アステロイド・シティのレビュー・感想・評価
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なりきり!宇宙人お面(全3種)
劇場の入場者特典で「なりきり!宇宙人お面(全3種)」の配布あり。家に帰ってからお面つけて風呂場の家族に声かけたら悲鳴あげてました。ごめんて
この映画、バランスはよくないし宇宙人が力技すぎるけど私は好き。大好き。登場しなかった亡き妻と舞台裏で会うシーンが好き、こんな奇跡みたことない。扉越しで行われるはずだった別離のシーンは訪れませんでした、肩透かしでよかったです。安堵しました
別れが苦手な人に優しい物語です
寂しいけどこの先もきっと大丈夫だと思える
宝箱に入れたくなるような作品
あと娘たち…最高にかわいかったです
ヘンとの遭遇
1955年、アメリカ南西部の架空の町“アステロイド・シティ”。
この砂漠の町にかつて隕石が落ち、巨大クレーターが観光名所になっている。
宇宙科学賞の授賞式が開かれ、受賞者である天才子供たちとその家族が招待される。
そんな中、突如として宇宙人が現れる。
町に軍がやって来て情報や関係者を隔離。しかし子供たちは公に公表しようと…。
ウェス・アンダーソンが遂にSFを…? あのシーンなんて『未知との遭遇』クリソツ。
ウェス・アンダーソンがただのSFを撮る訳がない。そう。本当の意味でただのSFではなかった。
開幕していきなり紹介。この“アステロイド・シティ”で繰り広げられる群像劇は、ある劇作家が創作した舞台劇。登場人物たちも役者が演じている。
虚構=劇中劇と現実=舞台裏が交錯して展開。
珍しい題材と奇抜な設定ながら、見る者の意表を突く作風はいつもながらのウェス・アンダーソン・ワールド。
そう考えると、“アステロイド・シティ”の美術にも納得いく。
リアルな町並みと言うより、ジオラマのような感じ。よくよく見ると、背景の岩山なども画や張りぼてっぽい。
しかしながら、カラフルなセットやビジュアルセンスは健在。このセットそのままにして、“アステロイド・シティ”擬似体験が出来るツアーでもやって欲しいくらい。
現実の舞台裏になると、一転して白黒。
アンダーソンは舞台の裏の人間模様に興味あったらしく、ブロードウェイ黄金時代へのオマージュを込めて。
凝った画面構図やビジュアルや設定、その中で繰り広げられる虚構と現実のシュールでユニークな人間模様。
ジェイソン・シュワルツマンら常連組。トム・ハンクスがアンダーソン作品初参加。
豪華キャストの面子はアンダーソン作品過去最高かも。だって、ジェフ・ゴールドブラムやマーゴット・ロビーの贅沢な使い方と言ったら!
とりわけ特にウケたのは、あの宇宙人。
映画史上最も地味に登場。来訪の目的もそれ…?
