ゴジラ-1.0のレビュー・感想・評価
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新たな神話
ゴジラ。日本が生み出したハリウッド含め世界に通用する、怪獣。
誕生は反核思想をまといながら、人類に脅威を与える恐怖のモンスターとして。戦争が重なる。
長いシリーズの中、迷走する時代もあれ息の長いキャラクター。日本におても、ハリウッドにおいても。かつてはローランドエメリッヒが映像化し、物議をかもし、2000年代に入りギャレスエドワーズが映画化。見応えあるハリウッドのGODZILLAを作り、またキングオブモンスターではキングギドラなどまでハリウッドが貪欲に映像化した。
本家日本で庵野秀明が視座を新たに、シンゴジラとして。
2023年、新たなゴジラ映画が作られた。
舞台を大戦直後とし、焼け野原となった日本、東京にゴジラが襲来する。凶暴化し深海から目覚めるのは、やはり水爆核実験により…
まず特筆すべきは映像。VFXによって描写される東京、ゴジラ襲来などのシーン。冒頭のシーンから銀座襲来、海上での艦隊決戦など、見応えある描写の数々。圧倒される。
音響も素晴らしくまさに体感映画。
ドラマパートがやや定型的な印象は否めないものの、求めすぎかもしれない。
主人公をもと特攻隊員としたところ、自分の戦争は終わっていない、というセリフ。彼の生き方に特攻から逃げたという気持ちが暗い影を落とす。ゴジラ襲来というフィクションと時代をリンクさせるシナリオ、俳優陣も良い。
戦時の特攻攻撃がでてくるあたり、演じる神木隆之介が最後にまさにゴジラに特攻してしまうのか、と危惧したが…
メッセージは生きて帰ってこい、というもの。生き残れ、
という価値観。
山崎貴監督、ALWAYS3丁目の夕陽で名をあげたが、
昭和、戦争、庶民などのエッセンスをゴジラ映画に詰めて、
創り上げた。
またひとつ、ゴジラという神話に新たな傑作が
加わったというところではないでしょうか。
現実の戦争が惨状を拡大させ、終わる気配も見せない…
エンドクレジット、伊福部昭のゴジラテーマ曲が勇壮に響く中、深い余韻を残し映画は終わった。
子役の子、さりげなくて良かったねえ。
(どーしても、の)2回目。
ゴジラ映画30作目で、かつ、ゴジラ70周年記念作品。この映画は正当な系譜のゴジラ映画だ。風格もある。
神木くんが、「俺は本当は生きていちゃいけない人間なんです」と言うと、
浜辺美波さんが、『私の両親は火に焼かれながら、私に“生きろ”と言ったんです』(凄まじすぎる情景)。
とか、
(ゴジラがどんどん迫って来る銀座で、もはや疲れ果てている浜辺美波さんに)「立てえ!死んではだめだあ!」神木くんが助ける場面(自分は生きようとはしてなかったのに)とか、
佐々木蔵之介さんが「なぜ嫁さんにしてやんなかったんだあ!」と胸ぐらをつかんで言い寄ると、神木くんが『俺の戦争が…、終わってないんです…』と肩を落とすところ、
青木崇高さんが「生きろ」って言うとこ。
吉岡君が、「思えばこの国は命を粗末にしてきすぎました。装甲の薄い戦車、……。特攻だ、玉砕だ…。
だからこの戦いは、一人も犠牲者を出さないことを誇りとしたい。未来を生きるための戦いです」という場面… 等など。
涙がこぼれた……。ほんとに。
ドラマパートが(も)、すごくよかった。
戦後、生き残ってしまった人達、混乱の中で生き抜こうとする人達、若者…。
ゴジラを狂言回しにして、日本が、日本人が描かれている。
そうか、この映画は、山崎貴監督の【戦争3部作】の3作目なんだ!と気がついた。
山崎貴監督は、VFXという手法を駆使して、
『永遠の0(ゼロ)』で「零戦」を、
『アルキメデスの大戦』では「戦艦大和」を、
そして…、
「G -1.0(ゴジラ マイナスワン)」では、
(核兵器や戦争そのもののメタファーと言われている)「ゴジラ」を。
それぞれを合わせ鏡にしてにして、日本人を描いてきた【戦争3部作】なんだと…。
……浜辺美波さんが「こうさんの戦争は終わりましたか」という問いかけが、3部作が収斂された瞬間だと思った。
大画面で観て、劇場のみんなと一体感を味わえる心地よさを味わえた映画でした。
佐藤直樹さんの劇伴が、とても良かった。
ゴジラのテーマが大音量で流れると、痺れた。
きっと、また、観に行く。
ゴジラ-1.0はゴジラではない!ヨジラだ!!評価も-1.0なツッコミ映画
安定の山崎貴品質、ツッコミどころ満載で、ナンデヤネンとツッコミながら観る分には楽しめるかなー。
車両から海に落ちて命拾いしたヒロインが次の瞬間には銀座の街をゴジラに追われているとか😂
そこを助けに来た主人公が見つけるとか、どんな確率だよーとか😂
海に一気に沈めて浮上させて、急激な圧力変化でゴジラを殺す作戦なんだけど、
浮上させる途中で止まっちゃう。
仕方なく軍艦で引っ張りあげようとするんだけど、そこに漁船が集まってきて皆で引き上げるという。
いや、ロープ沢山つなげてる段階で時間経ちすぎて急激な圧力変化になってないから。
引き上げる意味ないって😂😂😂
最後にヒロイン、あれで生きのびてるとかありえる!?😂
期待しすぎたのだろうか?
