こんにちは、母さんのレビュー・感想・評価
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家族愛
山田洋次監督
御年91歳で
90本目の記念作品。
「男はつらいよ」シリーズ他
下町を舞台にした
人情劇が大好きなので
公開初日に鑑賞でき嬉しかったです。
向島で、夫が遺した足袋屋を
引継ぎ暮らしている
主人公 神崎福江を
吉永小百合さんが
生き生きと演じられていて
とても、素晴らしかったです。
集う仲間との 日々の生活を
楽しんでいる姿や
秘かな恋心を抱き
胸が、トキメク仕草にも
笑顔をもらえます。
涼しさ感じられる
綺麗な色のお着物姿もステキでした。
息子役の、大泉洋さんは
昭夫役を自然に演じられていて
好感が持てます。
大会社の人事部長の苦悩や
離婚問題、大学生の娘との
コミュニケーションにも悩み
心の休息にと 実家を訪れ
「こんにちは、母さん」というセリフ
振り向く母の明るい表情に
ホッとするシーンが印象的。
福江の住む家の外観は、趣があり
家の中は
寅さんの だんご屋さんみたいで
懐かしさも感じられました。
昭夫の娘、神崎舞役の永野芽郁さんも
将来に悩む大学生を自然体で、
可愛らしく演じていましたよ
おばあちゃんの家で
いろいろな発見をして
心が成長した様子もみられ良かったです。
ロケーションも楽しめ
福江を取り巻く下町の住人達
それぞれ、豪華なキャストで
個性豊かに 楽しく演じられていて
素晴らしかったです。
母と息子で、お酒を飲むシーンや
物干しがある庭で
花火を眺めながら
会話するシーンもステキでしたよ。
詳しく語りたいですが
ネタバレになるので
是非、劇場でご覧ください。
ラストは、隅田川花火大会の
打ち上げ花火のエンドロール
最高でした(≧▽≦)
劇中で、サザンの曲も聴けましたよ(^^)/
プラス星ひとつ
母と息子の心温まる物語
東京・下町の家族が織り成す人間模様を描いた家族ドラマ。主演の吉永小百合と大泉洋の共演は本当の親子のような演技力で安心感があり、観ていて心が和みました。昭和の雰囲気が漂う母と子の心温まる物語です。
2023-132
よくもわるくも昭和の香り
あったかい。癒されました。
山田監督は決してブレない
昭和のテイストだけでなく、時代を越えた「親子の情」を味わうことができる
台詞回し、カメラアングル、カット割りと、何から何まで「山田洋次」印の映画で、その健在ぶりに驚かされるし、それが嬉しくもある。
実年齢と相応の役柄を演じる等身大の吉永小百合も良いが、山田洋次らしい軽妙なコメディにピタリとはまっている大泉洋も楽しませてくれる。
何よりも、劇中の台詞にもあるように「肩の力を抜いて、朗らかに」映画を撮っていることが伝わってくるのが心地よい。
その一方で、リストラをする側とされる側の葛藤があったり、年老いた母親の恋を素直に喜べなかったりと、良くも悪くも「昭和」の世相や価値観がチラホラして、今の時代とのミスマッチ感は否めない。
誰もが気軽に上がり込んで、集会所のようになっている母親の自宅兼店舗は、会社や家庭での人間関係に疲れた息子や孫娘のシェルターにもなっているが、そうした人情味に溢れた下町の風情も、こんな場所があったらいいなと思う反面、残念ながら、ファンタジーにしか感じられない。
大企業の人事とホームレスの支援に優劣はないと言うのであれば、ホームレスにも、競争社会から脱落してしまったそれなりの理由があるということを描くべきなのに、代わりに東京大空襲のエピソードが語られることにも、違和感を覚えざるを得ない。
ただ、そうは言っても、仕事を失い、妻とも別れた息子と、失恋した母親が、明るく、幸せそうに見えるのは、切っても切れない親子の絆と、そこから生まれる暖かさと居心地の良さを感じ取ることができるからだろう。
これは、単なる「時代遅れの映画」ではなく、どんな時代でも変わることのない、普遍的な「親子の情」を再認識できる映画でもあるのである。
【”人事部長はツライよ!だが人として正しい行いをすれば災い転じて福となるのである。”今作は、名匠山田洋次監督のブレない人間性肯定の考えに基づき、登場人物を温かき目線で描く姿勢が心地よき作品である。】
