関心領域のレビュー・感想・評価
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面白かったかなー
道徳がなくなると、周りから人が離れていく
所長さんの奥様の母親が良かった。
見る前は自分の隣で悲惨な出来事が起きていても無関心であること
を描いている映画かと思っていたけど
所長の奥さんは、積極的な加害者側であったり利益を享受している人だと思った。
何が起きているかはっきり知っていて利益を享受している。
クラスでのいじめっ子グループ内で手は出さないけど利益は得る人のような。
ちょっと違うけど、
映画 沈黙を思い出してしまった。
あの映画では、拷問されている人達が出す音が
どうしようもない苦しみとして描かれていた。
実際にこんな状況で無関心でいられるんだろうか。
無関心領域のような状況下では、本当に無関心であることは難しいと思う。
家族のため生きるため民族のためとか正当化する理由を持って積極的に加害者側にまわるか、痛みを感じて逃げ出すか抵抗する側にまわるか選ばざるを得ないと思う。
無関心でいることの罪
物語はこれと言って大きな展開はなく、正直ドラマ的な面白さには欠ける作品である。しかし、この淡泊さが、かえってここで描かれている”コト”の残酷性を際立たせているような気がした。声高らかに訴えるのではなく、こういうやり方もあるのか…と目から鱗である。
ヘスたちは隣の強制収容所から聞こえてくるユダヤ人の悲鳴や、銃声、焼却炉から上がる黒い煙を見聞きしながら、いたって平然とした顔で優雅な日常を送っている。すでに感覚が麻痺しているのか?それとも無関心を装うことで正気を保とうとしているのか?全くもって不気味と言わざるを得ない異常なシチュエーションである。中盤でヘス夫人の母親が家を出て行ってしまったが、彼女はきっとこの異常な環境に耐えられなかったのだろう。普通はこうなるはずである。
これまでにホロコーストを題材にした映画は何本か観てきたが、これほどシュールで不気味な作品は観たことがない。以前観た「サウルの息子」もかなり斬新な作りの映画だったが、それ以来の”映画体験”だった。
そして、本作のヘス家を観ていると、無関心でいることの恐ろしさ、罪深さについても考えさせられた。
話は少し変わるが、目の前で起きた問題に対して見て見ぬふりをするという人は結構いるのではないだろうか。トラブルに巻き込まれたくない。きっと誰かが解決してくれるだろう。そんな他人任せの人は多いと思う。かく言う自分も臆病な人間なので、もしそんな状況に立たされたら自分には関係ないという顔をして、その場をそそくさと離れてしまいそうである。今作を観るとそんな我が身を省みてしまう。本当はそれではいけないのだ…と。
監督、脚本はジョナサン・グレイザー。元々MVを撮っていた人らしく、今作も映像が大変ユニークである。基本的には定点カメラよろしく複数のアングルの固定ショットで各シーンが構成されている。クローズアップや移動ショットといったカメラワークはほとんど見られず、被写体を観察するような視点が徹底されている。これが画面に冷ややかな印象をもたらしている。
ちなみに最も印象に残ったカットは終盤、ナチス高官が集うパーティー会場を俯瞰で捉えたショットである。そこにヘスと妻の電話越しの会話が被さるのだが、その内容が実に皮肉に満ちている。終始換喩的な表現が横溢する作品だが、ここだけはナチスに対するグレイザー監督の憤りのようなものがダイレクトに出ているな気がした。
また、音響も本作の大きな特徴である。収容所の中で行われる虐殺は全て音だけで表現されており、映像では一切見せていない。これは観客にヘス家と同じ状況を疑似体験させようという演出意図だろう。観客の想像に委ねる一連の音響設計は見事であった。
一方、よく理解できないシーンもあった。
一つは、突然出てくるサーモグラフィーで撮影されたようなシーンである。この物語上、これは一体何を意味していたのだろうか?レジスタンス活動のように見えたのだが、ヘス家のドラマとは全く繋がりがない上に、映像に被さるヘンゼルとグレーテルの御伽噺も意味不明だった。
もう一つは、終盤にインサートされる”あるシーン”である。確かに言いたいことは理解できるのだが、本作=寓話として割り切ったとしても余りにも不自然である。
映像を聴いているかのような
観ているというよりは、聴かされていると思うほど音の使い方が場面により、とても突き刺さる。
CMや前評判だけで行くよりも、アウシュビッツ、ホロコースト、ヒトラー、ユダヤ人の当時何があったのかを少しでも入れてから行くといいと思います。そこで一つ…ユダヤ人を目の敵にして、あれだけのことをしたヒトラーもドイツ人ではありません…
大義が正義になってしまうのは恐ろしい。
情報が噂話だった当時だからこそ起こった、とてつもなく大きな詐欺事件だと思います。
おばあちゃんや子供たちを除いた、大人たちの判断基準がおかしくなっている様子に気が付くと映画を見ている途中で印象がガラリと変わりました。見ているだけなのに、これでいいのか?と問われているような…
音に特徴がある映画ですので、配信待ってヘッドフォンもいいかもしれないですね。
映画館で、Bluetooth使えないかなぁ
ヘッドフォンの貸出とかやらないかなぁ
とか、次のサービスを考えてしまいました(笑)
映画館に足を運ぶ機会を増やすため、自宅で配信オンリーの人を巻き込むためにも、いいんじゃないかなぁと希望をこめて。
う〜ん趣味じゃない...
