ゴジラ-1.0のレビュー・感想・評価
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今年初めての⭐︎5…⭐︎
今年初めての⭐︎5の映画。
もう、冒頭から引き込まれてしまった。
特攻から逃げた神木隆之介演じる敷島浩一が整備部隊が逗留する島に着くシーンから始まり
その後は、全く無駄がなく早いストーリー展開で映画の世界。
山崎監督と白組が作り出したゴジラがすごい!の一言。
上映前のTVの特番で、監督がゴジラ愛を語っていらしたが その言葉に相応しい作品に
なっている。
正直、「シン・ゴジラ」が面白かったので 若干の不安を抱えながらの鑑賞だったけど
自分には今回のゴジラの方が良かった。
ゴジラ自身のVFXも、「シン・ゴジラ」より格段に進んでいるように思われたし、
何より山崎監督の脚本がただの特撮だけでなく、あらゆるキャラクターに各々のドラマを
感じさせる配役になっていて、怪獣映画の枠を超えて戦後の日本と今ある危機を
リンクさせた内容に感じた。
神木隆之介の演技が素晴らしくて、脇を固める佐々木蔵之介、吉岡秀隆、青木崇高など他の方達も
ピッタリ。
敷島浩一が特攻だったというフラグがラストに回収されていくところなど息詰まるシーンが続いて
感動する。
ヒロインの浜辺美波が早々に退場してしまい、エッ???と思ったがこちらも最後にホッとする
展開に(ただ、これは賛否ありそう…)。
兵器マニアの人達には、ゴジラに対抗する武器が機雷や機銃だったりするのは物足りないもしれない
が、それを上回るドラマを秘めた作品だと思う。
Dolby Cinema の時間が合わなかったので、通常上映で見たが、行けたら今度はDolbyで見たい。
面白く、充実していた
ゴジラ第1作のリメイク的な感じで、シン・ゴジラとはまた違った意味で、とてもよかった。IMAXで観たのもよかった。ゴジラの描写、ストーリー、人物、全く無駄がなく王道的な感じで2時間あっという間だった。これでよいと思うが、最後きれいにたたんだ内容で、あそこまでしないバージョンでも余韻が残って、それはそれでよかったかもしれない。子役の方は3歳くらいかなと思ったが、かわいらしく、また、切ない演技上手だった。
ラストシーンにも意味がある
ラストシーン、海中でのゴジラの肉片再生は、私たちが終わったと思っている戦争が起こる危険性はまだ残っている。そして民間人の誰しもが起こす危険性を持っているというイメージであると感じました。
ゴジラを戦争ドラマの中にしっかりと落とし込むことが見事にできていました。ところどころというか結構リアリティがない箇所はありましたが、そこは目を瞑りましょう!
