ゴジラ-1.0のレビュー・感想・評価
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死ぬ覚悟で生きる
2024.3.11追記
日本映画史上初
2023年度アカデミー賞
視覚効果賞受賞
おめでとうございます!
1945年の日本
日本中の都市は
アメリカの爆撃を連日受け続け
それでも降伏しなかった日本へ
8月に原子爆弾を広島と長崎へ使用
150年来の友好国はたった
4年でここまで悪化した
今作はゴジラをそんな
戦後の混乱期直後に出現させたら
どうなるかというまさしく
「人の心とかないんか?」
というテーマ
脚本監督の山崎貴も
個人的に打率が低く
またどうせ俺ゴジラやって
非難殺到ってオチじゃないのと
高をくくっていたのですが
まぁせっかくだから観に行って
おくかと観賞
感想としては
非常に良かった
山崎貴監督の兵器好きな部分
戦後生き残った人々のメンタリティ
敗戦から何を感じ取ったか
前述の通り戦後全てを失った
日本人達が再び酷い目に遭う
様は心が締め付けられる
思いがしますがだからこそ
未曾有の大怪獣を前に
極限状態で色んな考えや思いが
衝突する
衝突させられる
ここが狙いかと膝を打ちました
主人公の敷島浩一も
特攻を命ぜられたが逃げ出し
するとそこへゴジラが出現
仲間を守るためにやってくれ
と言われた機銃も怖くて撃てず
部隊はゴジラに惨殺されてしまいます
それからゴジラにうなされる敷島
復員し新しい生活が始まっても
闇を抱えたまま苦しみ続けます
大石典子とアキコとも生きていこうと
決意すると東京にビキニ環礁の
水爆実験で巨大化したゴジラが出現
熱線で銀座を吹き飛ばし
典子は浩一をかばって吹き飛ばされ
浩一はまたゴジラに人生の岐路を
阻まれることになります
浩一の戦争はまだ
終わっていないのです
死ねと言われて生きたいと思ったら
ゴジラが来て
生きたいと思って上を向くと
巨大なゴジラが死をもたらす
初代ゴジラは1954年の
復興期に浮かれてきた日本人に
戦死者の英霊が化身となって
東京にやってくるという
テーマだったと聞きますが
今作はそれより突っ込めて
いるかもしれません
どうした山崎貴
浩一の悲しみと怒りは
神木隆之介の熱演も相まって
移入出来ないわけがありません
ゴジラを倒さなければ「俺の戦争」
が終わらない
ゴジラを倒すために立案された
わだつみ作戦を実行する
元海軍の人々も
「うまくいく保証があるのか」
「俺には妻も子供もいる」
「誰かが貧乏くじ引かなきゃだめでしょ」
「死ぬと決まったわけじゃないなら
前の戦いよりよっぽどましだ」
色々な声が上がります
でも皆死線を生き抜いた人々
どれも間違いではありません
そんな意見をぶつけあうシーンは
本当に戦争に行ってきた
方々が作った初代ゴジラへの
敬意も感じられるとこあります
敗戦したとは言え
日本国民が一丸で
物資も食料も差し出して
当時最高のテクノロジーを
結集して戦った世界大戦を
生き抜いた日本人の気概と精神を
描き出すという意思がハッキリ
表現されていました
そして
特攻を今度こそ決めてやると
決意した浩一に
逃げたことを知っていた
橘は死ぬ覚悟を決めた浩一に
生き残るための仕掛けを施します
それがなければ
俺の戦争が終わったことを
伝えられなかった
良い終わり方だったと思います
ゴジラ映画シリーズでも
屈指の作品になったと思います
やっぱりゴジラは人間と戦わなきゃな
たしかに粗はあるし
山崎貴がどこまで勘案して
こうなってるかはわからんけど
プロットで勝ってる映画だと
思います
左翼が発狂してるのも予想通り
一つ言わせてもらえば
モノクロ上映どうかな?
