四月になれば彼女はのレビュー・感想・評価
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【絶景映画】
喪失と再生の物語。世界の絶景の数々が、出演陣の熱演はもちろん、物語の構成でよりキラキラ目に焼き付く。劇中で問われる“愛を終わらせない方法”に、じわりと心が温まる。
◆概要
【原作】
川村元気「四月になれば彼女は」(発行部数45万部超)
【監督】
山田智和(米津玄師「Lemon」などのミュージックビデオの演出を手がけてきた人物。本作で長編デビュー)
【出演】
佐藤健、長澤まさみ、森七菜、仲野太賀、中島歩、河合優実、ともさかりえ、竹野内豊
【音楽】
「スワロウテイル」小林武史
【主題歌】
藤井風「満ちてゆく」
【撮影監督】
「余命10年」今村圭佑
【公開】2024年3月22日
◆ストーリー
精神科医の藤代俊のもとに、かつての恋人である伊予田春から手紙が届く。「天空の鏡」と呼ばれるボリビアのウユニ塩湖から出されたその手紙には、10年前の初恋の記憶がつづられていた。その後も春は、プラハやアイスランドなど世界各地から手紙を送ってくる。その一方で藤代は現在の恋人・坂本弥生との結婚の準備を進めていたが、ある日突然、弥生は姿を消してしまう。春はなぜ手紙を送ってきたのか、そして弥生はどこへ消えたのか、ふたつの謎はやがてつながっていく。
◆
◆以下ネタバレ
◆
◆喪失と再生
ウユニ塩湖を行く春の姿で始まる冒頭。その美しさに息を呑むとともに、春がなぜそこにいるのかが本作のキーとなる事がここに記される。それは、10年前のまっすぐだった頃の自分に出会うため。劇中に何度も登場した“あの頃の私には自分より大切な人がいた”という言葉の通り、喪失した心の片隅にあったものを埋めるため、身を犠牲にしても旅を続けた春。その姿に重なるように、藤代も弥生という喪失から、“愛を終わらせない方法”を探すように、通して自分探しを続ける。弥生も、“あの頃の私には自分より大切な人がいた”の言葉に、再生への手がかりを追うように春のもとへ向かう。本作は、藤代にとっても春にとっても、そして弥生にとっても、喪失と再生の物語というキーワードで共通していた。
◆ロードムービー
冒頭で記された通り、世界の絶景を行くロードムービー的な側面もあった本作。ウユニ塩湖のスクリーンいっぱいに広がる白と青の世界が美しすぎたし、“過去と現在が交差する”チェコ・プラハの時計台も本作にぴったり。ブラックサンドビーチはまさに黒い砂と打ち寄せる波の白のコントラストが美しい。そもそもその絶景は、あのキラキラした学生時代の藤代と春が夢見て、そして叶わなかった約束。そのフィルターを通して、やはりキラキラする絶景がまるで当時の2人にも重なるよう。雑観として時折り差し込まれた美しい景色が、本作では心の純粋さやまっすぐさに重ねて描写されているように思えた。
◆ラスト
結婚式を葬式に例えた弥生の気持ちに気づくこともなく、割れたワイングラスが2人の思い出だったことも忘れていた藤代。自分を見つめ直し続け、たどり着いた弥生の写真は、まるで春が藤代を導くよう(あの写真で弥生と春が繋がり、一気に物語が加速する構成も素晴らしい)。海で見つけた弥生に全速力で駆け寄る姿は、動物園で駆け寄ったあの頃の、つまり愛に満ちていた藤代そのもの。動物の豆知識が話せるほど弥生に寄り添えるようになった姿は、まさに藤代自身、喪失から再生していた。春とあの高台へ撮影しに行った朝日は、ラストでは夕陽の光として弥生に柔らかく注がれていたのも印象的だった。
◆関連作品
○「世界から猫が消えたなら」('16)
本作同様川村元気原作、佐藤健主演作品。プライムビデオ配信中。
○「億男」('18)
