みなに幸あれのレビュー・感想・評価
全74件中、21~40件目を表示
全然面白いよ
オジさんになった俊雄くん
笑ってしまったら最期、アレになってしまう・・・などと考えていたら笑えなくなってしまう。孫の古川琴音ちゃんも目を縫ってしまおうとしたけど、多分その前に死ななければ(アレになる?)ならなかったのだろう・・・よく分かっていません。
お祖母ちゃんの妊娠・出産にはちょっと引いてしまいました。皆さんも同じだと思います。笑えないし怖くもないし理解もできないし・・・その赤ん坊がどうなるのか、孫の弟はどうなるのか?結局、同級生(松大航也)が犠牲になってくれたから助かったのか。
そんな理解不能なホラー作品であっても、「誰かの不幸の上に誰かの幸せが成り立っている」というテーマはよく伝わってきました。歴史をみても奴隷制度とかカースト制度とかテーマは考えさせてくれるのに最適ではありましたが、「皆に幸せになってもらいたい」と願う孫と同級生の思いは打ち砕かれてしまうところが凄い。結局は自ら犠牲になる日本人体質が勝ってしまった気がします。
秀逸だったのはブリーフ姿のオジさんを中心となって家族がボディミュージックを披露するシーン。クスッと笑ってしまう琴音ちゃんがいい。
誰かが不幸にならなければ自分は幸せになれないのか?序盤で横断歩道を渡るお年寄りを助けたことで小さな災難があったけど、それをラストで選択しないところが興味深いところ。そうやってあれこれ考えると、これはホラー映画だったのかという疑問も生じてしまう・・・まぁ、所詮はVRの世界だったのかな・・・
キッッモ(褒めてる)
観てる側には幸はない
古川琴音だから観てしまったが、怪奇現象の原因が観終わっても分からない。
ジャパニーズホラーの特徴は、
心霊系や恨み・・・といった
《目に見えないはずのものが、恐怖の根源》であったり、
《幽霊や妖怪あるいは超常現象》である。
西洋のホラーのように「荒ぶる悪魔が祟る」のとは違う。
あまり宗教も関係がない・・・ジャパニーズ・ホラーの特色がある。
さて、『みなに幸あれ』の場合はどうだろう?
KADOKAWA主催の「第一回日本ホラー映画大賞」を受賞した。
受賞者の下津優太が中編を長編に撮り直しました。
清水崇が総合プロデュースした。
「リング」でも「呪怨」でも「犬鳴き村」とも「貞子」とも違う。
これを新感覚とか言っても良いのだろうか?
田舎の祖父母の家へ行った孫娘(古川琴音)は、怪奇現象に驚かされる。
2階には誰かいて、ドンドンと音を立てたり、物音がひどい。
挙句に2階にはブリーフ一枚の中年男が寝ている。
その人間の姿をした“何者かは“
はっきりと琴音には見える。
虐待ではないかと疑い、連れ出そうとすると、突然軽トラックが
猛スピードで男をはねる。
血だらけの男は土手から蹴落とされて、田んぼで燃やされる。
それを祖父母も近所の人も幼なじみも、当たり前のこととして
驚かず平然としている。
その男が、
誰か?
生者なのか?
死者なのか?
なぜ無視されるのか?
最後まで見ても何も分からない。
因襲なのか?
恨みなのか?
刑罰なのか?
ラストで琴音は東京に帰っていて友人と遊びに行く約束をしている。
まるで何事も無かったように。
一体田舎の家で見た現象は何だったのか?
答えを出さないのは、
不誠実な気がする。
あの世だったとか、怨霊だったとか・・・
結論はやはりほしい。
「アザーズ」のように、実は自分(琴音)が死者だった、
的なオチを考えてみたがそれも違う。
《誰かの不幸の上に幸せは成り立つ!?》
確かにそうとも言えるが、その男の素性が分からず、
あまりにも説得力がない。
人間関係に実態がないのだ。
作者は結論を曖昧にせずに、責任を果たすべき!
《こんなん出てきました‼️》
って、ありましたよね。
そんな感じ。
見事にテーマを殺してる
頭が悪いって大変だな
低迷しているジャパニーズホラーの中でも特にひどい
賛否両論
「ヘレディタリー」や「ミッドサマー」的なことを日本の田舎で、という発想だったのかな?
