劇場公開日 2024年2月23日

落下の解剖学のレビュー・感想・評価

全249件中、41~60件目を表示

3.5観た感触はTARに近い。(いわゆる一般的な性の役割が反転している感...

2024年3月27日
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観た感触はTARに近い。(いわゆる一般的な性の役割が反転している感じとか)

私的にはそこまで刺さる映画ではなかったが、色々考えて観れて楽しかった。法廷劇部分が長いのでそのあたりで好みは分かれそう。

映画館で鑑賞

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madu

4.0犬の演技指導が気になる

2024年3月26日
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信じたいものが真実になるという豊かさと恐ろしさを感じる一本。

倦怠カップル・倦怠夫婦のひりひりする会話や喧嘩が大好きな僕としては、中盤の夫婦同士の言い合いが素晴らしかった。とはいえ、あれも音声としての証拠なだけであって、視覚的にはイメージするしかない。明らかに殴った音はするけど、誰が誰をかは断定できない。裁判なのに、事実ベースで語られないからこそ、その都度感情移入する相手が変わる。

予告編が若干ミスリードっぽいけど、もうどんでん返しとかミステリーとしてどうかではないんだよっていう着地点。両親の本音を聴いてしまった事故により盲目になってしまった子どもが最後にした証言と、母親を慰める側に回るラストにグッと来た。でも最後に寄り添うのは父親でもなく子どもでもなく犬で、その犬ももしかしたら加害の一端を担っていたのかもしれないと思うと… いい投げ方だと思う。

犬の演技がすごすぎる。

楽しんだとはいえ、上映時間長いな〜とは思った。

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わたろー

5.0ある家庭での不審死、法廷劇。 単純な犯人探しではなく、いろんな当事...

2024年3月26日
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悲しい

難しい

幸せ

ある家庭での不審死、法廷劇。

単純な犯人探しではなく、いろんな当事者の考え方に、凄みを感じました。

事実よりも、周囲がどう思うかが重要
事実と主観の区別、仮説を決めつけない
材料が不十分だと判断できない
それでも二択どちらかに決めねば
わからない時は、心で決めるしかない
etc.

なるほど、落下ですし、解剖学です。

謎だらけのなかで、唯一確かなこと...
興味本位のゴシップは、阻害要因でしかない、大音量とか薬物よりも有害でした。

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woodstock

2.0「待って。私は殺してはいない」「重要なのはそこじゃない」

2024年3月26日
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見終わってモヤモヤしてる。こういう、ヨーロッパ人の理屈の捏ね方が苦手なせいもある。英語、独語、仏語。それを日本語の字幕に直して読む。読解力のなさと言われれば返す言葉もないが、言葉を深読みするせいか、その真意を身の腑に落とす前に話が先にいってしまう。思い入れしすぎるのかな。皆さん、よくついていけると思う。そしておそらく肝心な辺りで何度か落ちたzzz。すると息子の激白シーンだ。彼の主張を聞きながら、なんて聡明な子なのだろう、、とは思えなかった。日が経っているのによくもそこまで鮮明に覚えているものだ、としか思えなかった。これも君の幻想だからスラスラ口からでてくるんだろうと勘ぐるしかなかった。
だから、ラストの結末を見ても、さらにその爽やかな笑顔を見ればなおさら、モヤモヤとした感情しか残らなかった。

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栗太郎

2.5極めてデキのよい法廷劇だが

2024年3月26日
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悲しい

怖い

寝られる

カンヌでパルムドール、オスカーで脚本賞――と高い評価を得た作品。
確かによくできた映画で、演者の熱量も高い。
見て損はないと思う。
しかし、法廷劇というのが、元々好みではない。そして2時間半は長い。
頻尿の僕には辛い――というか一度トイレに立った――。

見てスッキリする作品ではないし、夫婦関係、親子関係について、そして夫は殺されたのかどうか…という謎解きについても、映画は暗示するだけで、「真相」は明かさない。
見ていて、気持ちが晴れることもなく、共感もあまりできなかった。
加えて、ここまでの尺の長さは必要だろうか、と感じた。
本当は☆4つと言いたいが、好きなジャンルでなく、長いという点で☆2.5という評価にしておく。

