落下の解剖学のレビュー・感想・評価
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一人で観に行くべきだった
雪の降り積もる山荘の屋根裏から落ちて亡くなった男。果たして自殺なのか、妻による殺人なのか、鍵を握っていそうな盲目の息子というお話。
謎の死を巡る法廷ミステリーだろうと思って臨んだら、裁判の進行と共に露わになる緩やかに崩れんとする夫婦と家庭を描いた物語でした。後半での二人の口論シーンでは圧倒的迫力で息が止まりそう。誰もが真実を証言しているようで、どこかで嘘も混じっている様なゾワゾワが続きます。「共感」と言う自分の駒をどこにも誰にも置きようがなくウロウロする内に映画は終わってしまいました。これ、妻と二人で観に行ったのはまずかったかな。ゾワゾワ。
映画に期待すること
付き合い半分で予備知識ほぼゼロで鑑賞。
カンヌ作品なんですね。
映画という芸術表現としてのアプローチは良かったです。ただ、大衆娯楽やエンターテインメント側から考えると、少なくとも日本人には歓迎されないのかなと感じました。
裁判の擬似体験を味わえる作品だと感じました。面と向かって浴びせられる事実無根の誹謗中傷。本作の主人公は小説家なので、メディアも大注目。センシティブな話も公然に晒され、その結末は?
派手さも大袈裟な演出も何もありません。
ただただ淡々と物事がじっとり進みます。
この「じっとり」感も。意図的なものでしょう。
観ていてすごく神経すり減ります。
気持ちに余裕ない時に観るものでもなかった…。
あと。印象でつけたキーワードがネタバレです。
何ら得るところのない、無駄な時間の浪費
大学に入ったばかりの法学や哲学の講義のシュミレーションじゃあるまいし、人生自分で経験してきた人間の見る映画ではなかった。不快な音響も伏線回収の道具でもない、映像が特段斬新なわけでもない、最後まで見れたのは最後子供か犬が何か事件の本質を握ってるのでは??と言う単純でかつゲスな期待があっただけで、それもない。映画に求めるベクトルが本質的に異なる人のための作品。
まあ見応えはありました
一風変わったタイトルにも惹かれ劇場へ。
見応えがあるし、“芸術的” な作品なのだろうけど、観賞後、「これだけ長い時間を費やして、なんだかなぁ……」という気がしないでもなかった。
主演のザンドラ・ヒュラーをはじめとした役者たちの演技はどれも素晴らしく、映画を見ているということを忘れるほどでしたが、同じフランスの「真相究明もの」なら、同じく今年鑑賞した『12日の殺人』のほうが僕は好きです。
あと、やっぱり作家どうしの結婚生活はむずかしいと思いますね。
あぁ、やっぱりフランス映画という事
休日の暑い午後の話💬
前日に車を購入したので浮かれていた所為かもしれない😐
こういう日こそ苦手なフランス映画でも観なきゃ、みたいな気分になり「落下の解剖学」をチョイスしました☀️
しかしマ王、どうしてもフランス映画との相性が良くない😑
それかサスペンス映画という前フリがアカンのかもしれない😶
また151分という長丁場に大した抑揚が感じられないのも原因なのだろう🤔
夫殺しの疑いを晴らすための法廷劇⚖️
コレもマ王がハリウッド馴れしているからかハラハラもドキドキも無い🌀
極々普通の一般的な裁判物語だけに考えてるモノは存在しないからね💦
しかも裁判後の虚無感までも描き切っているから観てる側からすれば「最後に何か起こるかも」みたいな期待が生まれるもんで、気分としては椅子があると思って座った感じのひっくり返り方をしてしまった💨
見所は最新の法廷事情が垣間見えるトコぐらいかな😅
