「終わらないざわざわ」終わらない週末 ヤンバルクイナさんの映画レビュー(感想・評価)
終わらないざわざわ
Netflixのランキングに入っていて、ジュリア・ロバーツ、マハーシャラ・アリ、イーサン・ホーク、ケビン・ベーコンらという豪華キャストに惹かれて鑑賞。
アマンダと夫のクレイは、子供たちを連れてのんびりと週末を過ごそうとレンタルした豪華な別荘にやってくる。しかし、到着してオイル船が浜辺に突っ込んできたり、ネットが使えない、深夜に別荘のオーナーだと名乗る男がやってくる。
色んな不安要素が詰め込まれていて、何が起きるか、起きているか分からない胸のざわざわ感は、登場人物と同じ体験が出来るだろう。
話は大きく4(5?)のチャプターに分かれており、不安要素は増えていく。
だが、そのまま最後何も答えが出ないままエンドロールが流れた。え?と思わず声が出た。
唯一、ストーリーが進んだことは、サイバー攻撃により娘が見れなかったドラマ「フレンズ」の最終回が見れたこと。
でも対象的に観客にはこの映画の最終回(結末)がどうなったか分からないことが、引っかかって仕方ない。
結局最初から最後まで、アマンダ家族とオーナー家族は世界で何が起きてるか分からず、どうにもならない状況から何も変わらなかった。
チャプターで分けられているし、ドラマとして作った方が見応えがありそうだと思った。
Netflix映画ということで、通常の商業映画に比べて尺を気にしない分まとまりがない、だらだらした映画という印象で終わってしまったのが勿体無い。
このキャストでドラマにするには、ギャラとスケジュールが難しかっただろうけど、色んな伏線を散りばめたまま全て解決せずに終わるとは、びっくりだった。
世界滅亡ネタは、どこかに生きる希望を見出すか、もしくは現状を把握して絶望を味わうか、どちらかだと思ってた。
本作はどちらでもなく、あれ何だったんだ?という胸のざわつきは消えない。それが監督の狙いだったのだろうか。