オスカーを取っており、封切りから1カ月たち上映館も少なくなっていることもあってか、昼間のシャンテは結構の客入り(半分弱)だった。

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町谷東光

3.5夫婦とは難しいもの

2024年3月25日
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久々のフランス映画。とはいえ、ドイツ人の主人公がロンドンで知り合ったフランス人男性と結婚し、彼の出身地に戻って暮らすという設定から、主人公がもっぱら話すのは英語。そのため、周りのフランス人たちとのコミュニケーションが難しいというのが、この作品の主題に絡まっていて面白い。
タイトルになっている「落下」は、開巻すぐにあっけなく起こる。そこから捜査に続く裁判の中で、外部からは見えない夫婦の秘密が徐々に明らかにされていくというのが、この作品の見どころ。鍵を握るのは、視覚障害の一人息子ダニエル。このところ年のせいか、子供の健気な姿を観ると、ぐっときてしまう。
作中のセリフにあるが、何が真実なのかということより、何を信じ切れるかが大事ということ。裁判の決め手になるダニエルの証言も、そういうことなのだろう。
主人公役のサンドラ・ヒュラーの演技に、凄みと奥深さがある。ダニエルの繊細さも印象に残る。対して、夫の存在感は薄い。犬のスヌープは演技とは思えない。
夫婦とはいかに難しいものかと実感させる本作の脚本を、映画監督の夫妻が共同で書いたというのも、あらためて考えると凄い。
ただ、ちょっと長かった。邦題も、一ひねりほしかったところ。

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山の手ロック

4.0棄てるものがあるうちはいい

2024年3月24日
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悲しい

興奮

知的

今どきの夫婦関係にくさびを打ち込むようなストーリー
観ていて決して心地良いものではなかったけれど、当節こんなものよなーという感想

夫婦関係に子供の事故後遺症という不運にみまわれ程度なら、どこにでもあるような話ではあるが、ここで一番問題なのは夫が自己肯定感を苛まれるという設定

ここで日本映画なら妻が夫を優しく励ましてというようなあらすじが想定されるが、MeTooやジェンダー時代のBという設定の彼女は、夫を飛び越えはるか遠くに飛び、作家である自分が大事だからという考えであったものだから、まずうまく生活は成り立つはずもなく。夫をいい意味で棄て去っていく女性

子はかすがいと言うけれど、男女(あるいは女女でも、男男でもいいけれど)自立した一方にもたれてしまう一方はたまったものではないだろう

だからあえて子に第三者性の役目を持たせて...
とんでもない脚本(アカデミー脚本賞)だと思った まぁとりあえず棄てるものがあるうちはいいという結末もお見事

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ソルト

4.0私にとっては

Mさん
2024年3月24日
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予告の方がインパクトが強かった。
駄作とかそういうわけではないのだけれど、なぜこの作品が数々の賞を取れたのかはわからなかった。

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M

5.0観客それぞれが勝手なストーリーをあてがえる変幻自在の法廷ミステリーすなわち『クレイマー、クレイマー』ミーツ『シャイニング』

2024年3月23日
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フランスの山間にある山荘に暮らす夫婦と一人息子と犬一匹。ある日犬と散歩していた息子が帰宅するとそこには父親の死体が。事故死か自殺かはたまた他殺か・・・からの法廷ミステリー。

結論、超オモロイ!152分と結構長尺ですがそれを感じさせない濃厚なドラマが凄い。しかし起伏に富んだストーリー展開というわけではなくて意味深なカットやセリフ、どうとでも解釈出来る発言や表情が次から次に観客に投げつけられる中で観客が真実は一体どこにあるんだとおのずと考えさせられるようになっているし、しかもその答えが実はどこにも用意されていないのに各人が深く納得してしまう。こんな話、そりゃあオスカーの脚本賞獲るわ。

もう主演のザンドラ・ヒューラー他芸達者な人しか出て来ないんですが、その中で一番の演技派が犬のスヌープ。壮絶な演技力に皆さんビックリすると思います。何気にこの名前が物語の核です。