シュールで何処かキュートな見た目。アニメーションで表現された遊び心も。
もはやコメディとか群像劇とかではなく、“ウェス・アンダーソン作品”それ自体が一つのジャンルになりつつある。
凝った画面構図やカラフルな美術、風変わりな登場人物たちや独特の世界観…。
ハマる人にはハマる。好きな人には毎回楽しみ。
つまりそれは…
ちなみに私は、アンダーソン作品は好きだ。古くは『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』、近年も『ムーンライズ・キングダム』『グランド・ブダペスト・ホテル』『犬ヶ島』にはハマった。
昨年の『フレンチ・ディスパッチ』はまあまあ。
そんな熱烈な支持者でもなく、偏見もない、純粋にアンダーソン作品を楽しませて貰ってる身として、今回は…。
散々知ったかのように御託を並べ立てたが、ビミョーだった…。
いや、つまらなかった訳じゃない。『フレンチ・ディスパッチ』はちとハマらなかったが、今回はさらにハマらなかった。
題材や設定は面白味あったんだけどね…。
アンダーソン印で、“未知との遭遇”の珍騒動を見たかった気がする。描かれるのは、いまいちよく分からない群像劇。
二段構成なのもいまいちピンと来ず。
コメディとしても群像劇としても『ムーンライズ・キングダム』や『グランド・ブダペスト・ホテル』の方が圧倒的に面白かったし、二段構成も先日Netflixで配信された短編『ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語』の方が見せ方や巧みさがあった。
熱烈なアンダーソン支持者からすれば、本作も凝った作りや深みがあり、安心安定唯一無二のアンダーソン・ワールド。
だが、今回の私の素直な感想は…
ポカ~ンと、ヘンとの遭遇であった。
相変わらずのウェス・アンダーソン!なのだが…
う〜ん…
まあまあだったか…
さほど期待もしていなかったのだが。
とはいえ、やはり、ウェスだからねえ〜
全く期待するな、というのもムリがある。
相変わらずのピカイチのセンスの良さは、画面の隅々にまで行き届いてはいる。
う〜ん、が、しかし…
もう、かつてのようなマジックは…
なかったんだよ、なあ〜
宇宙人の登場シーンには、流石に笑ったけど。
やっぱり、ああいうのは抜群に上手い。表情といい微妙な間の取り方といい、ホント絶妙。
ちなみに全部CGにしか見えなかったが、実際はジェフ・ゴールドブラムが演じていたらしい。
と言っても、殆ど目の動きだけだったと思うのだが、あの独特の身体の動きも、彼の芝居を元にマニピュレートしたのだろうか?
だとしたら余計に笑えてくる。
ちなみに最大の見せ場というかクライマックスは、おそらくマーゴットの登場シーンだったと思うのだが…
あんまり、グッと来なかったしなあ。
父親役のジェイソン・シュワルツマンも、悪くはなかったが、戦場カメラマンなら他にも適役はいたんでは?
元々は、シュワルツマンが劇作家と主役の両方を演じる予定だったらしいが、むしろ劇作家の方のみにして、主役をエドワード・ノートンにした方が良かった気はする。
但し、そもそも最初からシュワルツマンのために書かれた脚本らしいから、そういう訳にもいかんか…
スカーレットの役も、たぶん元々の設定としてはモンローのオマージュだったのかもしれないが、あの黒髪じゃエリザベス・テイラーにしか見えない。ブロンドにしちゃうと、あからさまにモンローに寄ってしまうので、それは避けたのかもしれないが、そこは思いっきりブロンドに振り切って欲しかった。
ていうか、登場人物それぞれのキャラ立ちが、ウェスの作品にしては、みんな揃いも揃って、何故か今回はイマイチ…
ここが一番のマイナスポイントだったか。
マヤ・ホークなんて、もっと出来たと思うけどなあ。
トム・ハンクスだってイイ線は行ってたが、もっと出来たはずだ。
やはり結局のところ、50年代への憧憬が強すぎて、あまりイジれなかったということ?
でも、そこは敢えてイジリ倒さないと!
オモシロクはならんよ。
というか、それこそがウェス・アンダーソンの真骨頂だったはず。
あと、巨大クレーターが舞台設定の基本だったんだから、これは最初の方のシーンで、ドカンと俯瞰で上空から真っ昼間の自然光の中、壮大に撮ってくれないと!
それが出来ていれば、冒頭のツカミもバッチリで、気分も相当アガったはずだ。
まあ、そもそもなのだが、アメリカンな50sのノスタルジーに対して素直にピンと来ない人にとっては、あまり向いてない映画なのだろう。
それにアフリカ系のジェフリー・ライトが何故か将軍を演じていたが、この時代の黒人差別を完全に避けていては、脳天気な白人の懐古趣味にしか見えない。
それが狙いだったのかもしれないが、であれば、その白人の脳天気ぶりを、もっと批評的に痛快に笑い飛ばして欲しかった。
マヤ・ホークが演じる女教師に絡むカウボーイ風情などでは全く物足りない。
その一方、核実験をブラックなコントのネタのように扱うのは、やはり日本人としては微妙だ。
あまりに非人道的な過去を、皮肉にせよ、笑いに持っていくというのは、正直ドン引きなのだ。
はあ…
次回作は頼むぜ!
