恋のいばらのレビュー・感想・評価
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女同士のトークを愛でる
松本穂香と玉城ティナの百合っぽい、女同士の友情トークを愛でる作品でありました。
元カノと今カノの共犯関係と友情ってのは、最初の方は現実感がなかったし、そもそもバスの中で声をかけるのもかけられるのも、シチュエーションとして怖いでしょと思って観ていましたが、ラスト近くでなるほどと納得。
『愛がなんだ』『Arc アーク』などでも見せてくれた、澤井香織さんの(監督と共同の)脚本における「会話の自然さと面白さ」と女優さんの「設定年齢相応、【らしい】女性のトーク」が出ていたような。
と、思う一方、最後の方に出てきた猫がかわいくて、私の心を全てを持っていきました。
主演の二人の美しさと、可愛さと、極上のエモさ。
松本穂香さんと玉城ティナさん主演で、
城定監督というチラシの文字だけで、
時間を作ってでも映画館へ足を運ぶ価値があります。
そして見終わった感想は、
劇場で見れて良かったと思う作品です。
素朴で可愛い松本さんと、聡明でセクシーな玉城さんの
対比が素晴らしくお二人が並んで画面に映る様は
美しく、可愛く、そして綺麗です。
全編通してユーモア溢れる台詞と状況のシュールさが、
なぜかすごく今どきの女子っぽくて可笑しくて爽快。
緊迫のクライマックスの中で、
お二人が見せる掛け合いと、
二転三転する気持ちと嘘。
最後の最後の伏線まで、まったく目を離せません。
映像も玉城さんに当たる青い光がとても綺麗です。
ビーフジャーキーを齧りながら泣く松本さんも
可愛いです。
最後の深夜の部屋のシーンはまさにエモい!
(劇場で是非観てください)
偶然か、彼の頭に舞った羽毛が王冠の様に見えて、
そんな彼の状況が面白かった。
映画は一期一会だと思います。
今後も活躍される松本穂香さんと玉城ティナさんの、
"今"の競演を観れるのはこの映画だけだと思います。
是非皆さんに映画館で観て貰いたいと思います。
恋の仕返し
城定監督、とんでもないスピードで新作を連発していますが、どれも味を持ったものというのが凄いなと今作でも痛感させられました。
メイン3人の演技は本当に良かったです。玉城ティナさんの冷徹な感じと、和解した後の無邪気な様子、松本穂香さんの普段演じてる役とは全く違う無表情多めのヤバめキャラ、渡邊圭介さんのむちゃむちゃ爽やかイケメンなのにまぁまぁのクズキャラというのも見事にハマっていて、隙のない演技を堪能することができました。
リベンジポルノされる疑いがあるので、元カレ&彼氏の家に潜り込んでデータを消すというだけの話ではあるんですが、時間の持たせ方も良かったです。そんなバカなな展開もありましたが、合鍵を作る所作から忍び込みまで、その前後で行われた事の回想もしっかりと盛り込まれていて息つく暇は無かったです。種明かしが多すぎる問題が後半はありましたが、ハラハラドキドキとクスクス笑えるが共存していてる不思議な状態にもなっていました。
一気に仕返ししていくシーンは非現実的ではありましたが、十二分にスカッとするものでした。花びらや紙が舞うシーンはとても綺麗でした。そういう背景にも拘りがあるのも今作の心地良さを生み出していたんだと思います。
鑑賞日 1/11
鑑賞時間 11:20〜13:05
座席 F-14
元カノと今カノの友情は成り立つのか?
