キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのレビュー・感想・評価
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すごい話だな
アメリカの原罪みたいな話よくやり切ったな。しかも3時間26分!!興行収入も良いらしい。映画館の真ん中の方は空いていた。私も念のためやや出やすい席に。ドラマのビンジウォッチだと思えば長すぎるということもないかも。
時代はタルサ虐殺のころだから100年前。そんなに昔でもない。福田村事件と同じころ。
モーリー役のリリーグラッドストーンが気高く美しい。賢そうなのになんでチンピラ白人なんか好きになったんだ。美しく自由な姉妹たち。ハンサムでそこまで賢くないところがかわいく思えたのかな。
自然と共に生きたオーセージ族が少しずつ自然や先祖との調和を失っていくのが悲しかった。お葬式の変化とか。パンケーキやトーストなど、白人の食べ物はモンゴロイドには合わない。
ディカプリオはこの役には少し歳をとりすぎているようにも思う。30代くらい?童顔なのでそこまで違和感はない。人を呼べるからいいのかな。
さすがに後半は周りの観客も集中力切れてきてて落ち着かなかった。
フーヴァーってあのフーヴァーなのか。ほんと、そんなに昔の話でもないんだなあ。
ヘイルとアーネストがあからさまに謀議するのではなく、それとなくお互いの真意を読み、探りながら自分たちの利益に向け殺人までしていくのが怖かった。これを直接的なセリフではなく、演出で表現するのはすごい。
結論としてはだれも信用するな、特に夫は他人だってことかな!
これはモリーの悲しみの物語。
そこは最初に持ってきて欲しかった
スコセッシの話芸を堪能できます
200分越えか!と怯んではいたものの、そこはやはりスコセッシなのでまったく長くは感じない。クロニクルはお家芸みたいなところもあるし、語り口もフラッシュバック、フラッシュフォワード混ぜ込んだりするので飽きが来ず、特にロビーロバートソンの音楽が、このオクラホマ舞台の映画には本当にあっていてセットアップの1時間が過ぎると完全に身を委ねられる。年間に数本程度でいいのでこのクラスの映画がかかってて欲しい、と思うけれど、それらは配信ドラマの会社が作っているのが複雑ではある。
まあデニーロ&デカプリオということもあり、そこに新鮮なところはないけれど、インディアン系の俳優が新鮮味ある中で、この地域と部族の栄枯盛衰、謀略と裏切りの中でリリーグラッドストーンの佇まいが素晴らしい。歴史の暗部というと、「ソルジャーブルー」みたいなトラウマ感のあるものに比べるものよりは得意な感じがしないのが物足りない感じはあるが、ラストの「その後」を伝えるラジオドラマショーのところがとても気が利いてる、かと思ったら監督が自ら登場して現代に繋ぐところで気分があがった。
長編も良いです
途中、集中力か途切れ、眠りに入りましたが、最後には持ち直しました。
作品が長かったからだと思います!
西部劇の撃ち合いを想像していたら、まったく違う話でした。オーセン族について知ることができて良かったです。
砂漠の原油から、遊牧民が大金持ちとなったアラブの富裕国の成り立ちを想像しました。また、ハワイや、オーストラリアに元から住んでいた人々、そしてアイヌの方々についても思いを馳せました。
史実に基づく部族融合過程のストーリーですが、夫婦関係や親族関係を考えさせられるヒューマンドラマでもあります。
法廷や刑務所の様子も興味深かったです。
ディカプリオは、もちろん良かったですが、ロバート・デ・ニーロはさすがだと思いました。
時間の長さを全く感じませんでした
成金先住民に群がる強欲白人
スターのオーラを感じさせないディカプリオの迫真の演技が、矛盾そのもののような男の存在を納得させてしまうのです。 それを極めた怪演は見事です。
米国の負の歴史に光を当てて世に問い、かつ人間ドラマとしてもめっぽう面白かったです。監督マーティン・スコセッシ、主演レオナルド・ディカプリオ、ロバート・デ・ニーロ。ハリウッドの重鎮、大御所が顔をそろえ、米国映画の良心と底力を感じさせる大作です。
極めつけは、愛することと、だまして殺そうとすること。同じ相手に対する正反対の行為に、ほとんど矛盾を感じさせない見事な演出と演技にあります。それが存在することを恐るべき説得力で演じきったレオナルド・ディカプリオの圧倒的な演技の力に、惚れ惚れしました。
●ストーリー
1920年代の事実に基づく物語です。
1894年にオクラホマ州にあったオセージ族所有地で石油が発見され、彼等に莫大な富が流入、強欲な白人たちがそれに群がっていました。優雅な物腰のオセージ族に白人がかしずき、顔色を窺っていたのです。親族に相続されるこの富を、白人支配者たちはあくどく搾取し、多くのオセージの人々が虐殺されました。本作は、そうした中で起きた大量殺人事件の一つを描きます。