川村元気原作、佐藤健主演。プライムビデオ配信中。
○「青と僕」('18)
山田智和が監督したドラマシリーズ。親友の死をめぐる青春ミステリー。全6話FOD配信中。
◆評価(2024年3月22日時点)
Filmarks:★×3.7
Yahoo!検索:★×3.4
映画.com:★×3.5
愛し続けることの難しさ
何度も観た予告に惹かれて鑑賞してきました。公開2日目の夕方の上映回だったにも関わらず、300人規模の箱に観客は自分一人だけでした。おかげで作品にしっかり浸ることができ、周囲の目を気にすることなく涙を流し、なかなか贅沢な気分を味わってきました。
ストーリーは、精神科医の藤代俊のもとに、かつての恋人・伊予田春から世界各地の美しい景色の写真が添えられた手紙が何通も届くようになる中、現在の恋人であり、同棲しながら結婚の準備を進めてきた獣医師・坂本弥生が突然姿を消してしまい、その理由がわからない藤代は、周囲の人たちに相談し、弥生との日々、春との思い出を回想しながら、自身の恋愛を見つめ直していくというもの。内容もさることながらヨーロッパの絶景の数々が非常に魅力的で、これだけでも観る価値がありますし、今すぐにでも旅に出たくなります。
元カノからの手紙と今カノの失踪が、結果として収束していく流れは、ある種のミステリー仕立てにも見えて興味深かったです。また、その二つが下世話で短絡的なつながりではなく、それぞれの心に残る愛やそこにまつわるわだかまりを乗り越えようとする、自分と向き合うための大切な行動であったことに心打たれます。
失くしたものを取り戻すというのは、口で言うほど簡単ではありません。自分より大切なものの存在に気づきながらも、それを手放すまいともがくこともせず、結果として失った過去の苦い経験をもつ春。彼女が、それを乗り越えるために約束の地を独りたどり、それを経て新たな人生を歩み出そうとする思いに、目頭が熱くなります。
そんな彼女の強い思いに揺さぶられ、弥生は自身を重ねて彼女に会おうとしたのではないかと思います。失うことを恐れて手に入れない選択を心がけ、それでも藤代とならと愛に身を投じたのに、日々の繰り返しの前ではやはり愛が色褪せていく。このままでいいのかという思いがよぎった弥生は、人生でこれ以上ないほどの愛を藤代に感じた春の姿から、何かを得たかったのかもしれません。
それは藤代にとっても同じで、泥くさく相手に向き合うことをせず、誰に対してもどこか距離をとって接してきた彼は、この出来事を通して初めて人と本音で向き合い、心の深いところでつながる大切さを感じたのではないかと思います。春の命懸けの行動がきっかけとなり、失われかけた愛が救われたように感じます。
ただ、回想シーンが多く、時系列がちょっとだけ整理しにくかったのは難点です。また、登場人物の心情もはっきり語られているわけではないので、観る人の立場や経験により、全く異なる感想となるかもしれません。それはそれでおもしろいですが、やはり口で言ってもらわないとわからないことってあるよな〜って思い、弥生の失踪当初に周りから責められる藤代がちょっと気の毒に思えました。
主演は佐藤健さんで、困惑しながらも弥生を追う藤代を好演しています。脇を固めるのは、長澤まさみさん、森七菜さん、仲野太賀さん、中島歩さん、河合優実さん、ともさかりえさん、竹野内豊さんら。中でも、森七菜さんの大人の魅力が増した演技がとてもよかったです。仲野太賀さん、竹野内豊さんも、さすがの存在感を発揮しています。
美しい映画
予告編でロケーションが綺麗だったのと、仲野太賀さんと河合優実さん目当てで観に行った。
チェコとアイスランドは行った事があるので、また行きたいなぁと思いながら観た。
朝日シーンの公園は『耳をすませば』と一緒の場所だろうか?
