劇場公開日 2024年5月17日

「喪失の先にはかなら再生がある」ミッシング アベちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0喪失の先にはかなら再生がある

2024年5月25日
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鑑賞方法:映画館

映画を観て、色んなことを想った。夫婦、親子、姉弟の関係性や絆、マスコミやSNSの情報拡散性と暴力、社会の優しさと冷たさ、。もし自分の身に降り注いできたなら(ウチも夫婦と1人娘である)、。冷静にいられる訳はない。ましてや発見情報が嘘だったり、警察に保護されたととの嘘電話を受け翻弄されたりしたら精神は崩壊してしまうに違いない。
石原さとみは冒頭からずーっと崩壊寸前の精神状態のまま、悲しい顔、辛い顔をスクリーンに映し出していた。私生活でも結婚、出産をし人生の経験値が増したのでしょう。演技派女優に完全に脱皮したと思います。
ラスト近くのシーンで朝日に横顔が写り、壁の落書きに差し込む光に影絵を写す時、少しだけ微笑んだ気がした。美しい場面であった。
夫の青木崇高、弟の森優作もテレビ局の中村倫也も心からの演技で気持ちが伝わっていた。
事件なのか事故なのか、犯人は誰なのか、何とか解決してもらいたいが、映画はこれで終わっていい。喪失の先には必ず再生があります、。

アベちゃん