劇場公開日 2024年5月3日

「アニメではなく実写でやった意味は...。」バジーノイズ sueさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5アニメではなく実写でやった意味は...。

2024年5月15日
iPhoneアプリから投稿

原作未読です。前情報なしで観ました。

女の子が深夜3時にピンポンしてきて、その後窓ガラスを割った時点で、「あ、これは漫画原作だな」と分かったのですが、これは漫画だから成立する展開。
原作漫画ではきっと良いシーンなんでしょうし、これをやりたい気持ちは分かりますが、実写でやったらただの犯罪者でしょ...と思ってしまいました。
いきなり男を部屋に連れ込んで同居させたり、禁断症状のように音楽作り出したり、やたらと土下座したり、急に叫んだり、漫画だったら成立するし面白いシーンだとしても、実写でやると違和感だらけで、観ててそわそわしました。

原作漫画に惚れて、そのまま描きたかったのであれば、アニメでやればよかったのでは?と思いました。
実写でやるなら、実写用に脚本を書き直して制作するべきかと...。原作読んでないので、どの程度脚色しているのかは謎ですが。

作品の雰囲気とか全体の世界観は割と好きだったのですが、そういう登場人物のツッコミどころ満載の言動がいちいち気になってしまって、感動まで繋がりませんでした。

音楽全然詳しくないので、主人公の音楽作りの才能とかは全然分からなかったのですが、ベースの人とドラムの人の演奏はなんかすごいなーと思って観てました。

個人的にはフワッとした心地よいチル音楽よりも、魂こもったバンド演奏の方が心揺さぶられるので、ベースの人が抜けたバンドの演奏シーンの方がグッときました。

あと、ライブシーンの観客が毎回若い20代くらいの綺麗めな女の子たちなのがだいぶ違和感満載でした。
おそらく主演の男の子のファンをエキストラで集めて撮ったんだと思いますが、作りもの感満載で興醒めでした...。
ライブシーンはこの作品のキモだと思うので、そういうところでそういう作り手側の事情とか挟まず、しっかりライブシーンを作ってほしかったです。そこが今回一番がっかりでした。

カット割りもなんかドラマっぽくて、映画らしい広がりがないのも残念でした。
映画の中で作られてる、所詮はSNSでバズる程度の小さな世界というか、、、もう少し演出も映像も殻破ってほしかったですね。
惜しかったです。

コメントする
sue