最後のオチはわかりやすいものでしたが、それでも色んな意味で熱いものが込み上げてくる作品でした。
荒ぶる神に慈悲なし
最高のエンタメ映画
ゴジラ造形は◎ が、ドラマパートが・・・。
まずゴジラの造形は、過去30作品でNo1かもしれないくらい完成度が高い。 は虫類過ぎず、作り物っぽくもなく、シンゴジラのように化け物っぽくもない。 目には鋭さがあり、動く玉を入れてる感もない♪
が、人間ドラマ編が人物描写にうるさい者から言わせると、大人の演出にはほど遠いお涙ちょうだい感が満載で、目が潤む前に興ざめ感や違和感が先行し素直に感情移入出来ない。
このドラマパートがよいと表してる方も多いが、批判あるいは低評価の方はほとんど私と同様に感じている様だ。
説明的台詞がうざいと表してる方も多い。 状況描写と少ない台詞で見る者に"悟らせる"という、名監督こそがなせる演出が見えない・・。
神木隆之介はCMを見ていて、「おっ、うまいな」と僅かな時間でも感じさせる事があるので、演技力は確かと考えるが、今作の様に命を賭して何かをし得るというシリアスな役には不向きに感じ、私的にはもっと実年齢よりさらに老けて見るぐらいの大人顔の役者を選ぶべきと思う。
機銃を撃てない・相手の言葉に逆上・机に頭を押しつけての言葉 等のシーンがいかにも過剰演出を感じる。 これは脚本どおり、または監督の指示通りにやっていると思うので神木君の影響ではないが、やはり違和感。
彼の他にも違和感シーンが多々あったが、もう細かい批判はしまい。
その分ゴジラは、最初の体がそれほど巨大にならないうちは、やや恐竜感はあったが、巨大化してからは特に、日中銀座を破壊するシーンはかなりリアルで目を見張る。
ハリウッド作ではCGシーンが背景画像をごまかせる為か、やたら暗いシーンが多いのだが、本作は明るいシーンで街の建造物もよく再現されている。
そして火炎放射シーンは、過去最大級の破壊力を見せつけて、原爆が落とされたのかとも思える演出まで・・。
さらに本作独自のギミックがあり、発射される前ふりから、「おお!」と声が出てしまった。
ゴジラ退治方法も、昭和版やシンゴジ同様、それなりの作戦が構築されていて、?は多々あるものの、怪獣 対 人間がどう攻めぎ合うかをそこそこオリジナリティーを加味して魅せている。
ゴジラが暴れるシーンは大金が掛かるので、いかにそのシーンを短縮し、ドラマパートで繋ぐかが、制作費がハリウッドの10分の1以下の日本映画の宿命なのだが、もう少し年配者でも唸るぐらいの脚本がほしかったというところか・・。
主演=岡田准一、船団長=役所広司 主役先輩=豊川悦司 ぐらいのキャスティングでならさらにワンランク上の作品になったかと・・。
まあ制作費はさらに要するだろうが、海外での興行収益を考えると、このぐらいの役者を使わないとドラマパートは評価されないと思う。
神木君は悪くないが海外では多分、20歳前後ぐらいにしか見られないのでは・。
どれだけ人気俳優を起用するかより、海外と同じくその役を演じきれるのは誰かを優先して吟味起用しないと、邦画のレベルはじり貧になると危惧してしまう・・。
私のオススメゴジラ映画
1 「ゴジラ」(1954年)
真の"反"怪獣映画は今作のみ。 (私レビューに記載)
2 「シン・ゴジラ」 究極のリアリズム (私レビューに記載)
3 「キングコング対ゴジラ」(1962年)
コング版権でライセンス契約までして作られた
本格対怪獣作品、ユーモアあるドラマパートも面白く、着ぐるみ格闘を馬鹿にせず楽しむ作品
4 「ゴジラ対ヘドラ」
昭和ゴジラでは異色作。今作でしかみれないあるゴジラの特技が♪
5 「ゴジラ」(1984年)
子供怪獣映画を脱却し、9年ぶりゴジラ30周年として制作され、ゴジラの身長をビル等と正確に比較して表現された本格作品。 評価はそれほど高くないが、当年の邦画収益2位。 今作がこけていたら、後のゴジラ映画はなかったかもしれない。
6 「三大怪獣 地球最大の決戦」(1964年)
キングギドラ初登場。 その完成された驚異の造形はハリウッド版でもゴジラ最大の強大に。 物語は陳腐だが、怪獣プロレス・怪獣会議を笑いながら昭和ノスタルジーを味わうべし。
7「ゴジラ対ビオランテ」
ゴジラ作品に科学的要素を大幅加味して制作された、マニアにも評価の高い作品。
