アンダーカレントのレビュー・感想・評価
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人を分かるってどういうことですか ?
かなえを演じた真木よう子さんの表情が色っぽく魅力的。
心に辛い記憶やわだかまりを抱えて生きる姿を、真木よう子さん、井浦新さん、永山瑛太さんが演じる。
探偵山崎( ヤマサキだけど、ヤマザキでもある )をリリー・フランキーさんが魅力的に演じる。軽妙さと鋭さと温かみある人物を、柔らかな演技で魅せる。
ポツリポツリと語る悟( かなえの夫 )を演じた永山瑛太さん、江口のりこさん( かなえに寄り添う友人 )、康すおんさん( 煙草屋 )、実在してそうな演技はさすが。
堀( 井浦新さん)が嗚咽するシーンが胸に迫る。
ゴールデン・レトリバー君も好演でした 🐶
ー人は皆 本当の事より心地いい嘘が好きなんだ
映画館での鑑賞
これまでのこと、これからのこと、薄日が差してくるような静かな希望
セリフも音楽もそれぞれのカットも、物足らないと言えば物足らない。つまらない、というのではなく、どれもこれも素材としては抜群なのに、何もかもが塩をかけたくなるほど薄味で慎ましやかなのだ。
過剰な演出とは無縁(リリー・フランキーの探偵さんだって、あれほど面白いのに、雰囲気はあくまでも、ふんわりとしている)。
それなのに鑑賞後は、これまでの人間関係のあれこれ、特に配偶者との関係性に思いを馳せることになる。
オレは妻のことを本当に分かっているだろうか。
分かろうとする努力をしてきただろうか。
こういう人だ、と自分にとって都合の良い解釈で決めつけていないだろうか。
(職場の同僚や友達には、実際以上に〝怖い妻〟として印象づけて、付き合いを断る時の理由にしてますが、それとこれとは別のこととして🤭)
来し方(つまりこれまでの接し方)については、ほろ苦さを感じるとともに、行く末(リタイアから死ぬまでの長いのか短いのか分からない老後の生活)については、まだまだやれることはたくさんあるかもな、と相手を思い遣る時間があることに気付かされ、暖かい気持ちになりました。
もし、製作側がこの映画を、〝泣かせ〟狙いでいこうぜ❗️
と安易に流れて作ったのならば、どのシーンも、もう二言三言会話を加えたり絡ませたり、或いは、ハグや泣き顔などの肉体的な感情表現を演じさせたりしたと思います。
敢えて、それをしないさせない脚本と演出に徹し切った監督やスタッフの覚悟と実力を心からリスペクトします。
自分のことすらよく分からないのに、人のことが本当に分かるのか?
いわゆる〝自分探し〟に迷ったり、時間を使ったりするくらいなら、まずは、身近な人のことについて、分かっているのか、分かるとはどういうことなのか、と
立ち返ったほうが、きっとたくさんのことが見えてくる。
ありふれた日常に、静かな希望が満ちてくるような素敵な映画です。
嘘なのか、本当なのか、そもそも本当のことを知っているのか?
アンカレ っじけいゆぱりゆき
原作未読だがフランスでも人気があるそうで、確かにそんな感じ(どんな感じ?)。幼児期の事件でその後の人生を狂わされてしまった人々。闖入者たる夫の失踪、そして身近に発生した子供の事件を媒体として思い出す過去、気づく自らのトラウマ。
終盤のふたつの場面の長回し入りカットバックは見ごたえ十分。タバコ屋の芝居がかったセリフ回しは自分にとってはキワキワだったけど。
真木よう子、もう少し綺麗に撮ってあげても良いのになどと思いつつ。帰宅したらAスタジオで爆笑しておりました。
リリー・フランキーはぴったり過ぎる配役、カラオケのダウン・タウン・ブギウギ・バンドもジャスト。そしておばさん役の中村久美。その昔atgの蜜月ってのを見たなぁと遠い目。変わらずお奇麗でした。
ところで、江東区にあんな丘?と思ったら日野市と出ておりました。
「私は嘘つきです」
という言葉は言えないことになっています。なぜならば、嘘つきは嘘をつくので「私は正直です」と言うはずですし、正直者はもちろん「私は正直です」と言うはずですから。
井浦新さんは、今までずっと苦手でした。(できれば出演している映画は見たくないくらいには) しかし、この映画の井浦さんは、よかったです。(これはほんとです)
真木よう子さんは少しふっくらとなっていたように思いました。(これもほんとです)
最初の話にもどりますが、実際には嘘つきは常に嘘をつくわけではないので、嘘つきが「私は嘘つきです」と言うことは普通にありえます。(正直者は決して嘘をつかないわけですから、正直者は常に「私は正直です」というのはまちがいないでしょう)
タイトルなし
しょっちゅう暗転するのは、今泉監督だからかと思った。
瑛太さんはこの手の役が多すぎかな。でも、他の監督だともっとうまく使える気もする。少し単調。
よう子さんは、先日、NHKの番組見て、極度の天然だと知り、動物的な勘で演技して、人にグイグイ入って行くんだろうなあと思う。リリーさんとタイを張ってる感がすごい。
リリーさんは、カラオケシーンが一番良かったんだけど、今日はアナログのマスター見たあとだったので、ちょっとつらかった。無償で仕事してあげちゃうあたりの描き方はすごい。喫茶店のナプキンを名刺代わりとか、今泉さんじゃないと書けない脚本? この、最初のリリーさんの感じと、最後にコーヒー運んでくれる感じの(しかも海の見えるサイコーの店を貸し切りで借りてくれたり)多重性は、リリーさんでないと演じられないかも。
井浦さんが泣くところで終わるあたりは、今泉さんの根性のなさかな。いつも描ききらないし。
今回の映画の優れているところは、幼い頃の友達の犯罪被害に同化した主人公の、精神分析的な表現にあるんだろう。私を殺してというセリフは本当に難しい。でも真木よう子ならやれる。しかも、それでも、強さがある。とはいえ、物語の主人公はもう少しナイーヴなのに、真木よう子さんは強すぎる。他の映画のよう子さんはもう少し女っぽく描かれていたりもするので、今泉さんの趣味か。
探偵と会うとき、とびきりおしゃれして来るあたりがちょっと何なのかなと思ったり。
井浦さんは喋らないで演技する人だと思う。犬を撫でるシーンとか。タバコ屋のおやじもサイコーだ。
犬可愛い
かなえさんの幸せな姿も見たかったなー
嘘くらべ。
原作未読。
今泉作品新作という事で見に来ました。
まあ誰も多少の嘘の上に今の自分があるわけだが、嘘の上に嘘を塗り重ねる人生も辛いし、誰かの生き死にに関わる嘘もつらい。出来るだけ嘘は少なく、身軽にいきたいものである。
今泉作品としては重めでテンポも遅い。
瑛太も井浦もモジモジ演技で、もう少し緩急や差があったら見やすかったかなと思う。自分が主人公なら飛び蹴りしてるかもしれない、、いや、こういう男タイプが好きなんだな。ふと「不器用ですから」という鶴田や緒方を思い出した、彼らはボソボソ話しながら、どこか強い信念や行動力があったような気がする。今との違いはその辺なのかな?
リリーフランキーはカッコよかった。見た目ダメだけど仕事できる、、こういう役は本当に合ってる。
風呂嫌いで子供に「臭い」と言われてる真木よう子の入浴シーンは思わずニヤけた。
役者も大変である。
嘘
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