アイスクリームフィーバーのレビュー・感想・評価
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個人的に掘り出し物の映画
時間、空間、色彩、音感の使い方が見事です。
出ている役者は、個々に躍動感と存在感を感じさせるし、小さな日常の膨らませ方が秀逸。
もう一度観てみたいと個人的にはハマった。
南琴奈と松本まりかの絡みが良かった。
映画を見た後はアイスクリームを食べて帰った
松本まりかさんが舞台挨拶で言っていた「多様性」に関する言葉が気になり、なんとなく映画館まで見に行ってしまった。公開の時期にジブリという競合がいたので、席がぽつぽつ空いていたけれど、今の自分には必要な気がしたので、この映画を選んでよかったと思った。切ないけれど、幸不幸関係なく、とにかく前へ歩いていけそうな気持ちになった。原作も読んでみたいです。
詩羽のファッションに衝撃
常田菜摘はデザイン会社でうまくいかず、アイスクリーム店でアルバイトをしていた。今後について悩んでいる中、常連客の橋本佐保に運命的なものを感じ、彼女の存在が頭から離れなくなった。菜摘のバイト仲間の桑島貴子は、菜摘に対し複雑な思いを持っていた。一方、アイスクリーム店の近所に住んでいた高嶋優の家に、姉の娘・美和が夏休みに突如訪ねてきた。数年前に家を出て行った父を探しに来たという美和に、良い思いを持っていなかったからだ。失踪した父とは優の元恋人で姉に奪われて結婚された過去があった。この5人の女性の話。
5人の女性、いろいろ悩みが有るよね。意外と繋がってたりして、面白かった。
菜摘役の吉岡里帆、佐保役のモトーラ世理奈、貴子役の詩羽、優役の松本まりか、美和役の南琴奈の5人とも良かった。
久々にモトーラを観たが、そばかすが少なくなったように感じた。
詩羽は髪型、ピアス、口紅ともびっくりするようなファッションで、驚いた。歌手らしいが、普段もあんなんだろうか?
特に結論を出さず、観た人が何を感じるかお任せ、って作品だが、居心地良かった。
俺のこのセンスを観ろ!
「どこかで観た感じの映画だな」と思いながら観てたんだけど、グザヴィエ・ドランだね。スクエアフォーマットだし蝶も出てくるし。
グザヴィエ・ドラン調でいくなら、グザヴィエ・ドラン級が欲しいけど、そう簡単にパクれないからグザヴィエ・ドランなんだね。
「これは、カッコいい画と、いうのかな」と悩みながら観てたんだけど、悩んでる時点で僕にとってはそうでもなかったよ。
モトーラ世理奈や詩羽を観ることができて楽しかったね。
川上未映子という作家
原案者・川上未映子のファンとして、ジャルジャルファンの同行者に誘われ鑑賞。ちなみに出演は後藤ですが、同行者は福徳推し。
ネタバレにならない範囲であらすじを述べると、とあるアイスクリーム屋を舞台に…というのはやや言い過ぎで、とあるアイスクリーム屋の周りに漂う2幕の人間模様を描いた物語。
川上氏の短編には造詣が浅く、原作は恥ずかしながら未読でしたが、軽快なテンポの中に登場人物の背景を確かな密度で織り交ぜ、それがキャラクターや物語の「重さ」として降りかかってくるこの感覚は、川上作品そのもの。川上氏の作家としての輝きもさることながら、初メガホンでこれを映像へと落とし込む監督の実力に感服しました。
(追記: 原作を開いたところ、私が「川上作品そのもの」と感じたシナリオはほぼ全てが本作制作陣による脚色であったことが分かりました。女史に対する私の解像度が低いのか、脚色のレベルが大変に高いのかは分かりませんが、どちらにせよ、小説から映画への昇華という点で素晴らしいクオリティの脚本であると言えるでしょう。)
