バジーノイズのレビュー・感想・評価
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若者でなくとも音楽に疎くても
監督が音映画にしたいとの記事を読んだせいか、風の音、木々の音で幼年期の記憶が蘇った。50年以上前、豚の匂いのなか登校していた時代、学校に馴染めない私を癒やしてくれた音たちに想いがあふれた。
そんな音と溶け合う音楽があるんだと、今の時代は素晴らしいと思う。あの頃こんな音楽を聴いて育っていたらどんな自分になっているだろう。と思いをはせる。
川西拓実ファンなので出演がわかってから原作を読んだところ、潮は若い頃の自分と重なる。まちぶせもしたなぁ。ストーカーという言葉もなかったし。
映画では恋愛要素がないとのお知らせで最初は少し物足りない感じもしたが何回目かの観覧で清澄が潮を愛おしく見つめる目、潮が清澄を崇高してる目、愛し愛されてると感じた。
一人で奏でる音楽から二人にそしてバンドにと音楽の彩りと人間関係の広がりがリンクして心地よい。
若い人!?に共感してほしいとのお知らせだったが、そんなものなくても面白いし音楽に癒やさせる。
サントラが公開されて毎日のように聴いているが、DVDが発売されたら流しながら眠りたい。主人公二人の神戸なまりも心地よいから。
原作の漫画の5巻読んでみな!!!
鑑賞後、原作の最終巻の5巻のみ読んだ。
やっぱり漫画にしかない良さってこれだよなって、読んでてビビビときたし、ウルッときたシーンもあった。
劇中のラストのライブシーンにはまだ続きがあって、潮の言葉にファン冥利に尽きるみたいな、ジーンと胸に来るものがあったよ。
二人の関係の着地点で物語は締めくくられるので、ぜひ読んでどうなるか見てみて欲しい。
映画鑑賞済みのみんななら5巻だけでもかなり満足するはずっす。ぜひ一読する価値あり!!
映画の感想はと言うと、なんだか原作が漫画だからか展開がくっせぇっていうか、窓バリーン!とか、私が見つけた私だけのモノだったのに!とか、みんなで救いにいっくぞぉー!とか、やっぱり漫画の中の演出だからこそ輝くものってあるんだなって思った。
でもその中でも不意をつかれたベストシーンもあった。
いつもの定位置(海の見えるところ)で、潮が音に乗ってクルクル回ったり体で感じているシーンは良いなぁって思った。海の表面に光が反射してキラキラ光ってるような、フレッシュで青くて印象的だった。
そして、陸と恋人の雰囲気もとても素敵だった。
最初はセフレなのかな?って感じの距離感に感じていたのだが、後半の“他人だけど 恋人…”のセリフのところの演技がとっても良かった。絶妙なテンポの掛け合い、こんな素敵な女性がいるんだなぁって、2人がとってもお似合いすぎた。
最後に、これぞ映像の良さが最大に生かされてるなぁと思ったシーンがあって、清澄救出作戦中の3人が、夜の時間帯、信号待ちで横並びに立ってそれぞれの想いを打ち明けるシーン。
横並びがとてつもなくエモい。横並びって何か本音を話しやすい空間ができて、みんな真っ直ぐ前を見て立って、特に陸の立ち姿が好きだった。ズボンの崩れ方とか、バンドマンっぽくて、髪型、身長、金髪、全部含めて最高のプロポーションだったと言える!!笑
爽やかな良作
面倒くさい主人公と面倒くさいヒロインによる天岩戸。
リミットを過ぎたバンドマンに泣きました
*
音がせつなく綺麗
雨の日や海辺で聴きたくなります
青や海の世界観を大切にしている作品
新緑で溢れる季節のなかでの公開は
少しもったいないような気も…
*
個人的に好きな登場人物は陸でした
クールに見えて音楽には熱い心を絶やさない
ベース?の演奏がとても上手で
素人判断ですがテクニック性を感じました
清澄との初セッション
音と音が初めて重なり合ったとき
心臓までも鳥肌が立つようでした…!!
そして前座での初ライブ
「大丈夫だよ、安心して。
俺がついてるから楽しもう」
陸が清澄に音で話しかけているようで
最高にクールでかっこよかった…!!!
*
バンドマンは30歳がリミットの世界らしい
陸が前にいたバンドのボーカルの言葉
『最初のライブから今日まで
ずっと見に来てくれているんだ
ああいう子が一人でもいる限り
辞めるわけにはいかないよ…』
事務所からはとっくに見限られている
だけど引き下がるわけにはいかない…
まっすぐ応援してくれるファンのあたたかさと
もう売れないとわかっている絶望感に
やるせない思いがこみ上げて思わず涙…
*
航太郎役の井之脇海さんと
陸役の柳俊太郎さんがとてもよかったです!
