ロ・ギワン
配信開始日:2024年3月1日
配信開始日:2024年3月1日
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2024年2月6日ソン・ジュンギといえば私のオオカミ少年(2012)が思い出される端正な顔立ちの韓国人俳優だが、来歴によると、少年時代はショートトラックスピードスケート選手で全国大会への出場経験があり、名門の成均館大学校を最終学歴とし、イケメン俳優なのにしっかり兵役にも服役して、妻はイギリス人女優のKaty Louise Saundersという実生活でもヴィンチェンツォな男だが、この映画ではベルギーで市民権を得ようとする脱北者を演じた。
とても過酷で気の毒な話だったがこの映画が苦戦するとしたらその理由は日本人が脱北者に同情しづらいから。
北の悪政から逃れようとする人は確かに気の毒だと思う。しかしなにせ北は北である。永遠に相容れないとんでも国家である。国ガチャを恨んでくれとしか言いようがない。
今、外国からの移住者は拡がりつつあり川口のようなことが今後日本のあちこちで起こりうる。移民は言うなれば外来生物であって同情→受け容れというスタンスをとるならば生態系が破壊される。──という認識は今後の日本人に必要な知見ではなかろうか。移民の問題では常に多様性や同情心が併走するが国体をまもるのは閉鎖性に他ならない。とはいえ北のような変な国は他にないので特殊性からしてロギワンの立地は解るし、ドラマから移民問題を語ること自体が間違いではあるのだが。
この悲惨なドラマに花を添えるのがチェ・ソンウン。もし彼女がいなかったら相当殺伐としたドラマだったと思う。
ネットフリックスのアンナラスマナラ魔法の旋律というドラマで初めて見てハッとするような魅力に打たれた。アンナラスマナラがどんなドラマだったか覚えていないが以来ソンウンは記憶のボードに刻まれた。
韓国のコンテンツでは女優が魅力的だから(たとえそれが初めて見た女優であっても)見てしまう──ということがおうおうにして起こる。
日本のコンテンツではそういうことがあまりない。
日本は韓国の倍の人口にもかかわらず俳優のバラエティが低い。俳優のバラエティとは英語のvarietyが本来持っている意味(変化・多様・変わり種など)であり、日本の殆どの映画やドラマにはほぼ同じ顔ぶれの俳優が出ている。それが30年くらいの長いスパンで緩慢に入れ替わっていく。近年は寿命やキャリアが長くなったので、更に長いスパンで入れ替わっていく。
(20年前以上前の日本映画やドラマに現在の一線俳優とほとんど同じ布陣がキャスティングされていることに驚きや恐怖を感じたことが何度かある。)
日本のエンタメは新人を使わないしチャンスを与えないから見たことのない俳優がぜんぜん出てこない。
視聴者が同じ面子を見たがっているから?──いやいや少なくとも俺はちがうぞ。そう何度も大泉洋とか役所広司とかリリーフランキーとか柄本時生が見たいわけじゃない。嫌いってわけじゃないが日本のコンテンツが同じ人の使い回しでつくられているのはなんなんですか──という話しである。
(もちろん韓国の中堅どころのバイプレーヤーたちだって使い回しもいいところで何度見たか解らないほどの厚い中堅層がいるが韓国にはそういう何度見たか解らないバイプレーヤーが無数にいる。)
女優にしたって米倉綾瀬川口安藤蒼井深田長澤新垣永野広瀬吉岡北川有村柴咲橋本今田石原・・・などなどの一線の人が出ているからって見ようってならない。芦田愛菜が出ているなら見ようってなるかもしれないけれど、とにかく彼又は彼女が出ているから見ようというのがない。かんぜんに個人の主観にすぎないことではあるが。w
俳優志望がすくないから?──いやいやそんなことはないはずだ、喉から手が出るほど役をほしがっている新人俳優が山ほどいるはずだ。だから榊みたいなチンピラの手に堕ちる女優がいるのだし、だから新人俳優が金だして指導してもらうような闇システムがあるんだろうし、そもそも芸能界が闇すぎて何を改善したらいいのか、改善なんてことがあり得るのかもわからないが、これらをまとめて言うと日本には魅力的な俳優が少ないのではないか。それとも俺が外国かぶれなだけなのか。(ふと顧みて、北朝鮮の闇と日本の芸能界の闇というものは、庶民から見た得体の知れなさ──という点において同値だと思う。)
韓国や韓国人が好きですと言っているのではなく韓国のドラマや映画がすきだと言っているんです──という二律背反があるのは言うまでもないが、ここのソンウンは寂しそうな感じでもっていく。きれいなのはもちろんだが、やみくもに守りたくなるようなムード、うるうるしてくる瞳というか、見た目に惹かれるところとツンデレのキャラクターがしっかりした芯を伴っていた。ただし彼女の配役されたお嬢は単なる我が儘ナンセンス女だった。
食肉工場で会う同志イ・サンヒの強気な感じとコミカルな感じもよくて、どこで見たんだっけ。と思った。溶け込んで雰囲気だしてくるのが巧かった。
率直に言って悲劇的でメロドラマ感が大きすぎるが山あり谷ありでみせる。ただしソン・ジュンギは「いいとこの出」とか「ぼっちゃん値」が強すぎてこれとか軍艦島みたいな苛烈な運命を背負った男──には向かない人だった。w
imdb6.8、RottenTomatoes60%と91%
ジャンルは何だろう。脱北者が難民として認められることの難しさを扱った社会派ドラマ?彼女の射撃のアクション映画?、どれも中途半端な描き方で伝わってこなかった。なぜ工場仲間にインチキしてまで難民と認めないのだろう。公的機関がそこまでするのか疑問。他にも父娘で母親の安楽死の理由をもっと最初から話し合えばと思ってしまう。彼女の借金の理由もよく分からないし、組織の描き方も中途半端で、国外逃亡するほどの組織なのだろうか。娘逃げても父親狙うだろうし。そもそも射撃上手いなら、わざわざ抜け出せなくても良いのではとも思ってしまう。