元カノが今カノにコンタクトを取ろうとするって軽くホラーな感覚。でも、2人が男の部屋に忍び込もうと試行錯誤する中で関係性が深まる姿はとてもよかった。
あぁ、女性同士の友情の話なんだって思っていたら、それも最後の方で覆してくる。最後の方の流れは若干わかりづらかったけど、それでも十分に面白い映画だった。彼氏の最低な部分を存分に見せていたけど、ちゃんと女性たちのしたたかさも描いている脚本がいい。城定秀夫監督はただでは終わらせないな。
元カノと今カノの友情なんてファンタジーだと思うけど、案外成立するのかもしれない。なんてことも感じたが、あの涙の本当の意味がわからないでいたりする。そんなことを誰かと話し合いたい映画だ。
奇妙な関係
眼鏡っ子
恋人同士では、観ないでください。
ゾンビ映画にビーフジャーキー
玉城ティナと城定秀夫監督という組み合わせが良さそう過ぎて、わりと楽しみにしていたのですが、予想通り最高のタッグでした。「窓辺にて」といい、彼女の魅力は計り知れません。勿論、松本穂香もいい味を出していましたし、「それがいる森」に続き、新境地と言えるような役柄でした。
松本穂香は図書館で働く地味めな元カノ。
玉城ティナはクラブでバイトをしながら、ダンサーの夢を叶える為に日々練習する華やかな今カノ。
圧倒的な違いがリアルで面白く、城定監督の役者を引き出す力は本作でも発揮されており、観客の見たいを詰め込んでくれました。玉城ティナのダンスがかっこよすぎてうっとり。もう、この人がいきいきとしている役の映画であれば、なんでも面白いと言ってしまう気がする。松本穂香だって、毎度憑依したように人が違うから、毎度すごく楽しい。最高なキャスティングだね。
ピンクや青の光、コントラストも監督らしさ全開で美しく、ラスト際のとあるシーンは粋なMVを見ているような気分に。ビターで大人な、闇に溢れた恋。もっとドロドロしたものを想像していたが、これはこれであり。この手の恋愛映画が好きになったら、もう普通のは見れないよ。とは言っても、本作は恋愛映画というよりも、1人の男性を好きになった同士、という関係性を描いた作品であり、ある意味友情もの?としてすごく面白い。
ただ、これは「夜、鳥たちが啼く」でも感じたことなのだが、最近城定監督の脚本力と演出力が衰えているような気がする。「愛なのに」「アルプススタンドのはしの方」「女子高生に殺されたい」「ビリーバーズ」では、話の見応えも、伏線回収の驚きも、よく出来ていたのに、直近2作品は何だか薄っぺらい。あれ?これ、城定秀夫監督だよな...?と思っちゃう。役者の凄さに脚本と演出が全然追いついていないように感じてしまいます。
あと、渡邊圭祐はキャスティングミス。
健太郎というキャラクターが描き不足というのもあるのだが、このキャラにあまりあっていないように感じた。あまりクズ感がない。ブラックナイトパレードのときもだが、演技の深みがいまひとつ。漫画の実写化とかで配役されそうな顔立ちをしているから、もっと頑張って欲しいな。
城定監督にしてはパンチのない作品ではありますが、主演2人のファンであれば大満足間違いなしの映画だと思います。本作は何故か上映館が少し多いみたい。明け方の若者たちくらいかな?
あなたはバスで初対面の方に話をかけられますか?
リベンジポルノはいかんよ
松本穂香の鼻の穴はスパイラルブラックホールなのだ‼️❓
絶版なのに多くない?
クローゼットの中で流した涙の本当の意味が分かった時が、この映画の最高の萌えキュンポイントでした。
憧れ、嫉妬、切なさ、強烈に喚起させられる独占欲(私だけのものにしたい❗️)、自分ではコントロールできない苛立たしさ…色々な思いがない混ぜになり、込み上げてくる感覚。
この込み上げてくる感覚は、人それぞれの人生の1ページとして(オレは10ページ以上あるぞ、という猛者もいるかも⁈)、さまざまな設定、状況で誰もが経験したことがあるはずです。
男女間、男男間、女女間を問わず。
ところで、あの写真集は結局何冊あったのでしょう?
時系列でいうと、桃が入手した1冊目(でも追い返してたから受け取っていない?→桃が持ち帰った?桃の部屋にありましたよね?)
莉子が差し替えた2冊目(絶版本なのにどうやって入手?彼に頼まれた?彼のために自ら探した?)。
健太朗が自分で入手した、と思われる3冊目(桃から受け取っていないとしたら)。
そして、〝眠り姫〟(莉子)の写真を、健太朗がなぜWOMAN SADNESSの写真集に隠していたのか?