Wikiで、「ゴジラ映画作品の一覧」で検索すれば、全てのゴジラ作品が年代順に並んで表示されるのでご参考に♪
山崎貴A面
低評価レビューの内容程酷い作品ではない ここはハッキリ宣言したい
どうも監督過去作からの流れが淀んでの評価に繋がっていると感じているので、キチンと作品毎の区切りとして感想を述べたい
粗筋等は公開1日過ぎで200以上のレビューに依り、注目度は群を抜いている作品だから改めて記載する必要は無いだろう
シナリオとすれば確かにご都合主義的なジョイントは否めないが、そもそもこねくり回すような題材ではなく、テーマとして"戦争の総括"という括りを現代バージョンとして盛り込みたい制作陣、監督の意図は否定されるものではない 訴えたい事のボリュームはそもそも作劇として当たり前に制作側のイニシアティヴなのだから、後は観客がそのベース上での評価に徹するべきであり、その前提を崩す感想や、自分勝手な理想や空想、行き過ぎた"べき論"を並べ立てての暴言や人格攻撃には虫酸が走る
自分としては今作の"『一億玉砕』的欺瞞に対するアンチテーゼ"を何の皮肉に纏うことなくストレートに発信したことを素直に評価したい
『誰も犠牲にさせない、全員生きて帰る』という、これ又欺瞞かもしれない妄想は、しかし前者の欺瞞が平気で現実になりつつあったあの時代に対する強烈なカウンターパンチとして、現代に問い掛ける姿勢は大切に続けないといけない
イデオロギーが強くなってしまっているが、そもそもコジラ作品はその誕生から日本の業を背負って来た系譜であるので、エンタメ要素との両軸としての駆動は当たり前に語られなければならない
ということで、次はエンタメの評価だが、これも又非常に興味深いギミックに溢れた"男の子"心擽る内容でもある 放射火焔を放出する前の背びれの段階的な突出は閘門式運河を連想させ、震電(しんでん)なんていう戦闘機を持ち出し、細かいところでは陸王?なんていうバイクや、数々の船艦も登場させるところの高揚感も作風に複雑な色を添える 戦争勃発の予感が吹き荒ぶ時代ならば子供達に対する充分なプロパガンダになっているのだろうが、平和が訪れたからこそ切り分けできるエンタメであり、これは持続し続けていかなければならないのである
なんの衒いもなく、真面目に真摯に作品を届けることの有難さを感じずにはいられない良作であることは間違いない
吹き飛ばされても生きている 誰でも想像可能な起爆装置の形状の脱出装置(これはふり返りシーンで別装置だったことが判明したのだが、)での生還等、カタルシスをキチンと表現する事も大事だと改めて思い知った作劇であった
ゴジラVS日本、ではなくゴジラVS日本人
IMAXの大画面・大音響で、ゴジラを浴びる!
『シン・ゴジラ』(16)以来7年ぶりの国内制作の実写版ゴジラが、シリーズ30作目、生誕70周年記念作品として11月3日“ゴジラの日”に公開。
その初日にIMAXにて鑑賞… いや、“浴びて”きました。
監督・脚本・VFXを手掛けるのは、三丁目の夕日シリーズの山崎貴。
期待を大きく上回る迫力に、圧倒されました。
思えば、シン・ゴジラを観たときの衝撃と、そして同時に生じたモヤモヤとした感覚… 映画としての完成度、満足度は間違いなく高いのに、“ゴジラってそうじゃない感”がどこか心の中に残るのです。
それを完全払拭し、もう一度原点に帰った真のゴジラを現代の最新技術で、戦後間もない日本の風景に蘇らせたのが、本作です。
戦争とは何か、戦後とは何か、生きるとはどういうことなのか… ゴジラの咆哮が、問いかけます。
主演は30歳にして芸歴28年の、神木隆之介。特攻隊の生き残りとしてのトラウマを抱えながら、ゴジラに抗う帰還兵を好演します。
ヒロインは浜辺美波。東宝シンデレラオーディション出身の彼女がゴジラに出会うのも必然か。車窓からゴジラを見つめる姿が、この上なく美しいのが印象的です。
この二人、NHKの朝ドラ『らんまん』以来の共演ですが、戦後の風景に良く似合います。
ツッコミどころはいくつかあるものの、実力派キャスト陣の人間ドラマパートも違和感なく、この映画が“単なる怪獣映画”ではない、出色の仕上がりとなっています。
こんなゴジラ映画を、待っていました♪
ぜひ大画面で『ゴジラ-1.0』
を体感ください。
未来を守る、未来を生きる。感動の人間ドラマ。
最高でした!
