BAD LANDS バッド・ランズのレビュー・感想・評価
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『安藤サクラ』に酔い痴れる
〔罪とか罰とか(2009年)〕あたりから
『安藤サクラ』が好きではないものの、気になる女優さん。
〔すべては海になる(2010年)〕や
〔ケンタとジュンとカヨちゃんの国 (2010年)〕での存在感も強烈だったし。
その一方で、
〔SR サイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム (2010年)〕や
〔愛と誠(2012年)〕ではお馬鹿な役もさらっと演じられる懐の深さ。
それが「あ、この人、凄いわ!」と理解できたのは
〔0.5ミリ(2014年)〕と
〔百円の恋(2014年)〕の二本の主演作。
以降は、彼女が主要な役柄で出るのであれば、
先ずは間違いあるまいと劇場公開を抑えつつ、
やはり主役を張る本作の事前期待値は大。
冒頭のシークエンスからサスペンス感の盛り上がりが堪らない。
舞台は大阪の、ちょっとキケンな地区。
そこで特殊詐欺の片棒を担ぐ『橋岡煉梨/ネリ』はこの日
ターゲットを尾行しつつ周囲に警察の気配は無いかを確認し
受け子にサインを送る担務。
観客は明確に犯罪であるとは知りつつも、
ことの成り行きに固唾を飲む。
成功するのか失敗するのか、
一瞬で観る者の心を鷲掴みにする上々の導入部。
もっとも、ホントにこれだけの
手数を掛けているのか?と疑問に思う部分はありつつも。
以降は、
グループの親玉との葛藤、
血の繋がらない弟との繋がり、
過去にDVを絡めたマインドコントロールを受けていたベンチャー企業創業者との関係、
そして詐欺組織を一網打尽にしようと目論む警察の動きもあいまって
物語りの見た目は混沌を極める。
加えて、金のある所に群がる人間は数知れず、
主要な人物だけでも数多が登場。
しかしそれを混乱なく、手際良く見せてくれるのは
監督/脚本の『原田眞人』の手練だろう、
相変わらず職人技が冴えている。
実際に有った、
高齢者を食い物にする医療法人が起こした事件、
現役の総理大臣と民間業者の胡乱な交友、
政治家とカネの相も変らぬ汚い関係を
ちくりちくりと風刺的にストーリーの要素として取り込む巧みさにも感心。
もとより『安藤サクラ』にアクションは期待していないものの、
本作での悪党じみた形相と身体の捌きは抜群
(とは言え、嘗てボクサーを演じているのだから
やればできるハズ)。
他方、時として見せる、菩薩にもにた表情に
何とも言えぬ趣きが。
「情けは人の為ならず」との昔からの諺が主人公を救うのは
ややステレオタイプな印象もありつつ、
そこに至る過程が頗る付きの{クライムムービー}。
最後には、捻じれた糸が、
ピンと一本に綺麗に戻ったような、カタルシスがある。
サイコパス的な恐怖
嫌~な話を笑い飛ばす!
痛快だけど切ない
原田眞人はKAMIKAZETAXIが良過ぎた。
当然悪くはないのだが、
自由への脱出
#37 人情と非情のごちゃ混ぜ
血が繋がってなくても心の絆が強かったり、血は繋がってるのに非情だったり、人間模様の複雑さがうまく描かれていて、今年観た映画の中では1番見応えがあった。
山田クン演じる弟のお姉ちゃんに対する心情は、最後まで読み取れなかったなあ。
ウチのダンナは江口のりこと安藤さくらちゃんの区別がついておらず、ずっとさくらちゃんが一人二役やってると思っていたらしい。
久しぶりの超苦手な映画
安藤サクラと山田涼介が姉弟という設定なので、これまで観てきたドラマのキャラから犯罪コメディだと想像しながら着席。特に山田君は自分と同名なので応援してます。
が、始まった途端、皆んな関西弁でとても早口、なんだか聞きづらい。サクラ演じるネリが関わっている詐欺組織の説明も言葉が多すぎて理解できず。彼女が三塁コーチなのは分かったけどね。何が苦手って、登場人物が多すぎて、それぞれのキャラが理解できない。岡田准一君なんて、何しにでてきてんのよ。全く善人がいない。登場人物全員犯罪者。怒鳴って殴って切りつけてバンバン撃ちまくり。特に涼介演じるジョーは酷かった。だから最後あーなっちゃったのよ。ネリなんて若い頃いくら性的虐待を受けてたとしても父親にあんな事!?
