推測ができない部分もあります)。
といっても、日本では(理論上は可能なのでしょうが)およそ放映されそうにないバレエ映画を専門の監修の方もついて…というのは、さすが異文化に身近に感じられる映画館(および、このようなニッチな映画を流して下さるミニシアター)に感謝といったところです。
何をもってネタバレというかは難しいですが、バレエ一般に関する語句(フランス語も知っていれば有利なのでしょうが、そんな「予習の時間」はない?)について、前日に動画サイトなどを見ているかどうかでも理解はかなり異なるかなと思います。
評価に関しては特段減点材料にする点ないのでフルスコアです。
やや内容が女性の方向けかなという印象ですが、男性の私にも良かったです。
それでも今日も車は揺れる
ケガで夢を諦めざるを得ず、次の人生を探すことになる26歳のダンサーの話。
パリ・オペラ座バレエ団でエトワールを目指す女性が、舞台裏の色恋沙汰で集中出来ず、公演中に足をケガしたことで巻き起こっていくストーリー。
しばらく踊ることが出来ない現実と向き合い、昔の仲間を頼って料理人のお手伝いとしてダンサーインブルターニュ?
26歳にして次の人生を考え立ち上がる女性の物語で、映画としても展開としても、特にそれが悪いというつもりはないけれど、なんだか男に左右されている様に見えてしまった。
主人公はもともとは立場的になかなかのところにいる人だと思うけれど、それにしちゃ医者も療法士もテキトーというか…とりあえず頑張れヤン!
身体は動かすためにある。
挫折を経験したバレエダンサーの物語。周囲の人々がみんな優しくて、温かい気持ちになりました。
とにかく劇中のバレエやコンテンポラリーダンスが美しい!!ダンス、ってほんとに原始的に人間の生きるエネルギーを昇華させたものだと思う。
音楽の使い方もとっても素敵。オープニングクレジットもわくわくしたし、エンドロールもかっこよかった🎵
セドリッククラピッシュ監督、20うん年前?に「猫が行方不明」見て、いいなぁー、と思って、でもそれ以外の作品はあんまり観ていなかった。配信あったら、パリっ子気分で、観てみようかな。
自慢の娘さんですね
折角の3連休だというのに観たい映画がなかった今週(来週はどうしても4本までしか絞り込めないのに!)。ところが、先週ヒューマントラストシネマ有楽町に訪れた際、ちょっと引っ掛かったのがこの作品の予告編でした。いつもの如く、それ以上の情報を入れずに観た感想は「ナメてた」という想い。取り敢えず、劇場からの下りエスカレーターに乗りつつ作品紹介を映画.comで確認して「ああ、『おかえり、ブルゴーニュへ(18)』の監督だったのね」と自分なりに納得しました。
まずアバンタイトルから、エリーズを演じるマリオン・バルボーの踊りが圧倒的。一つ目の「事件」直後、動揺を隠し切れないエリーズですが、無音で踊る彼女のソロに魅了され鑑賞前に感じていた眠気を一瞬で忘れます。なお、私がここでぼかしている「事件」は予告で知らされているため、観ているこちらも「どこで?」とハラハラなのですが、そこでオープニングクレジットが流れてこれまた外連味たっぷり。ワクワクです。タイトルが出て、エリーズは自分を落ち着かせに外に出て喫煙。ここでの夜景がまた素晴らしい。パリなのかな?