ストーリーもVFXも役者もすごくいいのに。
何だか納得いかないのは役者をうまく使えてないから?突っ込みどころだらけだから?
まず、子役の使い方が下手。役者が出るとだいたい先が読めてしまう。
ありきたりのラストもう~ん…
VFXは最高❗️
ゴジラ登場シーンは、迫力があり思わず声が出てしまうほど。
しかし、セリフが安っぽく感じてしまい。時折睡魔に襲われた。しんみりしたり、悲しいシーンの曲が今一つ。
ただ、伝説の戦闘機を整備してゴジラに挑むシーンは、テーマ曲も相まってドキドキしたし、カタルシスも味わえて良かった。
神木隆之介って、こんなに下手な役者ではなかったはず…💧
神木隆之介くんは、子役の時から、本当に繊細な芝居をやれていて、好きな役者さんの一人だったのに、今回は変なキメ顔で映っていたりして、あまりにも微妙な芝居になっていた。
最後の作戦前に子供との時間を過ごしたシーンも、あまりにもぎこちなさ過ぎた。
こんなに下手な演技はする人ではなかったはずと、見終わったあととても残念な気持ちになった。
主人公のモノローグのセリフで意味不明なものも多く、見ていて首をかしげるばかりだった。
ヒロインに関しても、「生きろ!」と言っていた割には、ゴジラに乗っていた電車が襲われて池に落ちた後、銀座の町を人々が逃げ惑う中呆然と歩いていたが、生きろと言う女性なら、もっと必死で逃げるはずだと思う。
あまりにも、キャラ設定に一貫性が無さすぎる。
良かったのは、VFXと安藤サクラさんの子供の扱いと、最後に主人公とヒロインが生き残ったことぐらいだろうか…💧
理不尽の権化vs日本人
ストーリーに関わることは書きませんが、そうすると書くことがない…ではレビューにならないので少しだけ。
何を目的としてなぜGは日本を目指すのか分かりませんが、災害なんてそんなもの。そんな理不尽に抗ってきた日本人にとっては、いつまでもGの呪縛からは逃れられないのかも。
ストーリーについてはあまりにあからさまで読んでくれと言わんばかりの伏線?でしたが、あの装置の起動レバーはてっきりアレだと思ったのに、そっちだったとは。
海戦ものかというくらい、TやY、Hが活躍し、挙句にSが鍵となるのですから、ある意味大興奮と萌えを感じてしまいます。
この手の映画のお約束は守りつつ、迫力の映像は圧巻でした(語彙が不足)
まぁ、あの状況でアレで済むのは流石に補正がかかり過ぎな感がありますが。
あと、最初は誰だかわからなかったので主役はいつ出てくるんだろうと思ってしまいました。あんな荒んだ感じの役は珍しい気がします(単にそういう作品ばかりしか知らなかっただけかも)
日本映画+1.0
監督の山崎貴は「宇宙戦艦ヤマト」ですっかり幻滅していたので、ゴジラ映画の新作と聞いてもちっとも期待していませんでした。予告編を見てもどうせベタベタな人間ドラマとまぁまぁなVFXシーンの組み合わせで、よくある安っぽい邦画だろうと高を括っていました。
しかしユーチューブであの岡田斗司夫氏が「シン・ゴジラを超えた!庵野秀明は山崎貴に負けた!!」と本作を大絶賛しているのを聞いて、これは見てみても良いのではと思い直し、劇場に足を運びました。
まず開始5分で中型のゴジラが登場、すごい迫力で恐怖感を覚えるほどです。掴みはOKというやつです。それから人間ドラマパートがやや長めに入りますが、丁寧な描写で「三丁目の夕日」みたいで、ゴジラ映画を見ていることをうっすら忘れるほどです。
そこから私が1番見たかった、海で漁船のような小舟が顔を海面から半分出したゴジラに追いかけられるシーンが入ります、このシーンの臨場感と恐怖感は圧巻です。綺麗な昼間の海と波をかき分けて迫るゴジラの顔の描写がすごくて、VFXチーム「白組」の仕事は素晴らしいです。
基本はゴジラが現れて、暴れて、それに人間が立ち向かい退治する、といういつものパターンですが、交互に展開されるドラマパート・VFXパートが相乗効果で物語を盛り上げてラストまで一気に駆け上がります。
結論を言えば「シン・ゴジラ」を凌駕する完成度で、オタク向けのシン・ゴジに対してファミリーで楽しめる王道のゴジラ映画です。