観たことは後悔していない
面白いかというとうーん。
オススメするには責任持てない。
ただすごく興味深い映画ではある。
想像力を掻き立てられ、ずっと心がザワザワ。
あの状況下で大人はともかく、子供もフツーに生活できてるのが全く理解できないし、あそこに残りたいなど、狂気の沙汰。
収容所と親衛隊の自宅という状況で、トラウマ映画の代表格『縞模様のパジャマの少年』を思い出してしまう。
ルドルフのバストショットに煙と悲鳴。あそこに子供の声を使うことで、いかに残酷な所業だったかが窺える。
不穏な気持ちのまま、中盤すぎにアイヒマンの名前。ヤツはいつも忘れた頃に『アイヒマン・ショー』のブルドーザーを思い出させる。
『ヒトラー暗殺、13分の誤算』でヒトラー暗殺を企てた男が、今度は親衛隊、なんだか変な気分。
ザンドラ・ヒュラーは『落下の解剖学』『関心領域』と、怪作に連続主演とはなかなか持ってる。
ラストの階段シーンは雰囲気が良くて好きだけど、エンドクレジットの悲鳴をサンプリングしたような音楽がうすら寒くて嫌い。
あと白黒反転のネガみたいな映像は気持ち悪くて嫌い。
戦争は
ネイバー
こんなところに住めてラッキーね!
え?そんなこと言うの?
ラッキー?
う〜わ〜
倫理観
お隣さんがどんな施設かわかっていて住んでいる幸せな家族。
ピクニック、川遊び、絵本の読み聞かせ。
爆発、銃音、悲痛な叫び声は環境音。
妻の自慢のガーデニング。
壁を覆うように蔦植物を生やしてるの。なんだと?!
花々のアップと叫び声、突然の数秒の赤。
目の中まで洗われる子供達、歯で遊んだり、燃える炉に入れる絵本、何かと不安定な子供、使用人に当たり散らす妻、耐えきれなくなってそっと消える祖母。
予告ではもう少しわかりやすい表現があると思っていたが、考察がいるなぁ。
意地でもアウシュビッツの隣の楽園に住み続けたいとキレる妻。
アウシュビッツを含め、全てが狂った場所
エンドロールがかなりキツかった。
ソフィーの選択?
となりはアウシュビッツです、ということを知らないままこの映画をみて...
塀の向こう
楽しそうに笑う彼らを許せない。
どうかこの罰当たりな人達に破滅が訪れますように。
楽しそうに笑う彼らを許せない。
上映中に私が考えていたのはこんなことばかりでした。
皆さんどんな感想を書かれておられるのかと気になって見てみたら、やはりと言うべきか冷静な論評ばかりで、いやはやさすがと感心しきり。
彼らが何の変哲もない普通のドイツ人であったことにこそ脅威を感じるべきなのでしょう。また、いかにも日本人が陥りそうなリスクなだけに、深刻に受け止める必要が大いにあると感じます。
この映画から受け取ったものに満足していますが、イスラエルを擁護する人達は放っておいても高いレーティングを付けるでしょうから、バランスを取るために敢えて低めに設定します。
ちなみにヒトラーがオーストリア人だったことをオール讀物のコラムで最近知り驚きました。
現実に繋がる
序盤の展開、なかなかついていけず。
悲劇の史実をサプライズ的に用いてるのでは、
と疑問に思った。
”いたずら”に使われてるのではないかと。
しかし、壮絶な現実を目にした母の姿、
近所に住む少女のある行動で、我々はわずかな光を見る。
そのお返しである「音楽」という芸術が、
どれだけ意味のあるものであったかを物語る。
本来、あるべき姿でようやく出てきた芸術である。
人を救う、音楽である。希望である、音楽である。
そして、ラスト。
ド直球に地続きであると見せられる。
観客は、思い切り関心を向かせられることとなる。
というかやっぱり、これを忘れちゃいけないよ
人間の罪の歴史。歴史の中に置かれた布石。
アウシュビッツ。いつか行かなければいけない。
おぞましい
慣れって怖い
広告で大まかな内容は知っていたけれど、物語としてどう展開されていくのかはわからず、最後まで観れるかなと思って鑑賞。
結局あっという間の2時間でした。
ただ物語を楽しんで、というよりはただただある家族の日常を観てるだけ、本当にただそれだけ。
それなのに何故こんなに退屈せず鑑賞できたのかというとその日常が一般人からしたら非日常であって、この家族がなかなかに狂気じみてるからだと思う。
人を殺してるわけでも何か悪さをしてるわけでもなく、ただただ平然と暮らしてるだけ。それがこの映画では一番異質。
これこそ映画館で、特に夜観るべきだと思う。
というか日中観たらその日が台無しになる、それくらい気持ちが複雑にで、もやもやした気持ちにさせてくる。
気になってる人はぜひ映画館で。あまり人にお勧めできない、ちょっと暗い気持ちになる映画でした。
予習が必須の映画だった
オッペンハイマーに続き予習必須の映画だった。
アウシュビッツやナチスドイツに詳しい人が観ればわかるかもしれないけど漠然としか知らない者からすると音声だけで自宅の隣のアウシュビッツの惨状を想像させるという狙いもそこまで効果は発揮していないかも・・・
正直観終わって詳細な情報を書いているコラムを読むまでほぼ何も分からなかった。
かなり音にこだわったという記事を読んだけれど、それもそこまでこだわって作ったにしては少し弱い気もする。
ただ、1つの映画としてあらゆる手法で新しい試みをしているなと観ながら感じたのでその辺はこれからの映画界においていい挑戦なのでは、と思った。
隠語等の意味も分かって観るとまた違う気がするのでサブスクに入ったらもう一度観たいと思う。
アウシュビッツ強制収容所の見学を疑似体験
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