物的証拠無しの事案がこんなにも立証困難な事、そんな事案では如何に証言者の言葉が大きく左右するかという事、更にはフランスではバイセクシャルという事実が案外簡単に受け入れられてる事(好奇の目で見られない)
加えてサンドラ・ヒュラー、スワン・アルロー、ミロ・マシャド・グラネールらの演技が上手かったくらいかな(あとスヌープ)
兎に角、サスペンスフルな映画では無いのでその点を注意して観れば、或いはフランス映画好きには堪らない作品だとは思う😁
マズい事にカンヌ国際映画祭でパルムドールを獲っているので、賞とかに疎い人は騙されないようにかなと🥸
マ王昼前(10時00分くらい)にスタートして休憩挟みつつの鑑賞でしたが(正味4時間強)でなきゃ100%昼寝に移行してました🤤
疲労困憊時には鑑賞を控えて下さいな☺️
映画館での鑑賞オススメ度★★☆☆☆
名演技を見たいなら度★★★★☆
ハラハラドキドキ度★☆☆☆☆
心理戦の駆け引き&心証で、判決が決まるなんて‼️
無罪・有罪が息子の証言で、決まった感があります。
証拠がない、
自白もない、
あるのは夫婦間の諍いからの軋轢。
やはり主演のサンドラ・ヒュラーが上手いのか、
妻のサンドラが悪妻に見えてしまう。
ともかく可愛げないお顔もあり、なんか憎たらしい。
なかなか引き込まれる映画でした。
美しいフランスの雪山に建つ素敵な山荘。
まるでスキー場のロッジのようです。
そこの住人の3人家族のお父さんが、屋根裏部屋から真っ逆さまに
落下してしまう。
発見したのは視覚障害のある11歳の息子ダニエルと、
盲導犬風の黒白の犬のスヌープ。
遠く引いたカメラに倒れた大男と、頭付近の血溜まり、
山荘そして雪原・・・と、サスペンス感が高まります。
解剖の結果、
頭を殴打された疑いの出て、お母さんのサンドラが
逮捕されてしまうのです。
(屋根裏部屋に争った形跡もないのに、逮捕はやや強引!!
ですよね。
そして次々と仲の悪い夫婦の特にサンドラのボロが次々と
出てくる。
極め付けは夫の録音した夫婦喧嘩の音声です。
何度も言いますけれど、証拠がないのです。
そんな最後の最後に12歳になった息子ダニエルの証言。
☆母親思いの優しさか?
☆頼る人は母親だけ・・・そんな計算
(すみません、脚本が意地悪いせいです、私も意地悪に・・・)
サンドラ・ヒュラーは主演女優賞ものですが、
息子役のミア・マジャド・グラネールの無垢に見える演技。
そして犬のスヌープの名演技!!
(ちなみにアスピリンは100錠飲んでも死ねません)
真相は《藪の中》でしたね。
犬の演技が素晴らしかった
カンヌのパルムドールやアカデミー脚本賞を獲った話題作をやっと観られたのだが、自分には合わなかったな…
法廷劇というのは知っていたのだけど、最後に何かあるのかと思ったら、え、それ?て感じ。
また、被告人を演じるサンドラ・ヒュラーは「関心領域」を観たあとなので、無罪な訳ないじゃろという思い込みが抜けきれずw
ボーダーコリーの犬の演技が凄かったのは全くその通りでした。
新感覚アトラクション映画
まずこの映画スッキリしない
モヤモヤしたまま終わる映画です
特にエンタメ好きな人であればあるほどスッキリしない
映画慣れしてる人であればあるほど
いつどんでん返しされるのか
いつゴーンガールになるのか
いつカイザーソゼが出てくるのか
って思っているとそのまま終わります
視聴者は拍子抜けします
その後犯人はやっぱりこうなんじゃないか?
いや旦那の自殺なんじゃないか?
みんな思い思いに考察に耽ることでしょう
ですがそれすらも監督にコントロールされているとしたら?