これが本来のゴジラである
往年のゴジラファンであると言いながら、
怪獣同士のドンパチを求めている人のなんと多いことか。
今回の−1.0を好きな人はシン・ゴジラから入ったニワカの言葉で、本来のゴジラはこうではないだとか言ってる人もいたが、逆なんだよな。
シン・ゴジラ、−1.0がゴジラの原点に戻った作品なんだよ。
未知の謎に包まれた巨大生物に日本を荒らされ、その厄災に対して人がなんとか撃退する。
それが本来のゴジラだよ。
なんて言うと色々と言われそうだかど……
個人的にはこれこそゴジラ!と楽しく見る事ができました。
お疲れ様でした
コジラ史で一番前の時代で行きます
と言った監督に東宝は「本当ですか?!」と反応したらしい
それはそうだ、芹沢博士も居ない時代だ
ただ、そこでどう倒すのかはずっと興味があった
どう倒したかは観て確かめてほしい
海のシーン
正面を向いたゴジラが怖くて良い
又、ゴジラが熱線を出した時の背びれ?がかっこよすぎてワクワクした
残念なのは日常パートがあまりにも三丁目のなんとかになっている事
びっくりしたのは三丁目テイストが出てきた途端、かなりの観客が退場されていた事
上陸後のヒロイン?が爆風?でスーっと吸い込まれていく時はポーズが不謹慎だけど笑えた
アルキメデス・永遠の等々
とにかく監督の作品をつなぎ合わせて出来た作品だとは思った
ツギハギ怪獣ゴジラ
ゴジラはシン(死んでは)ないけどお疲れ様でした
ゴジラ映画の新境地、でも継承されるヒーロー像
なるほど、第一作目の時代の一世代前だから、このお題ね。
戦争で徹底的に破壊された東京、コンクリート製で焦土から辛うじて生き延びた銀座のビル群まで破壊された。連合国が進駐した街並み、しかし米ソ関係の緊張感から軍事的な協力は得られない。と、特攻隊や軍隊の生き残りがまたしても国を市民を守るために立ち上がる。倉庫に隠してあった戦闘機とか、爆破処分前の軍艦とか、なるほどね。このあたりの時代背景とか、ストーリ設定もそれらしく無理はないかな。
ま、そういった脚本の丁寧さに加え、朝の連ドラコンビの演技力。お二人ともスマートなので、当時の日本の食糧事情にも通じるスタイルで適役かな。強引なご都合的展開も主役を生かすためにやむなしだね
核実験を繰り返し自然を破壊し、自らも戦争で互いを傷つけあう人間たちをあざ笑うかのようなゴジラの姿。登場シーンは思いのほか少なくてもしっかり存在感。やっぱり人間の愚かさへの批判が根底かなあ? 言葉を発しないダークヒーローでありながら70年語り継がれるのは、そういった無言のテーゼかもしれない。これは、伊福部昭のテーマ曲とともに、永遠に継承されるか。
CGが多くちょっと残念な感じもあるが、技術を駆使するのは当たり前。背中のギザギザが浮き上がってくるシーンは新鮮で秀逸。お気に入りのゴジラーシーンになった。
ゴジラ映画史も兼ねて
凄く楽しみにしていて直ぐに見に行ってきましたが、個人的に感想を書くとなると邪魔臭くなる種類の映画なんで、この手の作品の感想はいつも何処から書こうか迷ってしまいます。
何が邪魔臭いのかというと、こんなに長い歴史のある“ゴジラ”というキャラクターの作品となると、個人的な“ゴジラ”との関りも書いておかないと文章として残す意味がなくなってしまうので、それも前説として書かせて貰います。
で、ゴジラ誕生70周年記念公開という事で、私は68歳なので1作目のゴジラ映画はリアルタイムではありませんが、第1回目の怪獣映画ブームの時に幼少期を過ごし、私もどっぷりとそのブームに溺れた子供時代でした。
とは言っても、『シン・ゴジラ』の感想の最初に書いたのですが、「基本的に“ゴジラ映画”には二種類あり、一つは1954年版の第1作目のゴジラ映画、もう一つはそれ以外の全てのゴジラ映画」と私はそう思っていました。
第1作目の『ゴジラ』以外のその後の日本のゴジラ作品はずっと、子供(少年)の為の映画だった訳で、なので少年期を過ぎると卒業してしまう様なクオリティであった訳です。
通常成人になると着ぐるみの怪獣映画など子供騙しとしての価値でしかなく、いい大人が見るジャンルの作品ではなくなり、子供時代の楽しい思い出としての価値しかなかった訳です。なので、既に成人していた平成ゴジラなどは、映画としては“どうでもよい映画”でしかありませんでした。
