キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのレビュー・感想・評価
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長くても面白いとあっという間
208分って…3時間半⁈金曜日の夜、仕事の疲労ピークの中、寝る、寝るんじゃね?っと思ったが、そんな気配は微塵も感じなかった。全体的で2時間ちょいぐらいに感じ、ずっと見入ってました。
事実を元にしたとあるだけに、派手な演出が無く淡々とあっという間に殺されてしまうところが怖い。
ディカプリオが頭悪っていうかクズっていうか…奥さんに対する気持ちは本物なのかなぁ…まぁバカだから仕方がない。叔父さんの手の内で転がされてるディカプリオの表情がイイ。
出だしの音楽もいいし、エンドロールの風や雷、虫の声もいい。余韻に浸っていて、気付けば場内が明るくなっていました。
上映時間の割に「愛の物語」として物足りない
先住民の一家を皆殺しにしていく白人の有力者の鬼畜の所業もさることながら、大統領への直訴があるまでそうした事件の捜査が行われなかったという司法制度もどうかしていると思う。
この映画が、米国史の暗部をえぐり出そうとした意欲作であることは間違いないだろう。
オーセージ族の場合は、石油の利権を享受する富裕層なので、あからさまな人種差別はないものの、自由に自分の財産を使えなかったり、虫けらのように殺されて受益権を奪われたりと、白人にいいように食い物にされていたという様子が理解できるようになっている。
ただ、やはり、3時間半という上映時間は長過ぎるのではないか?
決して無駄な部分や不必要な部分があるとは思わないのだが、それでも大河ドラマとか年代記のような起伏に富んだ見どころがある訳ではないので、どうしてもテンポの悪さや退屈さを感じてしまうのである。
特に、これだけの時間をかけて丹念に描いている割には、ディカプリオ演じる主人公のキャラクターが、今一つよく分からないのはどうしたことだろう?
最初に、自らを「女好き」と称していたのに、どういう経緯でオーセージ族の妻のことを一途に愛するようになったのかが、納得できるような形で描かれていない(「金好き」なのはよく描かれている)のである。
彼が、インスリンと共に妻に毒物を注射していたのは明らかだが、本人がそのことに気付いていたのかどうかも定かではない(気付いていなかったとしたら相当に愚鈍だが•••)。
主人公が妻や子供のことを心から愛していたということは、デ・ニーロ演じる彼のおじにとっての最大の誤算だっただろうし、それが事件解決の鍵にもなっているだけに、ここのところは、もっとしっかりと描いて欲しかったと思う。
ラストの、ラジオの公開放送で事件の顛末を説明するくだりも、スコセッシ自らが物語を締め括るのは良いのだが、残念ながら、あまり効果を上げているようには思えなかった。
金のためならタブーもなんのその 自己欺瞞にどっぷり浸かる悲しいペテン師
最後にロビー・ロバートソンに捧ぐと出たので調べたら、一般公開の2ヶ月前にあの世に旅立った音楽のロビー・ロバートソン。母親はモホーク族。
ドブロギターのブルースの劇伴が渋くてカッコよかった。エンドロールの最後はコヨーテの鳴き声。
リザーベーション(居留地)を転々と移動させられるなかで、オクラホマで石油が出る。オーセージ族はその利権を獲得することができたが、シラミの如く近寄ってくる白人たちに翻弄されるネイティブアメリカンたちを描いたノンフィクションをスコセッシ監督らが時間をかけてものにしてくれた。
