「北のサドから」春画先生 梨剥く侍さんの映画レビュー(感想・評価)
北のサドから
浮世絵は昔から好きで、風景画なら歌川広重、美人画なら鈴木春信のファンだった。春信の「風流艶色真似ゑもん」がちらと出てきたのは嬉しかったが…。
冒頭の主役二人の出会いから嘘臭く、浮世絵の蘊蓄を縷々と語る台詞も空疎で、人物設計に血が通っていない。春画先生はもちろん変だが、それにいきなり追従する女もあまりに変だ。春画界隈のエピソードも陳腐で、それも途中からはただただ下世話な愛欲模様が展開する。
北香那は凛とした表情が魅力的(お葉!)だと思うが、こんな作品で話題になっても気の毒なだけだ。
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