ー 今作は山田洋次監督の母三部作「母べえ」「母と暮らせば」に続く作品だそうである。そして、ナント山田監督の通算90作目だそうである。
正に名匠である。
私は、山田監督の作品は、「寅さん」シリーズを代表とした、ブレない人間性肯定の姿勢が好きなのである。-
◆感想
・大企業の人事部長であるアキオ(大泉洋)は妻とは別居中。
大学生の娘マイ(永野芽衣)は妻と同居しているが、頻繁に家を空ける。
ー ”大泉洋さんが人事部長ってどーよ!”と思っていたら、ビシッとネクタイ&背広姿が決まっている。うーむ。参ったなあ。(何がだ!)-
・臍出しファッションのマイを演じた永野芽衣さんの黒いネイルが似合っているなあ、と思っていたら悩んでいたアキオが母フクエ(吉永小百合:日本の女優さんの中で、最も不老で品性高き方である。オーラも凄い。)の家に良い歳なのに、暗い顔をしてやってくるのである。
ー 男という生き物は、何故に母親に弱いのであろうか。(私だけか?)-
・フクエは一方、明るい顔。活き活きとボランティア活動をしている。更に”そのリーダーである牧師さん(寺尾聡)に恋をしているらしい。”とマイに聞いて尚更、落ち込む姿が可笑しい。
ー 確かに、母親が恋をしていると知ったら正直複雑であるが、息子とはそんなものである。-
■アキオの漢気溢れるシーン
・同期入社の課長キベ(工藤官九郎)が会社のリストラ候補になっている事を知りながら、その事実を立場上、言えないアキオ。だが、キベがその事実を知りアキオの席に来て”酷いじゃないか!”と言うシーン。
内心、あんまり仕事してこなかったから40代後半で課長じゃないのかい、と一瞬思ったが弾みで上司の腕を扉に挟んだだけで、懲戒解雇はないんじゃないか?せめて、昇給停止か降格だろうと思っていたら、悩み抜いたアキオが自らの地位を投げ打ってキベの首を守るシーン。
アキオ自体が、人事部長の仕事に嫌気がさしていた事がキチンと描かれているし、彼の友を想う姿が男である。重ねて記すが”人事部長はツライよ!”。
ここで、序盤に母、フクエが言った言葉が効いてくるのである。
”切られる方が、切るよりましよ!”
山田監督は非正規雇用にも触れているし、今の日本の組織体制に静にお怒りなのだろうと思いながら観賞続行。何だか、申し訳ない気持ちになる。
・フクエたちがホームレスの頑固なイノさん(田中泯:矢張り良い俳優さんである。眼力とドスの効いた声が凄い。)を心配するシーン等も観ていて沁みる。
<今作の展開は、サラリーマンにとってはナカナカ厳しい内容では有ったが、山田監督は今の日本の組織体制に疑念を抱きつつも、キチンとした人情映画に仕上げているのである。
流石、邦画界が誇る名匠だなあと思いながら、劇場を後にした作品である。>
■2023年9月27日 追記。
NHK「プロフェッショナル」で今作を製作中の山田監督と吉永小百合さんの遣り取りを鑑賞した。山田監督が敬意を持ちつつ、吉永さんに掛ける厳しき言葉。
吉永さんは、映されないのに、足袋職人の女房役として、ミシンで足袋を縫う練習をしている。更にジムでトレーニングをしている。
山田監督が言った”映画を観終わって、ああ面白かった。腹が減ったな、何て言われる映画が良いね。”と言う言葉も含蓄があるし、改めて映画を製作している方々の映画愛を感じたドキュメンタリーであった。
何しろ、嬉しかったのは吉永さんが、”マダマダ、続ける。”と言って下さった言葉であった。
洋次ワールド。
会社とプライベートで色々と悩みがある昭夫と夫に先立たれた昭夫の母福江の話。
神崎家の福江、昭夫の身の回りで起こる人情劇ストーリー。
作品観ての感想は、毎回思うんだけど吉永小百合、山田洋次監督の作品はファンが多いな!って感じ。
洋次が監督、脚本務めれば令和も昭和にタイムスリップ!(笑)
私が子供の頃、オヤジがテレビ放送を録画してた「男はつらいよ」を家族で観てたのを思いだしたんだけど、渥美清さんが生きてたら山田洋次監督はこの世界観の作品を撮り続けたいんだろうなと...個人的に思った。
大泉洋も洋次ワールドの世界観に入ってしまえば昭夫の喋り方、泣き方、転び方も少し寅さんに見えて、笑えて、懐かしい、暖かい、幸せな気持ちになれました!
