こいびとのみつけかた

劇場公開日:2023年10月27日

こいびとのみつけかた

解説・あらすじ

「まともじゃないのは君も一緒」の監督・前田弘二と脚本・高田亮が、世間になじめない変わりもの同士の男女が織りなす恋を描いたラブストーリー。

いつも雑誌の切り抜きをポケットに詰め込んで妄想を膨らませている植木屋の青年トワは、コンビニで働く園子に恋をする。どうにかして彼女と話したいトワは、木の葉をコンビニの前から自分のいる場所まで並べて彼女を誘い出すことに。園子もまた、廃工場に暮らして奇妙な彫刻をたくさん作っている風変わりな人間だった。言葉を交わすようになった2人は、周囲の人々には理解できない独特の会話で2人だけの世界を築いていく。しかし園子には、いつまでもトワと同じ世界にはいられない、ある秘密があった。

「夏、至るころ」の倉悠貴がトワ、「ソワレ」の芋生悠が園子を演じ、成田凌、宇野祥平らが脇を固める。

2023年製作/99分/G/日本
配給:ジョーカーフィルムズ
劇場公開日:2023年10月27日

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映画レビュー

3.0優しすぎる温室世界に風は吹かない

2023年10月27日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

前田弘二監督の前作「まともじゃないのは君も一緒」(2021)が成田凌・清原果耶のダブル主演だったのと比べると、「こいびとのみつけかた」の倉悠貴・芋生悠のマイナー感は否めない。キャストのみならず撮影にもさほど予算がかけられなかったか、没個性な町での2人の関わりを淡々と追う映像が続く。

世間にうまく馴染めなかったり、身近な人々との関係に疲れたりして心に孤独や渇きを抱える男女が出会い、互いにかけがえのない存在になっていく……といった話にさして目新しさはないが、2人を温かく見守る周囲の大人たちの存在も含め、ほのぼのとした雰囲気とストーリー運びに癒される層もいるだろう。温室のような、ぬるま湯のようなひたすら優しい世界観。落ち葉を並べて相手を誘導しようとするくだりで、風が吹いて飛ばされてしまえば面白いのに、などと期待する優しくない私はそもそもこの映画にお呼びでないのかも。

あと細かい点で、もしかするとオンライン試写版だけの問題かもしれないが、倉悠貴演じるトワがキーボード弾き語りをするシーンで、左手と右手で交互に弾くイントロ部分の映像と音がずれていて気持ち悪かった(自室の再生環境のせいで遅延が生じたのかとあせったものの、歌い出しの部分では合っていた)。劇場公開版では修正されているといいのだが。

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高森 郁哉

3.5【”自分が一番可哀想だと思ってんじゃねーよ!”今作は序盤はほのぼのラヴコメかと思いきや、心に深い傷を負った男女を優しき視点で追った恋物語であった。前田弘二監督って、絶対に心優しき人だと思うな!】

2025年6月27日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

幸せ

癒される

■コンビニで働くアゲオソノコ(芋生悠タ)に片思いをしていたトワ(倉悠貴)は、毎日植木屋で働きながら、彼女を想う日々。
 ある日、トワは彼女を誘う方法を思いつき、道に落ちていた銀杏の葉っぱで彼女を誘導するのであった。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・前半は、初期、前田弘二監督らしい感じで、ほのぼのクスクスと物語は進む。トワが銀杏の葉で導いたアゲオソノコは、直ぐに彼と親しくなる。

・可笑しいのは、トワと植木屋のオオサワさん(川瀬陽太)とワキサカ(奥野瑛太)がアゲオソノコの友人と、コンパをするシーンである。
 トワとアゲオソノコは二人で仲良く一つのテーブル。オオサワさんとワキサカの前には、ナントムッチャ美人のミサキ(高田里穂)とユイ(松井愛莉)が座るシーン。オオサワさんとワキサカの、ドギマギした顔の可笑しさよ。

・又、トワが”僕んち、直ぐだから来ない?”と言って“ウン”と言ってアゲオソノコが付いて行ったら、ナント、ブルーシートの家!クスクス、可笑しい。けれども、もっと可笑しいのはアゲオソノコが、フツーの顔でその家に座っている姿である。

・けれども、物語が進むと、トワが何故に初めての人の前で、週刊誌の経済ネタをペラペラと喋る理由である、両親とごみ屋敷に住んでいたために、しょっちゅう、雑誌の下敷きになっていたの哀しき過去が語られる。
 一方、アゲオソノコも実は夫(成田凌)が居て、別居していたのは彼女が子供を死産していた事が分かるのである。
 ミサキがトワに言い放った”自分が一番可哀想だと思ってんじゃねーよ!”という啖呵にハッとするトワ。
 つまりは、二人は心に哀しみを抱えた似た者同士で会って、故に惹かれ合った事が分かるのである。

■今作が、ほのぼのとしながらも、何だか素敵なのは、ちょっと変わっていても二人を受け入れる床屋さん(宇野祥平)達、仲間の姿ではないかな。
 登場人物が、偏見亡き人達ばかりで、心優しくて、とても良いのであるよ。

<今作は序盤はほのぼのラヴコメかと思いきや、心に深い傷を負った男女を優しき視点で追った恋物語であった。そして、前田弘二監督って、絶対に心優しき人だと思った作品でもある。
 何となく、上映館がムッチャ少なかった理由も分かる気がするが(で、鑑賞出来ず。)好きな作品だな。>

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NOBU

2.0成田凌に救われただけの映画

2024年1月27日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

単純

幸せ

ストーリー全体を通して、非常につまらなかった。
ただ、園子の夫扮する成田凌にだけ心が救われるだけの映画だった。
だらだらと99分間も観てしまった感が否めない。
「まともじゃないのは君も一緒」が大変な良作だった為、期待して観たものの結果は大ハズレ。
エンディングで倉悠貴が演奏しながら歌う歌詞もイマイチ分からないし、登場人物達の関係性も全く良く分からないままだった。
これから観ようとしている人、絶対にがっかりするので観ないことを薦めます。

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ちーたん