最初から最後まで、ずっとモヤモヤで、ラストもなんじゃこりゃ?とても残念でした。
地獄であり極楽でもある現世からの逃亡劇
安藤サクラx山田x いろいろ
あの億万長者とかいう男性
後半に流れた回顧録には
ネリとブランコ乗って頷きながらネリの話を聴いている姿。
ジョーがトロのため引受けた殺人失敗した後何故かネリの上司で番頭を襲うという発想に行き着くのか…良く判らない…
天童よしみも 違和感ある役のような…
曼荼羅は最後を不思議なくらいまともな感じで、最初の登場のときとは違う精神状態で不思議でした。
他のレビューにもあるように
ごちゃごちゃ言っているのに
ついてけなかった…
あまりにもそういう理解不能な間が続くと
理解できてないかもしれない…という不安を煽り…そんな中…億単位のお金をどう動かすかという作業になるので、最後は描写が雑だったような感じ。
逃げ道の限られたネリにとって
5%でインドネシアかなんかに送金なんて
簡単に頼めるものでしょうか?
現実的に考えると
いろいろボロボロって出てくるんで
スッキリしない。
こんなもんなのかな?
今作は特殊詐欺事件だけでなく、金持ち経営者の性道楽など
複数の悪の渦が
どことなく重なり
情や兄弟愛のようなものが
ネリを救うという…
ジョーが呆気なく終わったのは
以外でした。やはり主役は安藤サクラさんの作品になっているんですね。
山田涼介さんは正直あまり興味なかったのですが、最近のドラマなど拝見していて観る複数のペルソナや役者の顔が魅力的で、見ごたえを感じたく今回の作品興味を持ちました。
ブラッシュアップライフのサクラさんも面白く、万引き家族も印象的な役でしたから
観ようと決めてました。
結局 ネリは新たな人生を始められたのでしょうか?
あの賭けの不気味な二人に億円渡しちゃって…大丈夫なんでしょうか?
最後は良く判らない…で終わった。
先が分からない展開、でも置いてかれ無い
自分とは遠いけど、存在してそうなリアル
映画よりもドラマ向き
たまたま巡り合わせがなかったのか、劇場でこの作品の予告を目にしなかったこともあり、公開前に劇場ホームページや映画.comの公開予定にある本作品のサムネイルを見ても「これは(劇場鑑賞するかの)当落線上」としていていました。ただ、「安藤サクラさんだしな」と思い直してサムネイルをクリックしてみて気づいた「監督/脚本/プロデュース:原田眞人」に「あら、これ観ないとダメなやつじゃん」と、日曜のファーストデイに109シネマズ木場で鑑賞です。とは言え、残念ながら客入りはあまり芳しくないですね。ま、作品性もありますが、東映さんも東宝さん(同日公開の『沈黙の艦隊』)くらいとは言わないまでももう少し宣伝に力入れては?
それで私の本作に関する感想ですが、残念ながら「映画よりもドラマ向き」な作品ではないかと思います。「オレ詐欺」と言う、現実社会において身近なのに闇深さを感じる犯罪を、説明するでもなく演技で見せてくれることで緊張感が伝わり、また組織の複雑な構造と関係性にいい意味で惹き込まれます。さらにそこで終わらせずに「フィクションならではの思い切ったギミック」を入れたり、「外連味溢れるキャラクター」を登場させることで、見たことのない世界観を堪能するできるのですが、残念ながらこの尺だとそれらが活かしきれていな気がします。
天童よしみさん演じる「新井ママ」やサリngROCKさん演じる「林田」らのキャラクターは、それだけでスピンオフが出来るであろうほどの魅力があるし、淵上泰史さん演じる「胡屋(こざ)に至っては単に「付き纏う過去」なだけで、仕舞にはオチが読めてしまうためむしろ作品にとってマイナスな印象です。映画として143分にまとめたこと自体は努力を感じるのですが、ここまでやるならじっくりドラマの方が面白いのではないかと思ってしまうくらい勿体ない気がします。
