バジーノイズのレビュー・感想・評価
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せつなくもあり羨ましくもあり
若い登場人物達の心の動きを、セリフや表情だけでなく音や音楽でも感じられる映画でした。
時々グサっと刺さるセリフがあり、胸が痛くなったりしましたが、共感できる部分も多く心に残りました。
清澄がだんだんと人と関わることを受け入れていく姿がとても良かった。特に陸との演奏シーンはベースの音と共に響きました。原作とは潮との関係性が少し変わってましたけど、それも良かった。潮と清澄の成長物語でもありましたね。
人生ダサいことの連続
いやぁぁぁああ、凄いっ!!!!
めちゃくちゃ良いじゃねぇかよ!!!!
一体全体、どうしてくれるんだ。2日連チャンで良すぎるぞ。最高すぎるぞ。ベストランキング変動期突入だぞ。。。これだから映画はやめられない。
予告からは想像もできない、驚愕の完成度。「silent」の風間太樹監督だったから正直全く期待していなかったのに、真逆と言っていいほど情熱的でどっしりと重くてリアリティのある胸アツドラマで、いい意味で思ってたのと違いすぎて理解が追いつかない🙃
人間なんてみんなエゴイストだし、みんな惨めで滑稽。夢を追いかけたり、何かに熱中してる奴なんか特に、カッコつけていてチョーダサい。でも、そのダサさこそ夢を叶えるきっかけとなるわけだし、人の心を動かす燃料となる。何が正解か、何が自分のためになるかなんて分からないけど、楽しいことを追い求めるって何よりカッコイイことじゃない?
登場人物みんな、腹立つほど自分のことばかりで、憎たらしいほど生きるのが下手。なのに、今を生きる人々の写し鏡のような存在だからか、全員に熱いハグを交わしたいぐらい愛おしくて共感できる😍😍
売れる見込みのないバンドに居続けることを決めている洋介なんて、言葉に出来ないけどすげぇいい。そりゃ売れたら嬉しいし、多くの人々が自分に魅了されるっての幸せだろうけど、ほとんどの人はそんな夢を打ち砕かれて生きているし、もし0.1パーセントでも可能性があるならそれに突き進んでがむしゃらに続けたい。洋介のように、ちゃんといいものはいいと言えて、仲間の幸せを喜べるようなそんな人間になりたい。
人から、夢から、世界から逃げようとしている人たちの物語。成功は失敗の上で成り立つ。失敗がベースなんだからさ、1度で成功しようなんて思わなくてもいいんじゃない?桜田ひよりの熱演と共に、この強いメッセージがグサグサ刺さる。この子、演技上手すぎ、、、。関西弁もどハマリでまた好きになっちゃったよ。
背中を押すわけでも、肩を並べるわけでもなく、潮のように1歩先を歩いてくれる、そんな唯一無二の映画。邦画らしい映像美と、らしかぬ展開。このテイストで恋愛に持っていかないのが、ガチで最高だよ...。
よっしゃ、いっちょ気合い入れてみるか!
音楽好きなら、映画館で観るのをオススメ
人との交流を断ち切った一人の男性が音楽を通じて自分の殻を破って行く感じの作品。 本年度ベスト!!
潮(うしお)役の桜田ひよりサン目当てで鑑賞。
終わってみれば、本作はラブストーリーを排除した正統派の音楽映画だった(笑)
ある理由で人との交流を断ち、団地の管理人として引き込もっている清澄。
仕事が終われば団地の自室でDTM(打ち込み系音楽)で曲作りに専念。
同じ団地に住む潮が、その流れて来る曲に惚れ込んで行く展開。
孤独に作曲する清澄に潮やベースの陸。ドラムの岬などが加わって行く感じ。
本作の見所はキャスト陣の演奏シーン。
多分、代役を使わず本人が演奏していた感じ。
圧巻はドラムの岬を演じた円井わんサン!
彼女が叩くドラムがメッチヤ上手くて凄かった!
観賞後に調べたら高校1年からドラムを叩いていたらしく納得の腕前!
全てが上手く行く感じの中、清澄が取った行動が謎(笑)
ある秘密の個室(笑)で曲作りに専念し、再び人との交流を避ける様になる感じ。
そんな中、個室のドア越しで潮が清澄に叫ぶセリフに泣ける。
やっぱり音楽って楽しく演奏しないと面白く無いよね。
DTMの音楽も美しく素晴らしかった。
だけどそれにベースやドラムが加わると全く異なるテイストの曲に聞こえるから不思議。
終始心地好い音楽が流れる作品だったけど睡魔に襲われる事も無く大満足の作品だった!