おそらく撮影にあたって、ロケハンが一番大掛かりな作業だったんじゃないかな。
映像美に特化してしまい、それぞれのキャラクターが置いてけぼりになってるかなと思ったけれど、ヒロイン2人が繋がって物語が大きく動いたあたりはとても良かった。
クライマックスの音楽が少し大袈裟かなとも感じたけど。
ところどころフワッとして分かりづらい部分もあったけど、楽しみにしていた河合さんの出番があれだけだった事以外悪い印象はない。
うーむ
深いのか浅いのか、私はよく分からなかった。演技はいいんだけどミスキャストに感じた。
森七菜と佐藤健のカップルは歳に世代の違いを感じて違和感あり、長澤まさみと佐藤健のカップルも違和感あり。脇役の人達はよかった。宣伝で余命を知った元カノって言っちゃってるから感動する部分がボヤけちゃって、しら〜ってなった。
細かいことは良い、好きな作品。
劇中の言葉を借りて『何処か病んでる人達』によるお話。決してバカにしているわけではなく、人間なら仕方がないようなことに悩み苦しみ思うようにならない、そんな人間達に共感しました。
派手な展開もなく、明確に何か大きな事が起きたからそうなったわけでもないけど、それはずっとそこにあり、時を経てなるべくしてなった、そのストーリーは見ごたえがありました。誰もが自分の為だけには生きられないよね。それが相手にとって不利益だと分かっていても、それでもどうしようも無い事だってある。
ちなみに、あの姉にして妹がやたらとスレてるのは、一体何があったかわからないけど。
ここ最近の映画で言えば『アナログ』『PERFECT DAYS』のような、いちいち美しい画面が好印象で、時々『何故わざわざ…』と思うシーンもあったけど、そういったモノが好きな方にはおすすめ。
あと長澤まさみさんが好きなので、そこでも楽しめました。
メンヘラすぎ いい年した大人の行動ではない
長澤まさみがメンヘラすぎ。
言葉で言わなければ伝わらない。その努力も(少なくとも映画内では)せず、「愛が足りないの!」といきなり失踪し、職場や周りの人(予約していたレストラン等)に迷惑をかけるのはあまりにも非常識。全く共感できない。
なんで森七菜は佐藤健の住所知ってたの?手紙10年ぶりなんだろ?長いこと連絡とっていないような雰囲気出しておきながら手紙が届くのは不可解。
あと
愛することを続けるためには、手に入れないこと…ではない
映画化された『世界から猫が消えたなら』『億男』『百花』等の小説の著者であり、『君の名は』や『天気の子』の映画プロデューサー、そして、絵本作家や映画監督等、エンタメ界でマルチにその才能を発揮する川村元気のベストセラー作品の映画化。痛く、切なさの中にも、愛おしさが染み渡るラブ・ストーリーとして描いている。
「愛することを続けるためには、手に入れないこと」と言うセリフがあり、誰かを愛すること、愛されることの実態を掌に感じることは難しいものだと思う。だからといって手に入れない愛は本当の愛なのか?また、本当に相手が求めている愛なのかはわからないままに、自己満足の中で見切り発車している愛もあるかもしれない。そして、いつしかその愛とも別れを告げる時が来るのであるならば、時に流されないで、今、この時この一瞬を精一杯、愛し続けることの大切さこそが、本作が問い掛けているテーマであると感じた。
また、作品の背景として描かれていたボリビアのウユニ湖、アイスランドの海岸、プラハの街の朝日が昇る風景は、人々を寄せ付けないような、圧倒的な大自然の美に包まれ、物語の象徴となって映し出されていく。原作とは、やや違うシチュエーションや人物設定もあったものの、生きることに不器用な者達の愛の形が、美しい景色を背景に浄化されるようにも感じた。
精神科医の藤代は、自分の患者で精神的に苦しんでいた弥生をプライベートでも支え、共に暮らすようになる。そして、2人が結婚を控えていたある日、音信不通だった大学時代に付き合っていた彼女・春から突然、ウユニ湖からの手紙が届く。その後も、世界各地から手紙が届くようになる。実は、その差し出し先は、大学時代の藤代と春が、写真撮影の為に計画していたが決行できなかった世界旅行の行き先だった。
婚約はしているものの、この所すれ違いが多く、弥生を本当愛しているのか疑心暗鬼となっていた藤代にとって、春からの手紙は,二人が若く付き合い始めた頃の瑞々しい魅力的な恋の記憶が綴られ、心も揺り動かされていく。一方、弥生もまた、人を愛し続けることの難しさについて自問自答していた。そんなある日、弥生が藤代の前から突然に失踪してしまう。弥生の行き先を探す中で、友人や弥生の妹から浴びせられた言葉が心に突き刺さる中、藤代が、五里霧中で見つけた本当の愛とは…?
主な登場人物として、藤代役には、佐藤健、失踪した恋人には長澤まさみ、そして大学時代の元恋人を森七菜が務めた。3人とも、複雑に絡み合った心の襞と、一途に愛することの切なさが伝わってくる安定した演技を見せていた。但し、森七菜が、長澤、佐藤の同じ時代を生きていた女性の設定というのは、年齢的にやや無理はあったかも。
森七菜が全部持っていった感!