とは言え、俳優さんたちは皆素晴らしく、前述した方々以外も魅力たっぷりです。中でも目を引いたのが佐竹刑事を演じる吉原光夫さんが素晴らしい。どこかしらやんちゃ感を感じさせつつも後輩たちからの絶対の信頼感を思わせる佇まい。そして、刑事ならではの表情や目つきなど細かい仕草で、相手に取り入る場合や、有無を言わせない場合など、随所随所で堂に行ってます。そのせいか、この手のクライムサスペンスのジャンルにありがちな、警察側に対して感じてしまうフラストレーションがないどころか、(江口のりこさん含めた)警察チームもまた、もっと掘り下げて見てみたい魅力があります。
全般、相変わらずセリフの聴こえやすさよりも演技の流れを重視した場面があったり、よく見れば、一度では気づかない伏線も散りばめられていそうで、そんなところも紛れもなく昨今の「原田眞人作品」たる出来栄えで、全然悪くありません。
後半の3人をもっと見たかった
安藤サクラさんが出ていて、特殊詐欺に関わる姉弟が3億円を手にして狙われるというあらすじに興味を惹かれ鑑賞。
ごちゃごちゃしていてイマイチよくわからなかったというのが第一印象。
2時間半を感じさせないテンポの良さはあったがつめこみすぎていて、後半に入ってからだいたいの関係図をようやく理解できた。
ただ最初の特殊詐欺説明のパートはわかりやすく、興味深く導入は素晴らしい。ネリ、ジョー、曼荼羅3人の演技に引き込まれ、3人の掛け合いをもっと見たいと思った。ラストシーンの駆けるネリは、過去の境遇から払拭されているようで爽快感を感じられ、とてもいいシーンだった。
バランスが…
いつも通り日曜朝イチの上映回。
「安藤サクラ主演で」
「クズがいっぱい出てくる」
「クライムサスペンス」
もう私の大好きな部類の作品確定と信じて映画館へ。
この時間帯の客層は中高年以上が多く、単独で鑑賞される方が占める印象だったが、今回は若い女性の二人連れが複数見受けられ、作品ジャンルを考えると多少の違和感があった。
なるほど。
山田涼介目当てか。
事前情報をほとんど得ずに行ったので知らなかったが、途中から登場するイケメンの姿を見て納得する。
彼のヌードシーンで小さな歓声を上げておられた。
もちろん、それはそれで素晴らしい。
好きなシーンで楽しまれよ。
で、中身。
最近何本か観て、この監督作の「あるある」だと感じるのだが、説明セリフが多いのに、それが聞き取れないシーンが本当に多いこと。
それも、初めて登場する固有名詞が(今回は)大阪弁で、雑音の中で応酬される。
もしかすると、あえて観客に聞き耳を立てさせて物語に引き込むための演出なのかもしれないし、もちろん結果的には正確に聞き取れなくても大丈夫なものがほとんどなんだけど、何かが起きる度に「聞き取れていないから(自分が展開を)把握できていないのでは…」というモヤモヤと並走することになる。
カメラのカットがすごく多いのも分かりにくくさせている感じ。
安藤サクラはやはり今回も抜群にカッコいい一方で、周りのキャスト、中でも敵対するキャラクター、そのボス格が様々なフェーズで複数登場するんだけど、どれも総じてただのサイコパスかただの詐欺師で、キャラクターとして掘り下げもなく、特に魅力的に感じないっていうのは、結果として映画の面白さを半減させている気がする。
やはりヴィランは主人公を食うくらい好きにさせてくれないと。
鉄火場の元締めなんて、もう少し楽しめそうだったのに、結局前述の「ん?今、何て言った?」が邪魔をすることになってる。
加えて、彼らを追跡する警察のメンバー。本来もう少し物語のエッセンスになったはずなのに、特に後半は変なコメディ要素が多く、全体の流れがぶつ切りになっている印象があったのは残念。
観客の想定をひっくり返すほどの展開もないし、アクションというアクションもない。
繰り返される「コーヒーくるくる」もなぁ。
気付けば嫌なことばかり並べてしまったけど、上映時間の長さの割には額面よりむしろ短く感じるくらいのテンポの良さと主人公たちの魅力があって、多分本来はもっともっと面白くなるはずなのに…と思わせるくらい、個人的には「惜しい」「もったいない」と感じる作品でした。
【追伸】
あらためて「ヘルドッグス」に書いた自分のレビューを読んだら、上記とほぼ同じこと書いてた(笑)
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