清澄役の川西拓実さんってアイドルグループのJO1のメンバーだったとは知りませんでした( ´∀`)
そういうことか。
バジーノイズにはまる
耳に残る音楽映画
潮が本当に窓を割って清澄のところへやって来た時はびっくりしたけど、音楽をやるのは1人でいいと思っていた、思い込もうとしてた清澄の孤独な心があの瞬間打ち砕かれたんじゃないかなと思った。
音楽って、作るのも聴くのも1人でもできるのかもしれない。でも、誰かと一緒だったら誰かに向けてだったりしたら、もっと楽しいかも、もっと素敵なことが生まれるかもしれない。
そう清澄が思うことができてよかった。そして、音楽業界のリアルもチラリとうかがえて、胸がつまりそうにもなった。バズるのが良い音楽?自分が好きな音楽、ファンになってくれた人がいる限り届ける音楽、正解は分からないけど、少なからずこの映画の中で最後に清澄が自分なりの答えを出していた気がする。私も音楽が好きな1人として、これからも自分の好きな音楽を大切に胸を張って聴いていきたい。
この世界で食っていくには才能が全て
ひとりよりも仲間がいた方が面白い
主人公 清澄のキャラ造形はいかにも今どきの男子っぽい。
他人と関わることを嫌い、自分の世界に浸って、それが心地よくて満足している。
そこに潮(うしお)というやや破天荒な女の子との出会いによって、
自己が解放されていく、そういう映画ですね。
見知らぬ男子が住む部屋の窓をぶち破って入ってくるとか、描き方次第ではホラー映画なのですが、
桜田ひよりなので全部許せます(笑)し、その潮の無理があるキャラ造形がいいんですよね。
潮がこういうキャラだからこそ、清澄は自分の殻を破って出てくることができたんだと思うんです。
この出会いが奇跡であり、その後の主要キャラ全員の進路の方向性を指していったと言っても過言ではないですね。
音楽を軸にしていますが、清澄がDTMをやっていることが、私的にはツボでして、
私も若い頃はPCでシーケンサーを走らせたり、シンセサイザーを購入して曲づくりに没頭したりしたことから、
清澄にとても共感できるんですね。清澄の心持ちも理解できるんです。
そこに潮との衝撃の出会いが、清澄の運命を明るいものに変えていく、なんて眩しいんだろうと思いました。
それから航太郎(井之脇海)と出会い、陸(柳俊太郎)と再会していく清澄。それは潮がいたから出会えたんですよね。
航太郎は等身大だから共感できるし、陸の生き方にも憧れてしまう。
特にベーシストである陸とのセッションで、清澄はやりたいことがハッキリする。
やっぱり他人との関わり、人が演奏するベースの素晴らしさを目の当たりにし、心持ちが変わっていく清澄。
やがて、ちょっとした疎外感&寂しさから潮が離れていってしまうリアル。
最後にまたしても閉じこもった清澄を解放するのは潮。
数年後の彼らの関係性が描かれるラストも実に青春していると思いました。
清澄と潮のラブストーリーではないことにも感銘を受けましたし、だからこそラストも清々しく感じることができました。
素晴らしい作品なのに、宮崎のワンダーアティックシネマでは観客ひとり、私だけ。
とても贅沢な時間だなと思うとともに、この作品を一人で観れてしまうことに寂しさも感じた次第です。
本作で、桜田ひよりのファンになりました。とても魅力的な役者さんですね。
音が贅沢 台詞が秀逸
音楽が主人公みたいな映画
耳に入ってくる音全てが綺麗で心地よいです。
淡い映像も好みでした。
原作を知らなかったんですが楽しめました!
ラストの演奏シーンからのエンディングが良かったです!
ぜひたくさんの人に見ていただきたい映画です。
爽やかな余韻
演奏シーンには何度も涙が出そうになった。
清澄が自室で1人で音楽を奏でるシーン、潮のそばで奏でるシーン、AZURメンバーと奏でるシーン。
素敵な音楽と俳優陣の当て振りなしの自然な演奏にグッときた。特に岬のドラムには惚れた。かっこいい。
直で感じる情熱さとか伝えたい感情ダダ漏れのまっすぐな感じとかそういう音楽じゃなくて、内からふつふつ湧き上がるような熱?爽やかさ?風を感じる的な。まさに「青」。これが心地よかった。いつかAZURのライブに行って心を浄化させたい。
全体的に爽やかでお洒落な雰囲気。絵的にも随所に散りばめられた青色が本当に綺麗だった。そして「バンドで売れようぜ!」みたいながむしゃらに頑張る泥臭さの様なものを感じない。
だが、酒、タバコ、彼女、落書きまみれのライブハウスの楽屋にはリアルを感じた。陸の気怠そうな感じとか、こういうベーシストいそう〜〜って思った。
フィクションとしての綺麗さの中に散りばめられたバンドマンのリアルさみたいなもののバランスが良かった。
清澄は音楽の才能があるけれど、多くを語る性格ではないのになんで皆んなにこんなにも愛されてるんだろうと考えた。
ぶっきらぼうかと思いきや、目の動きとか表情が意外と豊かで、そこにぐっと心を掴まれてしまうのかなと思った(視聴者の私も掴まれた)。
嬉しい時は目をキラキラ輝かせてたし、別のアーティストと共にステージに立つ時は顔が死んでた。滲み出るように苦しい涙を流すシーンにはリアルを感じた。「早く行こ」と言う潮の後ろを歩く姿は守りたくなるような存在にも思えた。
「圧倒的共感」と謳っていた本作。そこまで表に出てないようなバンドが好きな自分にとって、潮の気持ちは共感できる部分があった。
好きなインディーズバンドがメジャーに行ったり、テレビに出たり、TikTokで音源が流行っていい感じの動画に使われるようになったり、路線変更してSNSでバズりそうな恋愛系の曲リリースする様になったり。別に誰も悪いわけじゃないし売れるって言うのはすごいことで嬉しいことだけど、どこか自分だけで楽しんでいた音楽が世に広まることによる「喪失感」みたいなものを感じることがあるし、「本当にそれがやりたい音楽なの?」って思っちゃうこともある。売れる音楽とアーティストがやりたい音楽といちファンが好きな音楽、必ずしも一致するなんてことはないってわかってるけど。ただのファンのエゴだってわかってるけど。
だからその気持ちわかるよ潮〜…なんて思って見てた。
見た後の後味はただだ「爽やかさ」が残った。そして、音楽をやってる人はかっこいいと改めて思った。音楽が好きな自分にとって、こんなにも耳で楽しめる映画に出会えて嬉しかった。続編、あったらいいな。
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