ダンス・ウィズ・ウルブズの頃と違って、今となっては純血のネイティブアメリカン俳優は皆無でしょう。
権益のためならネイティブアメリカンの女と結婚しようとするグズな男たちに対する憤懣はもちろんありますが、そこがスコセッシ監督らしい作品。
ネイティブアメリカン贔屓なので、デニーロとデカプリオが悪役なのはちょっとつらかったけど、初日に3時間半の大作を観て、とても満足。アカデミー賞作品賞と音楽賞いける気がします。配給はApple。急に公開が決まった感じでパンフレットを作る間もなかったようだ。あとでもいいから、再演決定の時には読みごたえのあるパンフレットを作って貰いたい。FBIの前身となったワシントンの捜査機関も勉強になりました。
1920年代に牛の膵臓由来といえどもインシュリン製剤あったんですね。血糖値を計らないで打つの危険だし、混ぜられていたのはたぶんヘロインでしょうね。可哀想なモーリー。
ネイティブアメリカンは白人に比べて糖尿病になりやすいんですね。石油が出て、働かないで美味しいもの食べて、飲んでではね。
妊娠も悪化させる要因だったでしょうし、腎不全らしい土色の顔色が印象的だったモーリー役のリリー・グラッドストーンはモンタナ州出身の居留地育ちのネイティブアメリカンの血を引く女優。日本非公開の過去作品や日本公開が決定したファースト・カウ(2019年作品)も楽しみ。助演女優賞取って欲しい。
長時間の人間ドラマ、すごく好みなのに、本作は何故か、退屈で全然面白くなかった 自分がどうかしてるんだと思おう
レオナルド・ディカプリオさん&ロバート・デ・ニーロさん主演、そしてマーティン・スコセッシ監督作品、と現在のハリウッドの誇る最強の布陣で撮ったアップルスタジオ作品
こんな豪華作品が面白くない訳がなく、名作に決まってるじゃないか! 解らない貴方の感性が鈍い、という指摘が多いとは思いますが、何故か自分には全然合わなかった様で、とても残念
すごく好きな題材で、好みの時代設定なのに全く楽しめず、そのせいか、テンポもキレも悪く、いつもなら何とも思わない3時間半が長い長い(苦笑)
いつかまた観直してみようと思います
とはいえ良かった所、
100年前を再現し、更に実際のオセージ族の居留地で撮影したという重厚な映像、そしてディカプリオさん渾身の演技は観応えがありました
そして、「福田村事件」「月」、本作と3週連続で濃厚な実話ベースのドラマを偶然観てますが、どれもが恥ずべき風化させてはいけない黒歴史、こういったものが一流のスタッフ、キャストで映像化され後世に残されるって、やっぱり映画っていいな、としみじみと思いました
享年50歳、殺人への言及無し
かの『ロード◦オブ◦ザ◦リング💍』にも匹敵する3時間半の長尺。
トイレにもいかず、見届けることができたぜ❗️
とひと息ついたら、いきなりブ〜ンと蚊の羽音が左から右に…
え?秋の映画館なのになんで?
と思ってたら、エンドロールはすべてこの地域の環境から採取⁈(本当はこれも効果音の積み重ねかもしれませんが)したと思われる自然の営みの音で貫かれるため、否応なく想像力を掻き立てられます。個人的には石油とは縁の無さそうな『ザリガニの鳴くところ』の湿地帯が被ったりもして…
ラストのラジオ番組収録の人工的な効果音との対比が見事でした。
モリー、享年50歳。殺人への言及は無し。
オーセージ族の人にとって、〝白い人々〟の邪悪な精神も雷やハリケーンと同じ「自然災害の一種」という捉え方もある、ということなのだろうか。
