ロスト・フライトのレビュー・感想・評価
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スリリングな展開・迫力のあるアクション・立場の異なる男2人の友情、を期待して観ると肩透かしを食らう
“体感40分”と謳ってますが要はその場その場でいろんなことが起こるだけで物語が膨らむ訳ではないです。危機的状況も都合よく解決していきます。アクションシーンは少なめで最後に大規模な銃撃戦があるぐらい。1対1の格闘シーンはプロレスのようでした。
そして肝心の機長と護送犯の2人ですが…これがぶつかり合うでも牽制し合うでもなく中途半端な関係性のまま物語が進むので、お互いの個性や魅力を引き立てることがありません。中途半端なバディ感がこの映画の致命的な部分だと思います。
唯一魅力的だったのが、航空会社の危機管理のスペシャリスト。この人を軸にした方がもっと面白くなったのでは?と思わずにいられません。(調べたら「ゴースト/ニューヨークの幻」のあの人でした!)
ちょっと「はわわ」なジェラルド・バトラー兄貴が新鮮
軍人だったりシークレットサービスだったりCIAエージェントだったりスパルタ王だったりしながら、数多の敵と戦ってきたジェラルド・バトラー兄貴。今回は民間航空のパイロットに就き、東南アジアの島で武装勢力から乗客を救うため奮闘する。
多勢に無勢の状況を経験とヒーロー力でひっくり返すのがジェラルド・バトラーのキャラのお家芸だが、今回は20年以上も前に軍を除隊している設定のため、いつもの一騎当千ぶりは鳴りを潜めている。純粋に「やべー状況に置かれてピンチではわわ」になっている、頼りなささえ感じる兄貴の姿が非常に新鮮だった。
サスペンス的なひねりや、サバイバルやパニックものにありがちな主人公と家族の再構築や乗客同士の人間ドラマパート等を排し、スリルとアクションパートに振り切った107分だった。こういうメインディッシュだけのような構成は、盛り上がりだけを観たいファスト視聴を意識しているのだろうか。
今作のワンマンアーミーキャラから少しずらしたジェラルド・バトラーのヒーロー像を見て、今後の兄貴のキャラクターラインナップの拡大へ期待が高まった。
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