長澤まさみと森七菜が共演するなら観るしかない!というのが鑑賞動機です。
過日Netflixで鑑賞した『パレード』が好きだったので、そういう期待を込めて。
「愛を終わらせない方法、それはなんでしょう?」
長澤まさみ演じる弥生からの問いに、答えられない佐藤健演じる藤代。
「手に入れてはいけない」というのが、弥生なりの答えだったということから、
弥生の失踪に。
軸はこの問いに対する答え探しをしているように感じましたが、
その答えを見つけたのが森七菜演じる春。
これって死生観な気がしました。
死を意識したときに初めてわかった・・・というのが春だったのではと思います。
そして、その春に触れることで自身も「愛を終わらせない」ことに気づいた弥生。
それは藤代も同様なのだと思います。
いろいろ無理な展開などはあれど、映画の本質はそこなんだろうなとおもって観ると
私は好きな作品でしたね。
でも、藤代の佐藤健は勿体ない気もしましたが、佐藤健以外にピンとくる俳優も
なかなかいないよなぁとも思いました。
脇を固める仲野太賀と中島歩は藤代に良い影響や支えになっていて良かったですし、
竹野内豊演じる春の父は、2022年公開の『ノイズ』における松山ケンイチを彷彿とさせ
不気味さを僅かな時間で醸し出しているのはさすがだなと思いました。
でも、私は森七菜に全部持っていかれた感がありました。
冒頭から海外にいる春、藤代に手紙を書く春、日本に戻ってきてカメラを片手に施設で働く春、
そして、ラスト近くでの弥生とのふたりのシーン、ここで涙腺崩壊&号泣しました。
ラストよりもこのシーンがいちばん好きでした。
小林武史の音楽もマッチしていましたし、藤井風のエンディング曲も良かったです。
愛は満たす者じゃなく満たされるものだ
初めは昔の彼女から手紙がきて新たなる恋にキレツがと思いましたがそれぞれ思い込みのすれ違いが相手を理解できしょうと葛藤していき離れていた恋の糸車が何時しか振り替えりながらと重なり結び始めたと感じました。愛は満たす者じゃなく満たされるものだ少しわかった気がしました!凄く写真や映像や音楽がナチュラルできれいでしたぜひ一度大スクリーンで!!
恋愛下手な今の若い人たちへのメッセージ
厳しめのコメントが多いようですが、私は良い映画だと思いました。この映画のテーマの一つがマリッジブルー。本当にこの人で良いのだろうか、うまくやっていけるんだろうか、という不安を抱えたまま、結婚が間近となった女性が突然、姿を消す、というミステリー要素もあり、映画全体の構成は凄く良くまとめられていて、少なくとも展開で飽きるようなところは一つもありませんでした。姿を消した女性だけでなく、主人公の男性も、そしてその元カノも、みんな何かを踏む切って前に進むことに躊躇する人たちです。実は、これは今の若い人たちだけでなく、日本人全体がそうなのでしょう。昔はお見合い結婚が多くて、無理やり踏み切ることを強制されて、それで結婚していたわけですが、そうした強制が無い現代の日本では結婚に至る人が減る一方です。作者は、一歩前に進むことを多くの若い人たちに伝えたかったのではないでしょうか。
長澤まさみさんは、最近の作「パレード」でも抜群の安定感を見せていました。佐藤健さんは、今一つ優柔不断で恋愛下手な男をうまく演じていました(難しい役だと思います)。そして、森七菜さんは、この映画を見て、改めて今後の日本映画に欠かせない女優の一人になっていくと確信しました。
ここのレビューを見て、映画館に行くのを躊躇する人はもったいないです。ぜひ映画館でご覧になって、自分の目で確かめてください。
愛を終わらせない方法とは
素晴らしい映像美でした。
ウユニ塩湖、プラハ、アイスランドの朝日は、
日本に住んでいるとあまりお目にかかれない美しさが
見事に映し出されていました。
しかし、そう非日常世界を美しいと思うことは
日常をよく見ていない、今ある幸せに気づけていないのではと、作品を見て考えさせられました。
そして、愛する人といれる時間を日々大切にし、
行動に起こして愛を伝えていかないとなぁと
しみじみ思いました。
佐藤健さん、長澤まさみさん、森七菜さん、
哀愁が漂うせつなさを細かな表情で表現されていて、素晴らしかったです。
また、竹野内豊さんの演技も流石でした。
わずかだが、しかし確実にそこにある狂気を
表情とセリフで見事に表現されていました。
本当に大切なことは
なんとなくではなく、
準備してしっかり伝えないといけませんね〜
ボリビアより女優を観たいのだ!