ウェス君!
高等な世界観
何が伝えたかったのか明確に分からず、あのウェスアンダーソンの映画を初めてということなので楽しみにしていただが少し期待外れなところ。コミカルで圧倒的世界観が彼の評価されているところだが、今の私にはさほど刺さらなかった。
今の自分の映画に対する価値観をもっと広げようと思えたきっかけになったのはいいこと。
不思議な世界
コミカルで不思議な世界を見せられた感じ。
一夜の夢のような
でも現実だったのかな、と思わせるような。
まさに舞台の裏側から、
覗き見るような作品だった。
あまり深く考えず、理解しようとせず観るのが良さそう。
ウェス・アンダーソン監督の脳内を覗いて見たい!!
ウェス監督の脳内は複雑!!
監督が天才である事は確かでしょうけれど、
観客に親切か?と言うと多分ちょっと不親切。
でも「グランド・ブタペスト・ホテル」「犬ケ島」
「フレンチ・ディスパッチ」はとても面白かった。
この映画は、どっちかと言うとちょっとだけ苦手。
良かった所。
☆★☆宇宙船から宇宙人が降りて来て、
隕石を持ち上げて持って帰るシーンの面白さ!!
画面が透明感のある黄緑色に変わり、宇宙船も緑、
宇宙人は真っ黒い棒のような形態。
多分、宇宙人のセリフはなかったと思う
(でもクレジットには宇宙人=ジェフ・ゴールドブラムとある?!)
なんか仕草の可愛い宇宙人で愛らしい
(擬音かなんかあったのかな?)
そしてラストの方でもう一回宇宙船が帰ってきて、
ドスンと隕石を落として、返してくれる。
やはり画面は黄緑色の光線みたいだった。
宇宙船が軍隊が来て人々は足止めになったり
アステロイドシティは封鎖される。
この辺りはすごく物々しい。
そしてラストでは封鎖が解除になり皆・家へ帰ることになる。
★★変だった点、
TV解説者や劇作家(エドワード・ノートン)の場面が黒白画面になり、
言ってることとやってる事がまるで分からなかった。
戦場カメラマンのオーギーが、この役を劇作家から貰った後で、
ズボンを脱いでノートンとキスしてたのは、どうゆう意味?
☆☆微妙だったシーン。
スカーレット・ヨハンソンの一瞬のヌードシーン。
☆☆☆劇作家のモデル、
今知ったが、エリア・カザンだったらしい。
(エイドリアン・ブロディの白アンダー・シャツがセクシーだった)
★★★場面転換、
アステロイドシティのパステルカラーの楽しさと、
TV解説者と劇作家の場面のモノクロシーン。
何幕何場を告げる目次、
そこの場面転換でいちいち気持ちが途切れてしまう。
☆☆☆1955年の設定。
(第二次世界大戦の痛みも薄れ、ベトナム戦争前)
古き良きアメリカのノスタルジーもあるのかな?
