目の見えない白鳥さん、アートを見にいく

劇場公開日:

目の見えない白鳥さん、アートを見にいく

解説

ノンフィクション書籍「目の見えない白鳥さんとアートを見にいく」を原案に、全盲の美術鑑賞者・白鳥建二さんと友人たちのアート作品をめぐる旅と日常を追ったドキュメンタリー。

恋人とのデートで初めて美術館を訪れた白鳥さんは、作品を前に語られる言葉を聞きながら「全盲でもアートを見ることはできるのかもしれない」と考えた。それ以来さまざまな美術館へ通い始めた彼は、「自由な会話を使ったアート鑑賞」という独自の方法でアートを楽しむように。そんな白鳥さんの20年を振り返り、友人たちや美術館で働く人々、新たに出会った人々と紡ぎ出す豊かな会話を記録していく。

原案書籍の著者・川内有緒が映像作家の三好大輔と共同で監督を務め、書籍の執筆と並行して本作を撮りあげた。

2022年製作/107分/G/日本
配給:アルプスピクチャーズ
劇場公開日:2023年2月16日

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映画レビュー

3.0白鳥さんやその周囲の人を見ながら気づくこと。

2023年12月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

全盲者・白鳥健二さんの芸術鑑賞の様子や、生活の様子、周囲の人々のインタビューをメインに構成されたドキュメンタリー。
「芸術とは」、「障害とは」、この2つの観点で見て面白い映画だった。

白鳥さんにとって芸術は他者とのコミュニケーションを楽しむ手段のようだし、障害があることは個人を構成する一つの要素でしかない。
物事の捉え方は人それぞれ。

芸術は自分が直送受け取って感じるだけじゃなく第三者を介して触れるのもまた鑑賞たりうる。

全盲者だってアートを鑑賞するし、自分で写真を撮る。
これに驚く私は「障害者に偏見はない」と自分自身で思っていても、「(見えない人は絵を見ない、写真は撮らないという)先入観」は持っていたんだな、とこの映画を見ながら気付きを得た。

白鳥さんご本人のコメントや周囲とのコミュニケーションの様子が淡々と伝えられて進んでいく感じで、間違いなく「視覚障害」を大きな要素として扱ってはいるのだけど、力むところがなくフラットというか、監督の主義主張は前面に出てきてないのもこの映画は良かった。

例えば白鳥さんが部屋で一人でおられる時は電気が付いていないのだけど、人によっては「白鳥さんは光を感じないので電気を付ける必要がないんですよ」という解説を(おそらく善意で)入れたくなるだろうという中で、そのあたりに全然触れず、ただ生活のそのままを写していたのが良かった。
作り手のスタンスも心地良い作品だった。

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ゆめ

5.0全盲の美術鑑賞者さんと、その周囲の人々との、アート鑑賞や、暮らしっ...

2023年9月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

知的

幸せ

全盲の美術鑑賞者さんと、その周囲の人々との、アート鑑賞や、暮らしっぷりを綴ったドキュメンタリー。

周囲の人が言葉で表現する、会話が始まり、作品の解釈が人の数だけ生まれる、元の印象が人の言葉で変わることもある…
鑑賞というより、セッションやワークショップのような楽しみ方にもみえてきました。

自然体で飄々とした様子、大抵のことは時間をかければ解決できる、気づきや学びの多い鑑賞体験でした。

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woodstock

4.5タイトルなし

2023年5月28日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

白鳥さんの映画だった。そして白鳥さんが素晴らしかった。映画自体はジタバタしてる感。でも、白鳥さんの酔っ払ってるところを撮ったり、差別された記憶を聞いたり、視覚障害用の言葉をつけ、面白かったのは、視覚障害の側から言葉から画面上で映画を描いてみたりしていること。白鳥さんや視覚障害者は見られないんだけど、鑑賞体験をさらに複雑にメタに記述。
白鳥さんに写真をもたせた人は偉い。自分では見られないけど、写真を撮る行為。
現代アートとはこういうものなのだと思う。
正しい見かたがあるのではなく、そもそも人が世界を見ている見方に真実や正しさがあるわけではない。様々な世界との関係があるだけなのだ。白鳥さんは、そこで人々が会話しているのを聞くのが楽しいという。
全寮制の学校で、また優しいおばあちゃんにさえ健常者より努力しろと言われてきた白鳥さんの過去。それに抗ってきた白鳥さんの生の物語なのだと思う。
明るい。力がある。

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共感した! 2件)
えみり

3.0タイトルなし

2023年5月15日
Androidアプリから投稿

白鳥さんとても身綺麗でほぼ独りでなんでも出来るのですね チャレンジ精神が凄い さすがに車がバンバン走ってる歩道や包丁使いにはヒヤヒヤしてしまいましたが 解説を聞いていても自分だったらサッパリだったので、美術館に赴いていろんな声を聞くのが愉しいと仰っていたのには納得しました
白鳥横断注意の標識はシャレですかね
チュプキタバタさんで一番に上映してそう...

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ゆう

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