第一次世界大戦後の帰還兵となったアーネスト・パークハート(レオナルド・ディカプリオ)は、叔父のキングとよばれるウィリアム(ロバート・デ・ニーロ)を頼って、オクラホマ州オセージの駅に降りたちます。
キングは地域の顔役として先住民のオセージ族と良好な関係を築いていました。しかし、その裏でオイルマネーを横取りする策略を巡らせていたのです。
地元では先住民たちが次々と怪死する事件が続いていました。キングは、アーネストに先住民の女性と結婚して石油の利権を奪うよう命じるのです。
その命に応じるかのように、アーネストは、先住民の女性モリー(リリー・グラッドストーン)と恋に落ちて結婚します。叔父の言葉がきっかけでも愛は本物でした。そこから彼は、モリーの一族の資産を横取りするため、キングの命じるままモリーの親族殺害に加担するのです。自ら手を下さずとも殺し屋たちに依頼して。そしてついに、愛するモリーの命までも狙うことになります。
町が混乱と暴力に包まれる中、ワシントンD.C.から派遣された元テキサス・レンジャーの特別捜査官トム・ホワイト(ジェシー・プレモンス)が調査に乗り出します。果たしてトムはどこまでキングの狡猾な陰謀に辿りつくことができたのでしょうか。
●解説
スコセッシ監督は、白人による先住民差別と搾取、非道な 犯罪を許しがたい歴史の汚点としながらも、単純な善悪対比の構図に押し込めません。
この手の実録犯罪ものは、序盤のうちに事件が発生し、中盤の入り口あたりでFBIの捜査が始まるのが常。ところが本作はそうしたパターンを壊し、殺人シーンや捜査官登場のタイミングを大幅に後ろへ引き延ばした。そのためテンポは緩く、似たような場面の反復も見られ、鑑賞中に何度かじれったさを覚えることでしょう。その半面、白人による搾取の卑劣さや執拗さ、先住民の悲劇性が強調され、これはこれですさまじいのです。
アーネストは仲間たちと犯罪をためらわず繰り返す一方で、モリーには愛情深く接します。残忍なキングはオセージを「最も美しい人々」とたたえ、部族会議にも出席して犯人発見に協力を約束するという二面性を発揮するのです。
3時間26分と長尺の映画で、画面からの圧がすさまじいのです。スコセッシ監督の語り□も映像も 重厚濃密、そして俳優陣が圧巻です。愛情と物欲のはざまで右往左往するアーネストを演じたディカプリオ、二面性を持つキングをサイコパスではなく造形したデ・ニーロ。2人の間で可哀そうな被害者にとどまらず、歴史の闇を体現したグラッドストーン。賞レースもにぎわせそうです。
●作品の背景に浮かび上がること
ネーティブアメリカンには強制移住、居留地の歴史がつきまといます。オセージ族もしかり。そこに、アメリカ社会に根付く「富を生むルール」の蛮行を交錯させ、マイノリティーの財産を搾取する支配の構図を浮かび上がらせました。白人によるこうした事例は多々ありますが、西部劇を除けば映画として世に問われる作品は少ないのです。その意味でも称賛されるべきです。とりわけ、モリーの沈黙は圧巻。□に出さずとも言葉にした以上に心意を語り、オセージ族としての衿持と家族への思い、アーネストヘの愛と幸福への意志が視線とその強さに宿っていました。
●感想
先住民と結婚した白人の夫の仕業と思われる殺人が頻発する連続殺人が主題のサスペンスですが、殺人場面そのものはほとんど描かれません。むしろドラマチックになりすぎないよう、先住民と白人たちが共に暮らす日常の描写が積み重ねられます。大量殺人があまりに淡々と描かれるのであぜんとしてしまいました。コメディーのように思えるほどです。
カメラはアーネストの表情をじっくりと捉えます。恋人モリーを見つめる愛情のこもった顔。妻となった彼女と過ごす家庭での安らいだ顔。妻の家族の殺人を依頼しに行く冷酷な顔。叔父の前での弱々しい顔。アーネストの行動は行き当たりばったりで何を考えているのかよく分かりません。
一方、表情を動かさないモリーは陰謀を知ってか知らでか、アーネストヘの信頼を寄せ続けます。アーネストとモリーのサスペンスフルな結婚生活を描く映画でもあります。夫は妻を愛しているのか、資産目当てにすぎないのか。彼らの仲を決定づける場面が美しいと思えました。
スターのオーラを感じさせないディカプリオの迫真の演技が、異様な世界に観客をぐいぐいと引き込こんでいき、矛盾そのもののような男の存在を納得させてしまうのです。
ディカプリオの役どころはおそらく彼のキャリアで最も愚かで浅はかなキャラクターですが、それを極めた怪演は見事です。
●最後の音だけの嵐のシーンについて