でも昔熱狂した映画好きには、「もしハリウッドなどで本気で作ってくれたら、大人が見ても面白い作品が作れるかも知れない」なんて、何処か心の奥底で願っていたらそれが本当に実現し、それからもどんどん映像技術が進歩して、ひょっとしたら日本でも(着ぐるみではない)リアルな映像で大人が見れる怪獣映画が見れるかも知れないと思っていたら『シン・ゴジラ』が出来た訳です。
ハリウッドのゴジラバースは基本は日本の子供向け“怪獣プロレス”オマージュではあるが、映像そのもののクオリティが雲泥の差があり巨大生物のアクション映画として楽しめ、『シン・ゴジラ』は第1作目以外は全て無視した、怪獣に“大災害”という新たなメタファーを取り入れたポリティカルムービーとして楽しめました。
その後にもアニメ版ゴジラも作られて、全く新しい世界観でのゴジラキャラだけを生かした作品にしていたりで、ゴジラキャラそのものが多様化の時代になったので、今後のゴジラは1作、1作別世界のゴジラとして登場でき、大人も一緒に楽しめる時代になったという事で、オールドファンの私にとっては嬉しい時代になったと言えます。
長々と前置きを書いてしまいましたが、本作は山崎貴が監督ということで、感想を一言でまとめると山崎貴カラー全開の作品になっていました。
それ以上でも以下でもない、ど真ん中の山崎『ゴジラ』で私は楽しめました。
もう少し詳しく言うと、今までの全『ゴジラ』映画に無かった“人間ドラマ”を主軸にしたゴジラ映画は初めての試みだったと思います。
細かく言えば、第1作目('54)やハリウッドゴジラバースの1作目('14)などは“人間ドラマ”も取り入れていましたが本作との方向性が違いますし、その他の全作品の人間ドラマパートはステロタイプの典型でしたので、この路線のゴジラは初めてでした。
まあ、厳密に言うと山崎貴作品の人間もステロタイプと言えなくもないのですが、この映画ではそれを深堀りする意味がないのでやりません。
あとは『ゴジラ』映画に於いて、今の技術でクリエーター魂をくすぐるのは何と言っても“構図作りの面白さ”でしょう。
今までに見たことのない、本当の怪獣が出現したらどのように目に映るのか?どのような光景が出現するのか?、これを考えるのがゴジラ映画を作る一番の楽しみだと思いますが、『ゴジラ−1.0』も新しい絵を沢山見せてくれたので、私は大いに満足しましたよ。
ゴジラの曲
ゴジラの曲はやっぱりゴジラの曲だなぁと、記憶に棲み着いてて、記憶が反応するというか、そんなことをつらつら思いながらラストエンディングロールを見てた。
みんなの評判が良かったので見てきたが、戦後を背景したゴジラ!生きること、戦争で生き残って戻ってきた人の生きづらさ等盛り込まれてて、そこにゴジラを当て込んだ、ただゴジラと戦うだけではない面白いストーリーだった。
VFXと音響は良かった
かなり期待してIMAXでみました。
結果は真顔で鑑賞することになってしまいました。
正直自分は何を見ているんだと映画と自分にツッコミを入れながら
映画に集中ができず、でもいつか面白くなるはずだと想い最後まで見ましたが
時間の無駄でした。
まずゴジラ映画である必要性があまり感じられない。
冒頭の方ではジュラシックパークかな?と思い
次に戦後の日本の陰鬱さを描いてるのかと思ったら
結局皆んないい人でお終い。
近所のおばさんがいい人になるのが早すぎ
人間ドラマは味付けのひとつなので作品の中では無視して
そこは我慢
良かった点を上がるならば映像とBGM
ゴジラといえばのBGMが流れたときは全てを
忘れてワクワクしました。
悪かった点は多すぎなのですが
テーマがはっきりとしてない気がします。
反戦をテーマにしたいのか
絶望感を演出したいのか
何もかもが中途半端でこの展開だと皆んな喜ぶだろ?ってのが
透けて見えて自分は受け付けなかった。
興奮もしなかった、感動もしなかった、考えさせられることもなかった。
周りの観客の無反応がすべてを物語っていた。
一番それがわかる場面が一番最後のゴジラに敬礼
え?なんで?ってなりました。
虐殺しまくった生物になぜ敬礼してるの?