つまりはこの映画見た後の考察班まで
手のひらで転がされる映画なんだなと
不振な点は沢山あるけども
全部机上の空論で事実は犬がゲロっただけ
唯一の事実に基づくと無罪です
でも視聴者含め世間は奥さんが犯人だと面白い
奥さんに会いに来た女子大生が犯人だと面白いから考察をします
約1時間の法廷シーンは視聴者を混乱させるためだけの
1時間。
答えは冒頭のシーンと犬のシーンだけで十分な映画です
この映画立ち返ると
身の回りでも同じようなこと多いなと
例えばSNSで○○と○○は実は裏では仲が悪いらしいとか
ニュースの情報だけであの芸能人は実は○○らしいとか
なぜならそっちの方が面白いからです
この状況下を2時間の映画で作り出した脚本は天才的だなと新しいどんでん返しの形を見た気がします
脚本賞おめでとうって感じです
息子と犬が主役
って感じ。大人の都合、事情が夫婦関係や家族に影響する中で、純粋に真実を見極めようとする彼らのつぶらなキラキラした瞳が印象的。
付添人の意見を発するのは発言自体とその内容のは非常に違和感を感じた人は少なからずいらっしゃったのではと思います。
自身を省みる教訓にもなる
スリリングな法廷劇としても、夫婦関係の崩壊を描くメロドラマとしても、息子の成長物語としても、如何様にも味わえる濃厚な作品でした。
152分と長丁場ですが、それ相応の見ごたえがあります。
証拠としてあげられる「事実のようなもの」は、ある人やある出来事の一面でしかない。
群衆は正確な事実よりも、より面白いものを信じたがる。
劇中で語られる言葉ですが、とても納得できます。
我が家のある日のエピソードを友人に話すと「家族で仲がいいね」と言われるのですが、また別の日のエピソードを同じ友人に話すと「家族仲、悪いの?」と心配そうに言われたことがあります。
私にとってはどちらもありふれた日常の一コマですが、その部分だけ切り取ってみると、とても良好/険悪なものに見えてしまうこともあるのだなと体感したことがありました。
手に取った石ころ一つで山のすべてが分かるものだろうか。
そんな裁判で、人を裁くことに意味なんてあるのだろうか。
事実らしいものはたくさんあるし、どれもそららしく思えるけれど、重要なのは何を信じると決めるか。
本作で起きた出来事の真実、事故か自殺か殺人かは、まったく重要ではないように思えてきます。
エンターテイメントとしてだけでなく、自身を省みる教訓としても非常に参考になる、おもしろい作品でした。
芳醇のコクと旨み
雪山に住む3人の親子。
落下死した夫。
容疑者となる妻。
そして視覚障がいの息子。
物語は事件の真実が何かではなく、
その人は何を思ったのか、
世間からどう見られているのか。
人間という生き物の真相を淡々と解剖してゆく物語
真実を追求しない法廷作品。
アカデミー作品賞ノミネート。
これね、完全な玄人向けです。
起承転結に波が欲しい
ハリウッド映画大好きさんには
この芳醇のコクと旨みを楽しめるのか。
これを楽しめる大人になって欲しい。
落下の解剖学
生々しい。と言った表現が1番しっくりくるけど、そんな一言で終わらせられるほどのものではない。映画の中にいろんな感情が思惑が、ものすごい密度で埋められていた。
主人公が無罪を勝ち取るまでの話かと思いきや、裁判によって隠していた事実や他人には言えない彼女の全ての感情、感覚、生き方まで全て解剖されていく。この解剖で彼女の1人息子は何を選択し、何を守り、両親の真実をどう受け止め、どう決断していけばいいのか学んでいく。
「落下の解剖学」とはいいタイトルをつけたものだ。
あらすじ
夫の不注意で事故に遭い、視覚障害を患った息子を持つ主人公のサンドラは、ある日雪山の上にある自宅のそばで血を流して死んでいる夫の姿を発見する。
やがてサンドラの殺人が疑われ、彼女は無罪を主張していたが、数々の証拠と合致しない彼女たちの証言は意味をなさなくなっていく。
そして、事故の前日の喧嘩の内容の録音や、夫が薬を飲んできたことを法定内で知った息子は、父が自殺したのか、母が夫を殺したのか、疑心暗鬼になっていく。
また、撮影、編集にもこだわりを感じた。突然現れるfixの主観カットや、徐々にカメラが寄っていくじっとりとしたドリーイン、かと思いきやズームで勢いよく寄っていくスピード感は、キューブリックを思わせる。雪山というものと、息子の髪型のせいか、途中からシャイニングを見ているのかと思ってしまった。
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