この二人がしっかりと脇を固めているからこそ
作品としてカタチになっていると思います
デスクトップミュージック(DTM)の、打ち込みや楽曲作りに没頭する...
デスクトップミュージック(DTM)の、打ち込みや楽曲作りに没頭する、内気な男性。
同じマンション内で、音漏れで聞こえてくるのが楽しみだという女性。
周囲の音楽関係者と絡まって、人間模様が複雑になる様子。
人同士のドラマもあるのは知りつつ、何よりも
私的には、何よりも、聞こえてくる音楽に夢中になりました。
出だしは内向的、徐々に周囲の人の影響も音に現れる、
それらが、言葉不要で、音だけで表現されているんですね。
沁みてくる Lo-Fi なビート、ずっと浴びていたい感じすらして。
電子音楽を堪能するための上質な場でした。
p.s.
我ながら恥ずかしいことに、
原作のマンガがあるということ、青春ジャンルのドラマに括られるだろうことは、
帰宅後に家族に突っ込まれて知りました(汗)
アニメではなく実写でやった意味は...。
原作未読です。前情報なしで観ました。
女の子が深夜3時にピンポンしてきて、その後窓ガラスを割った時点で、「あ、これは漫画原作だな」と分かったのですが、これは漫画だから成立する展開。
原作漫画ではきっと良いシーンなんでしょうし、これをやりたい気持ちは分かりますが、実写でやったらただの犯罪者でしょ...と思ってしまいました。
いきなり男を部屋に連れ込んで同居させたり、禁断症状のように音楽作り出したり、やたらと土下座したり、急に叫んだり、漫画だったら成立するし面白いシーンだとしても、実写でやると違和感だらけで、観ててそわそわしました。
原作漫画に惚れて、そのまま描きたかったのであれば、アニメでやればよかったのでは?と思いました。
実写でやるなら、実写用に脚本を書き直して制作するべきかと...。原作読んでないので、どの程度脚色しているのかは謎ですが。
作品の雰囲気とか全体の世界観は割と好きだったのですが、そういう登場人物のツッコミどころ満載の言動がいちいち気になってしまって、感動まで繋がりませんでした。
音楽全然詳しくないので、主人公の音楽作りの才能とかは全然分からなかったのですが、ベースの人とドラムの人の演奏はなんかすごいなーと思って観てました。
個人的にはフワッとした心地よいチル音楽よりも、魂こもったバンド演奏の方が心揺さぶられるので、ベースの人が抜けたバンドの演奏シーンの方がグッときました。
あと、ライブシーンの観客が毎回若い20代くらいの綺麗めな女の子たちなのがだいぶ違和感満載でした。
おそらく主演の男の子のファンをエキストラで集めて撮ったんだと思いますが、作りもの感満載で興醒めでした...。
ライブシーンはこの作品のキモだと思うので、そういうところでそういう作り手側の事情とか挟まず、しっかりライブシーンを作ってほしかったです。そこが今回一番がっかりでした。
カット割りもなんかドラマっぽくて、映画らしい広がりがないのも残念でした。
映画の中で作られてる、所詮はSNSでバズる程度の小さな世界というか、、、もう少し演出も映像も殻破ってほしかったですね。
惜しかったです。
繊細で柔らかい心を持った人に見てもらいたい
何ヶ月も前から公開を楽しみにしているわけでもなく、 ちょっと時間が...
何ヶ月も前から公開を楽しみにしているわけでもなく、
ちょっと時間があるから
映画でも観てみようか、くらいの気持ちで観た映画の中で
わっ、これ凄くいいじゃない!という作品が時々あります。
これはまさにそうでした。
あまろっく、青春18×2と
いい邦画、続いてます。
音楽をテーマにしたコミックの映画化ですが、
コミックということは
そこに実際の音楽は無かったはず。
たぶん、映画化にあたって作られた曲だと思うのですが、
サントラがあったら買いたい!と思うほど良かった。
自分の頭の中に流れてきた音を
PCに打ち込んで音楽にすることに
何よりの歓びを感じている主人公。
誰かに聴かせるわけでもなく、
孤独の中での自己完結。
それがひょんなことから
世の中に出ることになり…
人と関わらなければ、
心を騒がせることも、傷つくこともない…主人公の気持ちはよくわかります。
でも、
ひとりでも十分に楽しいけれど、
人と関わることで得られる楽しさは別物…それもよくわかる。
音楽って
あるときはquietであり、
ときにnoiseにもなり得ます。
でも、noiseに揉まれながらも
そこからも美しいものが生まれる…
そんなことが伝わりました。
主人公のミュージシャンの友人役で
柳俊太郎という若手の俳優さんが出ていたのですが、
ワタシ的に推し!