世の中の感想を少しサーチしたところ様々な点で賛否両論あるようですが、少なくともストーリーに関して骨太なものを求めることは、本作のような群像劇に対してはナンセンスでしょう。寧ろ、大きな文脈の無い日常を切り取ることこそが邦画の醍醐味でもあったはずです。
また、登場人物のマイノリティ性に関しては「最近の流行り」とかではなく、世の中に普通に存在しているものの一つとして偶々登場した設定に過ぎないと捉えるべきだと思います。
映像表現に関しては…好みかな。確かに挑戦的とも言える演出が多くありますが、純粋に監督の個性として、私は気に入りました。
個人的には、現代邦画と小説の良さが体感できる名作であると感じました。
余談ですが、実は先日同行者からいただいた誕生日プレゼント(小説数冊セット)の中に原作が収録された文庫本が入っていました、というサプライズつき。先に教えてくれても良かったけどね。
意図的な不親切もまた心地良い
本好き、読書好きの人にはたまらない。
せいぜい月に5〜6冊程度しか読めない私が言うのはおこがましいのですが、本好きなことは本当なのでお許しください。
一般的な娯楽作品と比べると、ところどころ間伸びしていたり、説明不足に見えてしまうような作りになっていますが、二行くらいあけて場面転換をしたり、ふたつの時間軸で交互に展開する小説だと思って見てればすごくしっくりきます。
読書中、意識して記憶なんかしてませんが、読み進むうちに、あ、これ前半のあの場面と繋がるのか!なんて気付くことがあります。作家が意図的に、解釈を読者に丸投げする〝程よい不親切〟もよくあることですが、この映画の進行は、その感覚と近いものがありました。
たとえば、アイスクリームのコーンを投げ捨てる、そこに蟻が🐜寄ってくる。
これで何が表現したかったのか。
もちろん、正解なんてありません。
大袈裟な理由を考えるのもありだし、時間の経過や生命の営みを表しているのかもしれないし、ただの気まぐれかもしれません。
場合によっては、もやもやしか残らない。でも、そのもやもやの原因を自分の頭で考えるのが好きな人が一定数いて、すべての、とは言いませんが、本好きな人は総じて、そういうのが嫌いではないはずです。
※アイスクリーム屋さんの店長と、著者近影などで使われている川上未映子さんの写真の印象が似ていたので、原作者自ら出演?と勘違いしてました。
水曜日のカンパネラ
の二人が出ていて、「役者もするんだ」みたいな感じでした。コムアイさんはなんか普通の人になっていましたね。
私は映像おもしろかったし、南琴奈さん、よかったです。
あと、なぜか「マルサの女」の本(?)が出ていたのが気になりました。
刺さる人には絶対刺さる
好みの分かれる作品だと思いますが、私は大好きです。
過去見てきた映画の中でもトップ5に入るほど好みの作品でした。
オシャレで可愛くて美しい映像。
言葉にできない感情を見事に映像で表現してくださっています。
「恋愛」という言葉にはおさまらない、言語化し難い感情を、表情や行動で見せてくださったように私には感じられて。
そう、こういう経験を確かにしてきた。
けれどどう言葉にしていいのかわからなかったんです。
どうにかして、誰かにこの感情を伝えたかったんです。
という気持ちを、汲み取って共感してもらえたように思えて。
優しく包み込んでいただきました。
何度も、また、大切な人と見たい映画だと思います。
母と見られてよかったです。
おそらく原作小説既読とパルコ応援枠??
