「悪魔のせいにすんな」ヴァチカンのエクソシスト SP_Hitoshiさんの映画レビュー(感想・評価)
悪魔のせいにすんな
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実在の人物の手記(?)を基にした映画ということで、何かしらのリアリティを期待してしまったが、うーん…。どのへんが実話の部分なんだろうか?と悩むほど最初から最後までリアルを感じることができなかった。
映画で脚色されたエクソシストのふるまいをまんまやってる感じ。
強いて言えば、「悪魔つきのほとんどは悪魔とは関係ない」という世界観で、主人公がうまく立ち回っている感じにリアルさを感じてほしい、という意図を感じた。
「これ言っちゃったら絶対ダメでしょ」と思ったのが、中世ヨーロッパの異端審問(?)で罪なき人を大勢殺したことを悪魔のせいにしちゃったこと。これは本来ならカトリックのあやまちとして強く反省しなきゃいけないことだと思う。
人間は正義の名のもとであればどんな残酷なことでもできてしまう危うい存在で、特に宗教はその恐ろしさをもっている、ということへの非常に強い反省の上に、現代の倫理観や政治体制や法律が構築されているはず。
そういったことを踏まえてのストーリーだったら、もっと納得感があったと思う。
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