もし、特攻して倒した敷島にしてるならわかるが・・・
なので、自分自身はもう二度と見たくないゴジラ映画ですね
不死身ちゃん。目指せゴジラ。
なんとも後味の悪い終わり方。
敗戦して心残りがある戦争経験者達が集結して、
ズタボロの戦後日本が出せる力を集結して、
主人公敷島は生き残り同士支え合っていた
大切なのりこが吹き飛ばされて、
養育していた戦争孤児アキコを置いてきて、
命を掛けようとして、やっっと倒したゴジラが、
体内から爆弾に粉砕されてもなお、再生されていく。
敷島にとって、
もし命を捨てていたらのりことは再会できなかったし、
のりこが生きていたことが一筋の希望だが、
のりこは片目をもしや失っているのかもしれない。
銀座でゴジラの大量の放射能を浴びたかもしれない。
敷島は放射能による黒い雨を浴びていた。
生き抜いた2人の命のこの先にも不安がよぎる。
一方で、アキコが2人と血が繋がっていない設定は、
敷島が浴びた放射能の遺伝子影響をアキコが受けていないことを示唆する。
ゴジラがどうなるか、敷島の仕事が今後どうなるのかわからないが、戦争孤児アキコをなんとか守って育てていくのだろう。
アキコのような命を先人が守ったお陰で、
孫やひ孫へと命が続いて今がある今の日本。
核の牽制や止まない戦争で、
この国がもう1人の命も犠牲にして欲しくない。
血縁でなくても、
スミコがノリコと敷島とアキコの世話を焼き、
敷島がノリコとアキコのために稼ぎ、
ノリコが敷島とアキコのために働きに出て、
敷島のために橘が飛行機を整備する。
命ある者達が亡くなった者を想い、
命ある有り難みを噛み締めて、
知恵を集結させてゴジラに立ち向かう。
ゴジラは終わらぬ戦争や核戦争の象徴なのかもしれないし、頻繁に日本人が見舞われる天災の象徴なのかもしれないが、日本を担っていく子供をなんとか守り、若者の幸せと明るさを守りたいという意志を感じた。
親が燃えながら「生きろ」と言い遺した言葉を抱くノリコの生きる執念が、すごい。
ちょうど有楽町駅のJR車両に乗っていた位置でゴジラが電車をかじり持ち上げる。おそらくゴジラ像のあたりで、弄ばれる電車になんとかぶら下がるのりこ。
下を見て、ドボンと水中に落ちたのは皇居の日比谷側のお堀だろうか。
その後、泳いで地上になんとかあがり、再び銀座5丁目あたりまで戻ってきて、ゴジラから逃げるため走るが転び、そんな中バイクで駆けつけたのか、広い銀座でのりこを見つけ出した敷島に手を引かれ立ち上がり、一緒にゴジラを目撃。
目の前で、ゴジラがいる和光前から有楽町方面に放射された核攻撃を見て、その爆発波動に吹き飛ばされる寸前、敷島を石造物影に突き飛ばして守り、背面に向かって飛ばされたが後頭部を打ち即死することもなく、生きながらえた。
ゴジラ並の不死身よ、美波ちゃん。
敷島は、飛行機の腕は確かだが恐怖で特攻できずに、
大戸島に不時着した夜ゴジラに見舞われた。
島でも恐怖のあまりゴジラを撃てず、「生きて帰ってきて」と両親に言われていたこともあり、命に執着した。
そして、大戸島でゴジラのせいで命を落とした隊員達の無念を背負ってしまった。
終戦を迎え生還すると、両親は空襲で他界していた。
心に戦争をずっと引きずり、
夢では逃げた罪悪感と恐怖、ゴジラと目の前で命を落とした隊員達の惨劇にうなされ、晴れぬ心。
その敷島が前を向ける動機になるほどの、
圧倒的!な存在がなければ、
命をかけてゴジラを撃つ使命感は敷島に湧いてこないはずだが、その役目を背負う美波ちゃんが見事に、
「ザ・男達の理想像」を表現し尽くしていて。
令和版の吉永小百合みたいなポジション。
令和ではまかり通らない男の勝手な女性像だが、
役でなくても綺麗可愛いか弱く強いが
全て詰まっている、最強美波ちゃん。
この子のためなら、稼ぐし危険も怖くない!
