REBEL MOON パート1 炎の子のレビュー・感想・評価
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物語の独創性は弱いが、アクション演出は健在
ザック・スナイダーはこの企画を当初「スター・ウォーズ」フランチャイズにしてもらおうとディズニー傘下のルーカスフィルムに売り込んだそうで、このパート1だけを観ても「七人の侍」+「スター・ウォーズ」のストーリー要素が散見される。Netflix映画になったことで、スナイダー自身の構想やキャラクター設定の要望が通りやすくなって結果オーライだったのでは(もし「スター・ウォーズ」映画になっていたら、ディズニーのお偉方からシリーズ既存作との整合性などあれこれ言われて苦労したはず)。
スナイダー監督が原案と脚本も兼ねた「エンジェル ウォーズ」「アーミー・オブ・ザ・デッド」も嫌いではないが、いずれも原作があった「300 スリーハンドレッド」「ウォッチメン」、DCエクステンデッド・ユニバース諸作の場合、しっかりした物語の骨格があったからこそ、再生速度を効果的にコントロールするスナイダー独特のアクション演出が活きたし、興行的にも批評的にも成功したのだろう。ただまあ、この「REBEL MOON」シリーズは少なくとも3部作、もしかすると5部作以上になる可能性もあるとかで、本作はまず主要キャラクターの顔見せに相応の尺をとる必要があったことを思えば、ストーリーが続編以降面白みを増す可能性もあり、大いに期待している。
ソフィア・ブテラについては、「キングスマン」で衝撃を受けて以来、早く主演アクション映画が作られないかと待ち望んでいた。「スター・トレック BEYOND」や「アトミック・ブロンド」は脇役で活躍が限られていたし、「CLIMAX クライマックス」は主演だがダンサー役で格闘アクションではなかったし…。ようやく本作で願いがかなって嬉しい。
王道なんだー
と思って途中までは観られたんだけどじょ、じょじょに眠気が…どうにかラストまで耐える。
「七人の侍」inスターウォーズ的世界なんだろうなー、と思いだしてからは本当に7人集まるかが最大の関心事だったりして。
45分くらいまではオーセンティックな貴種流離譚かなーと思いつつ、それでも引き込まれたんだけど、その先の仲間集めが長い。正直、飽きる。
「七人の侍」はそれぞれのキャラクター、合流のさせ方、決戦での役割にちゃんと意味があった(三船敏郎のお尻を思い浮かべて)。
でもこの作品は「七人」をやること自体が目的化してるのか、人数の必然性とかストーリーとしての活かし方がイマイチ。なにより個々のキャラクターの魅力が弱くて印象に残らない。覚えられないから7人揃ったかどうか数えられない。。
こんなことなら、続編まで含めて7人揃えてもよかったんではないかな?
ソフィア・ブテラは「キングスマン」で衝撃的なガゼル役を演じた人で確かに運動神経ヤバいし今回の役に体型の説得力も半端なかった。ぺ・ドゥナも相変わらずキュートだし梶芽衣子スタイルの殺人マシーンファッションも似合ってた。
ただどれもキャラクターとしての魅力が弱く、退屈ではないんだけど続編を観たいかと言われると微妙、、
全体的には人種的多様性を担保しようとしてるキャスティングだろうけど、お姫様=金髪の白人なんだなぁとか。まあナチスドイツ的な帝国ってことなんでしょうか。あと確かに軍服のソフィア・ブテラと王女の並びは「ベルばら」的で妄想が捗る。
帝国の兵隊の鎧が「ナウシカ」の土鬼の戦士っぽかったなぁー。そういう細かい部分は楽しめたかな。ラストに出てくる名誉と寛容を重んじる王様がかわいい!のでもっと出番ほしかったー。
スターウォーズ×ショートカット7人の侍
2024 44本目
確かにダラダラと長い…が、後編を観てから評価すべき。
嫌いじゃないけど・・・
どこかで見た展開&映像
