片思い世界

劇場公開日:

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片思い世界

解説・あらすじ

「花束みたいな恋をした」の脚本・坂元裕二と監督・土井裕泰が再タッグを組み、広瀬すず、杉咲花、清原果耶の3人を主演に迎え、強い絆で結ばれた3人の女性が織りなす日常と究極の“片思い”を、オリジナル脚本で描きだす。

相楽美咲、片石優花、阿澄さくらの3人は、東京の片隅に建つ古い一軒家で一緒に暮らしている。それぞれ仕事、学校、アルバイトへ毎日出かけていき、帰ってきたら3人で一緒に晩ごはんを食べる。リビングでおしゃべりをして、同じ寝室で眠り、朝になったら一緒に歯磨きをする。家族でも同級生でもない彼女たちだったが、お互いのことを思いあいながら、楽しく気ままな3人だけの日々を過ごしている。もう12年、ある理由によって強い絆で結ばれてきた3人には、それぞれが抱える“片思い”があった……。

3人と同じ記憶を胸に秘める青年・高杉典真を横浜流星が演じ、小野花梨、伊島空、ロックバンド「moonriders」、田口トモロヲ、西田尚美が共演。

2025年製作/日本
配給:東京テアトル、リトルモア
劇場公開日:2025年4月4日

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(C)2025「片思い世界」製作委員会

映画レビュー

4.0それぞれの片思い

2025年3月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

2025.2.28  最速一般試写会·TOHOシネマズ六本木ヒルズ
家族ではない3人···がひとつ屋根の下で一緒に。
肉まん2個、生まれてこなければ、カルビ弁当···。

涙が···、映画館の大きなスクリーンで観てほしい作品です。

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Milk

3.5もう一回見たい

2025年3月1日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会、映画館

泣ける

幸せ

なるべく情報入れずに見ることをお勧めします

坂本裕二脚本の作品は好きなものが多く今作も楽しみにしていた
が今作はちょっと合わなかった

演出、演技、セリフがわざとらしくて舞台とかミュージカルみたいな感じ
この劇っぽさが自分には合わなかった
脚本も言われなかったら坂本裕二だと分からないかも(悪い意味ではない)
予告をちゃんと見ておらず、「カルテット」みたいな坂本裕二全開の脚本と自然な演技が上手な役者が多いのでそれを期待していたから少し残念

劇っぽさ、は多分多くの人はそんなに気にならないのだろうけど私はずっとこれじゃない感が残り続けて感情移入できなかった

あと、設定上仕方ないのだけどシュールだと感じるシーンが多々あって、大事なシーンで全然笑うとこじゃないのにちょっと面白くなっちゃったりした

自分が勝手に変な期待をしてしまったこともあるので多分もう一回見たらしっかり物語に入り込めると思う

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Fun

4.0杉咲、清原、広瀬のケミストリーとは?

2025年1月1日
iPhoneアプリから投稿

本作における広瀬すず、杉咲花、清原果那の演技は、
それぞれが持つ美しさや可愛らしさ以上に、
彼女たちの内面から湧き上がる感情の深さが鑑賞ポイントのひとつだ。

シナリオの要求に応えるためには、
彼女たちの演技における繊細さと抑制が欠かせない。

その結果、彼女たちは個々に作品を背負い、
3人の演技が合わさることで、
驚くべき化学変化、
劇中にも出てくるスーパーカミオカンデ効果を生み出し、
視覚的にも感情的にも観客を引き込むことに成功している。

どういうことか具体的に。

シナリオに触れられないので、
演技に関してのみ。

本作は、静かな感情、激しい心、細やかな表現、
を求められる作品であり、

その中で広瀬すず、杉咲花、清原果那という3人の演技が、
物語の核を形成しているのは言うまでもない。

美人、かわいいとその容姿の裏にある繊細な感情や心の葛藤を表現することで、シナリオに求められる高度な演技力を体現している。

【広瀬が演じるキャラクター】
決して多くのセリフで感情を語るわけではない、
目線や微妙な頭部の高低、表情の変化で、
観客に深い感情を伝える。

内面は複雑で、感情を抑え込むタイプのキャラクター。

彼女が目を伏せたり、上げたりすることで、
心の中の葛藤や痛みを表現し、
時にそれが目に見える形でほのかににじみ出る瞬間に、
心が揺さぶられる。

この〈無言の演技〉こそが、
広瀬の真骨頂であり、
彼女がそれほどシナリオのセリフの多くを語らずとも、
その目線一つで伝えることができる力を持っていることを証明している。

【杉咲が演じるキャラクター】
感情を強く押し出さないで、
どこか控えめでありながらも芯の強い女性を演じている。

正反対のキャラクターも他の作品で観てきた。

彼女の演技には、
常に何かを内に秘めているような印象があり、
その無言のうちに感じ取れる〈強さ〉が物語の中で重要な役割を果たしている。

杉咲の表情は非常に豊かで、
顔のほんの一部の変化や、
微細な仕草によって感情の変化を伝える技術に長けている。

彼女がふとした瞬間に見せる微笑みや沈黙の中にこそ、
彼女のキャラクターの深さが凝縮されており、
観客にとっては非常に印象的だ。

見る者を引き込む不思議な力があり、
目線や壁伝いに歩くような演技で、
物語の重要な転換点を感じさせる瞬間が何度も訪れる。

【清原が演じるキャラクター】
物語における〈衝突〉を担う役割を果たしている。

彼女の演技は非常にダイナミックかつ冷静で、
感情がぶつかり合う場面でも、
どこか冷静さを保っているように見える一方で、
その冷静さが感情の爆発を予感させるような緊張感を持っている。

特に彼女が抱える内面的な葛藤が、
他のキャラクターとのやり取りの中で顕著に表れる瞬間は、
息を呑むほどの美しさを超える迫力がある。

しかし、

その衝突の中に見える微細な調和や抑制された感情の動きこそが、
清原の演技の真髄で、
彼女の〈静と動〉が交錯する演技は、
シナリオにおける複雑な感情のバランスを絶妙に保つために不可欠であり、その役割を見事に果たしている。

この映画における3人の演技は、
まさに〈化学反応、ケミストリー〉を通り越して、
同じ場面に登場する、しないにかかわらず、
物語の中で一つひとつの小さな衝突が生まれ、

そしてその衝突が作品全体に新たな方向性を与えていく様子が見て取れる。

まるで素粒子が衝突し、
新しい物質が誕生するような、
まさにスーパーカミオカンデのような、
予測不可能なエネルギーを放ち、
作品の世界観を支えている。

どんなに激しい感情の衝突があっても、
その演技のバランスを保ちながら、
全体としてひとつの調和を生み出すその力量は、
稀有な才能の3人が集まったと言えるだろう。

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蛇足軒妖瀬布