時代設定がなかなか不安でしたが最新機器などが出なくて昔のゴジラを思い出してとても楽しめました!
そして日本の高雄や雪風など有名戦艦VSゴジラという熱い展開にとてもワクワクしました
あとゴジラ不死身すぎん?・・・
映像の迫力による鑑賞性は120点。ストーリーは40点。
まず、ハリウッド版含め、あそこまですごいゴジラの映像は初めて見たと思う。日本映画界がvfxを駆使してここまでのものを作れるようになっているとは。。本当に素晴らしい。役者さん達もとても良かった。
一方、話の内容については非常に沢山の疑念が残った。
最大の理由は、この映画が人間、あるいは日本国民を被害者目線でしか描いていない点にある。
初代ゴジラは人間の戦争行為、核実験によって恐ろしい姿に変えられ、その怨念が人間に返ってくるという意味で、そもそもゴジラを迎え撃つ人間側に被害者意識と同等レベルの大きな加害者意識が描かれている。その象徴として、ラストシーンでは芹沢博士が2度と同じ悲劇を起こしてはならないと、自らの命と共ににオキシジェンデストロイヤーの技術を封印する。どうしてもゴジラがかわいそうな存在にしか見えないのだ。
ところが今回のゴジラは、核実験の影響を受ける前から怒り狂い、はじめのモチベーションの源泉がよく分からない。
逆にラストで、’あなたの戦争は終わりましたか?’という問いに対し、主人公は頷くが、加害された側(ゴジラ)が聞いたらそれこそ怒り心頭だろう。
ましてや、今ウクライナやパレスチナで起きている惨状を目の当たりにして、加害された者たちからその記憶は永遠に消えないことは想像できなかったのだろうか。
戦争は一度起こしてしまったら二度と消すことができない憎しみを生むこと、それは被害者としても勿論だが、加害者としての意識も、初代ゴジラと同じように盛り込んで欲しかった。だからこそ戦争はしてはいけないのです、と。(勿論それ故にラストシーンの心臓には救われたので、それだけで1星分あげました)
アメリカン・パイロットシート
「三丁目の夕日」の監督らしく、戦後復興の人情ドラマが内容の半分でしたが、音楽もなかなかで面白く観ました。
後半は「シン・ゴジラ」的に衆知を結集して不可能なミッションを成し遂げようとするドラマです。
「シン・ゴジラ」は文民(でいいかな)協力のミッションが成功し、ゴジラは凝固して死にました。
一方「-1.0」では文民協力のミッションは失敗し、結局「特攻」で…
ですが!今回の「特攻」は太平洋戦争の反省の上になりたっていました。
特攻機のシートはアメリカ製である事が仄めかされ、ゴジラに突撃し、英霊になられたかと思われたパイロットは…
「いまアメリカはソ連との対立で手伝ってくれない。日本だけで戦うしかないんだ。」という台詞も2回あり。
太平洋戦争の屈辱を映画で晴らす、的な印象が何となく感じられました。
神映画ではない
予告編に圧倒され、初日鑑賞致しました。
神映画と絶賛されている方もいらっしゃいますが、とてもそうは思えません。
私はゴジラオタクでもなく、それほど怪獣映画好きでもないと思います。人間ドラマを徹底的に排した「シン・ゴジラ」から真逆といっていいほど、人間ドラマを軸に描いた「ゴジラ-1.0」とても見ごたえがある一作である点は間違いありません。
しかし、残念ながらゴジラを軸に鑑賞してしまうと、予告編以上の見どころがひとつもない。冒頭のジュラシックパーク(笑)な演出はちょっとびっくりし、「掴みはOK」となりましたが、それ以降は意外性のない内容ばかりで・・・
山崎監督は、過去作(ドラえもん、ヤマト、ルパン、ドラクエなど)もそうでしが、既存IPを使って一般人も楽しめる最大公約数的な作りでまとめてしまう為、そのIPを本当に好きな方には、「こいつファンが何を期待しているか全く判ってない」となる傾向があります。今回は山崎監督がゴジラ好きを公言されており、また西部園ゆうえんちの「ゴジラ・ザ・ライド」を手掛けたこともある事から、「よく判っている」出来を期待していましたが、残念ながらそういった期待には応えられていないと思います。
これはあれですね、「シン・ゴジラ」の後だと、違うもの作らなきゃという思いが強すぎたんですかね?
