キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのレビュー・感想・評価
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長い…
内容、仕上がり、俳優の芝居、あらゆる素晴らしさを長さが打ち消してしまった。
もっと工夫するか休憩いれて欲しかった…そういえば昔は休憩入りの映画あったよなぁ、と途中で考えごとを。
ディカプリオはうまく歳をとったなー。
ただし長くて辛いのは身体だけで、脳ミソは大満足😊
ちょっと福田村事件との類似も感じた。
あとヒロインが誰かに似てるけど誰だっけ…誰だっけ…と思っていたら分かりました。モナリザ。
3時間半などなんのその!
なにしろ3時間半という長丁場に備えて、前夜より飲食を絶って臨むという、あたかも内視鏡検査を受けるかのような覚悟を持っての鑑賞でございました。
わりと淡々とした進行でアクションも抑え気味なので、退屈しそうな感じですが、丁寧に作り上げたセンスが光る画面の連続、編集の妙、見事な音楽、そしてもちろん役者揃いのアンサンブル。
重苦しい雰囲気を過不足なく描く力量はさすがの職人監督です。
そんなこんなで退屈どころか良質の長編小説を読み切ったような満足感にひたることができました。
ただひとつ、エピローグの演出は面白くはありましたが、本編の雰囲気にはそぐわないような気がしました。監督本人が出演するほどですから思い入れはあるのでしょうがね。
結論を申しますと、3時間半など恐れるなかれ!と、あいなります。
さすがに途中の記憶なくなりました(笑)
実話でレビューも高評価であっという間と言う事で挑戦(?)しましたが、民族的な話はイマイチ興味ない為、ダウンしてしまいました。良い話しなんでしょうけどね〜
至高の3時間
言葉を失う芸術作品!映るもの全てがノスタルジーで美しく。それでいて本能剥き出し。容赦のない石油頂上決戦。コントラストがすぎて翻弄されまくるディカプリオさえ愛おしい。乱れ咲く贅沢な3時間!
内容が攻めすぎてて最高
スコセッシ作品の中でもトップクラスの完成度
軽く見れる作品ではないが、見ごたえは今年一番だと思う。
食事に例えると高級レストランのディナーだ。
定食やで食べたい観客は長さに辟易するだろう。
だた、その分ストーリーのち密さ、演技の意味など様々な点で余韻が長続きする。
因みに私はしばらく気分がいい意味で悪くなりました。
ハエとラストシーン、キングとモリーなど多くの印象的なシーンがある。
ネタばれになるのでが、ハエについては鑑賞後意味を調べてみることをお勧めします。以外と解釈が広がりました。
最後のシーンは完全に自分たちがこれをネタにどれだけ楽しんだり、利用したりしたかを伝えにきてきましたね。カメラワークと音響的に自己批判も多少してる気がしました。
感服しました。
大作然とした作品
登場人物人物が多くて、途中話が見えなくなりますが、要は白人によるインディアンの権益侵犯の物語であることを押さえておけばOKです。
人物の内面が中心なので、ドラマチックやサスペンスは希薄ですが、いかにも3時間超えの大作然とした格調が感じられます。
確かに3時間20分が2時間半くらいに感じられるような素早い展開はスコシ選手ならではの職人芸ですね。
但し、長くてかったるいという感想へも十分に理解できます。
フラワームーン
幸いにして映画作品として俯瞰でみえているけど
あーゆうアーネストみたく天然で純粋なおバカっているな。
自分という個が希薄なぶん流されるまま何でもやってしまう怖さ。
犯罪に加担してると自覚しながらその自分に蓋して、目の前の幸せや享楽でそれを誤魔化すひと…
半径1メートル?くらいしか見えていない、愛らしく哀しき犠牲者にうつった。
遠目から眺めてる分には良いが近寄りたくはない。
さながら闇バイトのぬかるみにはまっていく人か
相続で揉めて一家離散なんて話はよく聞く
兄弟は他人の始まりっていう慣用句は真実かもしれない。
しかし血は水よりも濃いってのも真だし…
だから権謀術数、私欲で狡猾に周囲を陥れていくヘイルだが、甥御の娘の死を一緒に嘆いている(と思いたい)姿には、なかなか勧善懲悪な作品ではみられない可笑しみを感じた。
アーネスト、ヘイルそしてモリーも含め、人の機微というか明暗というか表裏というか自己矛盾といか、をまるごと描いていて印象深かった。
親子や夫婦や血縁や友情や、何かとソレらしく語られる「信頼」や「絆」。
その危うさと脆さをみた。