今年238本目(合計889本目/今月(2023年7月度)24本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))。
今週はインド映画が3枠もあるという特異な週でこれもまた大変ですね…。
さてこちらの作品です。
タイトル通り、カラフルな色や味のアイスクリーム(一般的なアイス屋さんで売られている、一般的なもの)を売るお店と、女性同士の恋愛が絡んでくるストーリーです。
どうも原作小説が存在するようで、それを知らないと理解が難しいかな…とは思いますが、一応理解できないわけではない、といったところです。
謎なのが、この映画なぜか「パルコ枠」で、妙なまでにパルコを押してくる(私が見たシアタス心斎橋も、もともとはパルコの中に入っているとはいえる)ところで、大阪パルコまで協力に出てくるんですが、どこに出てきたのかはわからず…(舞台はずっと東京かどこかのようで、大阪はそもそも出ていないようです)。
ただ、個々個々わかりにくい点はあっても、原則2パーティ(4人なので、各2人)の交代で出てくる小形式のタイプで、少しずつ情報が明らかになっていくという事情もあるので、最初はわからないなと思える部分も個々わかる部分もかなりあります。
おそらく想定としては20~30代の女性を想定したターゲットでしょうが、(そのような事情を理解している限り)男性の方でも十分楽しめる内容です。
採点としては多少気になった点はあるもの(事務管理関係)、解釈が微妙で0.2で引いてもフルスコア切り上げなので、指摘なしフルスコアの扱いにしています。
時期的にどうしてもリアル日本がこの超猛暑で、コンビニのアイスも良いものですが、いわゆるアイス屋さんで食べる本格的なアイスもまた食欲をそそるものがあり、そういう趣旨(もっとも、一般的な映画館では通常、アイスを売っていないし、持ち込むこともできないのが普通)で見るのもおすすめです。
お洒落なミニシアター映画
吉岡里帆のA面と、松本まりかのB面から構成された2つの物語。私は断然、松本まりか編が面白かった!(笑)
ちょっと吉岡里帆編は不思議な物語。
そして主演は松本まりかっぽかった。(笑)
渋谷のミニシアターで観るのがピッタリハマる映画。
若い子のデートなら男性が退屈しそうな映画。
久しぶりにこれ系で満足いく内容でした。余韻が残る。
エンディングテーマが流れ、やっぱり曲までお洒落だなって思っていたら、小沢健二だった。
納得。久しぶりにオザケン聴きながら、次の映画館に渡る私であった。
独特な雰囲気で映画らしい映画のちょっと外
予備知識も無く、好きな俳優さんが出ていたので鑑賞です。オープニングから独特な雰囲気で面白い演出と映像でした。同じ映画撮れる人はいなそうで、映画らしい映画と言えると思います。
ストーリーも、オムニバスのような複数のストーリーが重なっていく感じで、「なるほど」といい感じです。
出てくる女優さんが綺麗で可愛い。また撮り方もプロモーションビデオのようです。
コムアイと詩羽が出てくるあたりもファンにはたまらないでしょう。
ただ、ちょっと味付けが独特も言うか、ちょっとうるさく感じるかしれません。好みが別れそうです。
私もちょっと音楽がうるさく感じたり、こんなに味付け濃くて大丈夫かと思いました。
そういう意味では、映画らしい映画ではありませんね。
同じストーリーを別の薄味好きの監督が撮るとどうなるのかと思ってしまいます。後味がとても良い映画でした。
アナザーストーリーのショートフィルムがあるそうです。観れなくて残念。本編に入れてくれ。
映画じゃないらしいですよ
2023年劇場鑑賞167本目。
冒頭で「私たちは言っている これは映画じゃない」みたいな感じの文章がドーンと出た瞬間「あ、これおもんなそう・・・」と思った予感は大正解でした。
なんかオシャレにしようとしてことごとくダサくなっちゃってる感じがしました。吉岡里帆は美人すぎてモトーラ世理奈が顔だけの一発屋作家という設定に顔で勝っちゃってよく分からなくなってるし、水曜日のカンパネラの人は罰ゲームにしてもやりすぎな髪型だし、もう一人の主役の松本まりかはなんか本筋に全然絡んでこないし。