(アメリカは戦争に負けた事がない・・とのセリフがあった)
☆☆戦争写真家オーギーとその義父(トム・ハンクス)
オーギーは3人の可愛いくて生意気な娘3人と天才の息子が居る。
妻を最近亡くして、火葬した遺灰をタッパーウエアに入れている。
結局タッパーウエアの遺灰はアステロイドシティの土に
埋めて帰る事になる。
普通の監督ならば、幼い3人の娘の痛みを感情的に描写するのだが、
あくまでも情緒的には描かれない。
☆☆☆マーゴット・ロビー、
役名は女優とだけある。
しかしマーゴット・ロビーのアップはやはり美しさにはため息。
☆☆ウィレム・デフォー
劇作家のスタッフの演技教師役。格好良い。
☆☆マット・ディロン
ガソリンスタンドでオーギーのクルマを壊す役。
豪華キャストは見応えがありました。
シュールな映像の面白さや、とぼけたウィットを楽しみ、
ストーリーの盛り上がりとか、エモーショナルな感動とかは、
ウェス監督の目指してる世界とは別なのかも!ですね。
初ウェス・アンダーソン。
若くして話題作を次々と世に送り出してきた天才監督と巷で評判のウェス・アンダーソン。なかなか彼の作品を観れず今回初めて配信にて鑑賞。
難解というより、意図的に観る者の感情移入を拒むような、作品世界に没頭することを拒むよう作られた作品。
米ソ冷戦下での核開発競争など50年代のアメリカを舞台にしながら明確なメッセージをくみ取ることも難しい。
正直見てる途中から理解しようとすることが馬鹿らしくなる。つい先日鑑賞した「去年、マリエンバートで」の方がまだ見やすいと思えるくらい、観る者が理解しようとすればするほど突き放されて観ていて苦痛になる作品。
観る者に簡単には理解されたくないという作り手の意図が多々感じられる作品は古今東西多い。「2001年宇宙の旅」のようにあえて説明を排除した作品から、「8か2/1」のような私的な作品まで。
本作は後者の私的作品にあたる作品だと思う。ウェスは両親とも若くして失っており、彼の作品ではその喪失感が常に描かれてきたらしい。
自分の私的感情を他者に容易に理解されたくないという思いが込められているのか。しかしそうだとすると観客は本作をどう楽しめばいいのだろう。
ウェスらしい映像はふんだんに盛り込まれてはいるが、やはり映画自体は全く楽しめなかった。
初ウェスだったが、ちょっと作品の選択を間違えてしまったか。
ウェス・アンダーソンの王道…要心構え
もろもろあって、かなり久しぶりに映画をみれました!
大好きなウェス・アンダーソンの新作…でしたが、心構えが足りなすぎずついていけず、楽しみ切れなかった…。
アステロイド・シティで起こるもろもろの人間劇を劇団が演じる…という仕立てなのですが、いつものように劇中劇と劇中劇中劇を行ったり来たりの展開に最初の最初で入っていけず、物語に没入できずになってしまいました…。
アステロイドシティの50年代風カントリーのポップな色合いや娘たちの可愛い衣装や出てくるお店や汽車などのギミックの可愛さはいつも通り心奪われ、1本の作品の登場人物それぞれのストーリーを平行して描いていく、そのキャラクターやストーリーもとても面白いのですが…のっけから全体像をつかみきれず…。
ただ、全体像をつかみきれなくても、母を亡くしたこと=受け入れがたいことを受け入れながら、それぞれの理解の度合いなりに消化をしていこうとする子供たちの姿や、妻を亡くした夫の葛藤には感情移入してしまいました。
ちゃんと心構えをして、もう一回見に行ってきます!
上映期間の最後に観ることができた
「グランド・ブダペスト・ホテル」に魅せられて、今度の映画も観たが、いつものメンバーが、たくさん出てきた。私の好みは、やはりジェイク・ライアンか。難解というが、そうでもない。
舞台は1950年代で、新たなお芝居(実際には映画)の紹介仕立て。最初に、公演される芝居(映画)を紹介するテレビ番組がモノクロで流れるが、楽屋風景を含み何度でも戻ってくる。幕が上がると、スペインの荒地にセットを組んで撮影された映画がカラーで出てくる。