一番の問題は「ゴジラが主役ではない」点だと思います。この映画はあくまで敷島が自分の中でまだ終わっていない戦争を終わらせる話。予算の関係もあったのかもしれませんが、ゴジラと対峙する時間がとても短く、圧倒的に人間ドラマを見せられる時間が長い。その人間ドラマも、「感動させる展開が上手い」とは思うが「感情移入して泣ける」とならないのは節々に「こういう話、好きでしょう?」という監督の思惑がチラホラ見え隠れしてしまうから。なんだろう、これは見る側の問題ですかね(笑)山崎監督の過去作に共通しますが、登場人物が全ての感情をセリフにして発してしまうところと間のない演技は相変わらずで、折角上手い俳優を使っているにも関わらず、すべてが安い芝居になっている感が否めず、その点が見ている側の読取り力を低く見積もられている感がしてどうにも耐え難い時間が延々と続きます。
ゴジラは長いシリーズである為、見る側がハマった期間や好きな作品によって期待する展開は様々あると思います。ヒーロー的な他怪獣とのプロレスを見たい方(今やモンスターバースがそれを担っていますが)、圧倒的な破壊に対する恐怖を感じたい方(初代好き)、はたまたシンゴジみたいな人類がどう抗うかを見たい方。それぞれの方で見たいものが違うのかもしれませんが、ほぼ共通しているのは「ゴジラ中心のドラマを見たい」という点ではないでしょうか?
山崎監督が大得意な時代設定でゴジラを作ると聞いたときに庵野監督の後にやれるのは山崎監督しかいないと思ったと同時にこれは神作確定か?と期待し、予告編でその期待が現実のものとなると確信し、観た結果は・・・?
やっぱり山崎貴映画だった。
という印象です。悪くはない、いやむしろ良い。良いはず。だが好きになれない。「ゴジ泣き」とかいうのかな(笑)「STAND BY ME ドラえもん」が楽しめた方は楽しめるんではないでしょうか?
↓+↑+!=⭐︎?