ところでこの邦題はダメな部類ですね、、『ダンサー イン Paris』って。。埋もれそうなタイトル付けますね。ちなみに原題は『En corps』。おそらく、中盤以降にエリーズが出会うコンテンポラリーダンスカンパニー(corps=団)を表しているのかと思いますが間違っていたらすみません。ちなみに米題は『Rise』。ま、、タイトルは難しい。
(話を元に戻して)その後、幕が進んで起こる第二の「事件」が起き、その翌日、泣きたい気持ちで療養士ヤンに状態を診てもらっていると異変が。。ちなみに、この作品に出てくるトホホな男性陣3名(ヤン、ロイック、そしてアンリ)がいい味を出していてまた魅力になっています。
さらに、その後あるきっかけで出会うメディ・バキ(本人役)のブレイキン(ブレイクダンス)がまたカッコいい。この辺は2024年パリオリンピック競技大会の新競技種目に追加されることを意識していると思いますが、物語の中でもクラシックバレエ、コンテンポラリーダンスと比較して語られ、自然で巧く取り入れられていると思います。
そして、終盤はエリーズの言葉を受けて口ごもる父・アンリの気持ちで観てしまい、娘などいない独身の私もついつい感極まって、エリーズの渾身のダンスに落涙。さらに、母へ手紙で語り続けるエリーズの言葉にまた落涙。。自慢の娘さんですね。。
いやいや、下手をすれば見逃していた本作ですが、正直、夏休みシーズンということもあり「大人な映画」が少なかったこともあり、下半期に入ってしばらくグッとくる映画に出会えていませんでしたが、久しぶりに感動してついついお友達へ「押しつけLINE」しちゃいました。好みの映画です(しみじみ)。
さすがのダンスシーン
ケガのためにバレエからコンテンポラリーダンスに転向するダンサーのお話。ダンスを見るのが好きで、ダンスの映画もよく見ています。主役をはじめ一流のダンサーが出演しているだけあってダンスのシーンは大きな見どころです。本業ではない俳優たちの演技も自然でよかったですし、パリの美しい街並みにも魅了されました。自分がバレエに興味を持つきっかけになったのは「ホワイトナイツ」という映画でした。ダンスが好きな人はもちろん、そうでない人にも見てもらいたい良質な作品でした。
身体で感じることを言葉にするのは難しい
とてもいい映画です。いい映画であることは100%分かるけれど、どういいかを伝えるのがとても難しい。
たぶんそれは、ダンスと音楽という原始の時代から、人間が生みだしてきた根源的で本能的な営み、集団で奏でる歓喜の徽(しるし)が、自然に伝わってくるからなのだと思います。
学校レベルでの運動や音楽においても、まったくセンスのない私ですらどこか身体が疼く感覚を味わえるのですから。
エンドロールは、絶対に最後まで見てください‼️
ウットリ、ゾクっ、シャキッと締めてくれます。
大人のダンサー版『魔女の宅急便』ともいえそうな青春もの
この作品では、クラシック・バレエとコンテンポラリー・ダンスを対峙させた描写が物語の核/推進力となっていますが、そうした「舞踊」に関心のあるひとだけでなく、広く一般の方々、特に若い世代にこそ本作をオススメしたいし、熱い共感を呼び起こす作品だと思いました。
というのも本作には、『魔女の宅急便』のダンサー版、とでもいった“親しみやすさ”が感じられたからです。
主人公の女性は、亡き母の薦めでバレリーナとしての人生を幼少期から迷いなく歩んできた、という設定。しかし、バレエ本番中の致命的な足首負傷によってクラシック・バレエに挫折。彼女は動揺・葛藤しながら、これまで順風満帆にみえていた自身に改めて向き合い、身体の「声」に耳を傾ける。そして、フィールドを変えてコンテンポラリー・ダンスの世界に第二の人生を見出し、再生していく…。
“魔女宅”の「魔法」に代わって、ここでは主人公にとっての「舞踊」の喪失と再生が、彼女を取り巻くあたたかな人間関係と共にしっとり爽やかに描かれており、心地よい後味を残してくれました。
大きな見どころのひとつは、要所要所に「演じられるダンサー」を起用・配置していること。なかでも主役のマリオン・バルボーは、世界の舞踊界の頂点に君臨するトップエリート集団であるパリ・オペラ座バレエ団に在籍。近年はコンテンポラリー作品に比重を置く中堅ダンサーですが、抜擢された当初は演技経験ゼロだったとか。そんな彼女から、プロの俳優たちに交じっても違和感ない「自然体の演技」を引き出したクラピッシュ監督の演出力はさすがです。
ダンス好きの私は、オープニングでいきなり彼女の腕の見事な筋肉やうっすら金色に染まる産毛までもとらえた映像を観て「これは本物!」と確信、一気に本作へと引き込まれました。