駄作だの雰囲気映画だの言ってしまうのは容易い。
内容的にも、一見恵まれてる人達にも、まあ色々あるよね、としか言いようがない。
医者の恋の不養生ももちろん大変なんでしょうが、それより、弥生の妹や春のパパは大丈夫なのかしら?と思います。
しかし、映像の綺麗な事!
監督はMVの名作を撮られてきた方なんですね。
しかし、女優達があんまり綺麗に撮れていない。
今作に限らず、長澤まさみは見るたびに髪型はそれで正解なのか悩んでしまいます。
大きなお世話ですが。
何かいつもヘラヘラ飄々として、浮遊感と生活感を感じさせるいい女優さんだとは思います。目尻のシワもチャーミング。
男優陣の方が魅力的に撮れています。
仲野君は見た目イカニモでも、話せばノンケにしか見えない。逆にリアリティ?
森七菜ちゃんは可愛いけど、完全に風景に溶け込んでいて、モデルとしてはOkなんでしょうが、息遣いが感じられません。
まさみちゃんが教会で弾いていたのが、斉藤由貴の卒業でしたかね?
長回しにはちょっと相米慎二を思い出したりして。
あんな風にアイドルの詩情あふれる表情を撮ってあげて欲しかったなぁ。
凡作を名作に変える魔法はヒロインのエロティシズムですよ。
もっと女優を愛してあげてと監督に言いたい。
卒業といえぱ、森七菜は倉沢淳美に似てるかも。
これ程までに、ピュアな心愛に触れる事はもう無いかも知れない!
愛を終わらせない方法、それはなんでしょう?
それは 手に入れないこと・・・
ボリビア ウユニ塩湖の壮大な幻想的世界、
プラハ カレル橋の塔からの絶景、
アイスランド ブラックサンドビーチの激しい波と夕景、
絶景写真の数々が 愛する人への失くした想いを織り成していく。
~ 弥生、あなたへ その愛を託し春は逝く ~
4月1日、それは彼女(弥生)の誕生日だった。
知ってる? この日は前学年として扱われるんだよって。
彼女は その時、彼の心のすべてを知るのである。
愛してるって 感じた瞬間に、もう消え欠けているんだよって。
「あのときのわたしには、自分よりも大切なひとがいた。
それが、永遠に続くものだと信じていた」
突然 失踪する彼女、その時起こったナゼを追いかける彼(藤代)。
そして 二人の世界観が・・・絶景に映える太陽と共に旅をする!
今日は、「四月になれば彼女は」の鑑賞です。
この映画、先ほど見てきましたけども 中々良かったですよ。
原作者の前作”百花”では残念作でしたが、
今作は新たな山田監督を迎えて制作。
場内 さすがにカップル多かったですが、エンドロ-ル上がった後も
座席を立てない方 続出でしたわ。
久し振りにみる 感動後の場内光景でしたね。
------スペック
監督:山田智和氏
原作:川村元気氏
上映時間:108分
MC
藤代俊:佐藤健さん
伊予田春:森七菜さん
伊予田衛:竹野内豊さん
坂本弥生:長澤まさみさん
タスク:仲野太賀さん
ペンタックス:中島歩さん
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今作チラシ見てですが、実は予想外でした。
どうせ 適当にお茶濁した恋愛話と思ってましたが、
絶景を連続で持ってくるんだもん。ある意味ズルいわ。
見ていて 流れ的に言うなら、春の倒れる海岸場面。
彼女の最後の想いの旅路。あの波、何度も何度も重なる波が
彼女の心の傷を消し去って行くのだと思う。
あの発病し倒れてからの場面を もう少し長く描いて欲しかったかな。
バ-のタスクに場面移るの早いと感じたわ。余韻くれ~。
しかも仲野さん 顔が酒太り過ぎ気味! 痩せろよw
春が残すカメラを藤代が現像して、その写真が弥生で有った事にメッチャ驚いた。
そこで初めて繋がりを知るんだが、弥生は春の行方をどうやって探したのだろうか。手紙に書かれていたのかな。でもあんな手紙、彼女の目の届く所に置いとく彼も彼だと思う。
終末期の病院での二人の出会い。春の顔は元気だし、髪の毛は生き生きw。そこは頑張って役に徹して病状姿で挑んで欲しかったかな。
でも、今作の森七菜さんは良いね。良い感じだったですよ。
”多分 あなただと思ってました~” この言葉。ある意味分かっててコワイ。でもそれ位 自分に逢いに来る女性がもしいるとしたら・・・その思いは的中したわけで。
彼の心に居た人を最後に看取る彼女。そこに深い絆が何処となく生まれたのかも知れない。 その愛(残された想い)を受け取ったとき 彼女は涙したのだと思う。あの 海岸の向こうに沈む夕日の中で、彼女の中で吹っ切れる衝動が有ったのだろう。
追いかける藤代、そして 探し出して見つけた ”彼女”
結局、彼も 彼女も、お互いの心の奥底に触れようと、理解しようとしていなかった事に お互いが気が付きだした。
彼は言う・・・キリンって20分しか寝ないんだよって。
やがて、二人の後ろ姿に 愛が微笑んだ!