そう思わせる最強女性のりこ。すっごい。
なぜか毎回生き残ってしまい過去に怯える敷島に、
「生きてるヨォ〜」の声がけが面白かった。
安藤サクラの演技も、
すごいってこれまでで散々知っていても、
やっぱり今作もすごくて。
大切な3人の息子達を戦争で失い、
やり場のない怒りからすっかりひねくれてしまった意地悪おばちゃんすみこに本当に見えるし、でも命を育てた経験があるから、困ると思いながらもアキコを無碍にできず、アキコのお世話で生きる目的を取り戻していき、若いのりこの自立の後ろ立てになれるまで優しさを取り戻してゆく。
安藤サクラ自体が育児しながら女優をし、
社会的自立と子育ての両立に奮闘中だからこそ、
後半のすみこを演じるのは簡単だったと思う。
でも実年齢より相当上の初老のおばちゃんの所作を、
傷付いた心を秘めた嫌味の鎧口調でこなして、
見た目も何もかもが意地悪おばちゃんにしか見えないのがすごい。
神木隆之介も、噛み潰す葛藤がとてもうまいし、
作品に威勢をもたらす佐々木蔵之介。
ドクターコトーはテンパー眼鏡。
山田裕貴は、戦後世代の象徴として存在し、戦争を知らずに終戦に至れた若者の、見ずに済んだから、無知だからこそ保たれている天真爛漫な気概ある明るさをその通り表現していた。
俳優さん達だけ見ても、
日本には守るべき人という宝がわんさかあると再実感する。
何があっても立ち上がり復興する日本人と、
何をされても再生し更に進化するゴジラは、
共通点があるから日本人は好むのかな?
シンゴジラで氷結粉砕されたゴジラだが、
今作では急激な圧力高低差で海底に沈めた後一気に海上に引き上げてもなお死なず、口から体内に大量の爆弾を撃ち込まれて体内からの爆発ダメージで果てる。
でもきっとまだ生きてるよ、ゴジラは。
何がなんでも這ってくるし、ただじゃ起きずに進化してくる。
「絶対に生きる」を体現すると、ゴジラになるんだな。
守りたい存在がいるからこそ命が惜しい一方で、
その守りたい存在が生きていく明るい未来を守りたいから、命をかけて国を護ろうと覚悟する強い意志。
誰も好きで命を投げ出さないが、当事者として国を守らなくてどうするとなんとか覚悟を決めている。
その覚悟を利用して命を軽視した過去の戦争は勿論愚策だし、その中でも繋がれた命で構成された今の日本は、
国を守れるのかな?
子供達の未来を守れるのかな?
方法は難しいが、「生きて抗え」、本当にそう。
ゴジラもね。反戦を叫びながら、ゴジラには躊躇ない軍事作戦が繰り広げられるが、生きて抗え。
撮って欲しい監督のもとにまた来てね。
本作は、ガッズィーラ!ではなくちゃんと、ゴジラ。
お顔は目玉なんて潤いまで感じられるし、VFX満載だが、その割に辿々しい不器用な動きも出没場所も忠実にゴジラ。
官僚とか第何形態とか無関係で、所謂なゴジラ。
良き良き。
戦争被害も原爆被害も私でも未経験で、
見聞きしたおぞましさと戦後の困窮なところに、
追い討ちをかける放射能ゴジラ。
やっと復興してきた戦後日本を容赦なく叩き潰そうとするその絶望を、子供が想像できるようになるのは大人になってからだと思う。電車が!って場面を現実ならと想像し怖がれただけで充分!
特撮ものってこれでいい。
大満足。ストーリーは正直、残り半分くらいでハッピーエンドが見えた笑。伏線?も分かりやすく落としてたし笑。ただ平成ゴジラ世代に小学生だった自分からすると、昔わくわくして見てたゴジラってこれなんだな。って。最初の悪役の絶望的な強者感。でも最後は絶対倒すことが分かってる勧善懲悪、ハッピーエンドの予定調和。最近のアニメや映画のストーリーって凝ってるものが多くて、それはそれで面白いんだけど、なんか妙に大人びてる感があった。特にシン・シリーズは昔見た特撮ものってこれじゃない感があったのよね。いつからだろうストーリー考察とか流行りだしたの・・・技術がどんどん進んで映像がリアリティ化され、同時にストーリーにもリアリティを求め初めて・・・そもそもファンタジーだもの、矛盾があってもいいじゃない。終わったあとの爽快感。予想通りのハッピーエンドの幸福感。子供向けの純粋な説教感笑。特撮の根幹ってこれだよねって思える作品。
残念…(ネタバレあり)
絶賛する気満々で観たけど、残念ながら「細かいこたぁいいんだよ!」とはならなかった。
「人生最高の作品」「今年No.1」と言う方は普段何観てるのでしょう。
■ドラマパートが学芸会。せっかくVFXが良いのにぶち壊し。例えば市民有志の集会の場面でも演技がわざとらしくて盛り上がれない。勿論最後まで泣きようがない。54年版のが遥かにセンスがよい。
■反戦メッセージもそこだけセリフっぽい異物感。今の時代から役者に言わせてるような。なんでも言葉にすればいいってものじゃない。
■GHQが介入してこない理由が足りない。かといって稲川素子事務所の白人モデル達の安い演技を見ずに済んでホッとしたのも正直なところ。
■青木崇高が機内の座席を見る変な間(ま)で、特攻させないとわかる。
■浜辺美波のあっさりな退場で、逆に死んでないとわかる。
■浜辺美波の電車のデッドレコニング状態は失笑だし、後の流れに無理あり過ぎ。彼女の職場に神木が駆けつけるほうが自然。
■安藤サクラの無駄遣い。
■神木隆之介、こんなに演技下手だった?皆上手い役者のはずなのに下手に見えてしまう。
わかり易さはキッズも観るからしょうがないが、わかりにくい=面白くないと考える倍速で観るような今の若者対策もあるのかと考えてしまう位。鑑賞後に語れるのが首の黒い紋様位ってどうなの。
あ、でも「敷島」という名字は巧いなと思った。
監督やっぱ保守だよね。
政治ドラマもスーパー兵器もいらん! アキコちゃん、君は天才?