若干俳優の芝居が大げさでワザとらしい雰囲気も無くは無いですが、映画としてちゃんと出来ているので殆ど気になりませんでした、神木くんも浜辺ちゃんも魅力的です。
この映画はゴジラ映画はもちろん、日本映画としても歴史に残る一本になります。
劇場で見なければ後で後悔すること必至でしょう。
おそらく海外でもヒットしますね。
今から続編が楽しみです。
東宝ゴジラ
面白かった、ちゃんと東宝のゴジラ映画になってた
「シンゴジラ」と「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃」が好きなんだけど、同じくらいよかった
ゴジラが暴れるシーンと伊福部音楽のタイミング良さ
一作目の東劇破壊を今のVFXで観れただけでも泣けた
良い。
個人的にはシンコジラが好きだけど、これも良い。
今までの作品と違い、コジラの倒し方を真剣に考えている所は良い点かな。
ストーリーは良かったが、好みとしては時代を現代にして欲しかった。
特撮ゴジラを今の技術で製作して完成させている。
見やすさ◎
ストーリー◎
キャラクター◎
没入感◎
個人的好み○
ゴジラの咆哮の音にしびれる! 映画館で観てよかった
音はとても良かった。ゴジラの咆哮の響きは素晴らしかったですし、すっかり忘れたころにゴジラのテーマ曲?を挟んでくるあたり、ちょっと好きな感じ。
映像(VFX)が凄いとの話題も多いが、私的には日本の怪獣映画の域に留まっていると感じました。とはいえ、しっかり迫力もあり、良い感じの映像で不満はないです
また、ゴジラの映像はそれでいいかなとも思う、日本の怪獣映画ですから。
ストーリーや脚色は、怪獣映画なので、色々難ありも、まぁこんなもので良いかなと。
怪獣映画なので怪獣がメインで良し。
役者は、安藤サクラがやっぱり凄い女優さんだなと思ったのと、山田裕貴もいいなぁと思ったところ。脇役ながら、いい意味で存在感を示してくれた。
個人的な好みで、旧日本兵賛歌というか、そういう雰囲気の設定は嫌いなので、星は総合でちょい低めとなります。でも、良い出来で、全体として飽きずに観れたし、面白かったかなと。
映像 ★★★
音 ★★★★★
物語 ★★☆
役者 ★★★★
編集 ★★★
粗さ ★★★ (合格レベル)
総合 3.5
ゴジラが好きな人が作ったゴジラ映画ですね
素晴らしく完成度の高い、最高のゴジラ映画でした!
シンゴジラも後を続けられるような終わり方にしていたので、そちらで続ける事も出来たのでしょうが、東宝としては原点に戻ることを決め、山崎監督に初代ゴジラのリメイクで最初オファーしたのだと勝手に想像しています。しかし、初代ゴジラですと、山崎監督がテーマとしたい特攻の否定とは合わないので、少しずらしたのだと思います。山崎監督は恐らく特攻をテーマにした過去の映画で色々と彼らの手記等を調べたのでしょう。無駄死にを強いられた人たちや、生き残ってしまった人たちの無念を、この映画で終わらせたかったのかなと思いました。
この映画は随所で、ゴジラに深いリスペクトを持ち、軍事や昭和20年代のマニアが作ったということが見て取れます。きっとずっと見たかった画を描いたのでしょうね。震電・・・というのが面白い所で、それだけのマニアなら震電があの任務に不向きとご存じのはず。それでも、震電を出したかったんだ、という所が、マニアらしくて私は好きです。
ラストシーンの病室ですが、悲劇的でしたが感動しました。ゴジラの放射能火炎で出来たキノコ雲や黒い雨から見て、恐らく、あの2人はこの先長くは生きれないでしょう。自分たちの命を犠牲にして、あの幼子に希望を繋いだ。そういう場面と取りました。
他にも褒めたい点がたくさんあるのですが、キリがないのでこの辺で。
残念な点(-0.5分)は、主要キャストの何人かがあの時代の人に見えなったこと。ですが、今の日本人は血色が良すぎるので、こればかりはどうしようも無いと思います。
最後に一言。作品の完成度は人間ドラマもしっかり描けているマイナス1の方が高いと思います。それでもやっぱり自分はシンゴジが好きで、また見返しちゃうんだろうな。
そんなに絶賛するほど?