映画のストーリーは、全くありえない話ではないが、まずは虚構。それに対し、楽屋の話は、演出や俳優の実際の姿を伝える。ちょうど、「グランド・ブダペスト・ホテル」で、ボーイたちが客の真実を知っていたのと同じか。
この映画でしか、味わうことができなかったことが、二つある。いずれも、モノクロで出てきた楽屋の部分。
一つは、話の後半で、映画の主人公オーギー役のホールは、出演していた劇場のバルコニーに出てタバコを吸っている時、映画の中では、闘病の末、亡くなってしまう妻役の女優と遭遇する。彼女は、もし映画に出ていたら、言うはずだった脚本のセリフを述べた。大都市の裏町を思わせた、この場面には情感が満ちており、最もrealityがあった。
もう一つは、終盤に近く、やはり常連のエドワード・ノートンの扮する映画の劇作家コンラッド・アープが苦悩を訴えると、それを聞いていた俳優たちが、次々と「起きたいなら眠れ(日本語字幕」(You can’t wake up if you don’t fall asleep)と唱和したのだ。私は、この場面で一番心が震えたが「起きることができない眠り」が、対比されているのではないかと思った。大変、驚いたことには、コンラッド・アープは(劇中だが)この6ヶ月後、自動車事故で亡くなるのだ。
この二つのエピソードに気づいてから、映画の表面上の流れは、エイリアンとの出会いにあり、その中心の一つは、ジェイク・ライアンの扮するオードリーの長男、ウッドロウだが、もう一つの流れであるオーギーの妻の病死と、オーギーの3人の娘、トム・ハンクスの扮する義父との関わりの背景が見えてくる。一見、虚構に満ちている映画部分の背景に、realityを持つ楽屋風景がある。それ以外にも、幾つもの伏線が用意されていて、オードリーとスカーレット・ヨハンソンの扮する女優ミッジとの関わりは、その一つである。
ここだけ取り上げても、いかにウェス・アンダーソン監督が考えて脚本を書き、監督しているのかが判る。時間がある限り、多くの皆さんに、この数々の優れた道具立てを楽しんでほしい。
レトロな街に集うちょっと変わった人々
中西部の隔離された街に集う人々と、そこを訪れた異星人との接触により起こる色々な出来事をコミカルに描く。
レトロな街並みやちょっと風変わりな人々たちのちょっとした行動がコミカルで心地よく感じられた。
また異星人たちもちょっと可愛く描く点も好み。
けど淡々と進む物語なので、好みはかなり分かれるんだろうなあ。
十全に楽しむなら予備知識が必須だがわからないことも面白い
『欲望という名の電車』が好きだからテネシー・ウィリアムズへのオマージュというか題材にとってるのがとにかく楽しすぎた。
暗喩が多用された組子構造になってることもあり、正直よく分からない部分も多いし難しかった。でもパフォーマンスアクトの取り込み方が秀逸だったし、『欲望という名の電車』関連だからだけど恩田陸の『チョコレート・コスモス』(小説)の作中劇と構造が近しいといえなくもないなと思うなどした。
キャラクターを楽しむ
9月からの上映で、観たのが上映最終週。ミニシアターかTohoシネマズか迷ったが、どうせなら大画面で広く快適な方でとTohoへ。小部屋だったが、空いていたのでラッキー!と行ってみたら、ほぼ満席。隣は男子学生3人組で、私の隣の方はチュロスを食べているところだった。嫌だったけど上映中は食べないだろうと思っていたら、最後までポップコーンを召し上がっていた。ああ、ミニシアターにすればよかった。
この監督らしいきれいな色使いは好きです。今回はブルーとイエロー。この役はビル・マーレイだろうと思ったらトム・ハンクスで、カッコ良すぎ。いろんな変なキャラクターがいて、有名な俳優が沢山出ていて、面白いのだけど、ストーリーはつまらなかった。表舞台と裏舞台の設定になっていたが、裏舞台はなくてもいいかな。何でその設定にしたかったのかなと思った。
狂気!