あとちょっと長い気も
1920年代インディアンが豊かに暮らす社会で起きた実話をもとにした映画
1920年代に起きた実話を元にした映画。
スーツを着こなしクルマを乗り回す裕福なインディアン達(オセージ族)の街が登場する。彼らの中には白人の運転手や白人の女の子をメイドとして雇っている者もいる。初めて見る不思議な社会が描かれる。この裕福なインディアンを食い物にしてやろうと白人の悪党どもが暗躍する。結局、この悪党どもはインディアンなど人とも思っていないので、彼らの財産を奪うため、平気で騙し、ぼったくり、悪法を成立させ、そして次々とインディアンを殺していく。主役のディカプリオのダメ男(小悪党)っぷりは憎たらしいのだが、インディアンの妻を愛していたり、何せ主役だから感情移入して憎みきることはできない(ディカプリオの上手さなんだろうな)。ディカプリオを利用し、慈善事業などでインディアンの心を掴んでいるロバート・デ・ニーロの悪党っぷりはひどい(悪事を働くことになんの躊躇いもない)。
なぜこんな社会が成立したのか、そしてどのようにして彼らの財産を白人達は掠め取っていったのか、またアメリカ社会はどう動いたのか、興味深いのでこの映像で是非確認してください。
スコセッシらしい視点からのストーリー展開である。3時間半にわたる長い映画だが、ひとつも飽きさせることのない素晴らしい作品である。
狙われたオセージ族
今年見た中で一番の長さ。トイレに行かなかった。頑張った。それはさておき、金のためにあっさり人を使って殺すのは、2サス級なのだが、起承転結が自然に流れるように描かれていたので、納得の長さだったと思う。最後の顛末も普通なら字幕で済ませそうなものも、朗読劇風にしていたのも粋だった。モリーは疑惑をもってしてアーネストと結婚したのか、それとも結婚してから疑惑を持ったのか、それが謎。
スコセッシ、今だ衰え知らず。
はじめは206分の長さに怯んでいましたが、役者の演技や巧みなストーリーによりそれほど長いという体感はありませんでした。アメリカの歴史の暗部を見事に映像化してました。
ディカプリオ、デニーロのクセ強演技は言わずもがな、モリー役の女優が物語の良心の重しとして機能していて、すごい存在感でした。これはアカデミー助演女優賞はあるな、と思いました。
そして、スコセッシ。衰え知らずでした。特に無機質にあっけなく人を殺すシーンは彼の専売特許でしょうか笑
最後にまさかの本人登場シーンがありますので、お楽しみに。
今年観るべき映画の一つではなかろうか
凄かった。
評判通り、3時間半を全く感じさせない面白さ。中弛みなく集中してしまったよ。
アメリカの歴史上、先住民と移民である後から入ってきたヨーロッパ人との戦いの痕はまだまだ根強く残ってて、サンクスギビングデーも色々な反応があることはアメリカで学んだことの一つだけど、具体的に知っている話はなかったので、とても勉強にもなった。
侵略者としか思えない、後から来た人々の鬼の所業に怒りを覚えると同時に、多分元々はそこまで極悪人ではなかったであろう、アーネストがどんどん周りに染まっていって自分軸を失っていく所に胸が痛んだ。
おそらくモーリーは彼の根っこの人の良さみたいなものは見抜いてたと思う。
優しくて繊細で弱くて狡賢い役がピカイチ上手いディカプリオはもちろん、デニーロのあの善人顔した極悪人っぷりが堪らなく良い。
あの人当たりの良さは騙される。
俳優陣が全員良かったのもあるし、始まり方も、ラストシーンのまとめ方とかエンディングとかも、なんか上手く言えないけどとても心を掴まれたわ。
長さに躊躇せず、とにかく観て欲しい作品だった。
これは知るべき史実でもあり、今年一番なんかすごいものみたわね!という感動があった映画でもありました。
欲にまみれた人間の醜悪さ
欲にまみれた人間の醜悪さは見ていて辛くなるが、でも物語の題材としての価値は十分にある。本作もそうだ。アメリカの先住民オーセージ族に起こった実際の事件が題材。石油が発掘されたことで巨万の富を築いた彼らの財産を、白人たちが狙っていく話。子どももまで産ませておいてそんなことする?と思ってしまう。あんな事ができるのは時代なのか、欲に目がくらんだからなのか。いずれにしても先住民たちを人間として扱っていなかった白人たちの感覚が色濃く出ている事件だ。昔を描いた物語なのに、現代のことを考えてしまう。
当時の社会情勢や町並み、いろんなものを再現させた努力はすごい。冒頭のディカプリオの歯が若干汚れた感じなのもうまい演出。そうだよな、西部劇のように銃で簡単に人が生き死にしていた時代なんだということを改めて思い知らされる。