これまで良くも悪くも数多の作品が作られて来た、もはや日本の伝統芸能とも言えるゴジラですが、ついに令和5年の最新技術を結集して、昭和29年への原点回帰というか、換骨奪胎というか、ゴジラ正史の大本命が爆誕したな、というのが観終わった時点の素直な感想です。
恐らく、昭和29年に円谷英二氏が作りたかったのはこの様な作品だったのではと思います。
この作品を観て、観客としては大喝采しつつ、製作者としては歯噛みされているのではと感じました。
これまで多数のゴジラ作品を観てきましたが、全てテレビやビデオでの鑑賞でしたので、お金を払ってまで劇場へ足を運ぼうという気になったのは本作が初めてです。
折角ならと、西日本最大(?)の109EXPOCITYでIMAX鑑賞しましたが、心の底からこの環境にして良かったなと感じました。
山崎監督といえば、やはり真先に頭に浮かぶのは「永遠の0」ですが、敷島のイメージは宮部に大きく重なりますし、佐藤直紀の劇伴も永遠の0をセルフオマージュしつつ、非常に密に伊福部昭の劇伴と融合していて、原点をリスペクトしつつ、オリジナルの主張もしており、温故知新の成功例だと思います。
また、時代背景が戦後間も無くだとは知っていましたが、まさか雪風や震電の勇姿が大画面で観られるとは思いもしなかったので、鳥肌ものでした。
当時の戦艦や戦闘機に造詣の深い山崎監督ならではの脇役(?)選びで、単に大迫力の怪獣映画というだけではなく、戦争映画のファンも歓喜した事と思います。
また、最高傑作の呼声が高いシンゴジラでは深海魚のラブカがモチーフに設定されていましたが、本作では序盤のT-REXからしても、魚類ではなく爬虫類ベースの造形になっているのも好印象でした。
外見から察するに、ガラパゴスのウミイグアナがモチーフになったのではとされたのだと想像しますが、水生爬虫類であるからこそ、泳ぎが得意なのも当然で、着ぐるみでは実現不可能な、泳いでいるゴジラを正面から間近に観られたのも非常に斬新でした。
シンゴジラは、庵野監督が円谷ゴジラを自分の世界観へ引きずり込んだ上での傑作であるのに対して、ゴジラ-1.0は、山崎監督が初代ゴジラの懐に飛び込んで、その中で良い部分を引き出しつつ、自分の得意分野を融合させた傑作だと思います。
少し残念に感じたのは、山崎監督の優しさが仇となって、ラストで興醒めしてしまった点です。
銀座上陸時の死亡者数が3万人以上と報道されている中で、典子だけ(?)が奇跡的に生きていた事にするのは、いくらなんでもご都合主義だと感じましたし、そもそも逃げ惑う雑踏の中で敷島と典子が出会える奇跡にも、微妙な違和感を感じてしまいました。
また、海神作戦時のゴジラは、相模線の海溝の真上であるにも関わらず、陸上で二足歩行するのと同じ姿勢で直立していましたが、足場がある訳では無いので、本来ならウミイグアナの様に腹這いの潜行姿勢になっているのが自然だと思いますがら、いかにもロープを巻いてもらうのを待っているかの如き描写にも、不自然さを感じてしまいました。
極め付けは、敷島と典子が生きていた事です。
特攻礼賛と解釈される事を配慮しての設定かもしれませんが、数万人規模の未曾有の死者を出しているに関わらず、何故か主人公とその家族だけは無事だと、「へぇ〜、結局はそういうオチにしたのね。」と冷めた気持ちになってしまいました。
東日本大震災でも、家族を亡くした方が多数いらっしゃる中で、その様な悲劇を経験しても力強く復興する日本の底力を表現しようとしたのなら、安易に主人公の家族内に閉じたハッピーエンドにするのではなく、他の方と同じ苦しみや悲しみを受け入れつつ、敷島や典子の犠牲の上で生き残った明子が立派に成長し、両親の墓参りをしながら、強く生きていく事を誓う展開の方が、よっぽど腹落ちしたと思います。
但し、あれだけの爆風に吹っ飛ばされた典子がほぼ無傷に近い状態だった上に、微笑む表情が人外の存在であるかの様な不自然さを感じました。
首筋にあった背ビレ模様のアザが、実はゴジラが撒き散らしたゴジラ細胞に侵食された部分であり、急回復もその影響だったというオチなら納得出来ます。