スターウォーズは超えられないSF作品
蜘蛛かよ
七人の侍のスペースオペラバージョンという印象。DUNEのハルコンネンみたいに残虐な帝国から村を守るため、星を巡って英傑が集められる。
既視感のあるいろんな要素が集まっているが画から潤沢な予算は伝わってきた。
が、なぜかときめかない。
傑物が出てくるところはいちばんときめかなけりゃならないと思う。アベンジャーズなどマーベルやDCではヒーローが出てくるたびにわくわく感がある。七人の侍で言うなら志村喬と木村功が凄腕の剣客久蔵(宮口精二)に会うところだ。
様々な事情で世間からつまはじきにされた108人の英雄が梁山泊に集まってくる(水滸伝)──というような英傑の登場は物語の導入上いちばん感興を集約するところであってほしいが、レベルムーンパート1には、そのときめきがなかった。(ように思う。)
配役はそれぞれ適合していると思う。ペ・ドゥナなのは、寡黙な剣士を配置したかったからだろうし、ほかのマッチョたちもアウトラインに符合している。が、なぜか立ってこない。
よく知らない俳優だからってことでもなく、たとえばかつてSerenity(2005)を見たとき、当時は全員知らない俳優だったのに異様な興奮があったのを思えば、かならずしも俳優の知名度がときめきを生成するわけじゃない。
けっきょくこのパート1でもっとも名を上げたのは冷酷な提督アティカスを演じたEd Skreinだったと思う。他の映画でも悪役履歴があり、ふてぶてしさが観衆の処罰感情を燃やし適任だった。
この映画のダイナミズムの抽出方法は新旧テクノロジーの混在であろうと思う。
飛び道具のなかに剣が出てくる。ウォーと叫びながら槍(のごときもの)を持って玉砕する同監督の過去作300(2007)のようなシーンもある。宿敵とヒロインの戦いでは徒手空拳になる。
一般に銃の戦いは一発で終わるので、劇的にするために旧弊な白兵戦をもってくるのは映画の常套手段でもありオマージュでもある。
『Rebel Moonは、黒澤明の作品、スター・ウォーズ映画、(SF及びファンタジー雑誌の)ヘビーメタルマガジンにインスパイアされており、ロゴは後者へのオマージュである。』
(Wikipedeia、Rebel Moonより)
ただ寡兵や旧弊なテクノロジーをつかって巨悪に立ち向かうのが絵になるには、演者へのときめきが必要だ。
たとえばSWローグワン(2016)における白眉は、盲目のジェダイ、チアルート(ドニーイェン)の杖による大立ち回りだった。
あの種のわくわく感がこの序章には欠如している。いろいろな意味で前途多難だと思った。
過不足のない商業作品だとも思うが、こういった世界観に慣れた観衆や批評家には苦戦していて、じぶんもあまり乗れなかった。
Imdb5.7、RottenTomatoes24%と60%。
ちなみにクレジットに麗しのジェナマローンがいて、どこに出ていたのか気づかなかったが概説を見たら蜘蛛だった。むだづかいだと思うがどうだろう。
お元気そうで何より
何かと酷評だったDCEUだが、個人的には大好きだったバットマンVSスーパーマンジャスティスの誕生やジャスティス・リーグ。
そもそも、ドーン・オブ・ザ・デッド、300(スリーハンドレッド)、ウォッチメン、エンジェルウォーズ等、ザックの初期作品は結構好きだったことを考えると、自分自身がザック・スナイダーファンなんだということを改めて自覚している。
それにしても、本作はまさに「七人の侍」そのものだった。それこそ洋風リメイクを思わせる作品構造だったが、まあこのあたりは欧米人にとって西部劇とセットでバイブル的存在と言っても過言ではないだろうと思う。
また、今回も既視感がどうだの、物語が淡白だの、色々評価が割れているが、まあこんなの気にしない。
少なくとも、スター・ウォーズ/最後のジェダイ(EP8)や/スカイウォーカーの夜明け(EP9)よりはサクサク観れて面白かった!