と書いたところでピンとこないでしょうから言い換えるとこんな映画。

『クレイマー、クレイマー』ミーツ『シャイニング』

ということでちなみに私は事故死派です。

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よね

4.0リアルは悲しい

2024年3月23日
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今年は唸らせられる映画多いな、という中、一番考えさせる、そして一番時間を忘れて集中した作品だった。フィクションや妄想入っていた哀れなるものたちやボー、に比べて本当にリアルな家族像だったからか。イライラする展開はあれど、見入ってしまった。

夫婦喧嘩のくだり、私にはただひたすら夫の言ってることがめちゃくちゃで、病んでいる証明にしかならないと思ったんだけど、これは見る立場によってちがうんだろうか。

祖国を捨てさせ自分の故郷の山奥に連れてきた妻に対して、言葉も英語で時間も家事も夜の営みも全部君に合わせている、自分に自由がない、ってなんだそりゃ。酷い言いがかりも甚だしい。まあそれも煽りで小説のネタ?と思えば理解はできるけど。。でもこれが男女逆転してたら、ありがちなただの主婦のヒステリーって言われちゃうやつよね。

見ながら、本当に何かやった可能性もなくはないなと思いつつも、どうしても妻側に肩入れしてしまうのは自分が女だからなのか。検事や夫の主治医のセリフとか、本当に腹立たしいけど、まあ検事は暴くのが仕事だからあんなものか。実際に裁判傍聴しても嫌な気分になるのかな。
息子の覚悟が痛々しくて泣ける。

ダニエルくんが練習してるピアノ曲も、不安と焦りと哀しさを冗長させてとても印象に残った。

アルベニスのスペイン組曲、伝説(Asturias)
ショパンのプレリュード 四番e minor

どちらも昔触りだけ練習したことがある曲だけど、最早悲しい気分でしか聴けない😭

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alvo

3.5作家夫婦の物語り

2024年3月23日
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知的

作家夫婦に起きた不幸の出来事を、丁寧に描いた映画でした。
自宅3階から男性が転落し死亡する事件が起こり、その妻が犯人と疑われ裁判となる映画で、息子も証人として登場します。
裁判の中で夫婦の関係性が、明らかになります。
妻役のサンドラ・ヒュラーが、夫の人間性を庇い続けている所に物語りの深みを感じました。
息子役のミロ君と飼い犬が微笑ましいです。
弁護士役のスワン・アルローが無駄に男前でした。
後半少しワンシーンの尺が長かったです

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のっぽ

4.0落下→夫婦→家族with犬の解剖学へ

2024年3月22日
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アカデミー賞脚本賞受賞も納得の出来!

実に巧妙に描かれている事件を掘り下げていく(解剖していく)と
夫婦→家族with犬の複雑に絡んだ問題に行きつき
何が事実で真実なのか!?がよくわからなくなるんですね。
どうとでも取れてしまう事件の真相。

パンフレット記載の監督談話によると、
「回想シーンは使わないと決めていた」とのこと。
後半で息子ダニエルが回想しているのは一体何なのか!?
そう、ダニエルの心象風景であり事実とは異なるということなのだと。

鑑賞後に、この事件の真相はあれこれ自分で考えている時間が豊潤に感じられ
これぞ映画の楽しみだと思いました。

それにしても主演のザンドラ・ヒュラーの演技が凄すぎる!
特に旦那との会話シーンは表情含め必見です。
それから、犬の演技もすごいです。もう驚きましたね。

上映時間が2時間半くらいですが、全く長いとは感じませんでした。
最後まで一気に鑑賞できてしまう、やはり脚本が秀逸ということなのだろうと
実感しました。

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ひでちゃぴん

2.5ストーリー 5 演技 7 芸術 5 エンタ 5 総合 5 長い❗️...

2024年3月21日
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ストーリー 5
演技 7
芸術 5
エンタ 5
総合 5
長い❗️2時間も要らない。長尺セリフと子供・犬の演技を評価。個人的にこの嫁はんは、かなり傲慢なヤツに感じた。

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林秀吉

4.5第96回アカデミー賞でも作品賞、監督賞、脚本賞、主演女優賞、編集賞...