私には、合いませんでした。
説明し過ぎるのは良くないと思う派ですが、本作はあまりにも投げっぱなしというか。ついていけませんでした。
賛否両論の、お婆さんの演技は、私的にはアリ中のアリでした。素晴らしかった。
生贄くんが自動車にはねられるシーンとか、生贄くんが座敷で踊り出すシーンとか。笑わせたいのかどうなのか、みたいなところも苦手でした。
超難解ホラー
「誰かの不幸の上に、誰かの幸せは成り立っている」というテーマを下敷きに作られた作品のようだ。
これは確かにホラーだが、それ以前に「SF」というジャンルにしなければ何もわからない。
主人公が父の姉を訪ね、彼女と接見し、彼女が言った言葉がこの作品のテーマであり、この作品にSF要素があるということを示している。
しかしこのSFとしての設定がほぼテーマにしかなく、このSFがわかりにくいことで作品の意味がわからなくなることが残念な点だ。もしかしたら「異世界もの」の方が近いのかもしれない。完全に個人的主観ではあるが…。
さて、
この特殊な設定は、食に関する主人公と祖父母との会話で始まるが、それは食肉の過程を知らずに飽食する者たちへのジャブだろう。
その「犠牲」は、一家で「人間一人分」というのを、実際の人間(搾取される)に置き換えている。
基本的に普段は考えないことをリアル化した「世界」がこの作品だ。
しかし、
それにしても難解だ。そもそも「誰かの不幸の上に、誰かの幸せは成り立っている」という感じのタイトルにしたほうがよかったように思う。
それを「みなに幸あれ」としたことにはどんな意図があったのだろう?
テーマがダイレクトに来ることで作品の設定が明確になる。それに沿ったホラーであればよかったと思う。
しかし「ホラーなのだ」と言われれば何も言えないのだが…。
また、
祖母の妊娠出産は何を意味するのかさっぱりわからなかった。そこにはテーマはなく、ただホラー感だけがあった。
この世界の秘密を知らずに生きてきた主人公。猟師が狩る鹿は象徴。味噌は犠牲者によって作られるのだろうか? そこら辺りに仕組まれた映像は、ホラー特有の気持ち悪さを演出しているが、ただ気持ち悪い。
さて、
幸せとは、完全なる主観でしかない。比較も不可能だ。その幸せという主観には「犠牲」があるという考え方こそ不幸なのだろう。
最後に主人公が彼の両親に会いに行く。その様子を近所の独身女性が覗いている。主人公はにこやかに笑い「だって幸せなんだもん」と答え再びタイトルが表示される。
誰に何を思われても自分が感じる「幸せ」にケチを付けてはいけない。そこが不幸への落とし穴だ。
タイトルは真っ赤な文字 落とし穴が潜んでいる。
彼氏と待ち合わせた主人公は、横断歩道で荷物を持つ老女と再び同じシチュエーションとなる。しかし主人公の心はそれどころではなく、彼女に変わって誰かが老女を助ける。
できなかった些細な行動も、自分を責めなくていい。関わる時は関わるのだから。
自分を責めるのも不幸。
いじめを受けていた中学生が「オレ、大丈夫っすよ。なっても」というのも、同級生が主人公に首を絞めさせ、彼女の祖母宅の新たな「犠牲者」になる選択も、それこそ不幸の元凶だろう。
日本には「犠牲」が美徳とされた歴史が長い。しかし犠牲が誰かを幸せにするわけではないのだ。幸せとは、ただそれを自分自身が感じるものだ。
この作品は、幸せという言葉を遣いながら、不幸が何かを伝えているのかもしれない。
そう思えばこの作品が如何に濃いテーマを持っているのかわかる。そこに異世界要素はあっても、SF要素を削っているのも理解できる。
しかしホラーで難解な作品は初めてだった。
清水崇がらみは久しぶり
白いブリーフのおじさん
誰かの幸せは不幸の上に成り立っている論。
祖父母が暮らす田舎へ看護学生の孫(古川琴音)がやって来る、子供の頃から不快な物音を思い出します。祖父母共に不可解な言動や行動をし…と言うストーリー。
何とも言えない映画で狂った世界をぶっ込んだ作品でしたね。
ブリーフ一枚の男が、目と口を縫われて監禁されている😱
まぁ生け贄的な感じなのか?