アステロイドシティという“裂け目”に墜落した隕石。その大きなクレーターが不気味な口を開け、終始不穏なイメージがまとわりつく。
アメリカの東部の都市と西部の砂漠、テレビと演劇、夢の舞台と舞台裏、大人と子ども、豊かな生活と核の恐怖、女優とシングルマザー、宇宙開発の科学とロマン、未知との遭遇と軍の隠蔽、原住民と白人などなど、それはもう“裂け目”のてんこ盛り。
複数のアクターの視点によってつくられるネットワークにおいて主体は切り離されている。まるで夢の中のよう。凝りに凝った映像と手法で、この夢のような裂け目の世界に誘い込むのは何故だろうと、不思議な気分に浸っていると頭をガツンと殴られた。
全シーンがカットされた妻役のマーゴットロビーとの対面のシーンだ。
それまでの風ひとつ吹かない荒野から一変、雪の舞うNYのバルコニーで、彼は亡くなった妻からのメッセージを受け取ることができた。
リアルと虚構が補完し合い、信じられないほど美しかった。
最後の裂け目は「眠りと目覚め」だった。それぞれの事物が主体を持たない虚構(夢)の中で、言葉という主体性がグッと立ち上がること。それが目覚めであり物語や芸術の本質だ。
あらゆる要素を精度高くまとめあげる手腕はまさに狂気じみた芸術だった。
実写にこだわったアンダーソン監督だからこそ醸し出せる要素が詰まった一作
単純に鮮やか、と言っちゃうとちょっと違うような、美しい空の青が印象的な本作。あえて遠近感や立体感が目立たないように、平面的かつ左右対称の画面構成を基調とした映像と独特の色使いは、まさにウェス・アンダーソン監督作品。
物語の少なくとも表面的な筋は不思議ではあっても決して難解なものではなく、アステロイド・シティに集う人々が宇宙人の到来によって右往左往する様を描いていきます。とはいえやはりアンダーソン監督作品の最大の魅力は、個々の個性的、かつ魅力的な登場人物同士が展開する、ちょっと奇妙な交流の描写にあると言っても過言ではありません(もちろん本作においても、冷戦期という時代背景に基づいた様々な要素が盛り込まれているなど、いくらでも深掘りする要素があるわけですが)。
ジェイソン・シュワルツマンとスカーレット・ヨハンソンをはじめとした俳優陣は、アンダーソン監督世界の住人として、これ以上ないほどの演技力と魅力を発揮しています。
これほど大掛かりかつ人工的な美術であれば、CGを全面的あるいは部分的に用いているのだろうと思いきや、監督はあくまでも実際のセットとフィルム撮影にこだわったとのこと。本作のテーマカラーとも言える、極めて印象的な空もまた、現実の描写だということに驚き(撮影時にカラーフィルターを付けるくらいのことはしただろうけど)。
監督のファンはもちろんのこと、ウェス・アンダーソン監督作品が初めての人でも、そのちょっと不思議な作風を楽しむには最適な作品です。
いやあ、わからんかったあ!!
PARCO配給なので、それなりに覚悟はして行ったんです。しかし、それを大幅に上回るわからなさぶり!久しぶりに、ぶち当たりました!
「砂漠の小さな町アステロイドシティで開かれる、子供発明コンテストに集まり宇宙人に出会う人たちの話」という舞台劇をTVドラマとして制作する人たちの話。
ということがわかったのが精一杯で、他にコメントできることはありません!! という、俺にとっては痛快わからなかった映画でした! 6割寝ちゃって、お恥ずかしい限りです!
みんな、よかったら、教えてね!
面白いだけが映画じゃない。
兎に角、美しかった。目に見えるもの全てが、デザインされていた様に思える。眼福でした。
ストーリーに関しては、あんまり良く分からなかったけど、ウェスアンダーソンの世界観はしっかり伝わったので、監督や脚本家のファンならお勧めできる作品かと思います。
今回のはまだ、普通に楽しめるのでは
前作は話題になった割には、内容についてあとで、沸き立った声聞かなかったが。
今回、たまたまなのか妙に空いてた。
広告の量のせいなのかなあ。
普通にストーリーもキャラも楽しめる。
場面も絵的に見て楽しいし。
入れ子構造とか、今までの映画でもあったパターンの繰り返しとか、
たんたんとした会話や、力の抜けた表情など、登場人物の関係性とか、
何度もこの監督の作品見てる人なら全く疑問もなく見れそう。
こだわりあることを何度も違う形で見せてきてるようだが、
これから先変化していくのかなあ。
トム・ハンクスがいつもと目の色が違うのが違和感あって、印象に残った。
どの俳優も、この監督作の中ではこの監督の手の中って感じになるのがすごい。
見た後、余韻となる、場面や、言葉がある。
絵、世界観が好き
本当にヘンテコなわかりにくい映画だけど、ひとつひとつのカットの構図も色も好きで、飽きずに観ていられる。わかりにくくてもぜんぜんいいの!ウエスアンダーソンに詳しい人の蘊蓄を聴くのも楽しい^_^ それも込みで楽しむ作品。
全216件中、41~60件目を表示