福江の独り身になっての恋愛はいいんじゃない!若くいれる秘訣よ!
評価は3.5だけど面白かったです。
正反対の位置に置かれている母と息子の訪れる運命に非常に感動した
良くも悪くも『山田洋次』
とても共感できる作品でした
山田ワールドに大泉洋がドハマり!
しみじみ良い作品。
肩越しのアップや、暖簾ごしから次のポジションに移る完璧なアングルに痺れます。
絶妙なタイミングで鳴く蝉が、たまらなく気持ち良い!!
両引き戸を開け放つ吉永小百合のエモさ。
この感覚がたまらなく好き。
非常に山田洋次的な映画ですが、おんとし91才!
現場でメガホンを取っているのかしら??
お元気で何よりですが、実のところ『お帰り寅さん』『キネマの神様』で、山田洋次監督は映画界への遺言を撮りきったと思っていました。
なので、思いもかけなかった追加プレゼントに驚いています。
しかも吉永小百合さんが主演!
岡田裕介氏が亡くなって、もう彼女が主演の映画は見られないかも…と思っていたのでWで嬉しい!
これで母三部作が完結するのですね。
いよいよ伝え残すことは無いはず…と思って見始めましたが、なんのなんの。
このタイミングで芸達者な大泉洋を山田組に迎えて、水を得た魚のようにますます元気!
渥美清→西田敏行→大泉洋
このままシリーズ化もできそうな勢いでした。
実際、これだけ多作で山田演出がブランド化されているから、優秀な山田組のスタッフで作れそう。笑
ファンタジーに社会的な問題をプラスするところも山田洋次監督の魅力なので、老々介護問題も撮ってほしい。
良くも悪くも昭和な人々
褒め言葉だと思って“美人”をつけるオヤジ
紙に印鑑
鍵をかけない家にご近所さんが上がってくる…
辛いこともあるけれど、人と人の繋がりで生きていける。
寅さんも明るく楽しいイメージですが、実は深刻な悩みを抱えたマドンナも多いんですよね。死に場所を探していたり。
山田洋次監督は「いつでもおいで」と言ってくれる人がいることの大切さを描き続けている気がします。
昔は「とらや」がシェルターでしたが、今はボランティアや教会がその役目を担っている。
そして忘れてはいけない、次の世代へ伝えるべきことは田中泯さんが背負ってくれてます。
ちなみに下町生まれ下町育ちの私の姑は、隅田川の花火を見ませんでした。とくに「しだれ柳」は焼夷弾に似ているそうで怖がっていました。
店舗兼自宅が良い!
昔ながらの 畳 板の間 縁側 物干し
そんな和風な建物と絶妙なバランスで溶け込んでいるレトロでモダンなソファーが一際存在感を放っていました。
どういった経緯でここに落ち着いたのか、想像を掻き立てられます。
そして2階へ上がる階段は、やっぱり良い。
追記:クドカンが事務所で走るシーンに驚きました。あの躍動感の意味…
会社へのフラストレーションの爆発??
カメラを動かしてみたくなっただけ??
既視感のある王道作品。目新しくはないが安心感はある。
昭和の面影を残す家に暮らす主人公である「母さん」を吉永小百合さんが演じられた作品です。息子役の大泉洋さんの公私にわたる出来事や、吉永さんのほのかなロマンスが描かれた、ほのぼの系の映画です。
こうした作品はどこかで見たことあるような、どれも山田洋二監督の作品のような。目新しい展開は全くありませんが、その分安心して見ていられます。でも、個人的にはひとひねりある作品が好みです。
大泉洋さんが可哀想でした。
安心して見られる映画
昭和人情は健在
試写会で拝見。
ほんわかあったか山田洋次印の昭和人情ものは健在。
観る前から思っていたのは、(大泉洋自身のコメントにありましたが)吉永小百合が母親で、娘が永野芽郁なのに、間が大泉洋って遺伝子的におかしくない?(苦笑)
というツッコミどころはさておき、老人視点・親側視点の幸せで語ってしまっているから、息子の大泉洋側視点としてはちょっとなぁとしか言えない、諸々の問題の処理でモニョる。
「まぁ大泉洋だからしょうがないか」という落ちとキャスティングだったなぁというのが、素直な感想。
事実上は吉永小百合と大泉洋のW主演って作品でした。
60歳以上にはお勧めだが、若い世代はどうだろう?
昭和の懐かしい風景
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