どこかで見たような…と調べたら、
ゴールデンカムイの双子の軍人役で怪演だった人でした。
人とのつながりが人間、音楽を成長させていく素晴らしいストーリー
アニメの方が向いてたかも?
2人よがりヤ!ベースやキーボードも大事だね
2024年映画館鑑賞33作品目
5月12日(日)イオンシネマ石巻
dポイント−300円→1500円
監督は『チア男子!!』の風間太樹
脚本は『愛してる!』の谷口恒平
粗筋
マンションの同居人の潮が音楽家清澄をネットで売り込み大手レコード会社に注目される話
ロックバンド「マザーズデイ」のベース大浜陸は軽音楽部の先輩だった
マザーズデイを脱退した陸は清澄とユニット「AZUR(アジュール)」を組む
1人で音楽作りに没頭し人付き合いが苦手だった清澄は音楽を通じて心を開くようになった
その成長ぶりを確かめファン1号の潮は清澄の元を去る
業界系音楽青春映画
マンションのガラスを破るシーンは妄想ではなかった
一人ぼっちになったから会いたいとマンションの同居人に迫る潮に『異人たちの夏』の名取裕子を彷彿させた
なんといっても桜田ひよりの顔ヂカラ
大きなスクリーンのドアップの破壊力
パッチリお目目にたらこ唇がたまらない
桜田ひよりの顔が好きで好きでたまらない人はぜひ映画館で観てほしい
早々と途中退席した人が3名
よっぽど合わなかったのだろう
とはいえドタバタと音を立てて退席することなかろうに
放課後教室に残るよう言われ残っていたこまわりくんに忍び寄るドカドカと怒りを込めて階段を上がってくる阿部先生くらいの音だった
僕はどんな作品でもエンドロールならともかく本編の途中で退席することはない
配役
パソコンで音楽作りを楽しんでいるマンションの管理人の海野清澄に川西拓実
清澄が管理するマンションに住んでいた神戸出身の岸本潮に桜田ひより
潮の地元の同級生でレコード会社契約社員の速水航太郎に井之脇海
清澄の軽音楽部時代の先輩でマザーズデイのベースの大浜陸に栁俊太郎
ガールズバンドを脱退しソロ活動しているドラマーの内海岬に円井わん
マザーズデイのボーカルの洋介に奥野瑛太
マザーズデイのドラマーに柳谷一成
マザーズデイのギターに吉田カルロス
マザーズデイのサポートベースに木村寧臣
陸と同棲している彼女の千尋に天野はな
清澄から楽曲を提供されている若手アーティストの辻井凪に駒井蓮
アンクヘッドのボーカル&ギターの慶二に櫻井海音
アンクヘッドのメンバーに田中偉登
アンクヘッドのメンバーに大友一生
清掃会社の責任者に吉田ウーロン太
スナック「歩M」の客に吉岡睦雄
スナック「歩M」のママに馬場園梓
レコード会社のアレンジャーの尾崎に夏目知幸
レコード会社のプロデューサーの沖にテイ龍進
潮のバイト先の店長でパクチーで潮の嗅覚を攻撃する亜弓に佐津川愛美
86点 青春だな…いい仲間持ったなぁ!!
まずまず
鑑賞後も音楽が鳴りやまない
音楽に好みがあるように、賛否、好き・嫌い、両方出そうな映画だな、という印象を受けました。ド直球青春ストーリーに反して、突拍子もなく現実感がない出来事もちりばめられ、特にヒロインのやっていることは違法性を感じたり…ノンフィクションが好みの方が観たら、許せない事象が多かったはず。原作が、夢とフィクションの塊でもあるコミック本でもあるし、音のない世界から具現化したことで、原作ファンの方のイメージとの乖離もあるだろうし、監督は、初めから万人受けを目指していなかったのでは、と勝手に想像しています。演者は相当に怖かった気がします。登壇イベント時に、原作者さんからのお褒めの言葉で、涙をこらえきれなかった桜田ひよりさんを見て、尚更思いました。映画は縦横無尽なファンタジーというスタンスで観ているので、私はこの映画が大好きです!
この高評価はなぜ?
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