ヨーロッパの中世から近代にかけての様々な発展経緯とは無縁だったアメリカ先住民にとっては、石油による富を得たことも受動的で、そこから派生する利権の継承とか奪取もさほど関心は無さそうだし(お金があるなら使っちゃおう)、そこに知恵を働かす利殖という発想も主体的には持っていなかったように見えました。白い人たちにそうさせられた、ということだとしても。
経済的利益に対して無垢で無知なアメリカ先住民。
経済的利益の追求に貪欲で小賢しい白い人たち。
ヨーロッパ諸国が第一次世界大戦(塹壕戦だけでも百万人単位で多くの若者が犠牲になった)で疲弊していた時に、アメリカではこんなことが起きていたのですね。
今現在もウクライナやイスラエルにおける不幸な状況で儲けている人の多くは〝白い人〟だと思うけれど、お隣の〝黄色い人たち〟にもかなり儲けている輩がいそうなのが、なんともやりきれなくて悲しくなってきます。
綺麗にいかないのが現実
オイルマネーに引き寄せられた白人がじわじわと原住民の権利や命を犯していく様が恐ろしい。
中でも最も暗躍する悪の権化のような権力者ヘイルと、その手足となるアーネストのやり取りは終始緊張感があり、物語に引き込まれる。
感情を抑えきれない小物のアーネストと、少ない表情変化の中に凄みを忍ばせるモーリーの対比も素晴らしい。
悪党が犯す犯罪も、それに対する裁きも何一つ完璧ではなく、現実とはこういうもので、そこから何を感じるのかメッセージが投げかけられている。
単純なカタルシスでお茶を濁さず、考える余地を残したエンディングは重厚感があり、鑑賞後は1人になりたくなる。
観て損はない映画だが、上映時間も長く重く疲れるので覚悟してご鑑賞を。
得意と新鮮、普遍と挑戦…映画ファンが求める"スコセッシらしさ"を一切損なうことなく未だ見ぬ新たな境地へ果敢に進む開拓者精神に感服
インディアン ✕ グッドフェローズ = 時代設定・題材こそ違えどスコセッシ映画でしかなかった!そして、それは表面上の違いでしかなく、彼が得意とする従来のものから新たな一面まで様々な要素を内包した、現代最高の映画監督が放つ歓んで迎え入れられるべき作家性の新しい極致。
撮り方、展開、作品の根幹など。つまり、『グッドフェローズ』や『ディパーテッド』のように利害関係で結ばれており、いざとなれば身内でも平気で裏切るような"ファミリー"についてを扱っているということ。撮り方に関しては、家の中をグルっと一周していくショットで、個人的にはすごく"それ"スコセッシらしさを感じた。あと、映画館での密談?
"ブラック・ゴールド"=目も眩むほどの巨額の富オイルマネーを前にして、欲にくらんだ人間の汚い醜さ、ドス黒さを掘り下げ、驚愕戦慄のネイティブ・アメリカン連続殺人事件を基にした実話を、御大自ら(&エリック・ロスと共同)の脚本で映画化した渾身の超大作は、この歳になっても今なお衰えることのないスコセッシ監督の映画人としてのクリエイティビティを最後の最後まで飽くなき探究心で力強く証明してみせた。名監督の演出にはハエさえ従う?
新旧スコセッシ・コンビ=ディカプリオ✕"キング"・デ・ニーロ(50年目10作目)という全映画ファン垂涎の組み合わせトリオが実現!! にしても(見る前から分かっちゃいたけど)やっぱり長いって!!! 共演には妻モリー役リリー・グラッドストーン(よかった!)はじめ、ジェシー・プレモンス、ブレンダン・フレイザーと流石の実力派が名を連ねるのも嬉しい。見事な撮影や編集、不吉な感じを醸し出す音楽がなんとも印象に残る。しかも、盟友ストーンズの新譜発売日と被る公開日!