余談ですが、本作に登場する数々のダンスシーンについては、往年の花形ダンサーでパリ・オペラ座バレエ団の前芸術監督も務めたオレリー・デュポンの名が、エンドロールに「協力」としてクレジットされていたので、「お墨付き」といって間違いないでしょう。
また劇中、世界的コレオグラファー(振付師)のホフェッシュ・シェクターと、彼の代表作の一部を見られたことも、個人的には嬉しかったです。
私は中学時代、シェクター率いるダンス・カンパニーの初来日公演でこの舞台作品を観た覚えがあるのですが、今回の映画で、シェクターの師オハッド・ナハリンの初期作品やアラン・プラテル、ヴィム・ヴァンデケイビュスといったコンテンポラリーの巨匠たちからの振付の影響をばっちり再確認できました。
映画の内容に話を戻すと、ポリコレに目を配っている点が今どきの作品らしいなとも感じました。そして劇中、男たちのダメダメぶりが繰り返し描かれていたのも面白かったです。彼らも一応、仕事はちゃんとしてるのですが、こと恋愛や父子など人間関係においては…というね。
映画は、そんな彼らの誘いを女性がさりげなく拒む「シグナル」や「コトバ」、あるいは男たちの「引き際」といったものをごく自然に描き出しています。
そのなかでも、コメディ・リリーフを担う療法士の男(フランソワ・シヴィル)のエピソードは面白かったぁ。思わず何度も噴き出しました。
そしてラスト。古典バレエ『ラ・バヤデール』の名場面(舞姫ニキヤの幻影が幾重にも連なっていく「影の王国」の群舞)に、主人公が自身の来し方行く末を重ねる“幻想的な”シーンは、ひとつの青春が閉じたことに対するほろ苦さも滲ませ、通り一遍の「再生ストーリー」に終わらせていないところが胸にじんわり沁みました。
バレエは天を目指し、コンテンポラリーは地を掴む
順風満帆にキャリアを重ねて、パリはオペラ座でエトワールを目指すバレリーナがある日の舞台上で、恋人の浮気を目にしてショックで足を骨折、嫌になり住み込みバイトしてたブルターニュの合宿所でコンテンポラリーダンスに出会う
と書くといかにも映画としては地味に思えるけど、あるひとりの人生としてはとても大切、本物のダンサーや舞台監督のみなさんを沢山ぶち込んでパリの街とブルターニュの自然の中に描くもんだから美しいのなんのって、とても素晴らしい映画
いやもう、バレエダンサーの肉体は人間の極限美だと思う
試写会だったのでおまけつき、世界的に著名なバレエダンサー上野水香さんのトークがまた物凄く興味深い
冒頭の凛としたバレエはラ・バヤデール、主人公をその影が取り巻く (つまり踊ってるの全部主人公) という作品、作中で初演を終えたダンサーたちが夜の帷が降りた街で気ままに踊るのもそれ、とか聞かされてビリビリきた、人の数だけ人生あり
来週末公開、ぜひ映画館の大画面で
エンドロールが素晴らしいから最後まで座ってるべき、エリーズの中に生まれた変化がスパッと表現されてる
本職バレリーナはやっぱり違うなあ。
バレリーナの足は手の指みたいに自在に動くのが美しいのだけど、本物のバレリーナ(オペラ座のバレリーナ)が主役を演じているので、足のストレッチをしてる場面すら美しくて悶えた。
決まりきった型の中でいかに個性を魅せるかのバレエとは正反対のコンテンポラリーダンス。踊る度に自分を解放していく主人公をみて、動いてるのにまるで瞑想みたいだなと思った。踊りながら自分と向き合っていく感じ。
どこを切り取っても美しい背景の中、笑いあり涙ありで、どの登場人物もキャラが立ってて面白くて飽きない。
療養士の彼も、キッチンカー・カップルも面白過ぎたけど、マダムも好き!フランス映画に出てくるリッチなマダム達、なんでこんなカッコいいの?お金を有効に使う楽しみ方を知っていて、才能や弱者に惜しみなく愛とお金を注ぎ込めるの本当にカッコいい。
主人公の白いチュチュについての感想は、私もずっと思っていた。
けど、どうしてもバレエは少ない男子をいかに上手く使うかを考えたら、フラフラと女子から女子へと飛び回る浮気者に仕立て上げるしかないのかなとは思う。
ちなみに私が一番嫌いなバレエの王子様はジゼルのアルブレヒトです!!オマエの男気はどこへ行った!
何回見ても腹立つ!!笑
ダンスを通しての喪失からの再生のお話だけど、少し前に観た『裸足になって』と比べて観ても面白いかもしれません。
観たら元気になる映画だと思う。
是非とも第二の夢を追いかけている方や、バレエのドキュメンタリーが好きな方にもおすすめです。
パリの踊り子
2023年8月20日
映画 #ダンサーインParis (2022年)鑑賞
冒頭のクラシックバレエの優雅さから、ラストのコンテンポラリーダンスの躍動感が見事でした
笑いや恋愛、家族などの要素もあり、まさにフランス映画といった感じの映画でした
@FansVoiceJP さん試写会ありがとうございました
全76件中、61~76件目を表示