音楽はうるさいし(音楽を止めてセリフを挟んでまた鳴らすのだけは良かったですが)、一番嫌だったのは映画のラストピタッと静止画になってエンドロールみたいな演出がよくあると思うのですが、あれを劇中十回くらいやるのでいちいちこっちも終わったみたいな変な感じになって気持ち悪かったです。
映画だよ、これは。ただ、だせぇ映画。
常連になります。
個性的なキャラクターの登場人物だけでなく、演出・カメラワーク・音楽・音響に至るまで個性的で楽しめました。誰にでもオススメという感じの映画ではありませんが。
ストーリー・脚本は観ている時は少し退屈に感じましたが、意外と伏線も多く後半は登場人物の繋がり方も面白くて、観終わってみるとなかなか面白い映画でした。
吉岡里帆さん可愛かったです。吉岡里帆さんがアイスクリーム屋の店長なら常連になります。
デザインされたいい話
2年くらい前にテレビ東京で「東京デザインが生まれる日」というデザインについての不思議なテレビドラマを撮っていたアートディレクター千原 徹也の長編映画初監督作品。
ファッション、インテリア、ロゴから画面の画角(不思議な画角でほんとビックリした)まできっちりデザインされていた
そこまで交わることのなく並行して進んでく吉岡里帆と松本まりかの物語はオーソドックスでわかりやすく爽やかな作品だった。
こんなにスタイリッシュではないけど、ちょっと80年代ニューセンチュリーやATGの青春物味もなぜか感じられて、エンディングテーマの小沢健二の歌も夏っぽくてよかった。
カメラと音響が酷い‼️❓
内容はともかく、映像がブレまくり、見難い、気分が悪くなる。
音響が意味なくうるさい。
松本まりかの部分は、なるほど、と思わせる展開だけど、吉岡里帆の部分は、なんだこれ的展開、ただ単に、今流行りの同性愛的なのでどうだの安直さ。
まあ、女優の表情は大きく観れるのでファンなら、是非。
吉岡里帆の顔はアルパカみたいだ、恋愛漫画家とゆうドラマの鈴木亮平が吉岡里帆に吐く台詞、なるほど。
イメージビデオみたいな📹映画、暇ならどうぞ。
アイスクリームがらみの群像劇
心に負った傷を癒やす方法は人それぞれ。体を動かしたり、何かを見たり、何かを食べたり。他人からするとそんなことで?ということでも本人にはとても大事だったりする。
本作は傷ついた人たちの群像劇。いずれもアイスクリームが関わってくる。予告編程度の情報しか入れていなかったから、群像劇だと知ってちょっとしたプレゼントをもらった気分。吉岡里帆とモトーラ世理奈の話は、恋なのか、好意なのか、ただの興味なのか、微妙な線上を行き来する感じがいい。姪が訪ねてくる松本まりかの話もあるから同性愛っぽさは限りなく薄い。群像劇っぽい登場人物たちの微妙な遭遇や、時間軸のズレとかを堪能させてもらった。なんだ!いい話じゃないか。原作は未読だからわからないが、原作の力?それとも監督と脚本の力?映画.comの説明では原作を原案にしてって書いてあるからかなり脚色してるのだろう。初メガホンとはいえ、千原監督侮れないな!
スクリーンの分割とか、音楽とセリフのタイミングとか、他にもなかなか攻めた演出をしていて面白い。ただ、カメラの揺れがヒドくて見づらいシーンが多めだったのは少し気になった。あれワザとか?でもさすがはアートディレクター。音楽系のアーティストがちょい役でたくさん出演してて驚く。監督本人も最後ちょっと出演してて(あれ、そうだよな)、面白かった。
いずれにしても人が癒やされ、前に踏み出そうとする姿は勇気をもらえる。単純な自分に嫌になるのだが、アイスクリーム食べたり銭湯に入りたくなってしまう。自分がそれで癒やされるとは限らないのに。いや、サクレなら元気をもらえると信じたい(舞台挨拶を観た人にしかわからない話)。
キャストがとても良かった。アーティスティックで、もはやここには男性...
キャストがとても良かった。アーティスティックで、もはやここには男性はいない。男性は興味ない存在。姉妹が結びつきを確認する後半シーンが良かった。シスターフッドバンザイ。
うすいつながり
全く関係ないと思っていても、どこかでうすくつながっている。偶然かもしれないけれど、人生ってそんなもんかも。心地いいテンポで、見やすかった。初監督作品でありながら素晴らしい。好きなテイストです。
見終わった後は、アイスクリーム食べたくなるよ!
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