2024年3月21日
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悲しい

知的

難しい

第96回アカデミー賞でも作品賞、監督賞、脚本賞、主演女優賞、編集賞の5部門にノミネートされ、脚本賞を受賞したとあり、どうしても観たいと思っていましたが、フランス語の作品と聞いて、諦めましたw 今回、一時帰国の機内で日本語字幕で見て正解でした。

星はビミョーでしたし、話が膨らむ割にオチはアッサリしていて、拍子抜けした人も多かったでしょうが、究極の夫婦喧嘩という感じがして、結婚って難しいんだなぁと思いました。

夫婦ってあんなに思ってること全部言ったら終わるよね…とため息つきながらも、ハラハラしながら観てました。

私も今思うことをちゃんと言える英語力がないからこそ、誤解されないように丁寧に伝えようとしてますが、なかなか思ってること全部言えるわけじゃないから、コミュニケーションにストレスを感じる時もありますし、相手にしてもらえなかったことも、何度もあります。

あの奥さん、めちゃくちゃ頭良くてフランス語もドイツ語も話せて羨ましくなりましたが、あんなふうに我慢しながら、妥協しながらコミュニケーション取ってるなら、そりゃストレスも溜まるわなぁ…www

子供の前で言いたいこと言えないから、やっぱり愛の形が歪んでしまう切なさも感じました。

それにしても、あのワンちゃん、焦点合わない演技、薬を吐き出す演技、いかにも苦しそうな演技は素晴らしかったですね。

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ゆ~きち

3.5この映画は推理ドラマではなく、裁判映画である。

2024年3月21日
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パルムドールを受賞したので、鑑賞しました。

芸能人・政治家・ビジネスマン・創作者で成功する為には、女性であっても
「男性的な 考え方(脳) と 生き方 をしないと、成功しない」とつくずく思い知らされました。

最後の少年の記憶は、あくまで記憶であって、物証性は無く、実裁判では参考程度のもでしかなく、証拠能力はない。
しかし その発言が、すべてを解決させる唯一の決定打になった事は明らかである。
僕らが画面で観た光景は、
少年の頭の中ではなく、裁判官が想像した光景なので、
少年が1年間迷った末に"選んだ結末"であり、
裁判官の温情の後ろ盾に成った最大であり、唯一のモノだったと思う。
推理映画なら、大どんでん返し結末 なのだが、裁判映画故、"温情結果"で結んだ。

検事は、裁判の被告である女性作家を遮及しなければならない立場でありながら、
最初から グウタラな自国生まれの男性作家を軽視しているとしかおもえない挙動が多々あり、
自4につながりそうに誘導しがちな言動は。。。裁判映画として、作為的な行動なのか?
1人の脚本家が相対する心情を1つの脚本の中で書き込んだ矛盾から生まれたモノなのか?
脚本家の技量の為なのか?
これが、創作ではなく、事実を元にした映画なら、議事録に書かれている冪 発言は、
事実の言葉を"そのまま"引用したのでしょう。
そこらへんが、フィクション映画故の限界。

僕は裁判結果とは真逆な真相があったと、断定しています。

この映画を観たら。。。何か 似たような映画は思い出せないが、、、
「12人の優しい日本人」が頭に浮かんだ。

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YAS!

3.0真相はご想像にお任せします

2024年3月20日
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観劇後モヤっとした気持ちで帰りたく無い人にはオススメ出来ないし、家庭内の隠されたゴタゴタを浮き彫りにされていくのがキモという作品であるならばテーマとしてはありきたりな気がする。ただ、考察し甲斐があるシーンが多く、あれって何だったの?と話し合って楽しむ事ができる余韻の長い作品と言える。考察したところで結論は出ないけど、そこがこの作品のよさだと思う。

そして、夫婦で観に行くにはキツい作品
間違っても何かの記念日に行かないように!