割りと謎の多い映画です。
もしかしたら、この映画、実は心理サスペンス風のミステリーなのかも⁈
2人の女優の魅力が炸裂
予告で半分ネタバレ
中途半端だったが、松本穂香はよかった
元彼女と今彼女の駆け引き、嫉妬、裏工作、執着といったドロドロの展開を期待していたんだけど、途中から、女同士が結託して仲良くなって彼氏をイジめるという展開で、あー、そっちに行ったかと興ざめはした。
ま、相手の男がイケメンだけが取り柄っぽい、女にだらしないカメラマンであんまし魅力的でもないので、そっちにいくのかなと。
事前に、あらすじ読んでいればその展開はあるとは思いつつも、ドロドロ感を期待していた部分ある。
女同士の結託からの彼イジめという展開は、コメディっぽく振り切った方がいいように思えたものの、あれ、シリアスなのかな?と中途半端感があって、入り込めずに、そろそろ締めどきに、どうやって締めるんだろう?って、このまま盛り上がらずに終わってしまうのかなと思っていたら、そのまま終わってしまった。
伏線は散りばめているけれど、最後の写真は意味が正直わからなかった。あんなプライベート写真、確認せずにゴミに捨てるって?よくわからないまま。その辺のわかりにくさも、消化不良。
とはいえ、半分は松本穂香を目当てだったので、そのあたりは目的はクリアできた。あらためて、笑顔の引力は抜群。ちょっとおっちょこちょいでも、最後は彼女に惚れてしまうという役柄、ばっちりハマりそう。あとは、自覚症状ナシのストーカっぽい役柄も今回チラリとみせてくれたが、女の宿敵に張り手くらうところとか、もっとみたいくらい。ハマる役だと思う。
メッチャ遠回りした元カノと今カノのバディー系映画。 本年度ベスト。
途中までは思ってた展開で進行。
その後、あらぬ方向に進む展開の意外性が面白かった。
健太朗にフラれた元カノの桃。
リベンジポルノを恐れ、今カノの莉子に協力を求め、健太朗のパソコンから恥ずかしい画像を消去するミッション。
健太朗の家に侵入を試みるものの、難攻不落な感じ(笑)
桃と莉子が協力しながら自宅に侵入する方法が面白い。
最初は桃と莉子の仲はあまり良くないけどミッションを進行するにつれお互いの心が開いて行く展開。
彼氏の健太朗がクソと言うことで二人の意見が一致(笑)
何だか訳の解らない展開で桃の本当の目的の意外性が面白い。
莉子役の玉城ティナさん。
ダンスのシーンが印象的。
ワンパターンな踊りだけどカッコ良い。
桃役の松本穂香さん。
彼女目当てで鑑賞したけどメガネ姿が少し残念。桃のキャラだからしょうがないけど唯一、メガネを外したサウナのシーンは綺麗だった(笑)
全編に渡り桃と莉子のトークに終始していた感じで後半のガールズトークのリアルな感じも良かった。
ラストはもはや犯罪行為だけどスカッとして好印象。
桃さん。
映画館は帽子は外しましょう( ´∀`)
展開が絶妙なので笑える
天は自ら助くる者を助く
直近で観た『城定秀夫』の三本
〔ビリーバーズ〕〔夜、鳥たちが啼く〕の中では
本作がもっとも出来が良いとの感想。
先ず、同監督の特性である
女優の使い方の巧さが更に洗練。
露出度は低めも『玉城ティナ』と、
全くの おぼこ 状態の『松本穂香』、
我々が既成概念として持っている二人のキャラクターを活かした適宜な配役。
次いで場面転換の上手さには更に磨きが掛かり、
やや『ヒッチコック』の〔ロープ(1948年)〕を想起させる場面はあるにしろ、
そのアイディアとスムースさは尋常ではなく。
原作ありモノとのことで
〔ビヨンド・アワ・ケン カレと彼女と元カノと〕のタイトル中の
「ケン」は「バービー(人形)」の彼氏。
劇中、一度限り触れられはするものの、
ストーリーへの作用がどれほどのものかは
やや首を傾げる。
それは本作のタイトルの元となった〔眠れる森の美女/茨姫〕についても同様で、
ムリにいい言い及ぶ必要は無かった気もするが。
物語りは不可解なシーンから立ち上がる。
彼氏の部屋にあった稀覯本の写真集を、
自分が持ってきた同じそれと入れ替え、
元々あったものはゴミ捨て場に廃棄する『莉子(玉城ティナ)』。
あまりに理解不能な行動に、
何のために?と訝るも、最終盤になり
それこそが大きな意味を持っていたことが判明。
嫉妬や疑惑がない交ぜになった結果の見事な倒叙表現に感心してしまう。
そこに元カノの『桃(松本穂香)』が絡み、
ストーリーは予測不能な展開になだれ込む。
彼氏の『健太朗(渡邊圭祐)』に対し、
共同戦線を張る元カノと今カノは、
最初こそ疑惑解明が目的であったものの、
次第にそれとは違った絆が形成されて行く。
最終的には、一種の下司男である彼氏は手痛いしっぺ返しを喰らい
運にも見放され、との団円も、
それよりも女同志の
新しい友情の始まりが麗しい。
まぁ、こうした
外見の良さと職業柄のメリットに胡坐をかき、
多数の女性を手玉に取る男の存在は
同性からしても敵なのだが(笑)。
予想だにせぬ障壁により、
目的が複数度達せられない抑揚の付け方も上々。
見事な笑いどころでもあるし。
明かされる女二人の意外な関係性も、
男を挟んだ三角形ではなく、
あくまでも対等なカタチに収斂するのも好ましい。
今年1発目
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