予告編を見た時点で、時代設定やシチュエーションに対し期待しかなかったが、実際に鑑賞してその予感が間違いではなかったと確信した。
ドラマ部分に関してはツッコミ所はあるけれど、ゴジラを恐怖の対象としてしっかりと描いていたと思えた。
ゴジラのCGや表現にケチをつけてる方々もいるようだが、あれに文句をつけるのはただのアンチか、ただただゴジラを楽しむ事が出来ない輩でしかない。
本作品を観てから、ちょうどWOWWOWでシン・ゴジラをやっていたので見比べる事が出来た。
本作品を観てすぐ後だったから、前半の政治ショーに辟易してしまった。
シン・ゴジラに引っ張られてると評する方もいたが、少なくとも怪獣映画としては本作品の方に軍配を挙げる!
ハリウッド版は夜間に怪獣プロレスをさせるから、画面が暗すぎて何やってるかわからん!
VSシリーズや昭和シリーズ後期みたいに、スーパーXも3式機龍、ジェットジャガーもいない!だがそれがいい♪
ゴジラがシェーしたり、若大将の真似をすることもない!
ファイナルウォーズ?ありゃタダのアクション映画であって、あれが最後でなくて本当に良かった(泣)
本作品における、終戦直後の荒廃した街を蹂躙するゴジラ、小さな木造船を追いかけまわすゴジラ、重巡・高雄の砲撃を食らいながら爆砕するゴジラetc.
細かい理屈をこね繰りまわすのはヤメて、素直に楽しみたい作品だし、実際に楽しみました。
幻の戦闘機、震電が飛び回る姿もVFXとはいえ大変見応えがあり、涙を流しながら観ていた方もいたが、気持ちはわかるぞ!
1作目、モスゴジ、地球最大、護国三聖獣そしてシン・ゴジラ以外は何だかなあ?って思っている身としては、本作品はそれらに匹敵する傑作であると公言しますよ!
でもね、個人的に本作品を観ながら心の中で叫んだのは、「アキコちゃん役の子、君は天才子役だよ(泣)」
観た方なら解りますよね?
追記:あまりにも無理、無駄にこき下ろしているレビューを見掛けますが、自分の理解力の無さを棚に挙げたモノや、ただただ世間の評価に対し逆張りしたい輩が、映画コメンテイターを気取って気に入らない部分を箇条書きにしているだけの駄文をアップしてるだけのモノが多くて、情けなくなります。
そりゃあ個人の自由だから評価はそれぞれだけど、ちゃんと作品を観たならば、星2つはまだしも星無しとか星1ってのは、自分の感性の無さと台詞の行間を察する能力の無さを晒してるだけだと自覚しましょうね(笑)演技がオーバーとか言ってるだけの人は、海外でも上映される事情とか理解した上で言って下さい!
芝居がクサイとか、お涙頂戴とかがイヤなら邦画は観ない方がいいです。
あ〜面白かった!or自分には合わなかった!だけで充分でしょう!
嫁さん大絶賛!