以下はネタバレ程ではないですが、内容に触れますので注意

話しの締めくくりに裁判の結果は出るのだが、それで真相が分かったのかというとそうでは無く、状況証拠しか出してこない無能な検察のせいで、最終的にはある人物の証言が有罪無罪を大きく左右するし、その証言でさえ事実か証明する方法は無いことから今作のテーマは犯人探しでは無いんだろうなとは思った。
真犯人は二の次ということなら、この作品がテーマとする所が何だったのかといえば、いまいち掴めなかったのが正直なところ。明らかに息子ダニエルは母親に心を開いていないし、最後の家でのセリフはかなり意味深だったこと、最後の最後にワンちゃんがとった行動に何かあることは分かったが、結局なにが言いたかった作品なんだろうという疑問が感想の大部分を覆っているのが観た直後の今の気持ちである。
前述したように、裁判の過程で表面上は見えていなかった夫婦の不仲が暴かれるというところが面白いと言うだけのことであれば、それはそれでふーんで終わりにも出来るが、パルムドール受賞作との事なので、他にもっと深い意味があるのに見落としている様な気がしてならない。

とにかく裁判が長いのでなかなか集中力を持続させるのが難しい作品だったが、一部痛々しかったですがワンちゃんの演技が凄く良くてかわいかったので長時間の観劇に耐えられたところがある。また、マスコミや傍聴席への嫌悪、ひいてはメタ的にストーリーを消費する我々観客への批判的姿勢を感じるシーンが度々差し込まれていたところも監督の主張が出ているのかなと感じた。

解説動画などみてまた星の数は変わるかも知れませんが、とびきり良かったわけでも酷評するほど悪い内容でもなかったので、直後の評価は⭐︎3です。

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mvlv

4.0夫婦がライバル関係であることの難しさ

2024年3月20日
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悲しい

難しい

作家として成功している妻、作家になりたいがなれていない夫。そう考えると妻が夫を殺すのはないなあ。殺す理由がない。仮に衝動的に怒りがこみ上げたとしても、人が人を殺すことはそう簡単なことではない。あの激しいやり取りを見ても妻が夫を殺す?ないなあ。逆ならばあり得るけど。
小説の題材にと夫婦のやり取りをこっそり録音する夫。あの大喧嘩も予め夫が予想していたものかもしれない。だから妻に不満をぶちまける。妻の反応、反論、その後の妻との激しいバトルも創作のヒント、題材にもなると考えていた可能性もある。間違いなく夫は行き詰まっていた。いや、壊れていた。大音量の音楽、プライドもかなぐり捨てた妻への挑発。毎日の生活に追われ、余裕のない生き方を強いられる夫にとって妻は妬ましい存在だったに違いない。しかも不倫までしていたんだから赦せないだろうなあ。子供に障害を負わせてしまったことへの負い目、自分の地元に妻を住まわせている負い目だってある。妻は自分を訪ねてきた学生とのやり取りの最中に大音量の音楽で邪魔をされても不快な表情を一つも見せていないんだよなあ。
視覚障害のある少年は冷静に父と母を見(感じ取っていた)、そして父の死について判断したと思う。

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ゆみあり

3.0解剖学してない

2024年3月19日
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知的

タイトルに騙された。
もっと殺人なのか?事故なのか?このことの証明が全く出来てない。フランスらしい緩い裁判にしか感じなかった。アメリカの裁判ものではどんでん返しやサプライズがあるのだが、この作品は曖昧な結幕で事故か殺人かを問う話ではなかった。

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アンジー

5.0夫婦喧嘩はUSBメモリに記録しておくとよいという話

2024年3月19日
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興奮

知的

幸せ

落下の解剖学
神戸市内にある映画館「シネ・リーブル神戸」にて鑑賞 2024年3月5日(火)
パンフレット入手

交通事故が原因で視覚に障害のある11歳 ダニエル(ミロ・マシャド・グラネール)がピアノ演奏するシーンが印象的です。

残念なことにパンフレット内に説明がないため、以下の2曲を解説します。

1エンリケ・グラナドス作曲 スペイン舞曲集Op.37-5 アンダルーサ
グラナドスはスペイン生まれの作曲家。アンダルーサは代表曲のひとつ。スペインのフラメンコダンスのような情熱的メロディー
ピアノ曲ですが、クラシックギターで演奏されることが多い。