ちょっとご都合主義っぽいかな。
子役も借りてきた人形みたいだし。
必死に演技してる神木くんが浮いて見えた。
なんで火を吹く前にガチャンガチャンって背びれ(?)が工作みたいに動くの? 生物じゃないの???
エンドロールは人の作品使って、好感度あげてもちょっとなぁ。
初代ゴジラは昭和29年に出現が定説と思っていた。今回のはその10年...
初代ゴジラは昭和29年に出現が定説と思っていた。今回のはその10年前に出現していた。ー1.0はどういう意味なのか?ゴジラが終戦後の混乱の日本をより破壊してー1からの再出発を意味しているらしい。ゴジラは再生して初代に繋がるのか?このゴジラどう猛なんだけど、どこか可愛い。
私も29年生まれ、ゴジラと共に生まれ、育ったと自称ゴジラ世代の私には今までのゴジラ映画とは違う新しい見せ方、楽しみ方を提供してくれた。ゴジラのリアルな描写はハリウッド仕込み。シン・ゴジラより一層リアルな仕上がり。前世紀のぬいぐるみ箱庭的な日本の特撮技術も格段に良くなった。ゴジラの目玉が大きいのは初代ゴジラを意識しているのか?ただ映画エンドの家族再開では泣いてしまったのはなぜかわからない。
東宝のゴジラ戦略の推測を中心に…
ゴジラ映画のファンとしては期待の一作。
公開されてすぐに観たい気持ちはあったけど。
あまり、混雑していない日にちと時間を選んで、ゆったりと鑑賞してきました。
【東宝のゴジラ戦略(推測)】
作品の感想は、後半に記載するとして、この新作が商業映画として持つ意味について考えてみました。
2022年11月、翌年11月3日に、東宝の制作した新作ゴジラを公開すると発表がされました。
しかし、その内容は、タイトルを始め完全極秘で、なかなか予告編も公開されず。
そんな中、2023年6月半ばから、X(旧Twitter)の公式アカウントに、直近の29作目「シン・ゴジラ」から毎日1作ずつ遡りながら、作品を紹介するというイベントが開始。
画面の右にポスターを貼る空欄があるのですが、第1作「ゴジラ」が貼られたとしても、もう1作分の枠が残っている。
これは、第1作紹介の翌日、新作のポスターが貼られ、予告編も公開か、と。
その期待の7月11日午後8時頃に、期待の映像が流されました。
29、28,27とカウントダウンが始まり、画面は、「0」に。
ところが、カウントダウンは終わらず、-1.0、-2.0…と続いていく。
そして、Gの文字が現われ、「明日AM4時解禁」で終了。
朝4時に起きている日本人なんていないよ。お預けか。とのコメントが続々と。
翌日、「ゴジラ-1.0」のタイトルとともに、予告編映像は公開されたのでした。
このAM4時という時間設定から、私は、東宝の本作品の戦略が見えてきました。
北米でのヒットを狙っている、という推測。
ゴジラ公式アカウントは、英語版(GODZILLA OFFICIAL)があり、日本の公式アカウントと同時刻に予告編映像が公開されています。
日本と、米国ニューヨーク州の時差は、14時間。
つまり、日本の朝4時は、向こうでは、昼過ぎの2時頃で、もうすぐ夕方。
予告映像を公開して間もなく、北米の学生は授業が終わり、会社員は仕事が終わり、「やれやれ一日も終わったか」となり、スマホでXを開いてみると、ゴジラ公式をお気に入りにしている人は、トップに「ゴジラ-1.0」の予告映像が表示されるという訳。
これが、日本の夜8時だと、向こうは朝6時で、登校や出勤の時間帯、のんびり映画の予告編を観るような状況ではないですね。
そして、帰宅途中にXを開いても、予告編は、タイムライン形式なので、既に下に沈んだあと。
宣伝は、パッと見で、目に入ることが必要です。
その後、海外版の予告編も公開されましたが、視聴回数は、72万回を越え、英文のコメントが続々と寄せられています。
そして、11月3日公開と同時に、日本で大ヒットとなった本作品は、北米では、日本映画としては、近年では最大の1500スクリーンの上映が12月から劇場公開と決定しています。
予告編の内容は、日本版と海外版で多少違うのですが、大きな違いはテロップです。
日本版では、
「戦後、すべてを失った日本。