夫婦で見に行きました。
USシネマのADMIXで見たので通常より音響精細さが高かったと思いますが、やっぱり大画面大音響は大迫力で見応えのある映画でした。
嫁さん大絶賛でした。とてと感動した様で、なんでも日本人全員が見た方が良いとかなんとか(笑)
総じて素晴らしかったですが2点ほど残念な点が、、、
①震電の自爆レバー説明の後の引き画でXX装置説明匂わすシーンは不要かと、、、自分の中でちょっと盛り上がりに欠けてしまいました。
②ラスト、アキコの母代わりの典子と再開でアキコの無関心表情はどういうこと?主人公以上に嬉し泣きして抱き付くだろ普通、、、って思いますが、典子のクビの痣や典子自身も大怪我のせい以上に再開の反応が薄くこれはゴジラ細胞に感染して粉々になって死んだ身体が復元されて生き返ったからアキコが典子を別人と感じた故の無関心無表情の演出だったのかな?今は分からないですね(^_^;
映画館で見た方が良い作品と思いました。
映画館で見て良かった!沢山感動しました!
泣くやつ。
山崎〜戦後〜ゴジラとくれば、、、「あぁ、これ泣くやつだな」と予想通りであった。
生き残った負い目と、生き残った責任。
戦争PTSDと後半泣きどころ満載。
震電や四式中戦車「チト」など幻の試作兵器もチラ見出来てミリオタも満足。
さてCGも白組頑張った。海や船、ゴジラのディテール、廃墟などかなりのクオリティである。
難癖つけるとすれば引き絵のゴジラがなんか動きに生物感なくロボットぽく感じた。あれだけ尾の長い動物が前方に移動する時は前傾しないとバランス取れないし、進めないと思うんだが、、、とか言い始めると色々ゴジラそもそも論になるからやめとこ。
女性俳優2名はさすがであったが、男子俳優陣皆さんキャリアある方々なのだが、どうも上手く噛み合ってない気がしたんだけど、、、どうだろう。テンションとか、声質のせいだろうか?
祝・Gさん、古稀。
伊福部昭のオリジナルテーマ音楽は偉大だ。オキシジェン・デストロイヤーなどの、謎の兵器に頼らない肉弾戦。グッジョブである。ただ大東亜戦争のトラウマを持ち出しても、令和の観客には「死にそこねた(逃げた)特攻隊員』というあたりは、伝わらないだろうなあ。僕らは『広島死闘篇』の山中を連想しちまうくらいに老いているから。『永遠の0』(同山崎監督)の流れで伝わるかな?。まあ、物語構成的に理解はされるだろう。それほどなお涙頂戴なので、例えば宇宙を舞台の別の物語でも成立してしまうから。
戦後の意味
生きるのはしんどい、でも生きないといけない、未来のために。
このメッセージを伝えるために誰もがしんどく生きていた敗戦後の日本を舞台に選んだのだろう。
しんどさは視点や立場によって異なってたけど印象的だったのは3つ。
「自分だけが生き残っててしんどい」「いなくなってほしくない人がいなくなってしんどい」「国も世界も自分を守ってくれなくてしんどい」そうすると何のために生きればいいのかわからなくて、生きるのをやめたいが発生する。
そんな中でも劇中では明子のためにシキシマは生きて抗うことを選択。
まさにコピーの「生きて抗え」これそのものだった。
エンドロールの最後にゴジラの足音が近づいてきて観客に咆哮を放つ。自分に対して「生きて抗え」と叫びかけられたIMAXの音圧でそのメッセージから逃げ場なく包み込まれた。
(タイミング悪すぎて一部削除)
令和の現代に新宿で鑑賞した味わいは以上。
映像作品としては没入感を絶やさない役者の演技とVFX、エンタメに媚を売らないBGMとストーリー、大満足でした。
ただどうしても民間人の理科の実験的殲滅作戦はシン・ゴジラのオマージュ的で尚且つ身体の内側からの爆撃に弱いというのはベタだった。特攻隊としてのトドメが必須だったのはわかるが。
それを差し引いてもど傑作の★4。
見に行ってよかった!
今年一番の映画でした!