その場合は、同様の回復者が続出すると思われますし、更にそれがシンゴジラにおける第五形態のメタファだったという強烈な毒設定だとすれば、ブラボーの拍手を惜しみなく贈りたいと思います。
何れにせよ、作品全体については非常に大満足の傑作でした。
シンゴジに迫るぐらい好きよ。
元々私は最初に観たゴジラが白黒の初代で、山の向こうからのっそり上半身を現す巨大な怪物に、子供心に恐怖を刻まれましたよ。その次がアンギラスのやつだったかな。
私自身は昭和ではなく平成ゴジラリアルタイム世代なんですけどね、家に初代やらのVHSがあってそれを観たんです。聞いた事ないけど、親の趣味だったのかな。
だからか分かりませんが、「僕らの味方」時代のゴジラは大分好みから外れてて、その現代解釈版と言えるような「調停者」?だか何だかのレジェゴジもあんまりなんですよねぇ。橋壊せよ。潜ってんじゃねえよお前怪獣だろ。みたいな。
ゴジラはやっぱ巨大で理不尽な災害であって欲しいんですよ。一種のパニック映画としての面白さ怖さが欲しい。日常にたった一つ巨大な嘘としての「ゴジラ」だけを放り込んだ感じというか。
そこ行くと、ゴジラ災害シミュレーションたるシンゴジはまさに私みたいな人間が夢に見つつあり得る筈もなかった奇跡のような作品で、あれ以上のものはもう出ようがないと思ってました。
ただ、今回は「そう来るか!」というアプローチでその高いハードルに挑んできましたね。
とにかく白組のCG凄いとは聞いてたけど本当に凄いな!部分部分気の抜けたようなカットもあったけど、かなりの部分ハリウッドに引けを取らない画にちゃんとなってるよ!!予算規模は比べるべくもないだろうに、素直に凄いと思う。
それに加えて、ちゃんと?監督がゴジラを「怖い存在」として描こうとしてくれたお陰で、デザインといい、行動といい、「恐怖の対象」としての絶望感が半端無かったです。これが最大の美点かな。
臆病者と変わり者、可愛い子供の歪な同居生活も、戦後の混乱期という特殊な舞台設定のお陰もあり、怪獣映画のドラマ部分としては全然観れるデキだったので、やっぱり予算の問題か?怪獣そっちのけの時間がどうしても長くならざるを得ず、ダレはするんだけど、そこまで退屈したりウンザリしたりせずに済みました。
ただまぁ、全編に渡っての圧倒的スピード感、緊張感、編集の小気味良さカッコ良さを持ったシンゴジはこれからも何度も見返すと思いますけど、今回のゴジラは、見返すとしてもゴジラが出てるシーンだけだろうなとも思うので、個人的に思うシンゴジのハードルを超える事は無かったかなと。ただ、堂々と挑んでかなりイイ線行ってくれた作品であるとは思います。面白かったよ!山ちゃん!
泣けるゴジラ、そして不死身の男、神木隆之介w
公開初日に行くほどゴジラが好きってわけでは決してないけど、スケジュール的にあったし、新作ゴジラだし、とりあえず、的な。
前の映画から1時間20分後の普通上映にするか、1時間45分後のIMAX上映にするか……その程度の違いならIMAXかなーと何気なく選んだけど結果大正解✨✨✨音も映像も是非ともこだわりのあるスクリーンで観てほしい😊
ゴジラ映画ではあるんだけど、ゴジラ映画ではなく、戦争映画としての側面がめっちゃ強い。なんならゴジラの登場が原爆投下に立ち向かう日本にだって見えてくる。
ゴジラ映画で初めて泣きました💕
良き良き。また観たい📽
ゴジラ、どんどん欧米化してるというか小顔でスタイル良くなってる気がしてるwそして前に観た作品(←シン・ゴジラぢゃなくてなんだったかなー思い出せない😅)の時にも感じたけど、ゴジラを攻撃した時の反応がどんどんオーバーリアクションというか人間じみた感じになってるwww
今回で言うと、深海に引き摺り込まれた時。『た〜すけ〜て〜』とでも言わんばかりの水面に助けを求めて手を伸ばす仕草が可愛い過ぎて(´∀`艸)♡♡ゴジラも死にたくないのねー、ってwww
そして、何度ゴジラと対峙しても絶対に死なない不死身の男、神木隆之介ww
全2032件中、1781~1800件目を表示