そして迎える二人の心の居場所に、
藤井風の詩が 優しく時を紡ぎます。
「満ちてゆく」そのままに。
結婚一歩前の素敵なお二人にベストな秀逸作。
是非 劇場でご覧ください!
実年齢を考慮すべきでは
佐藤健と長澤まさみの安定感のお陰で、結果としては悪くは無かった。
とはいえ、森七菜はミスキャストだと思う。演技ではなく年齢。佐藤健と大学の先輩後輩設定なのに、実年齢13歳差は無理がある。時空が歪んでしまった。
ハルが父親を選んだのも謎すぎる。大学生にもなって父親を優先とか無いでしょう。弥生が失踪した理由も浅かった。
あと、若者を簡単に死なす設定は好きではない。
このような映画を観て、恋愛って面倒くさいと思う若者が増えなければいいなと思う。恋愛って素晴らしいのだから、面倒くさいイメージはどうなのだろう。
海外のシーン少ないじゃないか!&誰にも共感できない。
恋愛ものというより、ウユニ塩湖やプラハ、アイスランドの美しい景色がどんな描かれ方するのだろう、という視点で鑑賞。
弥生の言動も、春の手紙を送るという行為にも共感できなくて、しらけてしまった。
最近緩和ケア病棟のことは日常で見聞きすることがあるので、そこの状況は興味を持った。
どうでもいいけど、仲野大賀とボクと娘が同じ誕生日である。
大人の恋愛と映像美
前情報はほぼ無しで鑑賞。
好きな俳優さんが沢山出ていました。
ウユニ塩湖、プラハ、アイスランド、日本国内もこだわった映像が多く、「見る」ための映画でした。
ストーリーも面白く、切ない。ちょっと泣いた。
演者もとても良い。
音楽も良い。
過去と現在を行き来するのでちょっと分かりにくいけど。日本人か観ると、3人の年齢差が気ななって、長澤まさみと森七菜が同世代とは理解できない。どこかで時空が捻れてると勘違いしてしまった。
キャラクターの感情がちょっと深い。分かりにくい部分もあるけど、理解できると?切ない。大人の恋愛という感じ。高校生にはわかるまい、、、という感じ。
3人のキャラクター説明を、一言でも文章でも表せない。複雑なキャラクター。奥も深いが難しい。
それが理由か分からないけど、ちょっと入り込めない部分もある。映像美や長回しとか、とても映画っぽいんだけど、なんか足りない気もします。
ミュージックビデオの演出家で、長編映画初監督とのこと。ちょっと納得。
でも、総合的には良い映画。観てよかった。
あずさ2号
「いつかあなたと行くはずだった」と聞けば狩人のデビュー曲。結局二人では行かず一人だけで行くところは歌の通りカモ。流石PV出身監督、ウユニ塩湖に限らず国内も映像は美しく。主役も端役も役者には過不足なく。しかし主要人物の全員が病んでいる状況が開幕早々に見えると、以降全く感情移入できず画面を眺めるのみとなる。近くでポップコーンを食べる音、映画によっては直ぐに忘れるものだが今回は終盤まで気になった。
当日空港まで行ってキャンセル?電話持ってないんか。ツアーじゃないんだから100万単位の損失だろう。竹野内豊と森七菜は、佐藤健の動揺見るとあっち方面も想像させる演出だが、その要素要らんかった。長澤まさみも眼福なれど、手紙見て元カノ探して仕事まで変えて潜入捜査…ダー子か!推しの河合優実はワンシーンのみで意味ありげなセリフながら回収と言える回収はなく残念。心配して屋上に上がってくる先輩はいい奴だったな。中島歩は今回も出だしから最後までいい奴で良かった。
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