レイトショーで大人1500円かけて見に行きましたが、期待通りの内容で2時間あっという間に終わりました。
ゴジラと人間ドラマは半々くらいでした。ゴジラは原子力の破壊力、戦争や自然災害といった人間に対する脅威みたいなものなのかなと思いました。人間にはまだ理解できない、制御不能な存在なので恐ろしく感じました。最後のシーンではゴジラの肉片のようなものが再生していて、これは人間が一度理解できたことでもまた更に新たな謎が生まれたり、終戦してもまだ火種は残っている?ということなのかな。
ストーリー自体は分かりやすい構成でしたが、色々考察できる味のある作品でしたー。
敗戦と原爆/ゴジラ史と映画史
2023年。山崎貴監督。第二次世界大戦と強く関連させたことで原点(第一作)に立ち返り、さらのその「原点性」を濃縮している。原点性とは、巷間言われているように、①戦争で生き残った者たちの罪悪感から生まれる自罰感情(トラウマ含む)②原子力爆弾の被爆国として核の恐怖のリアルな形象(アメリカへの抗議含む)、としてゴジラを描くということ。①だとゴジラ=死んだ兵隊たち②だとゴジラ=核の恐怖となり、本作の場合、意識的に二つのイメージが重ねられている。ゴジラが口から吐く熱線の爆発は、キノコ雲や黒い雨など明らかに原爆だし、最後に海に沈んでいくゴジラに敬礼しているのは①の意識があると考えなければならない。
このように「ゴジラ史」を踏まえた映画は、同時に「映画史」も踏まえている。一番わかりやすいのは未婚の男女の寝床を隔てる「ジェリコの壁」。もちろん、フランク・キャプラ監督「或る夜の出来事」。また、死にたくない特攻隊員というのは監督自身の過去の作品からの引用のようにも見えるし、優秀な官僚が国家機関を総動員して対応するのではなく、民間で(とはいえ海軍の生き残りが中心だが)対処しようとするところは、官僚映画だった「シン・ゴジラ」への批評だろう。映画は映画史のなかでつくられる。
特攻から逃げて結果的に仲間を見殺しにしてしまった主人公が、最終的に特攻で死ぬ覚悟を決めながらも生きようとするというのが重要。単にやり残したことをやり遂げるのではない。
ゴジラの声と爆風の威力はさすが山崎監督というほかない。
山崎貴はよい監督、だが、よい脚本家ではない
山田裕貴をワダツミ作戦に参加させたくない佐々木蔵之介が「戦争を知らないことは幸せなこと」と言って山田裕貴を排除したのですが、すごくよいやり取りだと感心しました
しかし、山田裕貴は遅れてゴジラとの戦争に加勢します
これは作劇論的にカタルシスを増やすためだと理解していますが、佐々木蔵之介の中に結局は山田裕貴に戦争を経験させてしまった後悔や自分の不甲斐なさみたいなものが表現されてなかったです
主人公は神木隆之介なので本筋ではないのも理解していますが、こういう細部(脇役)にも隠れているドラマを見逃さないし拭わないのが本当に一流の脚本家だと思います
ですから、山崎貴はよい監督、だが、よい脚本家ではありません
日本の映画監督は印税がないので、印税をもらえる脚本を書きたがるのは仕方ないことですが、脚本を他人に分業にできれば山崎貴はハリウッドとも戦えると思います
現状では、シンプルで万人受けする脚本は書けるでしょうが、脇役は殆どが必要な役割を与えられた記号なんですよね
シンプルにするために記号化してるんじゃなくて元々脇役は記号化した単純な脚本しか書けないんだと思います
セリフのレベルから推測してます
脇役が都合よく動いてくれないのに話がうまく収束していくような脚本レベルに山崎貴は一生届かないと思います
貶しているわけではなく、日本実写映画最高峰の監督がハリウッドと肩を並べるために残り必要な決断は何かと考えたらコレだと思ったので提案してみた次第です
神木隆之介に主演男優賞を是非
「シン・ゴジラ」から7年ほどが経過しあれに対抗できるゴジラ映画ができるのか?
と不安になっていましたが観てみれば素晴らしい作品だったことに間違いはないです。
他の方々のレビューで内容のあれこれは語られているので自分は俳優方面に注目してレビューします。
庵野監督のゴジラには無かったヒューマンドラマが濃く演出されていたのは
山崎監督の特徴だなと思いますしこれをくどいと感じる方も居るとは思います。
しかし、マニア向けではなく万人向けドラマの王道的演出にしたことで
他のゴジラ作品との差別化が出来ていて良いなと思いました。
劇中では敷島浩一がこれでもかと感情をボコボコにされて観ている方が辛くなるシーンが
多々ありますがそう思わせる神木隆之介の演技がとても良かったですね。
トラウマからくる恐怖心で言葉が出なかったり震えたりというのがゴジラの怖さを教えてくれます。
とくに銀座での哀しみと無気力さと怒りがこう混じりあったなんとも言えない感情を
顔で表現してくれるのは流石だなぁと関心してしまいました。
他の俳優陣が霞むくらい印象が強く残っていたのでもう主演男優賞を送ってあげてほしいです。
最後の最後でもハリウッド映画みたいに感情を表に出さないで終わるのは
「シン・ゴジラ」でも一緒でやはり日本の映画だなぁって安心感ありますね。
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