インディアンの命は犬より軽い。雄大に広がりを見せる物語が人間の業も呑み込んでいくかのよう。最後の語り口は新しかったし、後日談を(ジャック・ホワイト&)御大自ら語るという点においても、その表現の責務と可能性、本作の製作にかける本気を感じずにはいられなかった…。そんな開拓者精神こそが、彼を現代最高の映画監督かつ唯一無二な存在たらしめる所以だ。どっと疲労感で満腹ながら問題意識を喚起されもする、何かを考える機会になればいい。
(今年亡くなったザ・バンドのメンバーで彼自身も先住民族の血を引き、本作のサウンドトラックが最後の書き下ろし作品となった)ロビー・ロバートソンに捧ぐ
P.S. そんな余韻も台無し!映画館リテラシーの終り。スクリーン前方左、入口通路横の座席に本編開始後暫く経ってから入ってきたヤツがクソ客すぎてヤバかった。
最初は座席探すためかなと思ってあげようとしたけど(それでもいい気はしないけど)、その後も本編中、全然お構いなしにずっとスクリーン中の観客を照らしブルーライトに晒し続けていた。優に延べ1時間以上は点けていたと思う。肌感覚的にはもっと。しかも、途中スクリーン中に聞こえる音量で音楽流し出す(本人的にも意図してないだろうが、そもそもそれ以前の大問題だ)し、落とすし、心底マジでくたばってほしかった。『グッドフェローズ』のジョー・ペシくらい暴れてやりたかった。万死に値する、許せん。
と思いきや近くの老夫婦旦那も定期的に大きめの着信音を何度か鳴らす始末。ちなみに作品終盤のディカプリオが顔が抜かれた静かな長回しの最中にもポップコーンの箱なのかずっとガサガサしている音も聞こえていたし、何もかも全て酷すぎた。
勝手に関連作品『ウィンド・リバー』『グッドフェローズ』『ディパーテッド』
徐々に白人の街と化していく緊張感
少し甘め4.5。85点ぐらい。
事実に基づく話で、原作はジャーナリストが書いたノンフィクション(未読です)
1920年代、先住民ネイティブアメリカンとの間に起きた事件を、スコセッシらしい壮大な史実映画に。
ネイティブアメリカンが絡み、FBIなどの様々な組織が出てきて、
僕みたいなアメリカ文化が好きな方は、特に興味を引かれるんじゃないでしょうか。
某団体が出てきた時はビビった(笑)
どっちかっていうと静かめで淡々としてる部分もあるので、
少しビミョーかな…と思ってたけど、最後がオシャレでイキだなと。
この最後で評価が上がった。
カッコ良く、すっかり歳を取った、デニーロは生ける伝説だし、ディカプリオも渋くなりましたね。
206分=3時間26分と長尺ですが、体感では、そこまで長いとは感じなかった。
配信系が絡むスコセッシ&デニーロの映画では『アイリッシュマン』より、コッチの方が好みです。
登場人物が多かったり、家族が多かったりして、結構こんがらがりました(笑)
それもあり、もう1回観ます。
完ペキに理解したい(笑)
IMAXで観賞。
とにかく長い
個性的な出演陣!
デニーロの貫禄とデカプリオの狂演。
予備知識なく観ましたがこれ程までに金欲が容易に殺人に駆り立てるとは驚きでした。1920年代前半の実話のようですがインディアンに対する偏見も根底にはありそうです。インディアンが所有する土地に石油が発見されその利権により裕福になったインディアンの一家族を白人が利権強奪のために一人一人次々と殺していくのです。それもデニーロが演ずる善人ぶった金満家と甥っ子としてのデカプリオが陰で操りながら。途中で悪人ずらのデカプリオの顔がマーロンブランドに見えデニーロと揃えばこれはゴッドファザーではと思いました。大御所のお二人が出演してるので勧善懲悪の役どころがあっても良かったかなと思いました。200分は少し長かったかも。トイレに立つ年配者もちらほらいらっしゃいました。
さすがに3時間越えは長いっちゅーねん!
200分だが緊張感とぎれず。
3時間30分だからアッという間ではないが飽きない。オセージ族連続大量殺人とラブストーリー。先住民の苦難の歴史が主題でないけど白人がどんだけ先住民を食い物にしてきたかを学ぶキッカケにはなる。
デカプリオが 「お前は一体どっちの味方なんだァ~」っていうフラフラ男を好演。
アーネスト(デカプリオ)が、パートナーのモリー(リリー・グラッドストーン)と、お金をこよなく愛していたことだけは確実に伝わる
キング(デニーロ)は金の亡者で、原住民を虫ケラとしか思っていない。ブゥブゥ~。
遺産目当ての結婚と殺人、保険金詐欺だから話自体は珍しくもない。けっこう無法地帯。きっとこの頃は自分の身は自分で守るしかないから銃は必携って感じ。
オセージ族の強制移住、巨万の富を得たのに自分の財産管理に後見人が必要とか、先住民侵略の細かいところはルポ、ドキュメンタリーのように懇切丁寧な噛み砕いた説明はないので、そういう話はこの映画をきっかけに自分で調べたり原作を読む必要がある。
あっという間
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