やはり天は二物を与えないものですかね
美術、映像は文句のつけようがございません。外連味たっぷりなアクションシーンも気に入りました。
ただ、惜しむらくは脚本の浅さですね。いちおうツボは押さえてるつもりでも押し方が弱かったりズレてたりして効いてくれません。
上辺だけなぞられてる感じといいますか、出汁のうすいスープを出されたような物足りなさがございました。
七人の侍ベースで話が進みますが、面々が戦列に加わっていく件もふくめ、ダイジェスト版のような端折り方に感情移入のしようもございません。
さらに申しますと、ドラマは対立構造が基本であり、ヒロインの行動の説得力と魅力、敵役の魅力と手強ささがドラマを盛り上げます。
本作はその点でも物足りませんでしたね。
映像だけでも十分楽しめますが、わたしなんぞは欲深いものですから、もっともっとと求めてしまいます。
淡白
『スター・ウォーズ』色が強い
提督のキャラが…
脚本はありふれだが、登場人物は魅力あり♪ ★3.6
まずそれほど悪くない。 というより、制作費や作品規模は十分A級。 平均★が低く、ハードルをかなり下げての視聴が功を奏したのか、私は物語より登場人物の数人が気に入り、自身平均値 3.5より0.1加点した評価に♪
まあ物語はよくあるSF物で、序盤に自軍ロボットを弄ぶ兵士の描写に、どこまで稚拙なんだ? とかなりあきれて、その後の人集めも「七人の侍」ぐらい理に叶っていれば・・と感じた。
が、今作の女性主人公に、最近では一番に感じるぐらいの強いヒロイン像を見た!
「ソフィア・ブテラ」 視聴中はどこかで見た顔・・だったが後に調べて、「アトミック・ブロンド」でシャーリーズ・セロンと同性ベッドシーンを演じた女優さんだった! あの時はSEXYなややモデル顔の人・・ぐらいの印象だったが、まさかこんな強靱なヒロインを演じれるとは♪
アクション作品の主人公は、ただ殺陣が上手いだけでなく、目で"信念の強さ"や "清い良心"等を表現出来なければ、務まらない。 今作のブテラはその両方に加え、拘束された時の"絶望感の演技" 等も、一瞬の表情で見事に表現出来ている。 ハッキリ言って上手い!
今後さらにA級アクション作品のオファーが増えそうに思う。 「ワイルド・スピード」シリーズに"ミシェル・ロドリゲス"の代わりに出演しても十分な存在感を発揮出来ると感じるぐらいだ♪
怪鳥を乗りこなす役の、「スタズ・ネア」も今作で初めて見たが、かなりの存在感があり、この人も強い精神力や純真さ、他に暗い過去を持つ的な事も表現出来ると感じる。 B級アクション作ぐらいなら直ぐにでも主役を演じれるかと。
女剣士役の「ペ・ドゥナ」も、視聴中は"絶対みてる顔"だったが、「ベビー・ブローカー」の刑事役で、私的にメインの役者より目力を感じて印象に残った女優さんだった。 本作では剣士で「動」を演じているが、過去作の「ベビードール」では「静」を演じているから、面白い♪
ハリウッドのアクション役でオファーされ、本人が一番驚いたのでは♪
悪提督役の「エド・スクライン」も、傲慢なイカレ役を上手く演じていて、サイコ犯罪者などを演じてさせても、はまりそうだ。
そしてワンシーンだが、ビックリの表情を見せてくれたのが、ミリウス役(援軍に自ら志願する女兵士)で、自軍リーダーを失った時の絶叫シーン、「NO~~~!」と叫ぶ顔が、人ってこれほど表情を変えれる物なのかと、驚異に感じるくらいに顔を歪めている・・。 1:49:20ぐらいのシーンをリピート確認してほしい。 彼女を調べると、とても綺麗に上品に写されている画像も見つかる。 この人が、あの表情をと尚驚く! 日本女優であそこまで顔を歪めて演技出来る方は滅多にいない♪
視聴前は「ジャイモン・フンスー」以外は知らぬ名前だったのが、一気に3~4人も気になる役者を発見でき、思わぬ拾い物に♪
物語は他のレビューアーさんも記載している通り、突っ込み所も多々だが、これらの登場人物が次作でどう動くか、やや期待してしまう事に♪
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