その無(ゼロ)が、負(マイナス)になる。
生きて、抗え。
(Gのロゴの後に)-1.0」
海外版では、
「THIS DECEMBER(今年の12月)
A NEW REIGN OF TERROR(新しい恐怖の支配が)
BEGINS(始まる)
(Gのロゴの後に)GODZILLA MINUS ONE」
つまり、日本人にとっては、敗戦後の焼け野原に追い打ちをかけるようにゴジラが襲ってくる、というのはインパクトがあるけれど、北米の人々にとっては、別のアプローチの方が効果的と東宝が判断したのだと思います。
ハリウッド版ゴジラの守護神的な怪獣ではない、恐怖を与えて襲ってくるモンスターのイメージで宣伝した方が、効果がある、と。
【北米ヒットに拘るワケ】
ハリウッド版ゴジラは、2014年に大ヒット。続編も作られ、「ゴジラVSコング」(2021年)も大ヒットして、ゴジラの続投が決まり、「ゴジラVSコング」の続編公開が、来年2024年に決定しています。
「シン・ゴジラ」はハリウッド版ゴジラの直後、2016年公開でしたが、これが北米ではあまりヒットしなかったのです。
東宝は、2024年公開予定の「ゴジラVSコング」の続編から、著作権料収入を見込んでいるわけですが、今回の「ゴジラ-1.0」の北米での興行収入が「ゴジラVSコング」の興行収入に直結することは、明らかです。
そのためにも、北米での大ヒットはなんとしてでも成し遂げたいのが、東宝の本音でしょう。
【やっと、感想を述べます】
この北米戦略は、じつは、本作品が、これまでのゴジラ映画の中でも、最高の出来栄えという高い評価を生み出すきっかけになっていると思います。
ゴジラを中心としたCGによる映像表現の巧さもさることながら、じっくりと「人間ドラマ」を描くことに成功しているからです。
主人公はあくまでゴジラであるから、ゴジラのアクションが重要な要素であるのは確か。
でも、北米で、多くの観客を獲得するためには、「人間ドラマ」は不可欠です。
特に、登場人物の日常生活上での、家族や関わりのある人物への「思いやりや優しさ」が観客に伝わらないと。
ハリウッド版ゴジラシリーズの人間パートでは、その辺りの作り込みが巧いと常々感じていたのですが、本作品は、そのレベルに十分到達しつつ、「戦争」を通しての人間の心理的葛藤まで描いていて、ゴジラ映画は初めてという方でも、しっかり感動できる作品となっています。
文句なしの★5つです。
高評価レビューが多すぎて逆に不自然な作品
期待してIMAXで鑑賞 料金返して欲しいくらいにIMAXで観る必要無し ゴジラはちょっとしか出て来ない しかも弱い 予告に釣られて悔しいわい 数年ぶりのガッカリ作品
おもしろかった
正直、山崎監督の作品は当たり外れがあるからあまり期待していなかったが、観たらおもしろかった。
人間ドラマもゴジラが暴れるシーンも良かった。
タイトルの意味は戦争の負債がさらにマイナスになると言っているが、1作目より前を行くという監督の野心を感じる様なそんな映画であった
脚本は笑っちゃうほどひどいが、見て損はない
ゴジラが強くて迫力があるところはさすが。口から吐く衝撃的な光線の破壊力とそのエネルギーを充填する時の背中の動きは見ごたえがあった。身体に損傷を受けてもすぐに再生してしまう強さもうまく映像表現できていた。
安藤サクラ、吉岡秀隆らの演技によってリアリティが感じられ、脚本への違和感を感じつつも、ストーリーから心が離れてしまうほどではなかった。なので、見て損はないと思う。
ゴジラの違和感(海上で上半身が出るほど浮いているのはなぜ? 立ち泳ぎがすごくうまいのか?)、ゴジラ退治作戦の違和感(駆逐艦を助けに来た船がロープをつないで引っ張るのには笑ってしまった)、主人公への違和感(芯の強さを途中どこかで見せないと、主人公として魅力不足)、ゴジラの周りの群衆への違和感(なぜ、ゴジラの進行方向と同じ方向へ逃げる?)。
違和感はたくさんあるが、そもそもゴジラという生物が大きな違和感なので、気にするほどのことではないと思える。いくつかは笑えるほどひどいので、そういう楽しみ方ができて良いかもしれない。
全2013件中、1241~1260件目を表示