2.エンニオ・モリコーネ作曲 映画「ニューシネマパラダイス」(1988年)で使用された曲
美しく、優しいメロディー ピアノ曲に編曲されたものをダニエルは演奏している。
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本編
ドイツ人のベストセラー作家サンドラ(サンドラ・ヒュラー)は自宅で学生からインタビューを受けていた。屋根裏部屋のリフォームをしていた夫のサミュエル(サミュエル・タイス)が大音量で音楽をかけ始める。サンドラは取材を中断し、また別の機会を、と学生を帰らせる。
サミュエルが生まれ育ったフランスの人里離れた雪山に佇む山荘。
サンドラは、教師の仕事をしながら作家を目指す夫サミュエル、11歳の息子ダニエル、愛犬スヌープの家族3人と1匹で暮らしている。
事件が発覚したのは、ダニエルがスヌープの散歩から戻ってきたとき。山荘近くの雪の上で頭から血を流し、横たわる父親に気づいていたのだ。ダニエルの叫び声を聞いたサンドラが駆けつけると、すでにサミュエルの息は止まっていた。
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検視の結果、死因は事故または第三者の殴打による頭部の外傷だと報告される。事故か自殺か他殺かー殺人ならば、状況から容疑者はサンドラしかいない。サンドラはかつて交流があった弁護士のヴァンサン(スワン・アルロー)に連絡を取り、山荘にやってきたヴァンサンにすべては自分が昼寝をしていた間の出来事だと説明する。
ヴァンサンは「サミュエルは窓から落下して物置の屋根に頭部をぶつけた」と申し立てることに決める。さらに窓枠の位置の高さから、事故ではなく「自殺」だと主張するしかないと説明する。サンドラは「息子の目の前で自殺するはずがない」と異を唱えるが、半年ほど前、夫が嘔吐した際、吐しゃ物に白い錠剤が混じっていたことを思い出す。
捜査が進み、検察はサンドラを起訴する決断を下す。起訴理由を聞いて驚き、サンドラに「なぜ僕に黙っていたのかと」詰め寄るヴァンサン。サミュエルの死の前日、夫婦が激しく口論し殴り合う音声が、サミュエルのUSBメモリに残されていたのだ。
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夫婦喧嘩の録音が再生される。サミュエルはサンドラを批判する。お前のせいで自分には執筆する時間がない。自分の小説の構想を奪われた。ダニエルが事故で失明しセックスレスになった時、お前は他の女性と不倫していた。話し合いにも応じてくれない。サンドラは激しく反論する。執筆時間は家事の合間にも作れる。小説のアイデアをもらうことも不倫もあなたの了承すみだった。書けないことを私のせいにしないで。激高しついに壁に投げつけ、サミュエルを殴打。リベラルな良識作家という外見をかなぐり捨てて、上から目線で夫を罵り、一切の妥協を受け入れようとしないサンドラの冷徹で強靭なエゴがサミュエルを圧倒する。
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だがそれは夫婦の謎に満ちた関係が暴露されるとっかかりのひとつにすぎないのである。
裁判が始まると証人や検事から次々と夫婦の秘密や嘘が暴露され、彼らを知る人物の数だけ真実が現れる。審理は混沌を極め、真相が全く見えない中、
一度は証言を終えた息子のダニエルが「もう一度証言したい」と申し出る。ダニエルは自殺ではと。

はたしてその結果 -サンドラは無罪となった。最後に抱き合うサンドラとダニエルがそこにいた。
監督:ジュスティーヌ・トリエ

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大岸弦

3.5いいですね、フランス映画

2024年3月18日
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どんでん返し物では無い、って触れ込みだけを念頭に観賞。吉と出るか凶と出るか…退屈せず法廷劇を楽しめた。
判決後のくだりいるかなぁ。なんとか2時間に収めてほしいわ。エンタメだけが映画じゃないって再認識させられた。

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maku1