「キョンキョンの圧倒的存在感」碁盤斬り おたまさんの映画レビュー(感想・評価)
キョンキョンの圧倒的存在感
【追記しました】
・狐狼の血を見たのでさぞかしと思いきや、序盤から中盤にかけては意外とあっさりしてました。
・ラストの殺陣も、ご時世なのか人がバッタバッタと斬られる感じではなかったものの、本懐を遂げるくだりで若干の白石監督っぽさを感じ取れたかな?
・清貧を体現する柳田と元悪徳商人源兵衛が、碁盤を挟んで季節の移ろいの中で交流を深めるところは良いシーンでしたね。碁盤と対峙する源兵衛の心情の変遷を表情で演じわける國村隼人さん、流石の貫禄。
・時代劇には明るくないため考証はわかりませんが、蚊遣や風鈴等の小物にもこだわってるところが良かったです。刀の柄も細かい拘りがありそうです。音響にも注目?です(大きなシアター推奨)回想シーンの映像は、ひと昔の時代劇のようでしたが、技術的な違いをうまく説明できません(^_^;)
・ストーリーについては、それほど捻った脚本構成でもなく、ラストも想定内で着地。特に刺さるところもなしでした。てか人生で二度も窃盗の嫌疑をかけられる柳田の持ってなさよ…
・個人的に、疑いが晴れて、怒りのまま弥吉と源兵衛を斬り捨てようとしたその瞬間「ちょっと待ちな‼︎」と、キョンキョンがスパーーーンと障子を開けて割って入って来て欲しかった。
それを期待させるほどの圧倒的存在感。さすがキョンキョン昭和世代のスーパーアイドル!!女郎屋の女将キャラもピッタリ!
でも娘の身売りと言う最大の危機で、この物語のクライマックスなのに、結局女将キョンキョンの漢気ひとつでチャラになるんかーい!って裏拳が空を切った人も多かったはず。
そもそも除夜の鐘鳴り終わっても翌日の営業開始まで時間あるんやん、そんな悲壮感出して走らんでもええんやん。って言うか清原かやの花魁姿見せて欲しかったわ。
最後は娘の幸せを見届けたあと、兵庫の巻き物をお金に変えて、自分のせいで苦境に陥った人々への贖罪の旅エンド。
昨今、碁のルールを知ってる人はそれほど多くないはずなので、石の下とか何とかのクダリについて、ナレーションなり説明セリフなりで弥吉とか源兵衛に解説させればもう少し興味持てたかもしれません。ここは観客置いてけぼりでした。
それと、日本刀で碁盤をあんな綺麗に真っ二つにできるものなのか、疑問に思った人も多いと思います。