家族全員いや村ぐるみで秘密を黙認!
いや、孫が知らんてとツッコミどころ満載でしたが。笑えてしまう。
こんな村があったら、一家に一人ならどんだけ人数いるんやと思ってしまう。
まぁ誰かの幸せは、不幸の上に成り立っていると考えている人間は、ゼロでは無いだろう。
不幸な状況の中からみる景色は、幸せそうな姿をいつも以上に羨ましく感じ、また幸せと感じる人は、誰かを不幸にして幸せを掴み取ったかも知れない。
まぁ極端な発想だが、その考えに飲み込まれたらそうなるんかとツッコミ所満載でしたね。
老人を主に使っているのが、なんとも恐怖です。指を舐めるって‼️
ホラーいやコメディいや不条理な作品か?いや呪い系の作品では?
ラストももったいない様な、んーって感じでしたね。
帰ろうZE☆
ホラーな目に遭ってるのに帰らない系ヒロインまた爆誕。
まぁ、そうじゃないと話は進まないので、どんどん怖い目に遭ってもらいましょう☆
個人的に、タイトルの入り方がカッコいい作品は当たりだと思ってる。掴みはOK、オープニングクレジットも良き。
私なら祖父祖母のブヒブヒの段階でスーツケース持って帰ってるなぁ…
謎の徘徊シーンは、なんとも言えないくて人間なんだけど人間ではないような、感覚型ホラーハウスで作り物のお化けに混じってリアル人間が幽霊のコスで追いかけてくる恐怖に似ている。あの表情と話し方、動きはキモい。
バーチャル世界のネタは最近よく聞くのでこんな田舎の因習じみたストーリーで入れ込むのはなかなか面白い。
囚われていた人も、目を開けたら別の自分になるのかもと信じていたかも。でも目を開けても犠牲者のままだった。
喜びなのか、絶望なのか。
カットがなんか面白い。やたらと横を開けてるような。
1本道に犠牲者を先頭に主人公、祖父祖母と連なってるとことか好き。
あの低〜いテーブルの下に大の大人が隠れるとかきっと誰も想像してなかったと思うからあのズドーンと映したところは笑いどころでもあり、とてもシュール。
家族みんながホラー。謎の味噌。謎の組体操。
田舎とホラーとイミフとキモさとシュールと謎と不条理と訳わからない終わり方。全て好き。
伊藤潤二先生の漫画好きなら好きなのでは?
誰かの不幸の上に幸福があって生きているみたいなのがコンセプトみたいだったけど、映画好きにも言えるな〜としみじみ。
私はこの映画は劇場でどうしても観たくて、でも時間が合わなくていつの間にか終わってて、悔し〜ってなって、でもふとアマプラ開いたら無料配信じゃん!やった!ってなった。
映画好きな人はだいたい好んで劇場に足を運ぶ。
だってその方が面白いのみんな知ってるし。
でも、日々排出される新作、ロングヒット作、公開終了作のタイムスケジュールの為、木曜日、金曜日を常にチェック。
それに合わせて自身のスケジュールを組む。柔軟に映画に合わせていかないとすぐ見逃してしまう。特にミニシアター系。これはなかなか難しい。
でも、最近ではこうして少し待てば数千円の配信サービスで1本2000円の映画がすぐに観ることができる。それを喜んで視聴する。
これはすべての、映画館、レンタル店の不幸の上に成り立っているのだ。
よほどの大作でない限り満席にならない映画館。
潰れていくレンタルショップ。
昔は立ち見、二本立て、入れ替え制がないので1度入るとずっと観てられるとかすごく特別感があった映画館。
レンタルショップでなかなか借りれない新作ビデオにしびれを切らす。
コンビニエントな世の中の下には必ず犠牲がある。
そんなことを考えながら、犠牲になってるのは若者だけじゃないんだZE☆おばあちゃん!と思った。
ラストにもタイトルがドンっと入るのだが、これは観た後と観る前とでは意味が変わるタイトルなのが良かった。
良作。
ブリーフを見るとトシオ君がどうしても頭をよぎるよ。
これホラー好きの宿命。
得体の知れない怖さ
全74件中、21~40件目を表示