欲にまみれた人間たちの醜悪さと、その中に存在した愛。人の感情はなにか一色に染められているわけではなく、いろんな思いが点在し混じり合った抽象画みたいなもの。そんな事を考えさせられる大作だった。ディカプリオと妻役のリリー・グラッドストーンの演技がとにかく凄みがあって印象に残る。
ただし長い。もう少し短くできるだろうよと思ってしまう。
すごい話だな
アメリカの原罪みたいな話よくやり切ったな。しかも3時間26分!!興行収入も良いらしい。映画館の真ん中の方は空いていた。私も念のためやや出やすい席に。ドラマのビンジウォッチだと思えば長すぎるということもないかも。
時代はタルサ虐殺のころだから100年前。そんなに昔でもない。福田村事件と同じころ。
モーリー役のリリーグラッドストーンが気高く美しい。賢そうなのになんでチンピラ白人なんか好きになったんだ。美しく自由な姉妹たち。ハンサムでそこまで賢くないところがかわいく思えたのかな。
自然と共に生きたオーセージ族が少しずつ自然や先祖との調和を失っていくのが悲しかった。お葬式の変化とか。パンケーキやトーストなど、白人の食べ物はモンゴロイドには合わない。
ディカプリオはこの役には少し歳をとりすぎているようにも思う。30代くらい?童顔なのでそこまで違和感はない。人を呼べるからいいのかな。
さすがに後半は周りの観客も集中力切れてきてて落ち着かなかった。
フーヴァーってあのフーヴァーなのか。ほんと、そんなに昔の話でもないんだなあ。
ヘイルとアーネストがあからさまに謀議するのではなく、それとなくお互いの真意を読み、探りながら自分たちの利益に向け殺人までしていくのが怖かった。これを直接的なセリフではなく、演出で表現するのはすごい。
結論としてはだれも信用するな、特に夫は他人だってことかな!
これはモリーの悲しみの物語。
そこは最初に持ってきて欲しかった
全体としては一切退屈せずに見れた作品でしたし、ところどころに挟まれるバイオレンス描写や、変にポリコレに配慮しない姿勢も素晴らしい作品です。が、やはりラストは詳しくは言えないけど、そこは最初に持ってきて欲しかったと思う終わり方でしたね。でも最後のエンドロールの余韻はすごく良かったです。
余談ですが、唐突にフリーメイソンが出てきたのはちょっと笑いそうになった。あと眠ってる人いたけどいびき立てるなよお。うるさいじゃないか。
スコセッシの話芸を堪能できます
200分越えか!と怯んではいたものの、そこはやはりスコセッシなのでまったく長くは感じない。クロニクルはお家芸みたいなところもあるし、語り口もフラッシュバック、フラッシュフォワード混ぜ込んだりするので飽きが来ず、特にロビーロバートソンの音楽が、このオクラホマ舞台の映画には本当にあっていてセットアップの1時間が過ぎると完全に身を委ねられる。年間に数本程度でいいのでこのクラスの映画がかかってて欲しい、と思うけれど、それらは配信ドラマの会社が作っているのが複雑ではある。
まあデニーロ&デカプリオということもあり、そこに新鮮なところはないけれど、インディアン系の俳優が新鮮味ある中で、この地域と部族の栄枯盛衰、謀略と裏切りの中でリリーグラッドストーンの佇まいが素晴らしい。歴史の暗部というと、「ソルジャーブルー」みたいなトラウマ感のあるものに比べるものよりは得意な感じがしないのが物足りない感じはあるが、ラストの「その後」を伝えるラジオドラマショーのところがとても気が利いてる、かと思ったら監督が自ら登場して現代に繋ぐところで気分があがった。
長編も良いです
途中、集中力か途切れ、眠りに入りましたが、最後には持ち直しました。
作品が長かったからだと思います!
西部劇の撃ち合いを想像していたら、まったく違う話でした。オーセン族について知ることができて良かったです。
砂漠の原油から、遊牧民が大金持ちとなったアラブの富裕国の成り立ちを想像しました。また、ハワイや、オーストラリアに元から住んでいた人々、そしてアイヌの方々についても思いを馳せました。
史実に基づく部族融合過程のストーリーですが、夫婦関係や親族関係を考えさせられるヒューマンドラマでもあります。
法廷や刑務所の様子も興味深かったです。
ディカプリオは、もちろん良かったですが、ロバート・デ・ニーロはさすがだと思いました。
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