屋敷でぎこちなく時をすごす2人の背景で謎めいた音が響き、続く屋外のショットでその音源が嵐であると判明します。横に並んで座る2人。何か話そうとする男を制し、嵐は力であり、それを静かに受け止めるべきだと女は沈黙を強いるのです。2人の結婚は、まさに嵐に飛び込む行為だったのです。
先住民の血も引くロビー・ロバートソンが音楽を担当。今年亡くなったばかりの彼に捧げられる本編の終了後もしばらく暗闇に留まりましょう。前述した嵐の回帰でしょうか。雷鳴がとどろき、鳥やコヨーテの鳴き声が耳に届きます。無数の死者への哀悼の念が胸に去来することでしょう。
●最後にひと言
主人公たちの心を支配するのは、欲望の果てしなき肯定です。スコセッシが過去作で描いてきたテーマは、ここでも通底しています。後半はFBIの捜査官が事件を追い、西部劇、さらには法廷劇のような展開となります。T
その法廷でアーネストが証言する場面が圧巻です。様々な感情が一気にあふれ出したような顔のアップ。3時間26分の長い上映時間はこのためにあったのだと思わせるほど、見事でした。
言ってショミカシ
オイルマネーに沸くオクラホマ州にて、先住民のオセージ族の女性モリーと結婚したアーネストだが、周りのオセージ族が次々と変死していくという事件が発生し…といった物語。
利権と欲望の渦巻くドラマ作品。
アーネストの叔父は地元の有力者らしく、色々と牛耳っているようだが…そして石油による巨万の富を得たオセージ族…その相続権がどうたらこうたら…なるほどそういうことですね。
全体を通し、シンプルな展開と言えばそうだが、自分の欲望の為によくこんなことまでできるな~という、人の心を持たない輩の存在には愕然とさせられますね。
その他、結局アーネストの本当の気持ちはどっちだったのだろうか?また、モリ―の方はどのくらいわかっていたのだろうか…。
そんなことを考えながら観られる、難しくも深い作品だった。
物語自体はとても良くて面白かったのですが…ただやっぱりワタクシにはちょっと長すぎたかな…。面白ければ時間を感じない、ということはよくあるけれども、本作は面白くはあったが体感時間はそれこそ3時間半どころではない、もっと延々と感じられた作品だった。
どうしても長い
長い…醜い偏見と差別
名人
圧巻の映像美!
マーティンスコセッシ監督×ディカプリオ×ロバート・デ・ニーロとなれば悪かろうはずがない!
まずはこの圧倒的な映像とカメラワーク!
もうこれだけで映画を大スクリーンで見る幸せを感じられます。VFXなにするものぞ!です。
質素に暮らすアメリカンインディアンの村に突如吹き出した石油のおかげで村は大金持ちに。そしてそこに群がる白人たち。
インディアンに対する迫害と捉えられがちですが、この映画を見る限りでは単に石油マネーを狙った利権争い、相続争いにまつわる殺人事件。これは相手がインディアンでなくても黒人でも白人同士でもありそうな出来事で、金の為なら何でもするデニーロおじさんとおじさんに逆らえない気弱なディカプリオに巻き込まれた奥さん一家の悲劇という構図ですね。ディカプリオがちゃんと奥さんを愛していた(らしい)のが救いで、余韻の残る素晴らしい作品に仕上がっていました。
ただ3時間半はさすがに長い。最近長い映画が多いけどせめて2時間半くらいにしてください💦
主人公が最後まで小物でよかった
ズンと重たい…不快感
なんだかスッキリしない
ディカプリオとデニーロ、2人の演技に見入りました。
1920年代のアメリカのお話…と聞いて、ビックリするくらい、白人のインディアに対する搾取のてんこ盛り。
西部劇ってかなり昔(200年くらい前)のことだと思っていたけれど、この頃も、田舎の方だと銃をバンバン撃つ感じだったんですね?
ホントにナチュラルに暴行・殺人・爆破が起こるので、何回もビクッと身体が反応しました。
映画評でクズ男と言われているアーネスト。
もっとひどい人間と想像していたけれど、妻であるモリーに惚れている家族思いの男性で、そこは好感を持ちました。
ただ、このアーネスト、学ばない、考えない、働きたくない典型的なヒモ男。
ディカプリオは、それを本当に見事に、魅力的に演じきりました。
アカデミー賞などにノミネートされるんじゃないでしょうか。
この映画を観て、翻って、私も、日本の古来からいる人たちのことを何も知らないことに思い至りました。
アーネストに対して、学ばないというのがおこがましく感じました(^-^;
日本のことをちゃんと知る努力をします。
いくつかのレビューで上映時間を短く感じたとありましたが、私はしっかり3時間と認知しました。
入場前にトイレに行くこと、座り心地のいいシートのシアターで観ることをお勧めします。
私はお尻が痛くなり、何回かもぞもぞしました。
どうという事のない映画
ディカプリオ度星5
3時間半濃密
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