劇場公開日 2023年5月19日

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「観たい度○鑑賞後の満足度◎ ゾクゾクするほど面白い。傑作だと思う。これは、人間は時と場合によって”怪物”になるのではなく、人間はもともと“怪物”を自分の中に持っていると云う話。」ソフト/クワイエット もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5観たい度○鑑賞後の満足度◎ ゾクゾクするほど面白い。傑作だと思う。これは、人間は時と場合によって”怪物”になるのではなく、人間はもともと“怪物”を自分の中に持っていると云う話。

2023年5月20日
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鑑賞方法:映画館

①初回鑑賞のみの楽しみではあるが、全体の2/3位までは話がどこに向かっていくのかわからない。
②先ず冒頭で妊娠していないことに涙する優しそうな幼稚園の先生が企画したgatheringが白人至上主義を奉じる女性たちの集まりであることに先ず驚かされる。
ただ、最初の女子会みたいなママ友会みたいな雰囲気の中に既に不穏な空気が漂い始めている。
白人女性ばかりとはいえプア・ホワイトまで参加させると後々面倒な事になるのではないか、と思ったけれど、やはりそうなりました。
仲間がいなくなった途端その陰口を叩くのも女らしい(男にもそういう人いるけど)
③しかし、彼女らの白人至上主義を日本民族もあまり笑えない。
もともと日本人なんて人種はいなくて、私たちは同じ文化・風俗を共有している日本民族というのが正しい。私達は、古モンゴリアンと新モンゴリアンとの混血であり、また同時に、日本列島が出来て大陸から渡ってきた最初の人々、その後大陸及び日本列島の北と南から渡ってきた後々縄文人や蝦夷と呼ばれる事になる人々、おそらく長江流域から水稲栽培の技術を携えて渡来した弥生人、といった人々の混血人種なのだ。1200年余し前の百済滅亡以降大量の人口流入が無かっただけ。
それでも、未だにある人々は”日本人の純血を守ろう“なんて言ってるし。(そういう私も先祖代々奈良なので心のどこかにヤマト民族の誇りみたいなものを持っている、実はヤナ奴)
④はじめは女子中学生の同級生いじめか、不良女学生の弱いものいじめレベルのノリだったのが、だんだんエスカレートしていく様がリアルで面白い。
程度の差こそあれ、軽い気持ち・浅はかな動機で始めたのが、そのうち暴走し出したり制御不能になって深刻な事態に陥るメカニズム
・自分だけじゃない、仲間がいるという安心感/共犯意識
・人間の持つサディズムへの刺激
・もうちょっと、もうちょっとという欲望の増大と自制心の後退
・弱いものいじめから増幅する優越感の恍惚
おお、怖!でも最後まで見届けないと、と目が離せない。
こういうものって誰の中にも大なり小なり有るんではないだろうか。
話的には姉妹を殺すところまでいくだろうな、と思っていたら妹の方がピーナッツアレルギーで死んでしまうという、こちらの予想を上回る展開。
⑤その後始末中、彼女たちは“ああ、何でこんなことになったの?”としつこい程独り言で或いはいがみ合いながら言い続ける。
だが、そうなる要素は最初から彼女らの考えや行動に潜んでいたわけで、それの表面化・顕在化に過ぎない。
深層心理が解き放たれる場が偶々出来たというか、私達だって何かミスしたり物事が上手くいかないと“何でこんなことになったのか?”と自問するけれども、大概はその原因ははじめから自分の中にあったのだ(無自覚な悪習・悪意であるかも知れないし考え方や無意識な反応かもしれないし)。
何はともあれ、原因は自分ではなくし自分の外にあると思いたがるのが人間というものだし。
彼女らの白人至上主義も裏を返せば、
⑥上の方でプアホワイトと書いたけれど、エミリーだって

もーさん